商工委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成五年四月九日(金曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 井上 普方君
理事 新井 将敬君 理事 井出 正一君
理事 金子 一義君 理事 額賀福志郎君
理事 山本 拓君 理事 竹村 幸雄君
理事 安田 範君 理事 遠藤 乙彦君
甘利 明君 岩村卯一郎君
尾身 幸次君 古賀 一成君
古賀 正浩君 中島洋次郎君
真鍋 光広君 増岡 博之君
増田 敏男君 村田 吉隆君
江田 五月君 大畠 章宏君
後藤 茂君 鈴木 久君
安田 修三君 吉田 和子君
和田 貞夫君 長田 武士君
春田 重昭君 小沢 和秋君
川端 達夫君
出席国務大臣
通商産業大臣 森 喜朗君
出席政府委員
通商産業大臣官 江崎 格君
房総務審議官
通商産業大臣官 白川 進君
房審議官
通商産業大臣官 石黒 正大君
房審議官
通商産業大臣官 清川 佑二君
房審議官
通商産業省通商 森清 圀生君
政策局次長
通商産業省貿易 渡辺 修君
局長
通商産業省貿易 坂本 吉弘君
情報産業局長
工業技術院長 石原 舜三君
資源エネルギー 黒田 直樹君
庁長官
委員外の出席者
商工委員会調査 山下 弘文君
室長 —————————————
四月九日
不正競争防止法案(内閣提出第六七号)(参議
院送付)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件保
貿易保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
第一九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 井上 普方君
理事 新井 将敬君 理事 井出 正一君
理事 金子 一義君 理事 額賀福志郎君
理事 山本 拓君 理事 竹村 幸雄君
理事 安田 範君 理事 遠藤 乙彦君
甘利 明君 岩村卯一郎君
尾身 幸次君 古賀 一成君
古賀 正浩君 中島洋次郎君
真鍋 光広君 増岡 博之君
増田 敏男君 村田 吉隆君
江田 五月君 大畠 章宏君
後藤 茂君 鈴木 久君
安田 修三君 吉田 和子君
和田 貞夫君 長田 武士君
春田 重昭君 小沢 和秋君
川端 達夫君
出席国務大臣
通商産業大臣 森 喜朗君
出席政府委員
通商産業大臣官 江崎 格君
房総務審議官
通商産業大臣官 白川 進君
房審議官
通商産業大臣官 石黒 正大君
房審議官
通商産業大臣官 清川 佑二君
房審議官
通商産業省通商 森清 圀生君
政策局次長
通商産業省貿易 渡辺 修君
局長
通商産業省貿易 坂本 吉弘君
情報産業局長
工業技術院長 石原 舜三君
資源エネルギー 黒田 直樹君
庁長官
委員外の出席者
商工委員会調査 山下 弘文君
室長 —————————————
四月九日
不正競争防止法案(内閣提出第六七号)(参議
院送付)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件保
貿易保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
第一九号)
————◇—————
井
井上普方#1
○井上委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、貿易保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。真鍋光広君。
この発言だけを見る →内閣提出、貿易保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。真鍋光広君。
真
真鍋光広#2
○真鍋委員 本日は貿易保険法改正法案の審議をいたすわけでございますが、戦後、日本の経済復興それから今日の発展に至るまで、貿易保険というものがそのときどきに応じて大変大きな役割を果たしてきたということは事実であり、そしてまた、それだけに大きな期待がかけられておるわけでございます。
ところで、貿易収支の黒字年間千三百億ドルという数字は、その持つ意味は大変大きいものがあるわけでございます。つまり、我が国の経済力というのが今や世界第一級の力を持っておる、こういうことを示す証左でございまして、それだけにまた、世界各国から各般の期待そしてまた要望が寄せられるゆえんであるわけでございます。
私は、これにこたえるにはいろいろな形でこたえていかなければいかぬ、事実またいろいろな形で日本は苦労しながらこたえてきておるわけでございますが、第一番目に何といいましてもこの経済的に成功した我が国のみずからの市場、マーケットというものを全世界に開放していく、これは何としても責務であろうと思うわけでございます。自由貿易の成果によって今日に至った日本は自由貿易の旗手であるということをぜひとも示さなければならないと思いますし、また、その機能の一部でございます商社機能というものが全世界の財、富をチャネルする、チャネリングしていくという意味合いで大きな役割を果たしてもらいたい、こういったものが一つであろうと思うわけでございます。
その次は、貿易黒字で、国際収支の黒字で得た資金、これを再び世界各国に対して還流していく、適正に配分していくということであろうと思うわけでございます。私は思い起こすのでございますが、昭和四十六年であったと思いますが、初めて東京に国際資本市場、これが弧弧の声を上げて、アジア開銀債から始めたわけでございます。その当時担当していたので思い出深いわけでございますが、この東京国際金融資本市場というものを大いに発展をさせることを通じて集まった資金を全世界にチャネリングしながら配っていく、こういうことであろう。しかし、それでは途上国に対しては十分に金が回っていかないということもございますので、その一つの補完措置としてこの貿易保険制度というものがあるわけでございまして、これもしっかり内容を充実していかなければいかぬ、そういう時期に至っておると思います。
そして最後に、いわゆる自由貿易を通じて築き上げた富を貧しいところに配分していくということであろうと思うわけでございまして、日本みずからの富の中からODAとして各国に配っていく、こういう経済協力の分野があると思うわけでございます。
そこで、これは各般にわたっていろいろ進めていかなければいかぬわけでございますけれども、この中で今まで国際的に約束をして進めてきたものとして、ODAの中期目標、第四次だと五カ年で五百億ドル、またアルシュ・サミットで約束をしました公的資金による資金還流措置、五カ年六百五十億ドル、これが一九九二年で終わったわけでございまして、昨今新聞で見てみますと、次期計画として途上国への資金協力計画千二百億ドルということが報ぜられておりました。その中身は、ODAで七百五十億ドル、日本輸出入銀行のアンタイドローンで三百五十億ドル、貿易保険を通ずる途上国への流れということでしょうかね、百億ドル、こういうことが報ぜられておるわけでございます。
そうしたコンテクストの中でこの法案が上程されておると私は考えるわけでございますが、銀行、商社等の海外への長期事業資金貸し付け等に伴うリスクをこの保険によって軽減し、民間による資金還流を後押ししようというものでございまして、まことに時宜を得たものと考えるわけでございます。
そこで、御当局にお尋ね申し上げたいのでございますが、このてん補率を、これまで海外投資保険だと九〇%であったのを、このたび海外事業資金貸付保険を新設してこれを九五%にする、特に資金還流に資する場合は九七・五%まで引き上げる、こういうことでございますし、これまでの海外投資保険につきましても九〇%から九五%に引き上げる、こういうふうになっております。このわずか五%アップ、あるいは場合によっては七・五%とわずかなてん補率のアップ、これによって果たしてどれほどの効果があるのか、その効果の意義はどうかということ。そしてまた、引受限度額が三千百億円というものを設定しておるようでございますが、利用の見込みでございますね、民間企業からの期待というのは一体どうなっておるのだろう。そしてまた貿易保険収支への影響というのはどうなるのか。そのあたりについて簡単にお伺いいたしたいと思います。簡単な答えで結構です。
この発言だけを見る →ところで、貿易収支の黒字年間千三百億ドルという数字は、その持つ意味は大変大きいものがあるわけでございます。つまり、我が国の経済力というのが今や世界第一級の力を持っておる、こういうことを示す証左でございまして、それだけにまた、世界各国から各般の期待そしてまた要望が寄せられるゆえんであるわけでございます。
私は、これにこたえるにはいろいろな形でこたえていかなければいかぬ、事実またいろいろな形で日本は苦労しながらこたえてきておるわけでございますが、第一番目に何といいましてもこの経済的に成功した我が国のみずからの市場、マーケットというものを全世界に開放していく、これは何としても責務であろうと思うわけでございます。自由貿易の成果によって今日に至った日本は自由貿易の旗手であるということをぜひとも示さなければならないと思いますし、また、その機能の一部でございます商社機能というものが全世界の財、富をチャネルする、チャネリングしていくという意味合いで大きな役割を果たしてもらいたい、こういったものが一つであろうと思うわけでございます。
その次は、貿易黒字で、国際収支の黒字で得た資金、これを再び世界各国に対して還流していく、適正に配分していくということであろうと思うわけでございます。私は思い起こすのでございますが、昭和四十六年であったと思いますが、初めて東京に国際資本市場、これが弧弧の声を上げて、アジア開銀債から始めたわけでございます。その当時担当していたので思い出深いわけでございますが、この東京国際金融資本市場というものを大いに発展をさせることを通じて集まった資金を全世界にチャネリングしながら配っていく、こういうことであろう。しかし、それでは途上国に対しては十分に金が回っていかないということもございますので、その一つの補完措置としてこの貿易保険制度というものがあるわけでございまして、これもしっかり内容を充実していかなければいかぬ、そういう時期に至っておると思います。
そして最後に、いわゆる自由貿易を通じて築き上げた富を貧しいところに配分していくということであろうと思うわけでございまして、日本みずからの富の中からODAとして各国に配っていく、こういう経済協力の分野があると思うわけでございます。
そこで、これは各般にわたっていろいろ進めていかなければいかぬわけでございますけれども、この中で今まで国際的に約束をして進めてきたものとして、ODAの中期目標、第四次だと五カ年で五百億ドル、またアルシュ・サミットで約束をしました公的資金による資金還流措置、五カ年六百五十億ドル、これが一九九二年で終わったわけでございまして、昨今新聞で見てみますと、次期計画として途上国への資金協力計画千二百億ドルということが報ぜられておりました。その中身は、ODAで七百五十億ドル、日本輸出入銀行のアンタイドローンで三百五十億ドル、貿易保険を通ずる途上国への流れということでしょうかね、百億ドル、こういうことが報ぜられておるわけでございます。
そうしたコンテクストの中でこの法案が上程されておると私は考えるわけでございますが、銀行、商社等の海外への長期事業資金貸し付け等に伴うリスクをこの保険によって軽減し、民間による資金還流を後押ししようというものでございまして、まことに時宜を得たものと考えるわけでございます。
そこで、御当局にお尋ね申し上げたいのでございますが、このてん補率を、これまで海外投資保険だと九〇%であったのを、このたび海外事業資金貸付保険を新設してこれを九五%にする、特に資金還流に資する場合は九七・五%まで引き上げる、こういうことでございますし、これまでの海外投資保険につきましても九〇%から九五%に引き上げる、こういうふうになっております。このわずか五%アップ、あるいは場合によっては七・五%とわずかなてん補率のアップ、これによって果たしてどれほどの効果があるのか、その効果の意義はどうかということ。そしてまた、引受限度額が三千百億円というものを設定しておるようでございますが、利用の見込みでございますね、民間企業からの期待というのは一体どうなっておるのだろう。そしてまた貿易保険収支への影響というのはどうなるのか。そのあたりについて簡単にお伺いいたしたいと思います。簡単な答えで結構です。
渡
渡辺修#3
○渡辺(修)政府委員 お答えを申し上げます。
