予算委員会

1993-06-07 参議院 全297発言

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会議録情報#0
平成五年六月七日(月曜日)
  午前十時開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
五月三十一日
    辞任        補欠選任
     藁科 滿治君    及川 一夫君
     島袋 宗康君    喜屋武眞榮君
六月一日
    辞任        補欠選任
     直嶋 正行君    長谷川 清君
     聴濤  弘君    上田耕一郎君
     吉川 春子君    吉岡 吉典君
六月三日
    辞任        補欠選任
     小池百合子君    寺澤 芳男君
六月四日
    辞任        補欠選任
     乾  晴美君    萩野 浩基君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        遠藤  要君
    理 事
               井上  裕君
               石川  弘君
               上杉 光弘君
               柳川 覺治君
               角田 義一君
               村沢  牧君
               山本 正和君
               白浜 一良君
               寺崎 昭久君
    委 員
               井上 章平君
               石井 道子君
               岩崎 純三君
              大河原太一郎君
               大鳥 慶久君
               沓掛 哲男君
               下稲葉耕吉君
               成瀬 守重君
               野間  赳君
               野村 五男君
               服部三男雄君
               林田悠紀夫君
               星野 朋市君
               松浦 孝治君
               穐山  篤君
               及川 一夫君
               喜岡  淳君
               久保田真苗君
               櫻井 規順君
               清水 澄子君
               種田  誠君
               堂本 暁子君
               肥田美代子君
               三重野栄子君
               山口 哲夫君
               荒木 清寛君
               猪熊 重二君
               広中和歌子君
               長谷川 清君
               上田耕一郎君
               吉岡 吉典君
               磯村  修君
               萩野 浩基君
               喜屋武眞榮君
               寺澤 芳男君
  国務大臣
      内閣総理大臣    宮澤喜一君
      法 務 大 臣  後藤田正晴君
      大 蔵 大 臣  林  義郎君
      厚 生 大 臣  丹羽 雄哉君
      通商産業大臣   森  喜朗君
      運 輸 大 臣  越智 伊平君
      郵 政 大 臣  小泉純一郎君
      労 働 大 臣  村上 正邦君
      建 設 大 臣  中村喜四郎君
      国 務 大 臣  河野 洋平君
      (内閣官房長官)
      国 務 大 臣
      (経済企画庁長  船田  元君
      官)
      国 務 大 臣  林  大幹君
      (環境庁長官)
  政府委員
      内閣官房内閣外
      政審議室長
      兼内閣総理大臣  谷野作太郎君
      官房外政審議室
      長
      内閣法制局長官  大出 峻郎君
      国際平和協力本  柳井 俊二君
      部事務局長
      公正取引委員会  小粥 正巳君
      委員長
      公正取引委員会  糸田 省吾君
      事務局審査部長
      経済企画庁調整  長瀬 要石君
      局長
      経済企画庁物価  小林  惇君
      局長
      経済企画庁総合  田中 章介君
      計画局長
      経済企画庁調査  土志田征一君
      局長
      環境庁長官官房  森  仁美君
      長
      環境庁長官官房  小沢 通成君
      会計課長
      環境庁企画調整  八木橋惇夫君
      局長
      法務省民事局長  清水  湛君
      法務省刑事局長  濱  邦久君
      法務省アジア局  池田  維君
      長
      法務省経済局長  小倉 和夫君
      法務省経済局次  林   暘君
      長
      外務省経済協力  内藤 昌平君
      局長事務代理
      外務省条約局長  丹波  實君
      外務省国際連合  澁谷 治彦君
      局長
      大蔵大臣官房総  日高 壮平君
