伊藤英成の発言 (労働委員会)
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○伊藤(英)委員 今日までも労働大臣は、日本の経済の状況を見ながらいろいろと見識のある発言をされているわけでありますけれども、ぜひ頑張っていただきたいな、こういうふうに思っております。
それにも関連するのですが、先ほど、最近の日本の経済運営の問題につきましていろいろと大臣からもお話があったりいたしました。例えば、最もベーシックなものは民間企業の過剰投資あるいは過剰生産というような話をされておりました。そういう側面もなきにしもあらずなんだけれども、必ずしもそういうふうに思っていいのかなというふうに私は思っております。
それは、日本の経済というのは、世界的に見ればかなりよくできた混合経済ですね。そういうふうなことを考えてみたときに、余り民間、民間ということだけ言っていたのではいかぬのではないか、こういうふうに思います。特に、労働大臣という立場から見ましてもあるいは国務大臣という立場からしても、働いている人たちの状況等々をいろいろ考えて発言されるのだと私は思うのですが、大変な大型景気、バブル景気というような状況があったりした。そしてそのために人手不足等も大変あったりいたしました。違法な状況も含めて、あるいは人材派遣業というような話も結構あったりした。あるいは不法就労者もいろいろあったりしましたよね。そして今、今度は大変な不況だという状況ですよ。有効求人倍率も一を割っている。大変だ大変だという話をしたりするのですが、何でこんなふうになったのだろうかといったときに、先ほど申し上げたように、ただ企業だけの責任にしていいのだろうかということであります。
それでは、日本の経済をどうやって運営してきたのだろうか。例えば金融、財政面はどうだったのだろうか。金融面に関していえば、例えば公定歩合等の動きは、もう今さら申し上げるまでもなく、日銀総裁までが、ああ間違っていたという意味で反省をされたと私は思うのですね。じゃ、財政政策はどうだったのだろうか。
私はこの間の十二月一日の予算委員会でも申し上げましたけれども、最近の日本はどんな予算を組んできたのだろうかということであります。当初予算を組む、大変な景気だ、そして税収はぼんぼん上がる。このころの日本はどんな補正予算を組んできたのだろうかといいますと、今私たちが、例えば所得減税を一兆五千億あるいは二兆円、こう言ったりしておりますが、その財源がない、その財源がないという話ですよね、今。
しかし、じゃ最近の補正予算はどんな予算を組んできたかといいますと、八七年は当初予算に対して四兆一千億の補正予算を組んでまいりました。八八年は五兆一千億、八九年は五兆九千億、九〇年が三兆四千億、いわば五兆円くらいの補正予算を組んでやってきたのですね。税収が上がった。そうしたらそれを単年度主義ということでぼんぼん使ってきた。まさに山はますます高くなるような政策を実行してきた。こんなことをしておれば、山が高ければ谷は深くなるのは当然でありますよね。
日本には、例えば決算調整資金制度というのが、昭和五十二年だったでしょうか、できました。使ったのは一回だけですよね。お金が余ったときにそこにプールをして、そしてそれを使うようなシステムをもっと本気でつくり、あるいは運用しなければなりませんね。しかし、そんなことを我が政府はあるいは私たちは実行してこなかったわけです。
私は、日本の経済というのは混合経済で結構うまくやってきている、こう言いましたけれども、今のようなことがうまくコントロールできなくてどうして経済運営がうまくできるのだろうか、あるいは、そこに働いている勤労者は本当にそれなりに安定した生活ができるのだろうかと考えたときに、国務大臣としてもあるいは労働大臣としても、過去のことについては終わったことでありますが、今後のことを考えればこの問題は私は極めて重大なことだと思っているが、いかがですか。