先ほど来先生御指摘ございましたように、現在の我が国の置かれている貿易収支の大幅黒字という環境の中で今後の貿易政策をどういうふうに位置づけるか、その中で資金還流の重要さ、さらには貿易保険のそこでの位置づけと、大きな御指摘がございました。まことに私ども御指摘のとおりだと考えております。そういうことで今回海外事業貸付保険につきましての新設、さらには海外投資保険のてん補率の引き上げ等に関する改正をお願いいたしておるわけでございます。
御承知のように、累積債務問題等八〇年代後半から投融資に関しましては世界的な大変厳しい環境がございまして、率直に申し上げまして不良資産を抱えるとかあるいは苦しい経営に陥っているというような銀行、商社等の状況でございます。そういうわけで、一たび八〇年代の後半に大変活発に動いておりました海外投資につきましては、九〇年に入りまして以降現在非常に減ってきておるわけでございます。それからもう一つの、投資保険の一部に入っておりました融資関係につきましても、現在の環境下におきまして甚だ出が悪いということで、一口で言いますと、我が国の銀行、商社等からの、民間部門からの海外投資あるいは海外融資につきましては非常に腰が重くなっておるというのが現状でございます。そういう情勢にかんがみまして、今回、今までの投資保険については九〇%でありましたのを九五%まで引き上げたということでございますし、海外事業貸付保険につきましては、御指摘のように新たな保険種にいたしまして、てん補率の引き上げ並びに損害発生時における簡易な、動きやすい、スムーズに動くような体制にした、こういうことでございます。
これによりましてどれだけ今申し上げましたような腰の重い民間企業が腰を上げることができるかという点の御指摘でございますが、これは、必ずしもこの貿易保険だけが影響するものではございません。御承知のように、銀行、商社寺我が国経済を取り巻きます経済、景気の問題もございましょうし、世界の情勢もございまして、一概にどれだけということは申し上げられませんが、私どもが今までの保険を通じて感じておりますところは、特に海外事業貸付保険につきましては、損害発生の前後に、今までは簿価の計算等というのは非常に長い手続をかけておったわけでございますが、これが簡便になることによって相当程度事業貸し付けが出てくるというのを商社、銀行等が我々の方に申し出てきております。
初年度でございまして、しかもこの法律を通していただきました後できるだけ早く実施に移したいと思いますけれども、具体的な融資について初年度どれだけ出るかということでございますが、予算総則上は三千百億円ぐらいを予定いたしておりますけれども、それの実効が初年度は半分ぐらい、年度の半分でございますから三千百億に到達することはないと思いますけれども、ほどほどに出てくるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →先ほど来先生御指摘ございましたように、現在の我が国の置かれている貿易収支の大幅黒字という環境の中で今後の貿易政策をどういうふうに位置づけるか、その中で資金還流の重要さ、さらには貿易保険のそこでの位置づけと、大きな御指摘がございました。まことに私ども御指摘のとおりだと考えております。そういうことで今回海外事業貸付保険につきましての新設、さらには海外投資保険のてん補率の引き上げ等に関する改正をお願いいたしておるわけでございます。
御承知のように、累積債務問題等八〇年代後半から投融資に関しましては世界的な大変厳しい環境がございまして、率直に申し上げまして不良資産を抱えるとかあるいは苦しい経営に陥っているというような銀行、商社等の状況でございます。そういうわけで、一たび八〇年代の後半に大変活発に動いておりました海外投資につきましては、九〇年に入りまして以降現在非常に減ってきておるわけでございます。それからもう一つの、投資保険の一部に入っておりました融資関係につきましても、現在の環境下におきまして甚だ出が悪いということで、一口で言いますと、我が国の銀行、商社等からの、民間部門からの海外投資あるいは海外融資につきましては非常に腰が重くなっておるというのが現状でございます。そういう情勢にかんがみまして、今回、今までの投資保険については九〇%でありましたのを九五%まで引き上げたということでございますし、海外事業貸付保険につきましては、御指摘のように新たな保険種にいたしまして、てん補率の引き上げ並びに損害発生時における簡易な、動きやすい、スムーズに動くような体制にした、こういうことでございます。
これによりましてどれだけ今申し上げましたような腰の重い民間企業が腰を上げることができるかという点の御指摘でございますが、これは、必ずしもこの貿易保険だけが影響するものではございません。御承知のように、銀行、商社寺我が国経済を取り巻きます経済、景気の問題もございましょうし、世界の情勢もございまして、一概にどれだけということは申し上げられませんが、私どもが今までの保険を通じて感じておりますところは、特に海外事業貸付保険につきましては、損害発生の前後に、今までは簿価の計算等というのは非常に長い手続をかけておったわけでございますが、これが簡便になることによって相当程度事業貸し付けが出てくるというのを商社、銀行等が我々の方に申し出てきております。
初年度でございまして、しかもこの法律を通していただきました後できるだけ早く実施に移したいと思いますけれども、具体的な融資について初年度どれだけ出るかということでございますが、予算総則上は三千百億円ぐらいを予定いたしておりますけれども、それの実効が初年度は半分ぐらい、年度の半分でございますから三千百億に到達することはないと思いますけれども、ほどほどに出てくるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
真
真鍋光広#4
○真鍋委員 海外投融資といいますか、途上国に資金貸し付けする人たちから考えてみましたら、今の貿易保険制度が原則円建てであり、そしてまた固定金利でやっておるということでございまして、現行行われておる一般的な慣行である外貨建てであり、そしてまた変動金利で融資をしておるということとの関係で、どうもそぐわないといいますか、使い勝手が悪い、こういう意見もあるわけでございますが、それに対しては今回の改正法の中で手当てがないようですが、何らかの形でそ
のあたりを手直しされる気持ちがあるのかどう
か、そのあたりをちょっと伺いたいと思います。
この発言だけを見る →のあたりを手直しされる気持ちがあるのかどう
か、そのあたりをちょっと伺いたいと思います。
渡
渡辺修#5
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。
円高等為替変動が非常に激しいときにこういう新たな新保険等を創設して果たしてうまくワークするのであろうか、こういう御指摘でございますが、今回の法律改正の前提になりました貿易保険審議会の中間報告というのが平成四年の十二月に出ておりまして、そこにおいて、現行の貿易保険というのは円建て調達とか円建ての貸し付けを前提としたものであるけれども、今回の海外事業貸付保険につきましては、外貨建ての調達あるいは貸し付けを前提とするような形で、つまり具体的な保険料の計算とか支払い金額の算定等の運用時において為替の変動というのを計算上織り込むことによって、事実上外貨建てで保険を掛けて運用していくのと結果的に同じような効果というのをつくれるのではないか、運用できるのではないか、こういう答申をいただいております。これを受けまして、現在我々具体的に、海外事業貸付保険というのは、保険制度そのものは従来と同じでございますが、運用面において今御指摘のあったようなことで被保険者の利便に供することができるのではないか、こういうことを今検討しておるところでございます。
この発言だけを見る →円高等為替変動が非常に激しいときにこういう新たな新保険等を創設して果たしてうまくワークするのであろうか、こういう御指摘でございますが、今回の法律改正の前提になりました貿易保険審議会の中間報告というのが平成四年の十二月に出ておりまして、そこにおいて、現行の貿易保険というのは円建て調達とか円建ての貸し付けを前提としたものであるけれども、今回の海外事業貸付保険につきましては、外貨建ての調達あるいは貸し付けを前提とするような形で、つまり具体的な保険料の計算とか支払い金額の算定等の運用時において為替の変動というのを計算上織り込むことによって、事実上外貨建てで保険を掛けて運用していくのと結果的に同じような効果というのをつくれるのではないか、運用できるのではないか、こういう答申をいただいております。これを受けまして、現在我々具体的に、海外事業貸付保険というのは、保険制度そのものは従来と同じでございますが、運用面において今御指摘のあったようなことで被保険者の利便に供することができるのではないか、こういうことを今検討しておるところでございます。
真
真鍋光広#6
○真鍋委員 そこで、貿易保険の方の収支というのを見てみますと、同情に値するのですが、いろいろ国際政治の激動の中でそのあおりといいますかツケといいますか、受けておるわけでございます。平成三年度では収支差が二千六百五十五億円出たということで、まことに気の毒というのですか、御苦労だなという気持ちを禁じ得ないわけでございます。
これまでの流れを見てみますと、一九八二年のメキシコ危機を契機として途上国の債務累積問題が表面化するまでは収支は黒字基調であったということでございますが、メキシコやそういった中南米の中所得国に対する政治的判断でございますけれどもリスケをやるということで保険金の支払いがふえてきて、そして一九八八年度では単年度赤字が一千億を超えて、そして平成三年では今のような数字だ、こういうことでございます。今では保険金の支払いの八、九割がリスケに基づく支払いだということでございまして、財投借り入れがついに六千七百億円だ、これでは保険料収入が四百億円強でございますから、いわば財投借り入れの金利を賄うのがやっとというぐらいな、感じですが、そんな感じになる。これでは貿易保険に対する信頼というのは本当に確立されるのだろうか、維持されるのだろうかという心配がございます。また、例のIJPCの保険金支払い請求に際しましても結構時間がかかって、九百三十億請求したのに対して結論は七百七十七億円の支払いであった、こういうことで、そこらも一体保険を掛けておっても最終的に幾ら保険金がおりてくるのかわからない。わからないというのはどの保険でもわかりはしないのですけれども、しかし非常に難しい。これでは信頼性がどうだろうという話があります。また、伺ってみると、本年度中にも対ロシア債権のうちから七百五十億円ぐらいについて保険金の支払い請求があって、それを支払わなければいかぬだろう、こんな話があるわけでございます、
これはいずれをとりましても、貿易保険制度にとっては、これまでの制度のままでいいのかどうかということを示唆するものでございますけれども、つまり抜本対策が必要じゃないか、こういうことを思わせるものでございますけれども、欧米主要先進国も日本と同じような制度があると思うわけでございます。同様にこうした国際政治の荒波を真っ正面から受けておると思うのですが、欧米諸国の同様の機関における取り組み、対処ぶり、ここらはどうなっておるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →これまでの流れを見てみますと、一九八二年のメキシコ危機を契機として途上国の債務累積問題が表面化するまでは収支は黒字基調であったということでございますが、メキシコやそういった中南米の中所得国に対する政治的判断でございますけれどもリスケをやるということで保険金の支払いがふえてきて、そして一九八八年度では単年度赤字が一千億を超えて、そして平成三年では今のような数字だ、こういうことでございます。今では保険金の支払いの八、九割がリスケに基づく支払いだということでございまして、財投借り入れがついに六千七百億円だ、これでは保険料収入が四百億円強でございますから、いわば財投借り入れの金利を賄うのがやっとというぐらいな、感じですが、そんな感じになる。これでは貿易保険に対する信頼というのは本当に確立されるのだろうか、維持されるのだろうかという心配がございます。また、例のIJPCの保険金支払い請求に際しましても結構時間がかかって、九百三十億請求したのに対して結論は七百七十七億円の支払いであった、こういうことで、そこらも一体保険を掛けておっても最終的に幾ら保険金がおりてくるのかわからない。わからないというのはどの保険でもわかりはしないのですけれども、しかし非常に難しい。これでは信頼性がどうだろうという話があります。また、伺ってみると、本年度中にも対ロシア債権のうちから七百五十億円ぐらいについて保険金の支払い請求があって、それを支払わなければいかぬだろう、こんな話があるわけでございます、