      務審議官
      大蔵省主計局長  斎藤 次郎君
      大蔵省主税局長  濱本 英輔君
      大蔵省理財局長  藤井  威君
      大蔵省証券局長  小川  是君
      大蔵省銀行局長  寺村 信行君
      大蔵省銀行局保  鏡味 徳房君
      険部長
      大蔵省国際金融  中平 幸典君
      局長
      国税庁次長    瀧川 哲男君
      文部大臣官房長  吉田  茂君
      文部省学術国際  長谷川善一君
      局長
      厚生大臣官房審  佐々木典夫君
      議官
      厚生省老人保健  横尾 和子君
      福祉局長
      厚生省児童家庭  清水 康之君
      局長
      厚生省年金局長  山口 剛彦君
      通商産業大臣官
      房商務流通審議  細川  恒君
      官
      通商産業省通商  岡松壯三郎君
      政策局長
      通商産業省貿易  渡辺  修君
      局長
      通商産業省産業  熊野 英昭君
      政策局長
      通商産業省立地  堤  富男君
      公害局長
      中小企業庁長官  関   收君
      運輸省鉄道局長  秦野  裕君
      運輸省航空局長  松尾 道彦君
      郵政省貯金局長  山口 憲美君
      労働大臣官房長  七瀬 時雄君
      労働省婦人局長  松原 亘子君
      労働省職業安定  齋藤 邦彦君
      局長
      労働省職業能力  伊藤 欣士君
      開発局長
      建設大臣官房長  望月 薫雄君
      建設大臣官房会  木下 博夫君
      計課長
      建設省建設経済  伴   襄君
      局長
      建設省道路局長  藤井 治芳君
      建設省住宅局長  三井 康壽君
      自治省行政局選  佐野 徹治君
      挙部長
  事務局側
      常任委員会専門  宮下 忠安君
      員
  参考人
      日本銀行総裁   三重野 康君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成五年度一般会計補正予算(第1号)(内閣
 提出、衆議院送付)
○平成五年度特別会計補正予算(特第1号)(内
 閣提出、衆議院送付)
○平成五年度政府関係機関補正予算(機第1号)
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
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遠藤要#1
○委員長(遠藤要君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成五年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁三重野康君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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遠藤要#2
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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遠藤要#3
○委員長(遠藤要君) 平成五年度一般会計補正予算、平成五年度特別会計補正予算、平成五年度政府関係機関補正予算、以上三案を一括して議題といたします。
 本日は、景気・経済に関する集中審議を行います。
 質疑者等はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 これより松浦孝治君の質疑を行います。松浦君。
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松浦孝治#4
○松浦孝治君 自由民主党の松浦孝治でございます。
 本日の委員会は、ただいま委員長からお話がございましたように、景気と経済の問題に対する集中質疑でございますが、まず一言だけカンボジア問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 カンボジア総選挙後若干の混乱が起きているようでございますが、選挙で示されましたカンボジア国民の願いとPKO要員やカンボジアボランティアの方々のとうとい犠牲と御苦労に報いるためにも、選挙結果を踏まえた民主国家が一日も早く建設されることを強く望むところでございます。
 総理から、カンボジアの現状の認識と見通し、今後の支援方針についてお聞かせをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
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宮澤喜一#5
○国務大臣(宮澤喜一君) カンボジアにおきまして非常にたくさんのカンボジア国民の参加を得て投票が行われたということ、我が国も貴重な犠牲を払いましたがそれに対して貢献することができたということは、結構なことであったと考えております。
 そこで、パリ協定の予定しておりますところは、これから制憲議会ができまして、そうして文字どおりカンボジア人のカンボジア国家が発足するということでございますが、今それに至りますまでのいわば経過期間において、カンボジアの各政党がどのようにして制憲議会に移行していくかというそういう期間において、我々はいろんな出来事を見つつある、またそれに関心を持っておるということであると思います。
