真鍋光広の発言 (商工委員会)
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○真鍋委員 我々は前途に常に明るさを見ながらやっていかなければいかぬわけですから、ただいまの御答弁について、せっかくとにかく御努力されて、御尽力されて、またその成果が上がることを心から御期待申し上げておきます。
岩で、森大臣にお伺いいたしたいのですけれども、私は、ちょうど昭和四十三年の夏でしたか、大蔵省で国際収支の仕事にかかりまして、約二年間おったのですが、たしか昭和四十四年の春先が外貨準備の一番少ない、もうぎりぎりのところでございまして、二十億、二十一億ドルぐらいであったかというような感じもいたしておるわけですが、その役とにかく日本の経済は軌道に乗りまして、輸出はふえる、つまり国際収支はずっと順調にやってきた。もちろんオイルショックの二度にわたる問題は別といたしまして、基本的にはここ四半世紀ずっと国際収支は順調だ。それも輸出が主導する形でございまして、輸出がふえるからとにかくこの際輸入を大いにふやそうじゃないか、資本も外に出さなければいかぬ、そういう形で努力をしてきました。それが今日の日本の豊かさを導き出したわけでございますから、輸出主導の日本経済のあり方というのは、日本にとってはそれでよかったことでございますけれども、ここ十年といいますか、本当に輸出がふえ過ぎて困る、悩む、こういう状態になっておることは恐らく同じお気持ちだろうと思うわけでございます。
そこで、とにかく日本企業の、あるいは日本国の輸出意識について、輸出について意識改革をこの際しなければいかぬのじゃないかということをつくづく思うわけでございます。例えば、今の日本の輸出は、例えばニューヨークだと日本の商品は日本で買うより安いという話がある。もしもこれが事実だとしたら、日本の国民にとってはそれは不幸なことでございます。
そしてまた、それによって大幅黒字を得ます。ところが、日本の企業はそこで大きなもうけがあるわけじゃないわけですから、結局そのもうけてきた金は、ドルは市場で売りまして、銀行に返さなければいかぬ。市場で売ったものはどうなるかというと、結局外貨準備当局、大蔵省、日銀に入ってしまう、外貨準備になる。外貨準備になってしまって、黒字がどんどんふえていきましたら、続いていきましたら、円が上がっていく。円が上がると、円を対価に外貨資産を得るわけですから、外貨資産が目減りするわけですね、円が上がっていくと。つまり、国損になっておるわけです。円が上がるということは、日銀、大蔵省の外貨準備当局においては国損になっておる。
そしてまた、大幅黒字ですから、諸外国からは、ODAをふやせ、何をせい、こういう話になる。しかし、企業はちっとももうけがあるわけじゃないですから、税収にははね返っていない。国民の税金の中からODAを払っていかなければいかぬ、こういうことになるわけでございます。外国からいっても、日本の企業に侵略されるということであって困る。どこをとっても困る困る困るの話で今悪い面が出ておる、こう思うわけでございます。
逆にもうかる輸出に努めていただいたら、国民は相対的に安い品が手に入るし、あるいは企業所得だって上がってくるから、税収が上がる。税収が上がると、その真水でODAをどんどん出せる、こういうことなんです。企業自体の内容も、財務も緩みますから、自力で海外に対して投資ができる、資金還流が後進国にだってできる、こういうことになるわけです。そうすれば、この貿易保険制度の方がそのしわを受ける度合いも少なくなってくる、このようになると私は思うわけでございます。
そういう意味で、この際通産省もすっきり頭を切りかえて、輸出も量から質への、安売りではなくてもうかる輸出ということに、デイグニティーの高いもうかる輸出をやってもらいたい、こういうことで、経済界に対して輸出についての意識改革、こういうものを抜本的に変えていただく、こんなことを私は希望いたすわけでございますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。