これはいずれをとりましても、貿易保険制度にとっては、これまでの制度のままでいいのかどうかということを示唆するものでございますけれども、つまり抜本対策が必要じゃないか、こういうことを思わせるものでございますけれども、欧米主要先進国も日本と同じような制度があると思うわけでございます。同様にこうした国際政治の荒波を真っ正面から受けておると思うのですが、欧米諸国の同様の機関における取り組み、対処ぶり、ここらはどうなっておるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
白
白川進#7
○白川政府委員 ただいま委員御指摘のとおり、累積債務問題の顕在化を端緒といたしまして、我が国のみならず、我が国と同様の貿易保険制度を持っております欧米諸国の保険制度も非常に事業収支が悪化しているという状況は全く我が国と同様でございます。
お尋ねのこういった事態に欧米諸外国がどういう対応をしているかということでございますが、まずアメリカにつきましては、特殊法人でありますところの米国輸銀が貿易保険事業を行っておりますが、政府が毎年その翌年度の事業収支損予測を立てまして、その相当額を補助金として充当するという対応をとっております。
次にヨーロッパ諸国でございますが、フランスにおきましては半官半民のコファースという企業、ドイツは国営企業のヘルメス、イタリアは国営企業のサッチェという機関がいずれも政府の代理機関として貿易保険の引受事務を受託いたしておりますけれども、これらの国々におきましては、保険の勘定が政府の一般会計の中に組み入れられておりまして、事業収支損が発生いたしました場合にはその収支損相当額が自動的に毎年一般会計から繰り入れられるという仕組みになっております。
最後にイギリスでございますが、これが我が国と非常に似ておりまして、政府部局そのものであるところのECGDが貿易保険事業を行っておりまして、保険勘定としては我が国と同様特別会計で運営をいたしております。事業収支損が発生いたしました場合には一般会計からの有利子の借り入れによって賄っているというのが実情でございます。
この発言だけを見る →お尋ねのこういった事態に欧米諸外国がどういう対応をしているかということでございますが、まずアメリカにつきましては、特殊法人でありますところの米国輸銀が貿易保険事業を行っておりますが、政府が毎年その翌年度の事業収支損予測を立てまして、その相当額を補助金として充当するという対応をとっております。
次にヨーロッパ諸国でございますが、フランスにおきましては半官半民のコファースという企業、ドイツは国営企業のヘルメス、イタリアは国営企業のサッチェという機関がいずれも政府の代理機関として貿易保険の引受事務を受託いたしておりますけれども、これらの国々におきましては、保険の勘定が政府の一般会計の中に組み入れられておりまして、事業収支損が発生いたしました場合にはその収支損相当額が自動的に毎年一般会計から繰り入れられるという仕組みになっております。
最後にイギリスでございますが、これが我が国と非常に似ておりまして、政府部局そのものであるところのECGDが貿易保険事業を行っておりまして、保険勘定としては我が国と同様特別会計で運営をいたしております。事業収支損が発生いたしました場合には一般会計からの有利子の借り入れによって賄っているというのが実情でございます。
真
真鍋光広#8
○真鍋委員 今お伺いしましたら、イギリスが政府直営で日本と同じだ、その他アメリカやドイツやフランスというのは独立の別の組織でやっておる。別の組織でやっておるときには毎年度一般会計から収支差は補てんされる、こういう話であったと思うわけであります。
六千七百億の財投借入残高、これは六千七百億、そこでとまればいいのですけれども、このカントリーリスクというのはどんどん表面化してくる。決して好ましいことではございませんけれども、現実は現実であるわけでございまして、そういう中で、やはり財投借り入れがどんどん、どんどんとは言いませんが、何となくどんどん膨らんでいくような気がいたしてならないわけでございます。保険料収入を約四〇%引き上げたといっても百億円ぐらいの増しかないというときに、七百五十億円の保険金支払いが一国で出てくるとか、そういう話が、いわば原子爆弾みたいにぼんぼん落ちる中で、現行の制度の中で果たして処理ができるのかどうかということをちょっと危惧いたすわけでございます。御当局は大変御苦労なさってやっておられることはよくわかるので、余り荒っぽいことを言ってはなにですが、単純な、素朴な疑問として、日本でもひとつこの際独立の公的機関で運営するということにして、必要なものはきちんと毎年度一般会計から繰り入れる、そういうことで対処をしていかなければ、ツケが重くなってからはちょうど林野特会みたいなことになりやせぬかという心配をいたしておるわけでございます。この点についてはいかがですか。
この発言だけを見る →六千七百億の財投借入残高、これは六千七百億、そこでとまればいいのですけれども、このカントリーリスクというのはどんどん表面化してくる。決して好ましいことではございませんけれども、現実は現実であるわけでございまして、そういう中で、やはり財投借り入れがどんどん、どんどんとは言いませんが、何となくどんどん膨らんでいくような気がいたしてならないわけでございます。保険料収入を約四〇%引き上げたといっても百億円ぐらいの増しかないというときに、七百五十億円の保険金支払いが一国で出てくるとか、そういう話が、いわば原子爆弾みたいにぼんぼん落ちる中で、現行の制度の中で果たして処理ができるのかどうかということをちょっと危惧いたすわけでございます。御当局は大変御苦労なさってやっておられることはよくわかるので、余り荒っぽいことを言ってはなにですが、単純な、素朴な疑問として、日本でもひとつこの際独立の公的機関で運営するということにして、必要なものはきちんと毎年度一般会計から繰り入れる、そういうことで対処をしていかなければ、ツケが重くなってからはちょうど林野特会みたいなことになりやせぬかという心配をいたしておるわけでございます。この点についてはいかがですか。
渡
渡辺修#9
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。
今、先生御指摘いただき、また御心配いただいておりますように、現在の貿易保険特会というのは六千億をも上回る大変な累積借り入れになっております。これの概要を見ますと、やはり一番大きな要因は八五年後半からのリスケでございまして、世界全体でリスケが行われて、約百十億ドル分ぐらいの影響というのを日本がこうむっておりまして、そのうちの約七割が貿易保険がかぶっておる、この影響が圧倒的でございます。それが、先ほど御指摘ありましたように昭和六十年以降急速な収支悪化になった、これが一つ。
それからもう一つは、やはり平成元年から二年、三年と起こってまいりました湾岸戦争でございまして、この二つの要因が圧倒的で、御指摘のようにこの二年、三年、四年というのはその両方が重なりまして、異常な保険支払いになっておるというのが現状でございます。
これに対しまして、私どもは財政当局ともよく話をいたしまして、一つはいわゆる債務削減でございます。これは極めて高度な政治的な判断に基づきまして決定されるものでございますから、この債務削減に伴います保険金の支払いに見合うものについては、一般会計からそれに合うような形で繰り入れを行うというようなことで今話が現実に決定し、そういうことで運用いたしております。
それから、あわせましてリスケ資金の回収につきましても極めて強力な回収事業を行うといったようなことを行い、また保険料の引き上げによる収入の確保も行いまして、このピークを越えますと、私どもはある程度の見通しを持っておるわけでございます。
ちなみに、平成二年、三年というピークを越えました今年度、平成四年度でございます。これはまだ見込みでございますけれども、回収金の回収というのを、債権回収で約一千億を超える回収をいたしまして、支払い保険金もピークでありました平成三年度の半分ぐらいになったということで、単年度でフローを見ますと、恐らく六、七十億円ぐらいの黒字になってくるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。もちろん、今後ロシアに対するリスケ問題等、不確定要因があることは事実でございますけれども、世界の累積債務問題というのは山を越えまして、これからは比較的スムーズな発展途上国の工業化が進んでいくのではないかというのが、世界銀行を初めとして、輸出信用保険、世界全体の共通の認識でございますので、御指摘のようにいろいろ難しい変動要素はございますが、我々は、これでピークを過ぎて、今後はしっかりした運営を行い、かつまた一般的な特別会計に対する財政基盤の強化につきまして、財政当局も深い理解をいただいておりますので、ケースに応じてタイアップして運営していければ、現行体制で十分やっていけるのではないか、かように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →今、先生御指摘いただき、また御心配いただいておりますように、現在の貿易保険特会というのは六千億をも上回る大変な累積借り入れになっております。これの概要を見ますと、やはり一番大きな要因は八五年後半からのリスケでございまして、世界全体でリスケが行われて、約百十億ドル分ぐらいの影響というのを日本がこうむっておりまして、そのうちの約七割が貿易保険がかぶっておる、この影響が圧倒的でございます。それが、先ほど御指摘ありましたように昭和六十年以降急速な収支悪化になった、これが一つ。
それからもう一つは、やはり平成元年から二年、三年と起こってまいりました湾岸戦争でございまして、この二つの要因が圧倒的で、御指摘のようにこの二年、三年、四年というのはその両方が重なりまして、異常な保険支払いになっておるというのが現状でございます。
これに対しまして、私どもは財政当局ともよく話をいたしまして、一つはいわゆる債務削減でございます。これは極めて高度な政治的な判断に基づきまして決定されるものでございますから、この債務削減に伴います保険金の支払いに見合うものについては、一般会計からそれに合うような形で繰り入れを行うというようなことで今話が現実に決定し、そういうことで運用いたしております。
それから、あわせましてリスケ資金の回収につきましても極めて強力な回収事業を行うといったようなことを行い、また保険料の引き上げによる収入の確保も行いまして、このピークを越えますと、私どもはある程度の見通しを持っておるわけでございます。
ちなみに、平成二年、三年というピークを越えました今年度、平成四年度でございます。これはまだ見込みでございますけれども、回収金の回収というのを、債権回収で約一千億を超える回収をいたしまして、支払い保険金もピークでありました平成三年度の半分ぐらいになったということで、単年度でフローを見ますと、恐らく六、七十億円ぐらいの黒字になってくるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。もちろん、今後ロシアに対するリスケ問題等、不確定要因があることは事実でございますけれども、世界の累積債務問題というのは山を越えまして、これからは比較的スムーズな発展途上国の工業化が進んでいくのではないかというのが、世界銀行を初めとして、輸出信用保険、世界全体の共通の認識でございますので、御指摘のようにいろいろ難しい変動要素はございますが、我々は、これでピークを過ぎて、今後はしっかりした運営を行い、かつまた一般的な特別会計に対する財政基盤の強化につきまして、財政当局も深い理解をいただいておりますので、ケースに応じてタイアップして運営していければ、現行体制で十分やっていけるのではないか、かように考えておるわけでございます。
真
真鍋光広#10
○真鍋委員 我々は前途に常に明るさを見ながらやっていかなければいかぬわけですから、ただいまの御答弁について、せっかくとにかく御努力されて、御尽力されて、またその成果が上がることを心から御期待申し上げておきます。
