村上正邦の発言 (決算委員会)

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○村上国務大臣 まことに痛ましいことだと思っております。以前から、いろいろ災害が発生いたしますとその被害者はほとんどが今おっしゃいましたような孫請の方々、そういうことを常々私も思っております。
 今日労働大臣という立場でございますが、先般もこの江東区の建設工事の爆発事故、私が報告を受けましたのは真夜中でございまして、そして翌朝、政府委員室に参りまして、どういう状況になっているのか直ちに聞きました。しかし、まだ被害者の救出ができていない、随分時間が手間取っておる、こう思って、私も現地へすぐ行きたい、現地の状況を見たい、こう思っておりましたが、午前中は国会日程で、午後十二時半に役所を出まして、その間救出できればいいがなと思っておりましたが、救出したという連絡は受けませんでしたので、十二時半に現場へ参ったわけであります。坑内に入りまして、送電がされております酸素がありますところまで、その現場は救援するための消防の皆さん方が二十人くらい、ちょうど切り羽の二百メーター、百五十メーター手前くらいのところでございましたが、そこまで行きまして現場をつぶさに見てまいりました。
 そういうこともありまして、私も非常にこうした災害について注意を払っておりましたし、そして一体どこにこうした原因があるのだろう、そういうこともありまして、去る十八日に、これも労働省といたしましては異例なことでございましたが、建設業界大手二十三社の最高幹部の方に来ていただきまして、私は私なりに、どうして災害が起きるのかという原因につきまして考えておるところを二十三社の最高幹部の皆さん方に、こういうところに原因があるのじゃないか、それに対して皆さん方の御意見があればひとつ聞かせてくれという会合を持ちました。
 そのこういうところにということについて多少一つ一つ列挙してみますと、孫請が常に犠牲になるということ。元請から一次、二次、また三次、孫請、こういう仕事の流れそれ自体にメスを入れなければならないのじゃないだろうか。ということは、下請の重層化が行われるほど元請と末端の下請との関係が薄くなり、元請の現場作業者への責任意識が希薄になっているのじゃないのか、そういうことを申し上げました。
 そしてまた、元請のつくる施工計画が下請の行う作業まで十分配慮したものとなっていないのではないか。それから、現場全体の安全管理が十分にできる能力を持っている技術者が配置されていないのではないか。また、現場の土質、それから水がわいて出ますね、そういうような状況を一日見て把握する能力、そしてまた、そのような変化に応じて即座に仕事の段取り等ができるような技術者が少なくなっているのではないか。また、その養成が十分でないのではないか。
 また、ガス爆発、異常出水などの緊急時に十分な対応のできる職員が必要数配置されていないのではないか。また、作業員全体に対する安全衛生教育が徹底されていないのではないか。緊急時の避難等についての日ごろの訓練、繰り返しが十分に行われていない。下請との請負契約に下請において必要な安全対策が行われるような経費が十分含まれていないものとなっているのではないか。作業に熟練していない出稼ぎ労働者について必要な最低限度の教育訓練が行われていないのではないかというような問題を指摘をいたしました。
 そして、私は、その抜本的解決に万全を期すよう指示するとともに、労働省の中においても、こうした下請労働者の労働災害を防止するためにどのような具体的な監督を行えばいいのか、管理を行えばいいのか、対策を行えばいいのかそうしたことについてプロジェクトチームをつくって早急にその検討をするように申し渡したところでございます。
 そして、とにかく元請の孫請、下請に対する責任感をまず持ってもらうことが大事なことだ。これは建設省といろいろ相談しなければならぬ部分がありますけれども、孫請に対する元請の責任意識というものが非常に希薄である。ならば、せいぜい一次下請程度で仕事が責任を持ってできるようなことをしないと、こんなことを申し上げますと非常に問題を起こすかもわかりませんが、元請を受けて下請で、そこにまた利益が出てくる、利益を出すというよりも下請からはねるわけですから。そして、二次、三次、四次となれば、これはいろいろな面において問題が起きてくるのは当たり前だ。そこらあたりにメスを入れる必要がある、こういうふうに私は思っております。

発言情報

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発言者: 村上正邦

speaker_id: 33855

日付: 1993-02-22

院: 衆議院

会議名: 決算委員会