 何分にも選挙というものは実際上は初めて行われたと考えるべきですから、この選挙でいろいろなことが決まる、選挙即その後の政局を規定するというふうに必ずしもすべての人が考えていなかったとしてもそれは無理からぬことでございますけれども、そうは申しても、しかしあれだけの国民があれだけ恐らく自由かつ公正にやった結果というものは何人も無視し得ないというその常識は、私はやはり最終的には支配をすると考えていいのであろうと。
 ただ、その間に、何分にも選挙というものを政権樹立のためのただ一つの方法だという習慣を仮に持っていない国民であるとしまするならば、その間においていろいろな意味での融和なり妥協なり話し合いなりが行われる、それは必ずしも西欧的なものでないかもしれませんけれども、基本的にやっぱり選挙の結果というものは動かせないという認識がございます限りは、我々はかなりその辺は余りしゃくし定規でなく事態を見守るべきではないだろうか、見守るばかりではなく、現在、実際UNTACがまだ仕事をしておりますし、我々もそれについて協力している立場でございますし、他方でSNCもある、それについて我々も協力している立場でございますから、我々としてやはり積極的に、あるいはプロダクティブに果たし得る役割があれば果たすことが望ましい。
 これは決して内政干渉という意味ではございません。それにわならない、またわたってはならないという心構えのもとに、どうやって制憲議会に向かって各党が協力していくかということについては、我々も果たすべき役割があれば果たしていかなければならない。現に実は果たしつつあるわけでございます。
 それで、さらにその後どうなるかというお尋ねでございましたんですが、これは幸いにしてカンボジア人のカンボジア国が成立するという場合には、外部はそのカンボジア人のカンボジア国の自由に任せるというのが本来であろうと思いますが、なおUNTACとしてすべき何がしかの仕事が残るのかという問題と、それからそれと別に今度は主権国家であるカンボジア国に対して、かねてパリ会議あるいは我が国の場合で申せばカンボジア復興会議等々で既に協力体制をとっているわけでございますから、そういうところで何をなすべきかということを協力国家の間で相談もしなければなりませんし、また、それともちろん無関係ではない、無関係であってはならないんですが、我が国自身の相対、バイラテラルの協力関係というものも進めてまいらなければならない。
 つまり、事柄はこれからいわば始まる。それについては我が国も応分のと申しますか、かなりの負担をしてこの地域、殊にインドシナ半島全体の平和に貢献する、そういう心構えで進めてまいる必要があるであろうというふうに考えております。
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松浦孝治#6
○松浦孝治君 どうもありがとうございました。
 一日も早くカンボジアに平和が来ますように日本としても今までもいろいろ努力をされてこられたわけでございますので、なお一層の御努力を大いに期待をさせていただきたいと思います。
 森通産大臣、経済企画庁長官におかれましては、先般OECD閣僚会議への御出席、本当に御苦労さまでございました。
 それでは、経済問題につきまして質問に入らせていただきます。
 まず、世界経済についてお伺いをいたしたいと思います。
 現在、ドイツやフランスなどの主要国の多くでは景気後退が進んでいると聞いております。先般行われましたOECD閣僚会議におきまして、日本が世界の牽引役をするように期待されたと報道されておりますけれども、経済企画庁長官は世界経済の現状と見通しをどのように認識しておられるのか、お聞かせいただければと思います。
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船田元#7
○国務大臣(船田元君) 松浦委員にお答えをいたしたいと思います。
 世界経済の現状と見通しという御質問でございます。今、松浦委員御指摘ございましたけれども、世界経済全体としてはやはり停滞の状況ということが続いている、こういうことであろうと思います。
 もう少し詳しく申し上げますと、例えばアメリカでございますが、景気はこのところ回復の過程にあります。ただ、前回一-三月の経済成長率がたしか最初の発表では年率一・八%、それが修正をされまして下方修正をされた、こういうふうにも伺っておりますが、若干そのテンポが緩まったかなと、こう思いましたけれども、しかし、最近のアメリカの景気をあらわす指標としては幾らかまた強い数字もちらほら出てきているというようなことでございます。
 それから、西ヨーロッパ全体として停滞をしておりますけれども、イギリスは若干改善の様相を示している。しかしながら、あとのドイツ、イタリア、フランス、これはなお依然として後退あるいは停滞感を強めているという状況であると思います。その他アジア地域におきましては経済はおおむね順調に拡大を続けている、それから、市場経済への移行を進めております旧ソ連を初めとするいわゆる東ヨーロッパ地域におきましてはやはり深刻な経済状況が現在なお続いている、こういうふうに感じております。
 今後の見通してございますが、アメリカでは財政赤字削減等の課題を有しておりまして、過去の回復局面よりは若干緩やかなものになると思いますけれども、今後も回復過程をたどっていくというふうに思っております。