岩で、森大臣にお伺いいたしたいのですけれども、私は、ちょうど昭和四十三年の夏でしたか、大蔵省で国際収支の仕事にかかりまして、約二年間おったのですが、たしか昭和四十四年の春先が外貨準備の一番少ない、もうぎりぎりのところでございまして、二十億、二十一億ドルぐらいであったかというような感じもいたしておるわけですが、その役とにかく日本の経済は軌道に乗りまして、輸出はふえる、つまり国際収支はずっと順調にやってきた。もちろんオイルショックの二度にわたる問題は別といたしまして、基本的にはここ四半世紀ずっと国際収支は順調だ。それも輸出が主導する形でございまして、輸出がふえるからとにかくこの際輸入を大いにふやそうじゃないか、資本も外に出さなければいかぬ、そういう形で努力をしてきました。それが今日の日本の豊かさを導き出したわけでございますから、輸出主導の日本経済のあり方というのは、日本にとってはそれでよかったことでございますけれども、ここ十年といいますか、本当に輸出がふえ過ぎて困る、悩む、こういう状態になっておることは恐らく同じお気持ちだろうと思うわけでございます。
そこで、とにかく日本企業の、あるいは日本国の輸出意識について、輸出について意識改革をこの際しなければいかぬのじゃないかということをつくづく思うわけでございます。例えば、今の日本の輸出は、例えばニューヨークだと日本の商品は日本で買うより安いという話がある。もしもこれが事実だとしたら、日本の国民にとってはそれは不幸なことでございます。
そしてまた、それによって大幅黒字を得ます。ところが、日本の企業はそこで大きなもうけがあるわけじゃないわけですから、結局そのもうけてきた金は、ドルは市場で売りまして、銀行に返さなければいかぬ。市場で売ったものはどうなるかというと、結局外貨準備当局、大蔵省、日銀に入ってしまう、外貨準備になる。外貨準備になってしまって、黒字がどんどんふえていきましたら、続いていきましたら、円が上がっていく。円が上がると、円を対価に外貨資産を得るわけですから、外貨資産が目減りするわけですね、円が上がっていくと。つまり、国損になっておるわけです。円が上がるということは、日銀、大蔵省の外貨準備当局においては国損になっておる。
そしてまた、大幅黒字ですから、諸外国からは、ODAをふやせ、何をせい、こういう話になる。しかし、企業はちっとももうけがあるわけじゃないですから、税収にははね返っていない。国民の税金の中からODAを払っていかなければいかぬ、こういうことになるわけでございます。外国からいっても、日本の企業に侵略されるということであって困る。どこをとっても困る困る困るの話で今悪い面が出ておる、こう思うわけでございます。
逆にもうかる輸出に努めていただいたら、国民は相対的に安い品が手に入るし、あるいは企業所得だって上がってくるから、税収が上がる。税収が上がると、その真水でODAをどんどん出せる、こういうことなんです。企業自体の内容も、財務も緩みますから、自力で海外に対して投資ができる、資金還流が後進国にだってできる、こういうことになるわけです。そうすれば、この貿易保険制度の方がそのしわを受ける度合いも少なくなってくる、このようになると私は思うわけでございます。
そういう意味で、この際通産省もすっきり頭を切りかえて、輸出も量から質への、安売りではなくてもうかる輸出ということに、デイグニティーの高いもうかる輸出をやってもらいたい、こういうことで、経済界に対して輸出についての意識改革、こういうものを抜本的に変えていただく、こんなことを私は希望いたすわけでございますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →岩で、森大臣にお伺いいたしたいのですけれども、私は、ちょうど昭和四十三年の夏でしたか、大蔵省で国際収支の仕事にかかりまして、約二年間おったのですが、たしか昭和四十四年の春先が外貨準備の一番少ない、もうぎりぎりのところでございまして、二十億、二十一億ドルぐらいであったかというような感じもいたしておるわけですが、その役とにかく日本の経済は軌道に乗りまして、輸出はふえる、つまり国際収支はずっと順調にやってきた。もちろんオイルショックの二度にわたる問題は別といたしまして、基本的にはここ四半世紀ずっと国際収支は順調だ。それも輸出が主導する形でございまして、輸出がふえるからとにかくこの際輸入を大いにふやそうじゃないか、資本も外に出さなければいかぬ、そういう形で努力をしてきました。それが今日の日本の豊かさを導き出したわけでございますから、輸出主導の日本経済のあり方というのは、日本にとってはそれでよかったことでございますけれども、ここ十年といいますか、本当に輸出がふえ過ぎて困る、悩む、こういう状態になっておることは恐らく同じお気持ちだろうと思うわけでございます。
そこで、とにかく日本企業の、あるいは日本国の輸出意識について、輸出について意識改革をこの際しなければいかぬのじゃないかということをつくづく思うわけでございます。例えば、今の日本の輸出は、例えばニューヨークだと日本の商品は日本で買うより安いという話がある。もしもこれが事実だとしたら、日本の国民にとってはそれは不幸なことでございます。
そしてまた、それによって大幅黒字を得ます。ところが、日本の企業はそこで大きなもうけがあるわけじゃないわけですから、結局そのもうけてきた金は、ドルは市場で売りまして、銀行に返さなければいかぬ。市場で売ったものはどうなるかというと、結局外貨準備当局、大蔵省、日銀に入ってしまう、外貨準備になる。外貨準備になってしまって、黒字がどんどんふえていきましたら、続いていきましたら、円が上がっていく。円が上がると、円を対価に外貨資産を得るわけですから、外貨資産が目減りするわけですね、円が上がっていくと。つまり、国損になっておるわけです。円が上がるということは、日銀、大蔵省の外貨準備当局においては国損になっておる。
そしてまた、大幅黒字ですから、諸外国からは、ODAをふやせ、何をせい、こういう話になる。しかし、企業はちっとももうけがあるわけじゃないですから、税収にははね返っていない。国民の税金の中からODAを払っていかなければいかぬ、こういうことになるわけでございます。外国からいっても、日本の企業に侵略されるということであって困る。どこをとっても困る困る困るの話で今悪い面が出ておる、こう思うわけでございます。
逆にもうかる輸出に努めていただいたら、国民は相対的に安い品が手に入るし、あるいは企業所得だって上がってくるから、税収が上がる。税収が上がると、その真水でODAをどんどん出せる、こういうことなんです。企業自体の内容も、財務も緩みますから、自力で海外に対して投資ができる、資金還流が後進国にだってできる、こういうことになるわけです。そうすれば、この貿易保険制度の方がそのしわを受ける度合いも少なくなってくる、このようになると私は思うわけでございます。
そういう意味で、この際通産省もすっきり頭を切りかえて、輸出も量から質への、安売りではなくてもうかる輸出ということに、デイグニティーの高いもうかる輸出をやってもらいたい、こういうことで、経済界に対して輸出についての意識改革、こういうものを抜本的に変えていただく、こんなことを私は希望いたすわけでございますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
森
森喜朗#11
○森国務大臣 お答えする前に、真鍋委員せっかく御質疑にお立ちでございましたが、参議院の本会議で、そちらへ出席いたしておりまして大変失礼をいたしました。おわびを申し上げる次第でございます。
あなたは大蔵省では財政通であられるわけですから、もう私から見ればはるかに玄人さん、御質問というよりも、優しい、私ども通産省に対しましていろいろと御指導いただいたとありがたく拝聴をいたしておりました。
四十四年、そのころに外貨準備高が二十億ドルという、一番少なかったというお話で、ちょうど私はそのころ当選をしてきたわけでございます。ですから、そのころからずっと約二十四年間、確かに日本も輸出振興策あるいはまた輸出輸入のバランス、いろいろ私どもも党の中でも議論をいたしました。考えてみますと、例えばジェトロなんというのは、日本の輸出をどう伸ばしていくか、それからどういう投資があるだろうかということで、むしろ海外での拠点になっておったんですが、最近は逆なんですね。むしろ海外からどうやって日本に投資をさせるか、あるいは諸外国を回って、まさにいいものがあったらどうぞ日本へ、日本にどうぞ入れてください、いろいろな便宜を図りましょう、こういうふうにジェトロの行動そのものが変わってきた。通産省の袋も、かつては「輸出を伸ばして」云々と書いてあったんですが、最近は「手を結べ。輸入で世界の国々と」、こういうふうに全く逆転してしまっているということから見て、ただいまの真鍋委員の御指摘はまさにそのとおりでありまして、我が国企業の輸出についての物の考え方、やはり適正な利潤を確保した輸出を行うということについては、私はあるべき姿だと思いますし、また私も委員のお考え方に賛成でございます。ただ、最近の我が国の輸出を見てまいりますと、数値的には輸出輸入それぞれ微減なんです。ただ、やはり金額的に輸出の金額が非常に膨らんでおります。そういう数字を見てまいりますと、最近輸出品の高付加価値化の進展というのが、輸出価格が上昇しておるということでございますので、委員が指摘されますように、私も本来このような傾向が続くことがいいというふうに考えておりますので、産業界においても同じ認識のもとに行動していくことを私も希望したいと考えております。
今後とも、確かにおっしゃるとおり国損になるような考え方というのは一つの大きな問題点だろうと思いますし、十二分にこれから通産省としてもバランスのとれた貿易の体制に入りますようにさらに努力をしてまいりたい、こう考えております。またいろいろとアドバイスをお願い申し上げて、お答えにいたします。
この発言だけを見る →あなたは大蔵省では財政通であられるわけですから、もう私から見ればはるかに玄人さん、御質問というよりも、優しい、私ども通産省に対しましていろいろと御指導いただいたとありがたく拝聴をいたしておりました。
四十四年、そのころに外貨準備高が二十億ドルという、一番少なかったというお話で、ちょうど私はそのころ当選をしてきたわけでございます。ですから、そのころからずっと約二十四年間、確かに日本も輸出振興策あるいはまた輸出輸入のバランス、いろいろ私どもも党の中でも議論をいたしました。考えてみますと、例えばジェトロなんというのは、日本の輸出をどう伸ばしていくか、それからどういう投資があるだろうかということで、むしろ海外での拠点になっておったんですが、最近は逆なんですね。むしろ海外からどうやって日本に投資をさせるか、あるいは諸外国を回って、まさにいいものがあったらどうぞ日本へ、日本にどうぞ入れてください、いろいろな便宜を図りましょう、こういうふうにジェトロの行動そのものが変わってきた。通産省の袋も、かつては「輸出を伸ばして」云々と書いてあったんですが、最近は「手を結べ。輸入で世界の国々と」、こういうふうに全く逆転してしまっているということから見て、ただいまの真鍋委員の御指摘はまさにそのとおりでありまして、我が国企業の輸出についての物の考え方、やはり適正な利潤を確保した輸出を行うということについては、私はあるべき姿だと思いますし、また私も委員のお考え方に賛成でございます。ただ、最近の我が国の輸出を見てまいりますと、数値的には輸出輸入それぞれ微減なんです。ただ、やはり金額的に輸出の金額が非常に膨らんでおります。そういう数字を見てまいりますと、最近輸出品の高付加価値化の進展というのが、輸出価格が上昇しておるということでございますので、委員が指摘されますように、私も本来このような傾向が続くことがいいというふうに考えておりますので、産業界においても同じ認識のもとに行動していくことを私も希望したいと考えております。
今後とも、確かにおっしゃるとおり国損になるような考え方というのは一つの大きな問題点だろうと思いますし、十二分にこれから通産省としてもバランスのとれた貿易の体制に入りますようにさらに努力をしてまいりたい、こう考えております。またいろいろとアドバイスをお願い申し上げて、お答えにいたします。
真
井
大
大畠章宏#14
○大畠委員 日本社会党の大畠章宏でございます。
貿易保険法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきますが、その質問に先立ちまして、ここ四月二日ぐらいからいろいろとロシアの放射性廃棄物の問題が新聞等で報道されておりますので、その件についてまず最初に、冒頭に御質問をさせていただいてから貿易保険法の質問に入らせていただきたいと思います。
各紙の報道によりますと、ロシアの原子力潜水艦の使用済み原子炉の不法投棄、さらには放射性の廃液、廃棄物等が海に投棄されているという報道がございます。
