森喜朗の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(森喜朗君) お答え申し上げます。
 お答えを申し上げます前に、委員長初め予算委員会各委員の皆様方に、大事な予算審議でございました、また当日はちょうど委嘱審査が行われる日でございました、にもかかわりませずいろいろ御配慮いただきまして、金曜日に海外出張をお許しをいただきました。予算委員会の皆さんや商工委員会の皆さんに厚くお礼を申し上げる次第でございます。
 問題は三つございまして、感想も言え、中小企業も言え、新社会資本も言えということですが、時間が余りないのでできるだけ簡略にしたいと思います。
 一つは、昨日総理にも御報告を申し上げたのでございますが、日米関係は今や世界のGNPの四〇%を占めておりまして、またアメリカも新政権ができましてまず経済の建て直しを図っておられる、そういう意味でまさに日米はやはりよきパートナーである、そのことが日米関係を構築することが世界の経済、世界の平和、繁栄のために大きく寄与することである、このような認識のもとに総理が間もなく御訪米なさるわけでございますので、その前に経済関係閣僚と意見の調整をしておくことが重要だと考え、お伺いをさせていただいた次第でございます。
 また、内容等につきましては記者会見でも述べておりますが、改めてまた御報告をさせていただくことにさせていただきます。
 それから、中小企業につきましては、先般の総合経済対策におきまして政府関係中小企業金融機関に対する総額一兆二千億円の貸付枠の追加等思い切った中小企業対策を講じたところでございまして、今まさに執行させていただいているところでございます。
 平成四年度の補正予算の規模も、円高の不況期を上回る史上最高の七百四十五億円を確保いたしております。また、今御審議いただいております平成五年度の予算案におきましても、中小企業信用保険法の付保限度額の大幅引き上げ、中小企業金融公庫、国民金融公庫の貸し付け規模の大幅な拡充、下請取引対策の充実などきめ細かに中小企業対策を盛り込んでおるところでございまして、予算成立をさせていただきましたらこれらの施策を速やかに実施をしてまいりたい、このように考えております。
 なお、今後とも中小企業の動向を十分注意してまいらねばなりませんけれども、やはり日本の産業を大きく支えております中小企業が事業所数からいいますと少しずつ減少の傾向がございますということも私ども危惧しなければならぬところだと考えておりまして、さらに事務方には、中小企業に対し、特にまた小規模経営に対して十二分にその痛みをよく理解して新たなる政策が必要であるのかどうか、いろんな諸制度を考えるように命じておるところでございます。
 それから三番目には、今、先生から御指摘の新しい社会資本の整備はどうかということでございまして、これまさに短期的には景気の浮揚ということでございますが、中長期的にはやはり生活大国を実現させていくということの観点でなければならぬ、こう考えております。したがって、公共事業を積極的かつ継続的に進めていくということは極めて重要でございますが、公共事業を進めるに当たりましては中長期的な観点から、また時代時代に合わせてさまざまな検討を続ける必要があると思います。
 そういう意味で、従来型の道路や港湾といった土木中心の公共事業もまだまだ必要であることは言うまでもございませんが、少し角度を変えて、御指摘のように、学校とか病院でありますとかそうした社会資本、あるいは情報化関連や研究開発関連の設備機器まで増していくことはいかがなものか。
 先ほど大蔵大臣おっしゃいますように、今新たな平成五年度予算を御審議いただいておるところでございますから、まずこれを成立させていただいて、それから後考えていくべきことでございましょうが、先生はかって文部省におられたわけでございますが、いろんな意味で不備な点が出てきておると思います。
 例えば、国立大学につきましては、これは平成四年度教育白書に出ておりますが、建築後二十年以上を経過した建物が全体の約四五%を占めておるということで、先生大変当時御苦労されました無医大県解消で、福井だとか山梨でありますとか島根など新しい医科大学ができておりますが、それに昔からある医科大学との設備だとか建物を比べてみますと極めて非能率的なんです。そういう点をやはり医学というものの必要性を考えましても考えてみる必要があるだろう、こう思いますし、国立試験研究所なども、けさ東大の有馬さんの体験記が出ておりましたように、やはり日本の国が科学技術先進国として御視察に世界じゅうから来られる割には日本の研究施設の荒廃というのは非常に注目されていたという点もございましょう。
 こういう点もやはり考えてみる必要がございますし、あるいは今ゴールデンプランを進めておられますけれども、例えば特別養護老人ホームなどは目標の二十四万床までにはまだその半分にも至っていない、あるいは老人保健施設も二十八万床、十一年度目標でございますが、まだ十万にも達していないというようなことを考えますと、少しそうしたところを補足させていくといった意味で景気の浮揚を考えて、いわゆる公共事業というものの新しい枠を考えていってみたらどうだろうか。
 あるいは、これもまた相当いろんな角度から検討しなきゃならぬことでございますが、教育用のコンピューターなどを見ましても、日本のようにこれだけ高度情報化が進んでいるといいますか、これだけの科学技術立国でありながら、小学校ではアメリカがコンピューター導入は一〇〇%ありますが日本では五〇%しかない。あるいは一台当たりの子供たちが、コンピューターに導入している状況を見ますとイギリスが一台に対して四十人が、日本の小学校では百九十二人がこれを使っている。こういうこと保をいろいろ見てまいりますと、少し新たな角度から日本の社会資本の充実というものをいろいろと検討してみていく必要があるのではないか。
 私は、昨年、党の政調の仕事をしておりましてやはりそういうことを感じましたので、そんなことを含めて党の景気対策本部で御検討いただくように私ども今お願いを申し上げておる、このようなことでございます。

発言情報

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発言者: 森喜朗

speaker_id: 27194

日付: 1993-03-30

院: 参議院

会議名: 予算委員会