稲村稔夫の発言 (農林水産委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○稲村稔夫君 きょうは私は、CNPでどういうふうな影響が考えられるかということについて触れる気はないんです。これはまたあしたJAS法なんかもありますから、そういうところでまた関連をしますからどうしても触れざるを得なくなるでしょうが、きょうは、どうしてもこれは大気の汚染とか水質汚染ということを防ぎ切れない、そういう問題があるということをきちんと認識した上でかからなきゃいけないというふうに思ってお聞きをしているんです。
 それは、例えばできるだけ飛散しないようにと言うけれども、そこの集落に全然その農薬が飛散していかないなどということは不可能なんですよ、現実の問題として空中散布をやっていけば。空散に伴う薬剤そのもののいろいろな問題点というのはあるでしょうが、そういう飛散の問題というのはやはり問題なんでありまして、できれば空散というのはしない方がいい、環境に優しいというならしない方がいい、こういうことになると思うんです。農業が環境に優しくなくなってくるということになるわけでして、非常に問題があると思うんです。
 それから、CNPの水質汚染は、これは空中散布ではありませんけれども、水田にみんな散布することによって流入する河川を汚染していくわけです。その河川が湖沼も汚染するわけです。全国各地でCNPで汚染をされた調査結果というのが出てきていますね。霞ケ浦でも、あるいは琵琶湖でも、あるいはその他の幾つもの河川で研究者等が実際に調べて論文なども発表しているわけでしょう。
 こういうふうにして水質を汚染していくんですよ。農業が本当に環境を守るという、そういう観点からいったならば、私はこうした農薬の使用というものは最大限しないで済むように、そういう農業の技術を開発していかなきゃいけないんだと思うんです。農業の進んでいく方向というのはそういう方向でなきゃいかぬのだと思うんですよ。そうしなきゃ農業は環境に優しいなんて言ってられないんです。そういうことが私は規模拡大ということに伴って心配をされる問題であります。
 同様にして、今度は特定農山村では高付加価値の経営ができるように、生産法人等をつくりながら対応していこうということのようであります。しかし、中山間地で一体高付加価値の複合経営というのはどういうふうにしたらできるんだろうか。いろいろな意見があると思いますけれども、私なりに考えてみますと、例えば畜産との結合などということを考えていく。その畜産ということも、例えば私どもの方の山間地の山古志村で、あの牛の角突き、闘牛で有名なところですが、こういうところのように一頭か二頭の牛を大事に育てているというような、これは肉牛ですけれども、そういうようなところは今までどおりの経営ということになるわけであります。
 しかし、これを高付加価値でやっていこうとしたら、複合化して採算の合うものにしていこうと思ったらいろいろな形で機械化をしていかなきゃならぬ。新たに機械導入をして、言ってみれば機械そのものという形での化石燃料の消費増とそれから燃料という形での化石燃料の消費ということに結びついてくるんじゃないか。そうすると、例えば今度はハウスなどを組み合わせてうまくやりましょうということになってきたら、これはビニールを張らなきゃなりませんし、その中でまた燃料もたかなきゃならぬ。今までやっていなかったところでやるということになってまいりますと、それは化石燃料の使用増ということにつながっていくんではないでしょうか。
 そうすると、今の新農政関連法案というのは、今聞いている範囲の中だけでいったら、例えば世界的になってきている二酸化炭素の排出抑制であるとかNOxの抑制であるとか、そういうような方向に少し逆に動いてしまうということになるんじゃないか。そういう心配がするんでありますけれども、その辺はいかがでしょうか。

発言情報

speech_id: 112615007X01419930603_008

発言者: 稲村稔夫

speaker_id: 33596

日付: 1993-06-03

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会