そこで、ちょっとお伺いしたいわけでありますが、一つは、いろいろ政府の方でも検討されたと思いますが、少なくとも日本においても原子力政策、原子力発電所等々の建設あるいは日本の電力を確保しようという形で各関係者の方々が大変な努力をして今日まで来ているわけであります。いわゆる自主、民主、公開、あるいは世界的な基準等をきちっと守りながら今日まで来ているわけでありますが、今回のロシアのずさんな対応というものは日本にも大変大きな影響を与えてくるのじゃないか。そういう意味からして、私は、日本政府として、ロシア政府に対して実態の公表を求めるとともに、ロンドン条約、いわゆる放射性物質等を海洋投棄しないようにという内容が入っているロンドン条約を守って、即これまでの行動というものを中止すべきであろう、そういう要請を行うとともに、さらには日本として原子力関係者の方々が大変努力をしながら技術者の方等々が今日まで積み重ねた経験や技術等があるわけでありますから、この処理、処分に非常に困っているという情報も来ておりますので、各国と共同してこの処理、処分技術の技術援助、さらには処理、処分に関する援助等を隣国である日本が率先して行っていく、こういうことも国際貢献の大きな一歩ではないか、あるいは大きな役割ではないかと私は思うわけでありますが、その件について、現在の状況についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →貿易保険法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきますが、その質問に先立ちまして、ここ四月二日ぐらいからいろいろとロシアの放射性廃棄物の問題が新聞等で報道されておりますので、その件についてまず最初に、冒頭に御質問をさせていただいてから貿易保険法の質問に入らせていただきたいと思います。
各紙の報道によりますと、ロシアの原子力潜水艦の使用済み原子炉の不法投棄、さらには放射性の廃液、廃棄物等が海に投棄されているという報道がございます。
そこで、ちょっとお伺いしたいわけでありますが、一つは、いろいろ政府の方でも検討されたと思いますが、少なくとも日本においても原子力政策、原子力発電所等々の建設あるいは日本の電力を確保しようという形で各関係者の方々が大変な努力をして今日まで来ているわけであります。いわゆる自主、民主、公開、あるいは世界的な基準等をきちっと守りながら今日まで来ているわけでありますが、今回のロシアのずさんな対応というものは日本にも大変大きな影響を与えてくるのじゃないか。そういう意味からして、私は、日本政府として、ロシア政府に対して実態の公表を求めるとともに、ロンドン条約、いわゆる放射性物質等を海洋投棄しないようにという内容が入っているロンドン条約を守って、即これまでの行動というものを中止すべきであろう、そういう要請を行うとともに、さらには日本として原子力関係者の方々が大変努力をしながら技術者の方等々が今日まで積み重ねた経験や技術等があるわけでありますから、この処理、処分に非常に困っているという情報も来ておりますので、各国と共同してこの処理、処分技術の技術援助、さらには処理、処分に関する援助等を隣国である日本が率先して行っていく、こういうことも国際貢献の大きな一歩ではないか、あるいは大きな役割ではないかと私は思うわけでありますが、その件について、現在の状況についてお伺いをしたいと思います。
黒
黒田直樹#15
○黒田政府委員 お答えを申し上げます。
ただいま大畠先生から御指摘のあった核関係の廃棄物め海洋投棄の件でございますけれども、昨年の十二月の末に、ロシア政府が政府の中で委員会を設けている中間の作業結果というような形で、旧ソ連時代から北海及び極東地域におきまして放射性廃棄物を投棄していたという声明を発表したわけでございますけれども、それ以来、我が国といたしましては、外交ルートを通じまして事実関係についての情報提供を求めると同時に、繰り返し投棄の停止をロシア政府に求めてきたところでございます。それで、今先生お話ございましたが、つい先般、四月二日にロシア政府が白書という形でこの投棄の問題について公表いたしたわけでございますが、その中で、北海であるとかあるいは極東の海域におきまして投棄をしていたという事実が確認されたわけでございます。
もう先生おっしゃいましたとおり、こうした放射性廃棄物の海洋投棄というのは、ロンドン条約の中でも高レベルについても禁止されているわけでございますし、また低レベルの廃棄物につきましても、このロンドン条約締約国会議の決議という形で、モラトリアムと申しますか、中止、禁止になっているわけでございます。当然のことながら、我が国の国民にも大きな不安を与えるものでございまして、極めて遺憾なものであるというふうに私どもも認識をいたしているところでございます。
そういうことで、従来からも繰り返しこの投棄の停止を求めてきたところでございますが、この四月二日に白書が公表されました際にも、在日の日本大使からロシアのコズイレフ外相に対しまして重ねて厳重に投棄の停止を要請いたしたところでございます。そういうことで、今後とも私ども関係省庁とも協力しながらまずこの投棄の停止についで求めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
それで、白書は公表されたわけでございますけれども、今分析をいたしているところでございまして、場合によってはこれはまだ白書だけでは必ずしもはっきりしないところも出てこようかと思います。概略は今先生おっしゃいましたように、潜水艦ないし砕氷船の原子炉あるいはその部品、あるいはその使用あるいは修理を通じて出てくる廃棄物というような形で言われておりますけれども、どういう形でとか、そういった点についてはさらにいろいろな情報を求めていく必要もあろうかと思います。したがいまして、この白書の分析を通じまして一層詳細な情報提供などを求めてまいりますと同時に、場合によっては、今先生がおっしゃいましたように何か我が国が、あるいはその他の関係各国も含めまして、協力していかなければならないケースも出てくるかもしれません。
いずれにいたしましても、そういった情報収集、分析をまず早急にやりまして、関係省庁とも協力しながら、場合によっては関係国とも協力しながら、何ができるか、どうしていったらいいのかを検討してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →ただいま大畠先生から御指摘のあった核関係の廃棄物め海洋投棄の件でございますけれども、昨年の十二月の末に、ロシア政府が政府の中で委員会を設けている中間の作業結果というような形で、旧ソ連時代から北海及び極東地域におきまして放射性廃棄物を投棄していたという声明を発表したわけでございますけれども、それ以来、我が国といたしましては、外交ルートを通じまして事実関係についての情報提供を求めると同時に、繰り返し投棄の停止をロシア政府に求めてきたところでございます。それで、今先生お話ございましたが、つい先般、四月二日にロシア政府が白書という形でこの投棄の問題について公表いたしたわけでございますが、その中で、北海であるとかあるいは極東の海域におきまして投棄をしていたという事実が確認されたわけでございます。
もう先生おっしゃいましたとおり、こうした放射性廃棄物の海洋投棄というのは、ロンドン条約の中でも高レベルについても禁止されているわけでございますし、また低レベルの廃棄物につきましても、このロンドン条約締約国会議の決議という形で、モラトリアムと申しますか、中止、禁止になっているわけでございます。当然のことながら、我が国の国民にも大きな不安を与えるものでございまして、極めて遺憾なものであるというふうに私どもも認識をいたしているところでございます。
そういうことで、従来からも繰り返しこの投棄の停止を求めてきたところでございますが、この四月二日に白書が公表されました際にも、在日の日本大使からロシアのコズイレフ外相に対しまして重ねて厳重に投棄の停止を要請いたしたところでございます。そういうことで、今後とも私ども関係省庁とも協力しながらまずこの投棄の停止についで求めてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
それで、白書は公表されたわけでございますけれども、今分析をいたしているところでございまして、場合によってはこれはまだ白書だけでは必ずしもはっきりしないところも出てこようかと思います。概略は今先生おっしゃいましたように、潜水艦ないし砕氷船の原子炉あるいはその部品、あるいはその使用あるいは修理を通じて出てくる廃棄物というような形で言われておりますけれども、どういう形でとか、そういった点についてはさらにいろいろな情報を求めていく必要もあろうかと思います。したがいまして、この白書の分析を通じまして一層詳細な情報提供などを求めてまいりますと同時に、場合によっては、今先生がおっしゃいましたように何か我が国が、あるいはその他の関係各国も含めまして、協力していかなければならないケースも出てくるかもしれません。
いずれにいたしましても、そういった情報収集、分析をまず早急にやりまして、関係省庁とも協力しながら、場合によっては関係国とも協力しながら、何ができるか、どうしていったらいいのかを検討してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
大
大畠章宏#16
○大畠委員 今いろいろな国際貢献というものが日本に求められているわけでありますが、今御答弁がございましたけれども、このような非常に高い技術レベルを要する分野の日本の技術というものは大変高い水準を維持しているわけであります。これを日本国内だけに生かすというよりも、いろいろな情報を伺いますと、廃棄するのに量が多くて非常に困っている、そういう情報も伝わってきています。これも冷戦構造の崩壊に伴う一つの言ってみれば喜ぶべき状況の一端なのかなと思うのですが、何となくソビエトとして非常に処理に困っているという状況がございますので、ぜひ通産省としても積極的にこの支援のためのリーダーシップをとって、国内での培われた技術、国内で積み上げたいろいろなノーハウ等を生かしながらの国際貢献の一環として行動していただけますよう、活動しでいただけますよう、お願い申し上げたいと思います。
それでは次に、貿易保険法の一部を改正する法律案に対する質問に入らせていただきます。
先ほど先輩議員からも御質問がございましたけれども、これまで日本のいろいろな関係法案というものはとにかく輸出促進を目的としたものが多かったわけでありますが、今回の貿易保険法の改正はこれまでの流れとは大きく異なって、いわゆる千三百億ドルも日本は一年間の貿易黒字がたまってしまった、この千三百億ドルもの貿易黒字を日本は一体何に使うのだろう、そういう状況が世界に生まれていることも事実でありまして、そういうことで日本の民間企業が安心して積極的に海外投資できる環境をつくるためにということが、この法改正の背景にあるのかなと思います。先ほどの質疑等を伺っておりましてもそういうふうに理解するところでありますけれども、改めてこの法改正の目的と背景等について、整理してお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →それでは次に、貿易保険法の一部を改正する法律案に対する質問に入らせていただきます。
先ほど先輩議員からも御質問がございましたけれども、これまで日本のいろいろな関係法案というものはとにかく輸出促進を目的としたものが多かったわけでありますが、今回の貿易保険法の改正はこれまでの流れとは大きく異なって、いわゆる千三百億ドルも日本は一年間の貿易黒字がたまってしまった、この千三百億ドルもの貿易黒字を日本は一体何に使うのだろう、そういう状況が世界に生まれていることも事実でありまして、そういうことで日本の民間企業が安心して積極的に海外投資できる環境をつくるためにということが、この法改正の背景にあるのかなと思います。先ほどの質疑等を伺っておりましてもそういうふうに理解するところでありますけれども、改めてこの法改正の目的と背景等について、整理してお伺いしたいと思います。
渡
渡辺修#17
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。
