大蔵委員会

1993-03-29 参議院 全333発言

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会議録情報#0
平成五年三月二十九日(月曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     山田 健一君     堀  利和君
     下村  泰君     島袋 宗康君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     志苫  裕君     渕上 貞雄君
     堀  利和君     山田 健一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         野末 陳平君
    理 事
                竹山  裕君
                藤田 雄山君
                鈴木 和美君
                前畑 幸子君
                及川 順郎君
    委 員
               大河原太一郎君
                河本 英典君
                北澤 俊美君
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                楢崎 泰昌君
                藤井 孝男君
                久保  亘君
                渕上 貞雄君
                堀  利和君
                本岡 昭次君
                山田 健一君
                牛嶋  正君
                寺崎 昭久君
                吉岡 吉典君
                池田  治君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       内閣総理大臣   宮澤 喜一君
       大 蔵 大 臣  林  義郎君
   政府委員
       内閣法制局第三  野田 哲也君
       部長
       国際平和協力本  柳井 俊二君
       部事務局長
       経済企画庁調整  長瀬 要石君
       局長
       経済企画庁総合  田中 章介君
       計画局長
       経済企画庁調査  土志田征一君
       局長
       環境庁企画調整  八木橋惇夫君
       局長
       国土庁土地局長  鎭西 迪雄君
       大蔵政務次官   片山虎之助君
       大蔵省主計局次  涌井 洋治君
       長
       大蔵省主税局長  濱本 英輔君
       大蔵省関税局長  米澤 潤一君
       大蔵省理財局長  藤井  威君
       大蔵省証券局長  小川  是君
       大蔵省銀行局長  寺村 信行君
       大蔵省国際金融  中平 幸典君
       局長
       国税庁課税部長  松川 隆志君
       国税庁徴収部長  中山 寅男君
       国税庁調査査察  野村 興児君
       部長
       建設省道路局次  近藤 茂夫君
       長
       自治大臣官房審  谷合 靖夫君
       議官
   事務局側
       常任委員会専門  下村 純典君
       員
   説明員
       経済企画庁調整  梅村 美明君
       局産業経済課長
       経済企画省物価  小菅 伸彦君
       局物価調整課長
       沖縄開発省総務  勝野 堅介君
       局企画課長
       法務省民事局参  吉戒 修一君
       事官
       労働省労政局労  太田 俊明君
       政課長
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○平成五年度における一般会計承継債務等の償還
 の特例等に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ―――――――――――――
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野末陳平#1
○委員長(野末陳平君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十六日、山田健一君及び下村泰君が委員を辞任され、その補欠として堀利和君、島袋宗康君が選任されました。
    ―――――――――――――
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野末陳平#2
○委員長(野末陳平君) 国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案及び平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案は、去る二十五日に質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
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吉岡吉典#3
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表し、国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案並びに平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案について、反対の討論を行います。
 まず、補助金整理合理化法案についてであります。
 本法案は、公共事業関係補助金に関して八五年以来暫定的にとられてきた補助金一括カット措置について、恒久化を図るものですが、直轄事業についてはカット前の八四年水準に戻しているものもありますが、補助事業については、過去の数次にわたって切り下げられてきた最低の水準、あるいは新たにそれ以下に切り下げています。この結果生じることになる六千九百億円の地方への影響額について、平成五年度については補てん措置がとられていますが、それ以降については原則として地方負担とされるのであります。これは地方に負担を転嫁してはならないという地方財政法の精神に反し、地方財政にしわ寄せを図ろうとするものであります。
 第二に、義務教育国庫負担の一部の一般財源化についてであります。政府は行革審答申に基づいて、地方に同化定着したものは一般財源化するという方針のもとに、社会保障、文教などの分野における補助制度を廃止していこうとしていますが、今回の措置はその一環として行われているものであります。このような政府の一般財源化方針は、教育、社会保障など国が当然行われなければならない責務を放棄し、専ら地方にその負担を押しつけようとするものであります。
