林義郎の発言 (大蔵委員会)

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○国務大臣(林義郎君) 今お話がございまして、なぜ国民の中で貯蓄が非常に高いか云々と、こういうふうなお話がありました。日本の貯蓄率は割と高い。ヨーロッパに比較いたしましても、ドイツが日本とほとんど同じぐらいのところまでありますが、イギリスやアメリカなんというのは割と低い、こういうことであります。
 それは、やっぱりそれぞれの国にそれぞれの状況があるんだろうと思いますが、よく言われておりますのは、やはり将来に対する不安がある、あるいは病気になったときの介護をどうするかという形で貯蓄をしておかなければならないだろう、いろんな原因があって日本は高いんだろうと思いますが、そういったことをうまくやっていくためにこそ経済全体をうまくバランスをとって成長させるということが私は必要だろうと思うんです。
 例えば病気になったときにどうするかという形におきましても、健康保険制度というものがあるわけでございますし、それから住宅の不安、こういうふうな話がありましても、住宅に対しましても税制のみならずいろんな施策を私たちはやってきているところでございます。そういったような形のものでできてきておるわけでありますから、すぐに消費をそのまま刺激をしてと、こういうことじゃなくて、全体経済の運営の中でおのずからなる形での国民の消費が伸びていくような形をやっていくことの方が望ましいのではないか。
 先ほど申しました所得税減税でいろんな問題がある、時にばらまき税制などというようないろんな問題があると申しましたのは、単にそこだけをいたずらに刺激することは、かえって将来に禍根を残すことになるんではないだろうかなという感じを持っているところでございます。
 それで、財源論のお話がございました。私も財源につきまして、やはり赤字国債はいかぬ、こういうふうに申しましたのは、やっぱりそのことを考えてやっていかなければならない。御指摘のありましたような湾岸のときにおきましても、百二十億ドルですか、出しました。その出した金額というのは、やはりそのときに税法上特別の措置をいたしまして、ガソリン及び特別法人税等々で措置をしてその財源を調達してきたところでございまして、決してこれを将来にわたって残したという話ではないわけでございまして、そういったようなことを考えてやるというのは私は一つの方法だろう、こう思っておるところでございます。なかなかそれがすぐにできそうもないということから、私どもはこういうふうな、先ほど来申し上げているようなことを申し上げておるところでございます。
 それから、教育費の問題につきましても、私たちもこれは配慮しておりまして、十六歳から二十二歳までの子供を持っている人につきましては特別扶養控除という形のものを持っております。これは、そのくらいの子供さんを持ちますと高等学校なり大学に行かれる、こういう形でありまして、そういった子供さんを持っておるところならばやはりいろいろなお金もかかるであろうという形で、基礎控除制度に類するようなものを設けておるところでございます。決して教育の問題を無視しているとかということではありません。
 ただ、教育費という形でやりますと、大学や上のその他の学校に行かれる子供を持っている方と、それからそういった子供がない、また子供があってもなかなか大学に行かれないという形のアンバランスをどうするかという問題もあるだろう、こう思いますし、教育費という形ですべてのものをやると、一体教育費というのはどの範囲までを控除の対象にしていくのかねと、学校に行く費用を全部というような話になると、私はその費用たるやどういうふうな形で考えていくかという技術的な問題もあるだろう、こう思っておりまして、先ほど申し上げたような控除制度というものでこの辺を考えておるということでございます。
 決して教育を無視したりなんかしているということでは全然ないことだけは御理解を賜りたい、こう思っております。

発言情報

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発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1993-03-29

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会