我が国の貿易保険でございますが、先ほど先生御指摘がありましたように、当初は輸出代金保険とかあるいは普通輸出保険とか、我が国の輸出促進のための保険制度ということで発足したわけでございますが、その後投資保険が入り、さらには昭和六十二年には前払い式輸入保険が入りということで、輸出保険と呼んでおりましたのが貿易保険というふうに名称改正を行って、それぞれの時代に合うように変遷をたどってきておるわけでございます。
それで、今回のこの海外事業資金貸付保険につきましても、考え方は今先生御指摘がありましたとおりでございまして、我が国から発展途上国への資金の流れというものを眺め、また世界全体の資金の流れというのを見でおりますと、八〇年代というのはいわゆる民間資金のウエートというのが非常に多うございまして約七割ぐらいを占めておりまして、あとODAとかあるいは公的なローンとか、そういったようなウエートというのは三割ぐらいだったわけでございます。当然のことながら、発展国支援ということで公的部門の金の流れというのが多くなってきておりますけれども、それに加えまして民間部門の金の流れというのが非常に衰えてきておるというのが最近の情勢でございまして、世界全体の発展途上国への流れを見ますと、公的部門の流れと民間部門の流れがちょうど半分半分ぐちいになっておる、こんなような状況でございます。そういう観点から我々といたしましては、今御指摘がありましたように我が国、黒字を抱えておるというような国際環境もございますけれども、そうした中で長期事業貸付保険を創設し、また、直接投資を行っておる海外投資保険がよりスムーズに進むようにということで、従来以上に国がそれらの事業資金の流れのリスクをよりテークすることにして、そうすることによってややもすると現下において腰が重くなりがちな民間部門の資金の発展途上国への還流というのを後押しじよう、こういうのが今回の改正の目的でございます。
全体の流れ、現在のこの位置づけというのは、先ほど先生が御指摘したとおりでございます。
この発言だけを見る →我が国の貿易保険でございますが、先ほど先生御指摘がありましたように、当初は輸出代金保険とかあるいは普通輸出保険とか、我が国の輸出促進のための保険制度ということで発足したわけでございますが、その後投資保険が入り、さらには昭和六十二年には前払い式輸入保険が入りということで、輸出保険と呼んでおりましたのが貿易保険というふうに名称改正を行って、それぞれの時代に合うように変遷をたどってきておるわけでございます。
それで、今回のこの海外事業資金貸付保険につきましても、考え方は今先生御指摘がありましたとおりでございまして、我が国から発展途上国への資金の流れというものを眺め、また世界全体の資金の流れというのを見でおりますと、八〇年代というのはいわゆる民間資金のウエートというのが非常に多うございまして約七割ぐらいを占めておりまして、あとODAとかあるいは公的なローンとか、そういったようなウエートというのは三割ぐらいだったわけでございます。当然のことながら、発展国支援ということで公的部門の金の流れというのが多くなってきておりますけれども、それに加えまして民間部門の金の流れというのが非常に衰えてきておるというのが最近の情勢でございまして、世界全体の発展途上国への流れを見ますと、公的部門の流れと民間部門の流れがちょうど半分半分ぐちいになっておる、こんなような状況でございます。そういう観点から我々といたしましては、今御指摘がありましたように我が国、黒字を抱えておるというような国際環境もございますけれども、そうした中で長期事業貸付保険を創設し、また、直接投資を行っておる海外投資保険がよりスムーズに進むようにということで、従来以上に国がそれらの事業資金の流れのリスクをよりテークすることにして、そうすることによってややもすると現下において腰が重くなりがちな民間部門の資金の発展途上国への還流というのを後押しじよう、こういうのが今回の改正の目的でございます。
全体の流れ、現在のこの位置づけというのは、先ほど先生が御指摘したとおりでございます。
大
大畠章宏#18
○大畠委員 今回の法改正に伴いまして、その影響等についてお伺いしたいと思います。
いわゆる輸出輸入、いろいろな企業があるし、またいろいろな産業があるわけでありますけれども、今回の法改正に伴いまして、輸入産業とか輸出産業、あるいは輸入企業、輸出企業というのがありますが、そういう分野に対する影響というものはおおよそどういうふうに見ておられるのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →いわゆる輸出輸入、いろいろな企業があるし、またいろいろな産業があるわけでありますけれども、今回の法改正に伴いまして、輸入産業とか輸出産業、あるいは輸入企業、輸出企業というのがありますが、そういう分野に対する影響というものはおおよそどういうふうに見ておられるのか、お伺いしたいと思います。
渡
渡辺修#19
○渡辺(修)政府委員 今回の保険法の改正のポイントになります海外事業貸付保険というのは、我が国の銀行とか商社から発展途上国の政府関係機関あるいは企業等にお金を貸し付けまして、そこの企業が、つまり発展途上国の企業がその資金を利用して工業化のために世界じゅうからいろいろな資材を購入してそれで事業を興していく、こういうための資金の流れでございます。そういう意味で、我が国の輸入産業にとってみますと直接今回のこの保険創設によって影響があるというものではないと思いますし、それから輸出産業につきましても、いわゆるサプライヤーズクレジット、つまり物を輸出するに伴って輸出代金保険をつけるといったような保険ではございませんので、つまりひもがついていないわけでございますので、そういう意味では、我が国からの輸出を直接これで促進しようとかサポートしようといったようなものではございません。
しかしながら、そういったアンタイではございますけれども、この事業資金貸付保険によって民間の金が発展途上国に行きますと、当然のことながら、ASEAN諸国を初めとして発展途上国の工業化がより一層促進されるわけでございます。その工業化に伴いましてそれらが花を闘いでいく過程で、我が国から機械とかあるいは資機材、そういったようなものの輸出もふえることもありましょうし、あるいは、最近の例で言いますとASEAN諸国というのが工業化に伴いまして、ASEANは従来から、例えばASEANからの日本の輸入を見てみますと主として資源関係が圧倒的なウエートを占めておったわけでございますが、ASEANの工業化に伴ってASEANからの資本財の輸入、つまり現地でジョイントベンチャーができ、あるいは工業化が興ったものが逆に日本に入ってくるという、資本財あるいは耐久消費財の輸入というのが最近非常に多くなっております。八五年で約三%ぐらいのウエートを占めておった、ASEANからの日本の輸入のわずか三%ぐらいだったものが今二〇%ぐらいのウエートを占めるというように、非常に変わってきております。そういうことで、今先生御指摘ありましたようにこれによって発展途上国の工業化が進みますと、当然のことながら非常に好ましい形で我が国にそういった国からの耐久消費財その他資本財の輸入がふえてくるのではないか、こういうような非常に間接的ではございますけれども長期的には影響が出てくると思います。
この発言だけを見る →しかしながら、そういったアンタイではございますけれども、この事業資金貸付保険によって民間の金が発展途上国に行きますと、当然のことながら、ASEAN諸国を初めとして発展途上国の工業化がより一層促進されるわけでございます。その工業化に伴いましてそれらが花を闘いでいく過程で、我が国から機械とかあるいは資機材、そういったようなものの輸出もふえることもありましょうし、あるいは、最近の例で言いますとASEAN諸国というのが工業化に伴いまして、ASEANは従来から、例えばASEANからの日本の輸入を見てみますと主として資源関係が圧倒的なウエートを占めておったわけでございますが、ASEANの工業化に伴ってASEANからの資本財の輸入、つまり現地でジョイントベンチャーができ、あるいは工業化が興ったものが逆に日本に入ってくるという、資本財あるいは耐久消費財の輸入というのが最近非常に多くなっております。八五年で約三%ぐらいのウエートを占めておった、ASEANからの日本の輸入のわずか三%ぐらいだったものが今二〇%ぐらいのウエートを占めるというように、非常に変わってきております。そういうことで、今先生御指摘ありましたようにこれによって発展途上国の工業化が進みますと、当然のことながら非常に好ましい形で我が国にそういった国からの耐久消費財その他資本財の輸入がふえてくるのではないか、こういうような非常に間接的ではございますけれども長期的には影響が出てくると思います。
大
大畠章宏#20
○大畠委員 輸入産業、輸出産業等に対するおおよその影響等については今のお話でわかったわけでありますが、冒頭にお話がありましたとおり、日本にたまってしまった千三百億ドルというお金をどういう形で日本の将来のため、あるいは世界の国々と一緒に共存共栄のために使っていくか、そういうことをやはり日本政府として明確に示していくことが、ひいてはこの貿易保険法の一部を改正する趣旨には沿うのではないかと思うのです。そういうことから、私はそういう観点について何点かお伺いをしたいと思います。
一つは、先ほど漏れたのですが、民間企業が海外に資本投下をする。そういうことのためには、独自に考えてここに投下すればもうかるかもしれないといってやることも一つでしょうし、また政府の方で一つ大方針を出して、安心してここに投資をしよう。日本の今得た資金を諸外国に投資をして、半分は諸外国のために半分は日本のために、そういう意味で投資をしよう。幾つかの進出する企業の意思決定経路があると思うのですが、やはり何といっても政府がこういう形でやろうという方針を示すことが、民間企業にとっても政府が言うならば信用してやってみようじゃないかということになると思うのですね。
そういうことからすれば、冒頭にお話し申し上げましたロシアの核廃棄物等々の処理のための施設を日本として強力に推進しよう。例えば千三百億ドルのたまりたまった黒字の中から一部を割いてロシア国等に申し出をして、日本の技術力、あるいはヨーロッパと連携をとって困っている問題についで投資をしますよ、そのくらい本当はとんと発表すれば非常にロシア国のためにも、あるいは日本の技術が国際貢献として生かせるという意味でいいと思うのですが、なかなかそこまでいかないとしても、一つは、ロシア国が今経済的に非常に困窮をしているという意味では、ロシアの経済の支援をどう進めるか、これが非常に世界の主要国の間でも大きな課題になっております。私もいろいろそこら辺の状況については十分承知しておりませんけれども、いずれにしても経済のベースはエネルギーである。エネルギーが非常に不安定になってくると非常に経済も不安定になってきます。
そういう意味では、最近いろいろなお話を伺っておりますと、ロシアからヨーロッパに向けての天然ガスのパイプライン等が非常に老朽化している。そういうものを何とかしてほしいという声も聞こえてきていると思います。そういう意味で、ロシア経済支援の一環としてエネルギー関連施設の整備事業、あるいはガスパイプラインの整備事業等について日本として積極的な支援をするという方針を打ち出すてともこの貿易保険法を改正しようとすみ趣旨に大変合致するものだと思うのですけれども、その傍について、現在の通産省の方針につい保てお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →一つは、先ほど漏れたのですが、民間企業が海外に資本投下をする。そういうことのためには、独自に考えてここに投下すればもうかるかもしれないといってやることも一つでしょうし、また政府の方で一つ大方針を出して、安心してここに投資をしよう。日本の今得た資金を諸外国に投資をして、半分は諸外国のために半分は日本のために、そういう意味で投資をしよう。幾つかの進出する企業の意思決定経路があると思うのですが、やはり何といっても政府がこういう形でやろうという方針を示すことが、民間企業にとっても政府が言うならば信用してやってみようじゃないかということになると思うのですね。
そういうことからすれば、冒頭にお話し申し上げましたロシアの核廃棄物等々の処理のための施設を日本として強力に推進しよう。例えば千三百億ドルのたまりたまった黒字の中から一部を割いてロシア国等に申し出をして、日本の技術力、あるいはヨーロッパと連携をとって困っている問題についで投資をしますよ、そのくらい本当はとんと発表すれば非常にロシア国のためにも、あるいは日本の技術が国際貢献として生かせるという意味でいいと思うのですが、なかなかそこまでいかないとしても、一つは、ロシア国が今経済的に非常に困窮をしているという意味では、ロシアの経済の支援をどう進めるか、これが非常に世界の主要国の間でも大きな課題になっております。私もいろいろそこら辺の状況については十分承知しておりませんけれども、いずれにしても経済のベースはエネルギーである。エネルギーが非常に不安定になってくると非常に経済も不安定になってきます。