 第三に、地震再保険特別会計、自賠責保険特別会計への一般会計繰り延べ措置は、これら特別会計に対する国の責任を回避するものであり、いずれは後年の国の負担となる負担の繰り延べであります。
 次に、一般会計承継債務の償還特例法案についてであります。
 本法案は、交付税特別会計などから一般会計が承継している債務の償還を繰り延べるとともに、政管健保への国庫補助を減額するものであります。償還先送りは赤字国債発行回避のためとはいえ、後年度にそのツケを回すだけであり、金利支払いは累増し、新たな負担増をもたらすものであります。また、政管健保への補助減額の口実となっている同会計の黒字は、健保改悪による患者負担増等によるものであり、これを理由に補助の削減を図ることは認められません。
 以上をもって反対の討論といたします。
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野末陳平#4
○委員長(野末陳平君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案の採決に入ります。
 まず、国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
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野末陳平#5
○委員長(野末陳平君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 前畑幸子君から発言を求められておりますので、これを許します。前畑君。
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前畑幸子#6
○前畑幸子君 私は、ただいま可決されました国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、民社党・スポーツ・国民連合、民主改革連合、二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、次の事項について十分配慮すべきである。
一 公共事業等に係る国庫補助負担率の見直しの結果生じる地方負担については、今後の地方財政計画の策定を通じ地方財政運営上支障がないよう適切な措置を講じるとともに、公共事業等臨時特例債については、後年度における国の所定の負担を行うこと。
一 国庫補助金の整理合理化に当たっては、地方公共団体への事務権限の移譲、適切な地方財政措置を併せ検討するとともに、地方財政法の趣旨を踏まえ、その事務事業の性格及び国と地方との間の財政秩序を維持するため特に配慮すること。また、今後とも国会における審議の経緯等を踏まえ、国の補助負担金の補助単価などの適正な設定に努めること。
一 国民のナショナルミニマムに関する制度及び負担の変更に当たっては、地方公共団体等の関係団体の意見を十分聞くとともに、国と地方の行財政の再配分に係る国の施策の変更に際しては、地方自治の本旨に則り、地方財政の運営上支障がないよう十分留意すること。
一 地震再保険及び自賠責再保険に係る事務費の一般会計からの繰り入れ停止措置については、その他の特別会計への事務費繰り入れ状況との整合性を図りつつ、地震再保険特別会計及び自賠責再保険特別会計に係る保険事業の運用状況・収支状況等に照らし、そのあり方について引き続き検討すること。
一 法律の改廃に当たっては、立法の趣旨と制定の経過を踏まえ、国会審議のあり方について十分配慮すること。
 右決議する。
 以上でございます。
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野末陳平#7
○委員長(野末陳平君) ただいま前畑君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
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野末陳平#8
○委員長(野末陳平君) 全会一致と認めます。よって、前畑君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、林大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林大蔵大臣。
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林義郎#9
○国務大臣(林義郎君) ただいま御決議がありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
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野末陳平#10
○委員長(野末陳平君) 次に、平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案について採択を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
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野末陳平#11
○委員長(野末陳平君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 及川順郎君から発言を求められておりますので、これを許します。及川君。
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及川順郎#12
○及川順郎君 私は、ただいま可決されました平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、民社党・スポーツ・国民連合、民主改革連合、二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、次の事項について十分配慮すべきである。
一 承継債務の繰延べ等は、あくまで臨時緊急の措置として慎重に取り扱い、それぞれの制度・施策の運営に支障を生じない範囲で行われ、歯止めを有しているものに限るよう配慮するとともに、各歳出項目についての徹底した洗い直しや、制度・施策の根本に踏み込んだ見直しを幅広く進めること。
一 財政投融資の運用に当たっては、社会経済情勢や国民のニーズの変化に的確に対応して、対象分野や対象事業について見直しを行うこと。
一 政府管掌健康保険事業に係る国庫補助の繰入特例措置分及びその利子については、同保険事業に対する国民の信頼保持のため、国及び政府管掌健康保険の財政状況等を勘案しつつ、できる限り速やかな繰戻しに努めるとともに、保健福祉施設事業について、質的な充実はもとより、その計画的推進を図ること。