 西ヨーロッパにおいては、これはOECDの会合でも大変大きな議論となりましたけれども、失業の増加の問題があります。それから消費者信頼感の低下、経営者マインドの冷え込みというようなことなどがございまして、当面、西ヨーロッパにおいては実体経済は弱い状態が続くというふうに見込んでおります。
 ただ、アジア地域、これは引き続き順調な拡大が続くほか、ロシアは当面低迷が続く、このような全体的な見通しをとっております。
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松浦孝治#8
○松浦孝治君 どうもありがとうございました。
 それでは次に、国際貿易問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 先般のOECD閣僚理事会でのベンツェン米財務長官の演説の中で、日本の貿易が世界の経済の成長を妨げていると名指しで日本の貿易黒字拡大を批判した上で、幸いにも日本は唯一財政面で余裕がある、このように語りながら、強い調子で黒字削減と景気拡大策を求めたと伝えられているのでありますが、会議の内容はどのようであったのかまた、アメリカでは貿易不均衡の是正策として目標値を設定してというような管理貿易的な手法によりまして貿易赤字を解消しようというような考え方もあるようでございますが、今回のOECD閣僚理事会ではこの問題についてどのような議論がなされたのか、またどのような認識であったのか、森通産大臣にお伺いをさせていただきます。
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森喜朗#9
○国務大臣(森喜朗君) お答えを申し上げます。
 今回のOECD閣僚理事会では、OECD全体の成長をいかに回復するか、これは今経企庁長官からも御答弁ございましたが、もう一つ大事なことは多角的貿易体制をいかに維持強化していくかが論議の中心でございました。
 今、委員から御指摘ございましたように、一部の国から我が国の黒字は世界の成長を阻害するとの発言はございましたけれども、その他の国々からはこうした我が国の経常収支黒字についての特段の発言はございませんでした。ちょうどこの発言がございましたときは、経企庁長官が、日本側の今日までとっております景気全体に対する対応などについてお述べになっておられます。また私からは、我が国の内需主導の経済成長が対外不均衡の是正に寄与するとの観点から今御審議をいただいておりますこの新たなる総合経済対策実施など、そうした点について発言をいたしておりました。
 特に、私は、昨年の八月に立てましたときの総合緊急対策に次ぐ総合経済対策、また今度の新しい十三兆円を超えるもの、これは日本の国会が日本の景気の問題は世界全体に対する大きな責任があるという立場も十分踏まえておりまして、実に平成五年度の予算が年度内に成立をしたというのは二十二年ぶりでありましたと。さらに、四月から始まっております予算により確実なものとするため新たなるまた予算措置をして今それを国会で御審議をいただいている、このことも三十四年ぶりのことですと。
 こういうことは、まさに与野党ともに日本の経済に対して国会が責任を持とうという各党のそうした基本的なベースから行っているものでありますと、こういうようなことも私はそうした会合でも申し上げましたし、またアメリカの閣僚の皆さんにお話しするときもこの旨を御報告申し上げ、このことについてはそれぞれ大変大きく評価もして、日本が大変な努力をしておるということについては皆さんの御理解を深めた、こう思っております。
 それから、もう一点御指摘がございました管理貿易的手法によります通商問題の解決につきましては、貿易に関する討議の席上、私から多角的貿易体制の強化を閣僚の総意とすることを提案いたしました。閣僚理事会のコミュニケには、各国が多角的ルールを遵守、強化するとともに、自由貿易の原則に反し多角的貿易体制を損なう行動をとらないということが明確にうたわれたわけでございます。
 なお、OECD閣僚理事会の際のアメリカのベンツェンあるいはカンター、ブラウン、それぞれの閣僚とは個別的にそれぞれ時間をかけてお話を申し上げました。
 アメリカが管理貿易的なことをやっておるということを私ども申し上げているのではなくて結果的に数量明示型の手法、そういうふうになってしまいますね、アメリカの立場からいえば日本との貿易のインバランスの数字が明確に出ておる、このことが減少していかない限りは何かそれを解決させる、結果をきちっと出すという方法が必要なんだというような指摘もございましたけれども、いかなる数字を掲げましても必ずそれはひとり歩きしていくものです、したがって、そうした数字を書くということは、それは日米間だけじゃありません、そうなれば欧州はどうなりますか、あるいは韓国やその他のASEANの国々はどうなりますか、そういうことになれば結果的にそれはすべてシェアを分け合うということになって結果的に管理貿易方式になるんじゃないでしょうか、ということなども申し上げて強く改めてお伝えを申し上げておきました。
 いずれにいたしましても、各国の理事の皆様方は、世界の経済がもう一つ低迷をしておる、一つの弾みをつけるということは、やはりウルグアイ・ラウンドがなかなかまとまらないことについてあきらめにも似たような御発言もかなり各国の理事からございましたが、やはりウルグアイ・ラウンドを何とか終結させることによって世界経済全体への自由貿易体制の維持発展ということのめどをつけてもらいたい、そういうのが各国の理事の皆さんの御発言でもございました。
 したがいまして、今回の機会を利用しまして四極の通商代表それぞれ協議を重ねまして、年内のウルグアイ・ラウンド合意に向けてさらに今努力を続けていこうということなども確認をいたし、そのこともまた理事会での非公式会合にも御報告を申し上げたりして、世界の各国がそれについての協力体制をとろうという確認もできたわけでございます。
