真鍋光広の発言 (商工委員会)
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○真鍋委員 本日は貿易保険法改正法案の審議をいたすわけでございますが、戦後、日本の経済復興それから今日の発展に至るまで、貿易保険というものがそのときどきに応じて大変大きな役割を果たしてきたということは事実であり、そしてまた、それだけに大きな期待がかけられておるわけでございます。
ところで、貿易収支の黒字年間千三百億ドルという数字は、その持つ意味は大変大きいものがあるわけでございます。つまり、我が国の経済力というのが今や世界第一級の力を持っておる、こういうことを示す証左でございまして、それだけにまた、世界各国から各般の期待そしてまた要望が寄せられるゆえんであるわけでございます。
私は、これにこたえるにはいろいろな形でこたえていかなければいかぬ、事実またいろいろな形で日本は苦労しながらこたえてきておるわけでございますが、第一番目に何といいましてもこの経済的に成功した我が国のみずからの市場、マーケットというものを全世界に開放していく、これは何としても責務であろうと思うわけでございます。自由貿易の成果によって今日に至った日本は自由貿易の旗手であるということをぜひとも示さなければならないと思いますし、また、その機能の一部でございます商社機能というものが全世界の財、富をチャネルする、チャネリングしていくという意味合いで大きな役割を果たしてもらいたい、こういったものが一つであろうと思うわけでございます。
その次は、貿易黒字で、国際収支の黒字で得た資金、これを再び世界各国に対して還流していく、適正に配分していくということであろうと思うわけでございます。私は思い起こすのでございますが、昭和四十六年であったと思いますが、初めて東京に国際資本市場、これが弧弧の声を上げて、アジア開銀債から始めたわけでございます。その当時担当していたので思い出深いわけでございますが、この東京国際金融資本市場というものを大いに発展をさせることを通じて集まった資金を全世界にチャネリングしながら配っていく、こういうことであろう。しかし、それでは途上国に対しては十分に金が回っていかないということもございますので、その一つの補完措置としてこの貿易保険制度というものがあるわけでございまして、これもしっかり内容を充実していかなければいかぬ、そういう時期に至っておると思います。
そして最後に、いわゆる自由貿易を通じて築き上げた富を貧しいところに配分していくということであろうと思うわけでございまして、日本みずからの富の中からODAとして各国に配っていく、こういう経済協力の分野があると思うわけでございます。
そこで、これは各般にわたっていろいろ進めていかなければいかぬわけでございますけれども、この中で今まで国際的に約束をして進めてきたものとして、ODAの中期目標、第四次だと五カ年で五百億ドル、またアルシュ・サミットで約束をしました公的資金による資金還流措置、五カ年六百五十億ドル、これが一九九二年で終わったわけでございまして、昨今新聞で見てみますと、次期計画として途上国への資金協力計画千二百億ドルということが報ぜられておりました。その中身は、ODAで七百五十億ドル、日本輸出入銀行のアンタイドローンで三百五十億ドル、貿易保険を通ずる途上国への流れということでしょうかね、百億ドル、こういうことが報ぜられておるわけでございます。
そうしたコンテクストの中でこの法案が上程されておると私は考えるわけでございますが、銀行、商社等の海外への長期事業資金貸し付け等に伴うリスクをこの保険によって軽減し、民間による資金還流を後押ししようというものでございまして、まことに時宜を得たものと考えるわけでございます。
そこで、御当局にお尋ね申し上げたいのでございますが、このてん補率を、これまで海外投資保険だと九〇%であったのを、このたび海外事業資金貸付保険を新設してこれを九五%にする、特に資金還流に資する場合は九七・五%まで引き上げる、こういうことでございますし、これまでの海外投資保険につきましても九〇%から九五%に引き上げる、こういうふうになっております。このわずか五%アップ、あるいは場合によっては七・五%とわずかなてん補率のアップ、これによって果たしてどれほどの効果があるのか、その効果の意義はどうかということ。そしてまた、引受限度額が三千百億円というものを設定しておるようでございますが、利用の見込みでございますね、民間企業からの期待というのは一体どうなっておるのだろう。そしてまた貿易保険収支への影響というのはどうなるのか。そのあたりについて簡単にお伺いいたしたいと思います。簡単な答えで結構です。