宮澤喜一の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)
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○宮澤内閣総理大臣 私の今の公の立場で、両院のあり方あるいは憲法における両院の持っている意味というようなことを公の立場で申し上げますことには非常にはばかりがございますので、どうか一人の政治家としての意見としてお聞き取りをいただきたいと思うのでございますけれども、確かに衆議院の選挙というのは参議院の選挙と異なりまして、それによって事実上総理大臣を選ぶ、そういう意味を強く持っておると思いますし、また、そのように今日まで運営されてきておると思います。それはそれで正しいというふうに考えます。
参議院が参議院として憲法に設けられましたことを制憲当時の事情等々から判断をいたしますと、やはりそれは衆議院とは別な意味での、ちょっと言葉はよくないかもしれませんが、いろいろな各方面における有識者、あるいは職能と呼んだ人もあると思いますけれども、そういったような有識者を、政党でなく、個人個人として国政において貢献をしてもらおう、そういう考えがかなり私は、そればかりじゃございませんけれども、あったのではないかと思います。
したがいまして、御指摘のように、緑風会が参議院で大きな力を当初持っておりました。それがだんだん崩れましたのには幾つか理由があると思うのでございますけれども、全国区制というもので勝つためには、相当大きな組織を持っていないと当選できない、あるいは極めて著名な人であればまた別でございますけれども。そういうことから、当時非常に大きな組織でありました労働組合が、参議院に当選をするためには非常に有利な組織であったことは事実でございます。そこから一つの勢力というものができ上がってまいりました。それに対しまして、保守と申しますか、おっしゃいますように、保守の側も大企業といったものを中心に、それに対抗する候補者が立てられたようなことになってまいりまして、お一人お一人の良識によって、どちらかといえばグループでなく、国政についての意見、貢献を期待しておったところとは、どうも私はやや違う結果に、これは比較的早い段階でございます、終戦後そんなに長くない、十年ぐらいの間にはややもうそういうふうになっていきまして、緑風会が事実上崩壊をするということになったと思うのでございますけれども、この点は、本来立法者の意思は、衆議院と参議院とは違った機能を期待をしておったのではないかと、私は学者でもございませんし、深くそういうことを考えたこともございません。また、これは個人の意見として申し上げておりますが、そのように考えております。