 右決議する。
 以上でございます。
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野末陳平#13
○委員長(野末陳平君) ただいま及川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
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野末陳平#14
○委員長(野末陳平君) 全会一致と認めます。よって、及川君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、林大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林大蔵大臣。
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林義郎#15
○国務大臣(林義郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
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野末陳平#16
○委員長(野末陳平君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野末陳平#17
○委員長(野末陳平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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野末陳平#18
○委員長(野末陳平君) 租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。林大蔵大臣。
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林義郎#19
○国務大臣(林義郎君) ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 政府は、現下の厳しい財政状況及び最近の社会経済情勢の変化に顧み、課税の適正、公平を確保する観点から、租税特別措置の整理合理化を行うほか、当面早急に実施すべき所要の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、課税の適正、公平の確保を推進する観点から、企業関係の租税特別措置等につきまして、平成五年度におきましても特別償却制度等の整理合理化を行うことといたしております。
 一方、農業経営の基盤の強化を推進する等のため、農用地利用集積準備金及び営農の規模を拡大した場合の割り増し償却制度の創設等の措置を講ずるとともに、環境保全、資源エネルギー対策に資するため、エネルギー使用の合理化等の技術に係る試験研究費に関する特例措置、再生資源利用促進準備金の創設等の措置を講ずることといたしております。第二に、土地税制につきまして、土地政策との整合性を図りつつ、住みかえによる居住水準の向上を図る等のため、特定の居住用財産の買いかえ等の場合の長期譲渡所得の課税の特例の創設等を行うことといたしております。
 第三に、老人等の利子非課税制度及び勤労者財産形成住宅、年金貯蓄非課税制度の非課税限度額の引き上げを行うことといたしております。
 第四に、第十一次道路整備五カ年計画に必要な財源確保等の観点から、揮発油税及び地方道路税の税率の改正等を行うことといたしております。
 その他、法人税における源泉所得税額の控除不足額の還付に関する特例措置の創設、不動産等に係る相続税の延納利子税の引き下げ等の措置を講ずるとともに、中小企業者等の機械の特別償却制度、住宅用家屋の所有権の保存登記に対する登録免許税の特例等適用期限の到来する特別措置について、実情に応じその適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 以上が租税特別措置法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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野末陳平#20
○委員長(野末陳平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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久保亘#21
○久保亘君 最初に、経済企画庁にお尋ねいたします。
 消費の現況と今後の見通し、特に一月二十二日に発表されました経済企画庁の平成五年度経済見通しについて、これは修正する必要はないのかどうか。今もこのとおりに経企庁としては見通しを持っておられるか。その点を最初にお尋ねいたします。
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梅村美明#22
○説明員(梅村美明君) お答えいたします。
 現在、我が国経済は引き続き低迷しているわけでございまして、設備投資のストック調整や在庫調整の循環的な要因のほか、資産価額の下落もあって厳しい状況に直面しているわけでございますけれども、こうしたことを踏まえまして、政府といたしましては、昨年三月の緊急経済対策あるいは昨年八月に行いました総合経済対策等の実施により、さらにはまた、五年度の政府予算におきまして景気の対策を盛り込みました予算を講ずることによりまして景気の回復に努めてまいりたい、かように考えております。
 今後とも経済情勢の変化に細心の注意を払いながら機動的な対応に努めてまいりたい、かように考えているわけでございまして、政府経済見通しを現在修正するというようなことは必要ないと考えているところでございます。
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久保亘#23
○久保亘君 あなた方の見通しては、平成五年度GNP四百九十五兆の中で民間最終消費支出を二百八十兆、そしてその伸びは四・九%となっております。そして、その民間最終消費支出の四・九%の伸びを見ていく中で、雇用者所得が同じく四・九%伸びることになっておりますが、こういう点について、経企庁が出されておる数字は今も見通しとして非常に正確なものであるというお考えなんでしょうか。
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梅村美明#24
○説明員(梅村美明君) 民間最終消費支出の要因といたしましては、三つの要素から成り立っているだろうと思います。
 一つには、国民が得ました所得をどのように使用するかという消費性向の問題。これは景況観にまた大きく左右されるところでございます。もう一つは、雇用者数の全体の動向でございます。それから、もう一つの要因といたしましては、一人頭雇用者所得。