そういう意味では、最近いろいろなお話を伺っておりますと、ロシアからヨーロッパに向けての天然ガスのパイプライン等が非常に老朽化している。そういうものを何とかしてほしいという声も聞こえてきていると思います。そういう意味で、ロシア経済支援の一環としてエネルギー関連施設の整備事業、あるいはガスパイプラインの整備事業等について日本として積極的な支援をするという方針を打ち出すてともこの貿易保険法を改正しようとすみ趣旨に大変合致するものだと思うのですけれども、その傍について、現在の通産省の方針につい保てお伺いしたいと思います。
渡
渡辺修#21
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。
ロシアに対する各種の支援、中小企業あるいは技術面あるいは安全面等の各種支援につきましては、いろいろな場で従来からも工夫が行われておりますし、またこれからもいろいろ取り組んでいかなければならぬというのは先生御指摘のとおりでございますが、その中で最も大宗を占めますのは、御指摘のとおり石油あるいは天然ガス等のエネルギー部門の今彼らが最も強い部門でございまして、外貨獲得部門、そこをサポートし、それをてこにしてロシアの経済が再活性化していくのを助けていくのが対日支援の一番重要なところであろうという認識は我々も全く一致いたしております。
ちなみに、ロシアのいわゆる輸出によって外貨を稼いでおる分野で石油、天然ガスというのはどのぐらいウエートを占めているかと申しますと、このウエートがますます今ふえてきておりまして、例えば九二年のIMFの数字でいいますと、外貨獲得、約三百四十一億ドル獲得しでおります。そのうちの百七十億ドルというのがこの石油と天然ガス、さらに九三年の見通しですと、三百八十億ドルの全体の外貨獲得の中で二百十億ドルということで、五割をはるかに超えるような状況でこういった分野が外貨獲得産業の大宗を占めておるわけでございます。しかし、残念ながらこれらの産業はロシアの現下の経済状況で生産量が非常に落ちてきております。特に石油につきましては、急速に資機材の不足、パイプの不足あるいは技術的な問題もあるのでしょう。そういったようなことで落ちてきておりまして、一昨年我々が対日支援で発表いたしましたときにもそれらを中心に、つまり、そういう産業のリハビリを中心に貿易保険を付保しようということで約十八億ドルの枠を我々組みまして、積極的にこれら産業の支援に乗り出したわけでございます。
現状を御説明申し上げますと、まず石油・天然ガス産業の生産回復を支援するということで、ガスプロムという公団に対しまして積極的にコンタクトをしてまいった結果、昨年の夏でございますけれども、七億ドルの貿易保険を付保してこれらに資機材を供給するという契約、七億ドルの契約が成立いたしまして、そのうちの三億ドルにつきましで先般貿易保険を付保して、これの船積み手当てが今行われておる、こういうような状況でございます。残り四億ドル分についても、早晩船手当てができてきましたらこれについて資機材が供給される、そういう形で具体的に対日支援が進んでおるということでございます。
さらにもうあと七億ドル、今度は石油関係でございますけれども、これにつきましても現在ロシアとの間で非常に詳細な打ち合わせが進んでおりまして、もうしばらく詰めが進みますと具体的な返済、つまり、クレジットを与えた後の返済のスキームをどうするかといったようなところについてももう少し詳細な詰めが要りますけれども、これができ上がりました暁には石油産業についても七億ドルの支援を行うことになるのではないか、こういうものが中心でございます。
そのほかに、非常に額は小そうございますが各種の投資保険、これは相手の水産漁業関係のプロジェクトを振興する場合もありましょうし、あるいはウラジオストクその他のホテルその他通信施設を興そうとするものに対する支援でもございますが、そういう投資保険について約二十前後のプロジェクトに対して今引き合いを受けておりまして、そのうちの幾つかについては投資保険を付保しておる、そういうような形で今村口支援を行っておるわけでございます。
この発言だけを見る →ロシアに対する各種の支援、中小企業あるいは技術面あるいは安全面等の各種支援につきましては、いろいろな場で従来からも工夫が行われておりますし、またこれからもいろいろ取り組んでいかなければならぬというのは先生御指摘のとおりでございますが、その中で最も大宗を占めますのは、御指摘のとおり石油あるいは天然ガス等のエネルギー部門の今彼らが最も強い部門でございまして、外貨獲得部門、そこをサポートし、それをてこにしてロシアの経済が再活性化していくのを助けていくのが対日支援の一番重要なところであろうという認識は我々も全く一致いたしております。
ちなみに、ロシアのいわゆる輸出によって外貨を稼いでおる分野で石油、天然ガスというのはどのぐらいウエートを占めているかと申しますと、このウエートがますます今ふえてきておりまして、例えば九二年のIMFの数字でいいますと、外貨獲得、約三百四十一億ドル獲得しでおります。そのうちの百七十億ドルというのがこの石油と天然ガス、さらに九三年の見通しですと、三百八十億ドルの全体の外貨獲得の中で二百十億ドルということで、五割をはるかに超えるような状況でこういった分野が外貨獲得産業の大宗を占めておるわけでございます。しかし、残念ながらこれらの産業はロシアの現下の経済状況で生産量が非常に落ちてきております。特に石油につきましては、急速に資機材の不足、パイプの不足あるいは技術的な問題もあるのでしょう。そういったようなことで落ちてきておりまして、一昨年我々が対日支援で発表いたしましたときにもそれらを中心に、つまり、そういう産業のリハビリを中心に貿易保険を付保しようということで約十八億ドルの枠を我々組みまして、積極的にこれら産業の支援に乗り出したわけでございます。
現状を御説明申し上げますと、まず石油・天然ガス産業の生産回復を支援するということで、ガスプロムという公団に対しまして積極的にコンタクトをしてまいった結果、昨年の夏でございますけれども、七億ドルの貿易保険を付保してこれらに資機材を供給するという契約、七億ドルの契約が成立いたしまして、そのうちの三億ドルにつきましで先般貿易保険を付保して、これの船積み手当てが今行われておる、こういうような状況でございます。残り四億ドル分についても、早晩船手当てができてきましたらこれについて資機材が供給される、そういう形で具体的に対日支援が進んでおるということでございます。
さらにもうあと七億ドル、今度は石油関係でございますけれども、これにつきましても現在ロシアとの間で非常に詳細な打ち合わせが進んでおりまして、もうしばらく詰めが進みますと具体的な返済、つまり、クレジットを与えた後の返済のスキームをどうするかといったようなところについてももう少し詳細な詰めが要りますけれども、これができ上がりました暁には石油産業についても七億ドルの支援を行うことになるのではないか、こういうものが中心でございます。
そのほかに、非常に額は小そうございますが各種の投資保険、これは相手の水産漁業関係のプロジェクトを振興する場合もありましょうし、あるいはウラジオストクその他のホテルその他通信施設を興そうとするものに対する支援でもございますが、そういう投資保険について約二十前後のプロジェクトに対して今引き合いを受けておりまして、そのうちの幾つかについては投資保険を付保しておる、そういうような形で今村口支援を行っておるわけでございます。
大
大畠章宏#22
○大畠委員 今お話を伺いましたけれども、貿易保険法による支援策等も重要だと思うのですが、やはり何といっても日本政府がそういう方針をきちっと打ち出すということが一番、これは精神的なものになるかどうかわかりませんが、民間企業としても、ああ日本政府がそういう方向でやろうとしているんだな、よし、うちの企業も多少のリスクはあるけれども、そういう国際貢献あるいは日本の国の支援策の方針に沿っでやってみよう、そういう意味では、今お話がありましたとおりの政策をより明らかにしながら民間企業に協力を求めていく、こういうことが大変重要だと思いますので、ぜひなお一層の御努力をお願いしたいと思います。
それから、アジア諸国の経済支援計画等についてお伺いしたいと思うのですが、今いろいろアジア諸国の中で電力不足ということが言われています。ある国では電気を使用する器具等の制限等も行わなければならないという状況も伺っていますし、停電等が非常に頻繁に起こっている国等もございます。そういう意味では、政府としてこのアジア諸国の経済基盤の整備のために電力の建設促進等の方針を出して、例えばODAとセットにしたそういう方針等も打ち出すことが大変重要じゃないかと思うところでございます。特に、人口問題、環境問題、エネルギー問題という非常に大きな世界全体を包む課題があるわけでありますが、このエネルギー問題も大変重要な課題でございまして、ぜひそこら辺、アジア諸国の経済基盤確立のための電力の供給施設等の支援計画といいますか、そういうものをもしも通産省として考えておられましたら、おおよその状況についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →それから、アジア諸国の経済支援計画等についてお伺いしたいと思うのですが、今いろいろアジア諸国の中で電力不足ということが言われています。ある国では電気を使用する器具等の制限等も行わなければならないという状況も伺っていますし、停電等が非常に頻繁に起こっている国等もございます。そういう意味では、政府としてこのアジア諸国の経済基盤の整備のために電力の建設促進等の方針を出して、例えばODAとセットにしたそういう方針等も打ち出すことが大変重要じゃないかと思うところでございます。特に、人口問題、環境問題、エネルギー問題という非常に大きな世界全体を包む課題があるわけでありますが、このエネルギー問題も大変重要な課題でございまして、ぜひそこら辺、アジア諸国の経済基盤確立のための電力の供給施設等の支援計画といいますか、そういうものをもしも通産省として考えておられましたら、おおよその状況についてお伺いしたいと思います。
森
森清圀生#23
○森清政府委員 アジア諸国の経済の発展あるいは民生の安定あるいは民生の向上、そういったことのために、電力を初めといたしますインフラ等の基盤整備が大変重要だということは、もう先生御指摘のとおりでございます。このため、我が国といたしましては、電力関係に対する支援に従来から大変力を入れてきておりまして、例えば、九一年度の円借款供与総額で見ますと、千五百億円、円借款の総供与額の約一三%を、先生御指摘のアジア地域向けの電力基盤整備事業、電力プロジェクトに供与いたしております。特にアジア詰国のインフラ整備につきましては、電力のみならず万般について最も基礎的な援助に、必要分野でもございますので、大変力を入れてきておるところでございます。
アジア諸国におきます電力等のインフラ整備の重要性は今さら申し上げるまでもないことでございますので、今後とも円借款供与等を通じまして積極的に支援を行ってまいりたい、かように存じております。
この発言だけを見る →アジア諸国におきます電力等のインフラ整備の重要性は今さら申し上げるまでもないことでございますので、今後とも円借款供与等を通じまして積極的に支援を行ってまいりたい、かように存じております。
大
大畠章宏#24
○大畠委員 もう一つ、細かな話じゃなくて大まかな話になりますが、私自身も東欧諸国に行った経験がございます。特にポーランドの経済復興のために大変情報を、私の聞いたところでは二軒に一軒がパラボラアンテナをつけて世界の情報を入手していた。したがって、市場経済に移行したときに確かに二〇〇〇%ぐらい物価が上昇したけれども、いずれ電波でとった西側諸国と同じような社会に移行できるのだ、そういう市民の間で安心感といいますか、ちょっと今は混乱するけれども我慢しよう、そういうものもあって、いろいろ関係の方々が努力をされて今日に至っているわけであります。