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松浦孝治#10
○松浦孝治君 OECD閣僚会議でのいろいろな精力的な会議の内容等をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。
 それでは次に、景気の動向について企画庁長官にお尋ねをいたしたいと思います。
 景気が低迷してきた、そういう状態に対してようやく歯どめがかかり、前向きの兆しがあらわれてきたようでございます。先日発表されました景気動向指数によりますと、先行指数が三カ月連続で五〇%を上回っており、一致指数も二カ月連続して五〇%を上回っております。新聞報道等によりますと、経済企画庁は、景気は既に底入れし回復局面に入ったとの判断を固めたようでございますが、景気は本当に底を打った状態にあるのか、また、六月十日の閣議に提出されます六月の月例経済報告には景気の底入れ宣言等が盛り込まれるのかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
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船田元#11
○国務大臣(船田元君) お答えをいたします。
 今、松浦委員御指摘のように、先般発表されました景気動向指数、いわゆるDIでございますが、先行指数が年初から一月、二月、三月と三カ月連続して五〇%を上回りました。また、一致指数につきましては、これも二月、三月と二カ月連続して五〇%を上回ったわけでございます。確かにこれらの動きは景気の局面が変化をする可能性は示している、このように理解をしております。このような状況や、またそのほかの経済指標などを見ておりましても、回復の動きあるいは兆しというものがかなり強くなってきたかなということは感じております。
 したがいまして、私個人としては、この景気が底を打ちつつある、あるいは今打ちつつある状況にあるということは個人的にはかなり強い気持ちは持っておるわけでございますが、なおしかし、特に今後注意をしなければいけない点としては、受注や生産、出荷等に見られた二月、三月のいわゆる期末要因、そういうものがあり、そしてその期末要因の反動がこの四月、五月でどういうふうに出てくるのかということは、これから実は実際の数字が入ってくるという状況でございます。そういうことも考えますと、なお私としては今後の推移を見守っていかなきゃいけない、こういうふうには感じております。しかしながら、個人的には底は打ちつつあるあるいは底打ちは間もないということは申し上げられるんではないか、このように思っております。
 月例のことにつきましては六月十日に現在予定をしておりますけれども、それにつきましては、まだ現在関係省庁におきまして調整を続けておりまして、その点については現段階としては申し上げられる状況ではない、このように思います。
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松浦孝治#12
○松浦孝治君 ところで、少しお教えをいただきたいのでございますが、戦後、各景気の山と谷を景気基準日付という形で決定をされているようでございます。暫定的なそういう決定をするのに約一年ぐらいかかる、そして最終決定を下すのに一年半を要する、こういうことを聞いておるわけでございますが、この景気基準日付設定がなぜこのように時間がかかるのか、あるいはまた基準日付設定というものが本当にどういう意義を持っておるのか、お聞かせ願えればと思います。
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土志田征一#13
○政府委員(土志田征一君) お答えいたします。
 景気基準日付、一般には景気の出とか谷とかいうものでございますが、これの決定につきましては、先ほども御議論いただきましたDIの数字、それからGNP統計その他の動き、こういったものをもとにしまして、景気基準日付検討委員会というのを設けましてそこで専門家の先生方の御議論をいただいた上で決定するということでございますが、この景気基準日付検討委員会にお願いしております景気循環の専門家の方々の考えは、これは歴史的かつ客観的に出とか谷は決めるものであるということで、まず谷から山の一循環を過ぎたところでまとめて全体を見直すということでございます。
 さらに、その場合の決定に当たりましては、やはりある程度データがそろって、一年間そろったところで全体を季節調整するとか、そういう手順が必要でございまして、例えばDIでも、単に今毎月出しておるものではなくて、歴史的に全部整理をしたのでつくり直して決定をするというようなそういう手順がございます。実際正式に決めるには理論的な点とそういった統計的な手続の点で時間がかかっているということでございます。
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松浦孝治#14
○松浦孝治君 わかりました。
 ただいま船田経済企画庁長官から政府の経済認識について承りました。
 本日は、金融面から日本経済のかじ取りをしておられます日銀の三重野総裁にお越しをいただいております。そこで、二、三点お伺いをさせていただきたいと思いますが、三重野総裁には海外から帰国をされた早々で本当にお疲れのところありがとうございます。
 それでは、お伺いをいたします。
