森喜朗の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(森喜朗君) お答えを申し上げます。
今回のOECD閣僚理事会では、OECD全体の成長をいかに回復するか、これは今経企庁長官からも御答弁ございましたが、もう一つ大事なことは多角的貿易体制をいかに維持強化していくかが論議の中心でございました。
今、委員から御指摘ございましたように、一部の国から我が国の黒字は世界の成長を阻害するとの発言はございましたけれども、その他の国々からはこうした我が国の経常収支黒字についての特段の発言はございませんでした。ちょうどこの発言がございましたときは、経企庁長官が、日本側の今日までとっております景気全体に対する対応などについてお述べになっておられます。また私からは、我が国の内需主導の経済成長が対外不均衡の是正に寄与するとの観点から今御審議をいただいておりますこの新たなる総合経済対策実施など、そうした点について発言をいたしておりました。
特に、私は、昨年の八月に立てましたときの総合緊急対策に次ぐ総合経済対策、また今度の新しい十三兆円を超えるもの、これは日本の国会が日本の景気の問題は世界全体に対する大きな責任があるという立場も十分踏まえておりまして、実に平成五年度の予算が年度内に成立をしたというのは二十二年ぶりでありましたと。さらに、四月から始まっております予算により確実なものとするため新たなるまた予算措置をして今それを国会で御審議をいただいている、このことも三十四年ぶりのことですと。
こういうことは、まさに与野党ともに日本の経済に対して国会が責任を持とうという各党のそうした基本的なベースから行っているものでありますと、こういうようなことも私はそうした会合でも申し上げましたし、またアメリカの閣僚の皆さんにお話しするときもこの旨を御報告申し上げ、このことについてはそれぞれ大変大きく評価もして、日本が大変な努力をしておるということについては皆さんの御理解を深めた、こう思っております。
それから、もう一点御指摘がございました管理貿易的手法によります通商問題の解決につきましては、貿易に関する討議の席上、私から多角的貿易体制の強化を閣僚の総意とすることを提案いたしました。閣僚理事会のコミュニケには、各国が多角的ルールを遵守、強化するとともに、自由貿易の原則に反し多角的貿易体制を損なう行動をとらないということが明確にうたわれたわけでございます。
なお、OECD閣僚理事会の際のアメリカのベンツェンあるいはカンター、ブラウン、それぞれの閣僚とは個別的にそれぞれ時間をかけてお話を申し上げました。
アメリカが管理貿易的なことをやっておるということを私ども申し上げているのではなくて結果的に数量明示型の手法、そういうふうになってしまいますね、アメリカの立場からいえば日本との貿易のインバランスの数字が明確に出ておる、このことが減少していかない限りは何かそれを解決させる、結果をきちっと出すという方法が必要なんだというような指摘もございましたけれども、いかなる数字を掲げましても必ずそれはひとり歩きしていくものです、したがって、そうした数字を書くということは、それは日米間だけじゃありません、そうなれば欧州はどうなりますか、あるいは韓国やその他のASEANの国々はどうなりますか、そういうことになれば結果的にそれはすべてシェアを分け合うということになって結果的に管理貿易方式になるんじゃないでしょうか、ということなども申し上げて強く改めてお伝えを申し上げておきました。
いずれにいたしましても、各国の理事の皆様方は、世界の経済がもう一つ低迷をしておる、一つの弾みをつけるということは、やはりウルグアイ・ラウンドがなかなかまとまらないことについてあきらめにも似たような御発言もかなり各国の理事からございましたが、やはりウルグアイ・ラウンドを何とか終結させることによって世界経済全体への自由貿易体制の維持発展ということのめどをつけてもらいたい、そういうのが各国の理事の皆さんの御発言でもございました。
したがいまして、今回の機会を利用しまして四極の通商代表それぞれ協議を重ねまして、年内のウルグアイ・ラウンド合意に向けてさらに今努力を続けていこうということなども確認をいたし、そのこともまた理事会での非公式会合にも御報告を申し上げたりして、世界の各国がそれについての協力体制をとろうという確認もできたわけでございます。