そういう意味ではこの情報化の社会、情報網の整備というのは、経済のバックアップのためのエネルギーの施設の支援とともに、情報通信網の整備というのが、私は大変重要な経済支援といいますか、日本としての支援策の一つになるのじゃないかと思うのですけれども、アジアの共通した情報通信網なんかを推進しよう、そういうことを日本が提唱しながら、アジア地域の各国の方々と話し合って、日本にたまりたまった黒字を、お金を投資するんだ、そういう大規模な姿勢を示すことも、この今回の法案の背景にある問題解決のためには大変重要じゃないかと思うのですが、そこら辺どういうふうに考えておられるのか、お伺いしたいと思うのです。
この発言だけを見る →そういう意味ではこの情報化の社会、情報網の整備というのは、経済のバックアップのためのエネルギーの施設の支援とともに、情報通信網の整備というのが、私は大変重要な経済支援といいますか、日本としての支援策の一つになるのじゃないかと思うのですけれども、アジアの共通した情報通信網なんかを推進しよう、そういうことを日本が提唱しながら、アジア地域の各国の方々と話し合って、日本にたまりたまった黒字を、お金を投資するんだ、そういう大規模な姿勢を示すことも、この今回の法案の背景にある問題解決のためには大変重要じゃないかと思うのですが、そこら辺どういうふうに考えておられるのか、お伺いしたいと思うのです。
坂
坂本吉弘#25
○坂本(吉)政府委員 ただいま大畠委員御指摘のように、世界がいわば高度情報化社会に向けてアメリカを初めとして大変情報の交流というのが進む時代を我々は迎えつつあるわけでございまして、その点に関しましては、我が国ももちろんのこと、アジア諸国につきましても大変今発展しております経済のインフラ整備の一環といたしまして、御指摘のように情報通信網の整備されることが大変重要なことであるという認識を私どもも持っておるところでございます。
具体的には、御承知のとおりAPEC、アジア・太平洋経済協力機構というのがございますけれども、この場において、この協力機構に加盟しております諸国間の共通の情報通信の問題に対処しようということで、これは郵政省が主として取り組まれる問題でございますけれども、通産省といたしましてもこれに参加をさせてもらいまして、いわゆるテレコミ・ワーキング・グループというところで情報通信に関するデータの収集体制あるいは人材の養成、さらに具体的には電子データ交換、EDIと言われるものでございますけれども、これのパイロットプロジェクトの開発、さらには広く情報通信インフラの整備といったものを今共通の作業として取り組み始めているところでございまして、将来に向けてアジアの情報通信網の整備さらにそれが我が国や米国あるいはヨーロッパその他の先進諸国とグローバルにつながっていく、そういう体制が整備されることが大変重要なことだ、そういう認識を持っているところでございます。
この発言だけを見る →具体的には、御承知のとおりAPEC、アジア・太平洋経済協力機構というのがございますけれども、この場において、この協力機構に加盟しております諸国間の共通の情報通信の問題に対処しようということで、これは郵政省が主として取り組まれる問題でございますけれども、通産省といたしましてもこれに参加をさせてもらいまして、いわゆるテレコミ・ワーキング・グループというところで情報通信に関するデータの収集体制あるいは人材の養成、さらに具体的には電子データ交換、EDIと言われるものでございますけれども、これのパイロットプロジェクトの開発、さらには広く情報通信インフラの整備といったものを今共通の作業として取り組み始めているところでございまして、将来に向けてアジアの情報通信網の整備さらにそれが我が国や米国あるいはヨーロッパその他の先進諸国とグローバルにつながっていく、そういう体制が整備されることが大変重要なことだ、そういう認識を持っているところでございます。
大
大畠章宏#26
○大畠委員 さきの商工委員会の席上いアメリカの情報スーパーハイウエー構想の日本版みたいなものを日本でも推進する必要があるのじゃないかという御提言をし、また通産省としてもそういう情報通信網の整備、国内のものはやっていきたいという御答弁がございました。NTTが四十五兆円の何か計画を発表しておられましたけれども、私は、情報というのは、情報を共有化することによって、まさに今お話がありましたとおり、国と国との間の壁がとれ、というのですか、心の壁がとれ、お互いの信頼感も増す。なぜ戦争が起こるか、いろいろ経済的なものもあるでしょうけれども、情報が偏ってお互いの国が誤解を持っているということも大変大きな因子になっていると思うのですね。したがって、日本国内の情報通信網、政治、経済、社会、企業や地方自治体等々の間でお互いの持っている情報をできるだけオープンにして、広く一億二千万の国民がみんな共有できる、そういう体制をとることは非常に日本国内の安定化につながると思うのです。
同じように今お話もありましたとおり、アジア諸国でも、けさ非常に痛ましい報道もあったわけでありますが、このアジア諸国のいろいろな混乱の中で日本がどういう形で貢献していけるか、いわゆる自衛隊を派遣することだけが、あるいはいろいろな民間の方も努力されておりますが、それが国際貢献であるということではなくて、まさに情報通信網をきちっと整備をする、まさに日本国内の技術あるいは蓄積したものがございますので、そういうものを生かしながら大いにアジア地域の共通した情報網を整備するということが、ひいてはアジア地域の各国の経済発展やあるいは安定化あるいは国と国との間のいざこざも、そう簡単なものじゃないと思いますが、大変大きな私は貢献をするものと考えておるのですが、ぜひ通産省としてもそういうところを考えながら、日本の通産省というよりもアジア諸国が安定するためにどう貢献したらいいか、そういう視点も取り入れながらのこれからの活動というものをお願い申し上げたいと思います。
もう一つ、具体的な問題についてお伺いしますが、海外にいろいろな施設あるいは対外投資をしようというときに、企業として非常に困ることの一つは、大規模なそういうものを海外に投資する場合に、契約は結ぶのですが、途中で国内の事情が変わったからこれはなかったことにしてほしいというような話が来た場合、大型プラントの場合には設計だけでも大変なコストがかさみます。そういうリスクがあるのでなかなか決断しにくい、ある国とは決断しにくいとかそういう国情等々もあって、企業の方で二の足を踏むようなことも聞いておるのです。ちょっと貿易保険法に入りますけれども、貿易保険法の現状では、この大型ブラント等の、そういう設計段階で契約が中止されたというときの設計費等のリスク、これも大変巨大なプラントの場合には巨大な額になっているのですが、今回の貿易保険法では、ソフト費用、設計費用とかそういうものに対してはどういうような保険が適用されるのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →同じように今お話もありましたとおり、アジア諸国でも、けさ非常に痛ましい報道もあったわけでありますが、このアジア諸国のいろいろな混乱の中で日本がどういう形で貢献していけるか、いわゆる自衛隊を派遣することだけが、あるいはいろいろな民間の方も努力されておりますが、それが国際貢献であるということではなくて、まさに情報通信網をきちっと整備をする、まさに日本国内の技術あるいは蓄積したものがございますので、そういうものを生かしながら大いにアジア地域の共通した情報網を整備するということが、ひいてはアジア地域の各国の経済発展やあるいは安定化あるいは国と国との間のいざこざも、そう簡単なものじゃないと思いますが、大変大きな私は貢献をするものと考えておるのですが、ぜひ通産省としてもそういうところを考えながら、日本の通産省というよりもアジア諸国が安定するためにどう貢献したらいいか、そういう視点も取り入れながらのこれからの活動というものをお願い申し上げたいと思います。
もう一つ、具体的な問題についてお伺いしますが、海外にいろいろな施設あるいは対外投資をしようというときに、企業として非常に困ることの一つは、大規模なそういうものを海外に投資する場合に、契約は結ぶのですが、途中で国内の事情が変わったからこれはなかったことにしてほしいというような話が来た場合、大型プラントの場合には設計だけでも大変なコストがかさみます。そういうリスクがあるのでなかなか決断しにくい、ある国とは決断しにくいとかそういう国情等々もあって、企業の方で二の足を踏むようなことも聞いておるのです。ちょっと貿易保険法に入りますけれども、貿易保険法の現状では、この大型ブラント等の、そういう設計段階で契約が中止されたというときの設計費等のリスク、これも大変巨大なプラントの場合には巨大な額になっているのですが、今回の貿易保険法では、ソフト費用、設計費用とかそういうものに対してはどういうような保険が適用されるのか、お伺いしたいと思います。
白
白川進#27
○白川政府委員 ただいま委員お尋ねの点は、私どもの保険の用語では船積み前リスクと申しておりまして、大型のプラント輸出契約を行い、その船積みを行うべくいろいろな輸出の準備作業を国内で着手する、その中には今委員御指摘のような設計その他、場合によってはハードそのものも製造に着手するといったようなことで、非常に大きな費用が発生する、発生した上でそのキャンセルに遭った場合に多額の損が出るわけでございますが、今回の法律に直接関連するものではございませんけれども、かねてより貿易保険制度の中に普通保険制度というものがございます。これはまさに船積みに至る前に、相手国、特に相手方が外国の政府ないしは政府関係機関であって、一方的にキャンセルに遭った、あるいは輸出者側がどうしても受け入れがたいような強引な値引き要求とか、そういったこちら側からどうしてもキャンセルせざるを得ないような事態になった場合に、既に投下された費用を補てんするために設けられたものがこの普通輸出保険という制度でございます。
ただいま委員の御指摘になったような危険をカバーするには、この普通輸出保険というのが大いに活用できるのじゃないかと思います。
この発言だけを見る →ただいま委員の御指摘になったような危険をカバーするには、この普通輸出保険というのが大いに活用できるのじゃないかと思います。
大
大畠章宏#28
○大畠委員 今の御答弁の趣旨はわかりますが、例えば情報通信網の整備等については、物というよりもソフトそのものだと思うのですね。そういう意味では、いろいろなものの輸出やあるいは海外投資がありますが、それが物という形じゃなくて、情報だとかソフトだとかそういうふうなものの割合がこれから非常に高まってくると思うのですね。
そういう意味では、これまでの船積み前という、物を船に積むという観点があったと思うのですが、もう少しブレークダウンしていただきまして、品物という形にならないけれども、その品物の段階に入ってきたときには中身がもうあと後半三分の一ぐらいになったという状況で、三分の二はソフト作業が多いという、そういう海外に対する投資等もこれからふえてくると思うのですが、そこら辺について、再度もうちょっと細分化して検討していただきたいと思うのです。そこら辺の現在の、何といいますか、産業構造あるいはいろいろな投資の実態を再調査して、貿易保険法の実態等と比較しながら、即した形での内容にすべきと思うのですが、そこらの点、どうでしょうか。
この発言だけを見る →そういう意味では、これまでの船積み前という、物を船に積むという観点があったと思うのですが、もう少しブレークダウンしていただきまして、品物という形にならないけれども、その品物の段階に入ってきたときには中身がもうあと後半三分の一ぐらいになったという状況で、三分の二はソフト作業が多いという、そういう海外に対する投資等もこれからふえてくると思うのですが、そこら辺について、再度もうちょっと細分化して検討していただきたいと思うのです。そこら辺の現在の、何といいますか、産業構造あるいはいろいろな投資の実態を再調査して、貿易保険法の実態等と比較しながら、即した形での内容にすべきと思うのですが、そこらの点、どうでしょうか。
白
白川進#29
○白川政府委員 確かにただいまの制度、私どもの言葉で船積み前リスクと申しておりますが、委員御指摘のように一つの輸出契約の中に占めるいわゆるソフトの部分が非常に多くなっているという認識は私ども持っておりまして、現在の普通保険制度でも、そのようなソフトの部分について一方的なキャンセルで相手から対価が支払われないということはかなりの程度対応できると思いますけれども、なお、この海外取引の態様というのは時々刻々いろいろな発展を遂げていくわけでございますし、私どもの貿易保険もできるだけ我が国の対外活動のニーズに即した形で発展させていくべきだと思いますので、今委員御指摘のラインに沿いまして検討を深めてまいりたいと存じます。
この発言だけを見る →