 最近の経済指標、今もいろいろお話があったわけでございますが、明暗相半ばするところがあるように思います。現在の経済認識と今後の経済展開への総裁の御見解をお伺いいたしたいと思いますし、それとともに、最近急激な円高が起こっておるわけでございますが、これが経済へどのように影響するであろうか、それにつきましての総裁の御見解をお伺いいたしたいと思います。
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三重野康#15
○参考人(三重野康君) お答え申し上げます。
 景気でございますが、委員が今御指摘になりましたように、明るい指標が幾つか出ております。例えば在庫が五カ月連続して減少しているとかマネーサプライが下げどまったとかその他でございますが、そういう明るい指標が出ておりますが、最終需要につきましては住宅投資が比較的堅実な動きを示しております。財政支出も非常に高い伸びを示しておりますけれども、個人消費及び設備投資につきましてはこれまでのところはっきりとした持ち直しの兆候がまだ出ておりません。
 したがいまして、当面、目先はやはりまだら模様と申しますか明暗交錯した動きが続くのではないかと思いますが、もう少し先を展望いたしますと、本年度の上期は先ほど申し上げました住宅投資と財政投資に支えられた動き、展開ということになると思いますけれども、この間、設備あるいは耐久消費財のストック調整は着実に進んでおりますし、また民間需要を引き出すための財政金融政策の措置が十分講ぜられておりますので、下期にかけましては緩やかではございますけれども景気が回復する展望は十分見きわめられるのではないか、そういうふうに考えております。
 また、委員御指摘の円高でございますが、これは私どもも非常に注目をしております。もちろん円高というものは、少し長い目で見ますと輸入価格の低落を通じましていわゆる企業のコストを下げますし物価の安定にも寄与するわけでございますけれども、とりあえずはやはり輸出企業に悪い影響が出てくるということがございます。しかも、今御説明いたしましたように、景気がこれから回復しようとする非常にデリケートな時期に当たっておりますので、円高のこれからどういう影響が出るのか、これは注意深く見てまいらなければならない、かように考えております。
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松浦孝治#16
○松浦孝治君 どうもありがとうございました。
 ところで、いろいろな指標を見ますと、最近、金利動向の中で上昇傾向が見受けられるわけでございます。特に長期金利、長プラも上がるようでございますが、この金利上昇が、今せっかくお話にもございましたような景気の上向き傾向にある中で、それに悪影響を与えるのではないか。このような懸念もあるわけでございますが、金利動向についてお話しをいただきたいと思います。
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三重野康#17
○参考人(三重野康君) 短期金利につきましては比較的落ち着いた動きを引き続き示しておるというふうに思いますが、委員御指摘のとおり、長期金利はやや上昇しております。
 長期金利につきまして、私のような立場の者が余り詳しいコメントをいたしますことは市場に不測の影響を与えますので御勘弁願いたいと思いますが、市場の見方を御紹介いたしますと、最近の債券市況が金利が上がっている背景は、委員が最初に御指摘になりましたように、景気に若干明るい指標が出てきたこと、株価が持ち直したこと、この二つを一番大きな材料といたしているようでございます。
 相場にはもちろんある程度の変動はつきものでございます。しかしながら、やはり今のような変動が直ちに景気を左右するような大きな影響はないと思いますが、これも先ほど御説明いたしましたように、極めて景気がデリケートなときでございますので、引き続き債券市況の状況あるいはこれが実体経済に及ぼす影響についてはやはり注目をしてまいりたいと、かように考えております。
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松浦孝治#18
○松浦孝治君 どうも、日銀総裁ありがとうございました。
 ちょっと相前後いたしましてまことに申しわけございませんが、先般開かれましたOECDについて森通産大臣、船田経企庁長官からお話が実はあったわけでございますが、総理にちょっとお伺いをさせていただきます。
 七月に開催を予定しております東京サミットまでもうあと一カ月に実はなったわけでございますが、その前哨戦として先般のOECD閣僚会議があったわけでございまして、その経済宣言が下地になると、こういうようなことを聞いておるわけでございます。そして、いよいよ東京サミットにそういう経済問題も移ってくるわけでございますが、特に年間千三百億ドルに及ぶ貿易黒字を持っておる日本といたしまして、非常に東京サミットは厳しい状態になるのではないかと懸念をするわけでございますが、総理がこの東京サミットに臨もうとされている、特に経済問題、景気問題についての御所見をお伺いできればと思います。
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宮澤喜一#19
○国務大臣(宮澤喜一君) 我が国が、あるいは我が国だけかと申し上げた方が適切かもしれませんけれども、非常に大きな貿易黒字を持っておる、経常黒字を持っておる、それもこの一、二年ということではなく恒常的にそういう状況にあるということについて、これは世界の自由貿易がさらに大きくなるためにはやはりひとつ問題であるということを各国が考えることは、私は無理からぬことであるというふうに思っております。
