宮澤喜一の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(宮澤喜一君) それは確かに問題のポイントを突いておられるお尋ねであると思います。
沿革的に考えますと、国と国との貿易関係を円滑にするために、まず戦後最初に考えられましたことは関税率の引き下げということでございました。六〇年代のケネディ・ラウンド以来何回かラウンドがございましたが、これらは関税率というものをできるだけ引き下げて貿易の障害をなくそうということでございました。しかし、それだけでは十分ではないということで、関税以外の障壁についてもこれをできるだけ引き下げあるいは廃止しようではないかという動きが非関税と言われる御承知のような動きでございまして、これはただいまのウルグアイ・ラウンドにまで及んでおるところでございます。
それは国際的な動きでございますが、日米について申しますならば、そういう国際的な動きに加えて、いわゆる構造改善協議というのはこれは一種のやはり非関税障壁をなくそうという大きな意味でそういう努力の一つと言うことができると思いますが、日米両国にございますいろいろなその国特有の制度あるいは慣習等についてこれを改めることができるならば両国間の貿易がさらに自由になる、アメリカから申せば御指摘のように日本に対する輸出をふやすことができる、こういうことで十年に近い努力を両国間でいたしておるわけでございます。それらは御指摘のようにすべて国としてやれることでございまして、それは民間の貿易ができるだけ自由に行われるための障害を除去するという形でなされております。
それ以外に国としてできることと申せば、やはり経済政策の問題であろうかと存じます。それは両国のいわゆるマクロの経済政策の調整をするというふうにしばしば言われますが、例えば我が国の場合には内需をもっと振興することができないか。その内需の中には穐山委員の言われましたように旅行等々も広い意味で含みまして、内需を振興してもっと我が国が輸入をふやすことができないかということ。あるいはアメリカにとりましては財政赤字を解消し、アメリカ自身の競争力をつけることによってもっと輸出力をふやすことができないか。そういったような両国間の政策上の努力というものがそれに加えてなされておるということが大体の問題の核心であろうかと思います。