 このような要因でございまして、雇用者数につきましてはややその伸び率は鈍化傾向にあるものの、平成二年度、三年度、三%台の雇用者数の伸びをしていたわけでございますけれども、来年は二・一%の伸びを見ているわけでございまして、足下も大体そのような動きで推移していると思われます。
 それから、一人当たり雇用者所得、これは今後の所定外労働時間、あるいは賞与等々の要因によって変更する要因はまだあるわけでございますけれども、我々としましては、そういう雇用者数、雇用者所得の動向等から判断いたしますと、来年度の所得の動向につきましての見通しというのは現在適切なものであると、かように考えている次第でございます。
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久保亘#25
○久保亘君 この問題は、いずれまた経企庁の責任ある方に出ていただいて、実情とあわせて私の方からお尋ねしなければならないときが必ずやってくると思っております。
 大蔵大臣にお尋ねしたいのは、現下の消費の非常な低迷の状況というものと、景気対策の上から見た消費を引き上げていく問題についての課題、政治課題として見た場合に、消費の問題をどのようにお考えでしょうか。
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林義郎#26
○国務大臣(林義郎君) 久保委員御指摘のように、消費が低迷しておるじゃないかという御議論は、ことしの初めぐらい、特に年末の商戦がなかなか伸びないというようなお話もありました。
 しかしながら、私は、昨年の総合経済対策が昨年暮れの補正予算の成立等で固まってまいりましたし、また平成五年度の予算を御審議をしていただいておりまして、ことしになりましてから徐々に景気の方は上向きになっているような感じがしているわけであります。もちろん、これで確実にというような話まではいかないかもしれませんけれども、昨年の暮れぐらいとはやはり相当感じが変わってきているということは正直言って事実だろうと思います。
 明るい指標も見られるところでありまして、マネーサプライが回復をしてきたということもあります。自動車の販売につきましても、昨年は落ち込んでおりましたけれども、ことしになりましてから伸びを示してきているということでありますし、また機械受注などというのも、本当は機械受注なんていうのはなかなか私はそう伸びないんだろうと思うんですが、それも伸びてきた。それから鉱工業生産指数もふえてきた、こういうふうなことでございまして、私はいろんな点で感じ方が変わってきているようなことになってきているだろう、こう思っておるところであります。
 現在予算案の御審議を最終的に参議院でお願いをしているところでございますが、五年度の予算におきましても景気に十分配慮した予算になっておりますし、この予算を成立させていただきましたならば年度初めから直ちに執行できるようにやりたい、こう考えておるところでございまして、ぜひとも予算案の成立をお願いをしたい、こう思います。
 こうした施策によりまして、私はことしは、平成五年度の前半には公共工事に支えられ、また後半には個人消費等も回復をしていくんではないかという形で着実な成長路線に入っていくんだろう、こういうふうなことで考えているところでございます。
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久保亘#27
○久保亘君 非常に楽観的な見通しを経企庁も大蔵省もお持ちのようでありますけれども、実際に発表されてまいります統計上の数字では、消費は前年度対比でマイナス、こういう状況が出ているんではないでしょうか。
 私は、やはりGNPの中の非常に大きな部分を占める消費の拡大というのが景気対策の重要な一つの決め手であろう、こう思っております。だから、その消費を拡大をしていく手段として何があるのか。そうなれば、勤労者を中心として生活大国の豊かさを実感ができるようになりたいという国民の希望は非常に強いわけですから、それにこたえるような実質可処分所得の増加、これは何かと言えば賃金のアップと税金と公的負担の軽減。それからもう一つは消費意欲の増加といいますか、このことは何があるのかと言えば、雇用の安定と社会保障の確立。これらの問題が総合的に考えられなければならない問題であります。とりわけ賃金のアップ、それから公的負担の軽減、その最も代表的なものは所得税、住民税の軽減、こういうことになってこようかと思うのであります。
 そういうことについては、消費拡大の決め手として私が申し上げたようなことについて、何か御異論はございますか。
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林義郎#28
○国務大臣(林義郎君) 全体として、経済運営の中でなだらかな経済成長に持っていく場合におきましては、それぞれのところでバランスをとりながら私はやっていくことが必要だろうと思っております。
 雇用の水準、いろんな問題があると思いますけれども、雇用の問題につきましてはどうするか、これはやはり基本となりますのは企業の方の生産活動というものが相当ふえていかなければなかなかうまくいかない。そうでなければ雇用の水準というのも上がっていかないだろう、雇用者所得も上がっていかないだろう、こういうふうに思っております。
 また、所得税を初めとするところのいろんな諸問題につきましても、私は問題がなしとはしませんけれども、これはこの前税制の抜本改革をやりまして、我が国におきましては課税最低水準におきましては世界で最も高いところの水準にまで持ってきておるわけでございますし、それからそういったような形で税制というものをどう考えていくかというのは常に頭の中に置いておかなければならない考え方ではないかな、こう思っておるところであります。
 また、社会保障費その他の問題におきましても、これからの高齢化社会、また全体としての社会保障制度をどうするかという中でいろんな点を考えていかなければならない、そういった点でバランスをとりながら発展を図っていくというのが我々の考え方でございます。
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久保亘#29
○久保亘君 大変用心深いお答えをいただきましたけれども、私は、やはり民間最終消費支出が経企庁が見通しとして出しておりますような大きな伸びを示すということについては、政策的な減税、それから税金の負担の軽減、こういうものが非常に重要な要素だと思っております。
 とりわけ、労働省にお尋ねいたしますが、まだ春闘は進行中でありますけれども、ことしの春闘の現状からかんがみて、労働者の実質可処分所得は経企庁の見通しのような方向で大きく上昇するような結果になっていると見ておられるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
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