 それでありますからこそ、不況対策もございますけれども、昨年以来、またただいま御審議いただいております補正予算におきましても、内需振興ということを考えておるわけでございまして、やはり貿易黒字を減らすということは、基本的には内需が振興されて経済のエネルギーが内需に向かうということ、その分だけ輸出が減っていくということ、それから、内需が振興される結果その分輸入がふえるということ、これがやはり基本的な私は方策であろうというふうに考えております。多少時間がかかりましても、これがやはりいわば王道というものであろうというふうに考えております。そのことは過般、クリントン大統領にも私から申し上げましたし、また今回のOECDの閣僚会議におきましても、我が国を代表してそういう主張をいたしておるわけであります。
 今度OECDで議論になりましたことは、我が国の大きな経常黒字、それからヨーロッパの失業、アメリカの財政赤字、貿易赤字といったような、従来からある意味で言われておるその問題がなかなか解決されないでおるということが中心になりまして、各国おのおのそれに対応することを求められたということであったように承知をいたしておりますけれども、他方で、そのようなマクロの政策をとります傍らで、我が国の経済の開放体制が十分でないという指摘が御承知のようにございます。
 アメリカが一番それを強く主張しておるわけでございますけれども、各国いろいろおのおのの国がおのおのの問題を持っております。我が国の場合には黒字が大きいものですから、やっぱりその点を指摘される度合いが強い。これも無理からぬことであって、そういう問題にどう対応するかということは、今度パリに閣僚が行かれましたときに、いわゆる四極の通商産業大臣会議というものがございまして、この中では、どっちみちウルグアイ・ラウンドが今年の末までには終局しなければならない、その中でしばしば御議論のあります我が国にとっての農業であるとか、アメリカにとってのダンピングであるとか、いろいろ各国基本的な問題意識を幾つか持っておって、その陰でダンケル・ペーパーをすぐには了承できないという問題がございます。
 そのことはかなりこれからまだ議論を要するものでございますから、サミットまでにはそれ以外のといいますか、つまり工業製品とサービス部門についてのアクセスをまだまだ各国とも詰められる、詰めればもっともっと貢献ができる、交渉が進むわけでございますから、サミットまではその部分にひとつ精力を集中しようということで今度も会議がございましたし、この二十三日、二十四日でございますか、東京で関係閣僚がもう一遍寄られて、そしてサミットまでにその部分の詰めをしようと。これは言ってみますと、我が国にとって言えば、いわば開放体制の推進ということになる、各国ともそうでございますけれども、アクセスを詰めていってそして関税率を下げていって輸入をふやす体制に入ろう、そういう努力が他方でなされておると。
 でございますから、最後に結論として申しますと、サミットで議論される問題は、一つはそのようなマクロの問題である、一つはそのようなウルグアイ・ラウンドの推進の問題である、それに加えまして、日米の間では先般私が訪米いたしました結果、両国の間でいろいろ、これ貿易に限りませんが、お互いに推進をしたい問題があるので、そのためのフレームワークをひとつサミットまでにつくろうということになっております。そのフレームワークの作業は、実はおのおのの国で相手に対する提案、注文というようなものを議論いたしておるわけですけれども、まだ両方が一緒になって案を交換して議論をするというまでには至っておりません。近いうちにそれをいたしませんとだんだん間に合わなくなってくるわけでございますから、遠からずそういうことになろうと思いますが、フレームワークの合意があって、日米としてはそのフレームワークに従ってお互いの問題の解決を図ろう、大体こういう構図でございます。
 しかし、結論として、松浦委員が言われますように、これだけ黒字があるとやっぱりなかなか大変だろうとおっしゃることはそのとおりでありまして、そういう意味からも御審議を願っております補正予算も成立させていただきまして早く執行を図りたい、こう考えておるわけでございます。
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松浦孝治#20
○松浦孝治君 前回の東京サミットでも経済問題が非常に重要な局面であったのでございまして、また今回もそういうような局面のようでございますので、どうか頑張っていただいて、成功をお祈りいたしております。
 それでは次に、産業面から経済動向についてお尋ねをいたしたいと思います。
 今も申しましたように為替市場では急激な円高が進行中でございます。この円高の波はいろいろな分野に大きな影響を及ぼしておるところでございまして、原材料の輸入や消費者物価にはメリットがあると考えられますが、長く不況に苦しんできた輸出型産業にとっては強烈なパンチであり、ダウン寸前の企業も出てきつつあるんではないかと私は懸念するわけでございます。日本の経済を支え、雇用の安定に大きな役割を果たしてまいりました自動車産業、電子・家電産業、機械産業、鉄鋼産業等にはこの円高の波はもろにかぶるのではないかと思うわけでございます。
 企業は懸命なリストラや体質の改善に努力をされておりますし、また政府も数度にわたる経済対策等を打ちまして、だんだんと薄日ではございますが景気が上向きつつあるな、こういうような期待をしておるのに冷水をかぶせるような形に円高がなっておるんではないかと思うわけでございますが、このような急激な円高が国内産業にどのような影響を与えると通産大臣は認識されておるのか、また、それに対してどのような対応策をとろうとしておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
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森喜朗#21
○国務大臣(森喜朗君) 現下の経済動向をどういうふうに見ておるのかということについて、先ほど経企庁長官からお話がございました。ちょうど私がアメリカに船田長官とともに行っておりましたときに、帰った日の朝刊でございましたか新聞に底入れ宣言というのが出ておりまして、ファクスで見てびっくりしたわけでございます。
 一つには、やはりそういう、次第次第にいい方向に行っておりますよ、経済というのは産業社会におきます一つの心理的なものが非常に大きいわけでございますからそういう方向を示唆するということは大事かと思いますが、現実はもう少し要注意をした方がいいというふうに私は実は見ております。前もこの委員会で申し上げたと思いますが、二月、三月というのはどうしても決算対策ということでいろんな数字がよく出てまいりますけれども、四月、五月になりますと、またこれは反動で必ず下がってまいります。確かに在庫調整は進展はいたしております。普通、在庫調整が進展しておりますと当然生産活動の動きが出てこなければいけないわけでありますが、そこのところがいま一つというのが正直なところでございまして、そこがいろんな原因があるんだろう。
 先ほど申し上げました心理的なものもございますが、もう一つは、今松浦委員御指摘ございました円高の問題が非常にやはり企業に対する心理的なものを与えているのではないかというふうに私ども見ておりまして、確かに一部に回復の兆しを示す動きが徐々にあらわれてきておりますものの、基調としてはまだ予断を許さない状況にある、このように見ております。
 このような状況の中で今回のような円高が進むということは輸出関連企業の円ベースでの手取り収入を減少させますし、収益の悪化を招くだけでございませんで、いわゆるすそ野の広い加工組み立て産業を通じまして直接的に円高に関係のない産業までにもやはり悪影響を及ぼしてくるということになりますので、国内景気を冷やしていくのではないかということが私どものやはり懸念材料でございます。
 今回、主要企業を対象に円高に関する調査をいたしてみますと、今回の円高が企業経営に与える影響については、約五割の企業は経営が苦しくなるというふうに回答をいたしております。特に輸出比率の高い自動車、電機等の業種では影響が深刻である、このように見ているわけです。また、特に影響はないとした企業は約三割ほどございますが、しかし、そのうちのまた約四割は為替リスクをヘッジしていることを理由として挙げているためでございまして、円高がさらに継続していった場合にはこれらの企業の収益にもやはり影響を及ぼすということが予想されるわけでございます。
 円高が及ぼすこのような悪影響に対しましては、先ほど総理御答弁ございましたように、内需拡大を図って国内景気の早期回復を図るということは、これは総理のお言葉をかりると、王道とおっしゃったと思いますが、まさに私は基本的にはそこだろう、こう思っておりまして、そういう面で、今般の新総合経済対策の早期実施を通じまして景気の一日も早い回復が実現されることを期待いたしておりますし、こうして予算委員会の諸先生方に今回の補正予算の早期成立をぜひ私からもお願いを申し上げたい、このように思う次第であります。
 なお、今回の経済対策におきましては、最近の急激な円高により影響を受けております中小企業者に特に配慮いたしまして、都道府県と国が協力しまして実施しておりますいわゆる緊急経営支援貸付制度を拡充いたしました。最近の円高による輸出減等の影響を受けて経営に不安定が生じております中小企業者に対する特別枠を実は創設しておりまして、これが今御審議をいただいておりますこの予算の中にも組み込まれておりますので、ぜひ一日も早いひとつ御可決をお願いしたいと重ねてお願いを申し上げる次第でございます。
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松浦孝治#22
○松浦孝治君 どうもありがとうございました。
 それでは、設備投資につきまして少しお聞きをいたしたいと思います。
 景気を支える大きなファクターであります設備投資は平成三年度、平成四年度とも対前年比で大幅な減少になっておるのであります。
 ところで、通産省においては平成五年度の民間主要企業の設備投資計画につきまして報告書を産業構造審議会に提出したと聞いておるわけでございますが、どのようなそれは内容であったのか、お聞かせを願いたいと思います。
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熊野英昭#23
○政府委員(熊野英昭君) ただいま委員が御指摘ございましたように、先週私どもが調査をいたしました設備投資調査結果を産業構造審議会の産業資金部会の方に御報告を申し上げました。その内容の要旨を申し上げたいと思います。
 五年度の設備投資計画を見てみますと、全産業で見ますと対前年度比二・八%のマイナスということでございます。四年度、この同じ調査におきましてマイナスの九%になっておりますので、引き続き企業の投資マインドというのは大変慎重な状況が続いているということでございます。
 若干業種別に申し上げますと、製造業におきましては前年に比べまして一四・六%のマイナスということでございます。これは、四年度がマイナスの一八・二%でございましたので、二年連続二けたのマイナスとなっております。非製造業について見ますと、四年度は対前年度比がマイナス〇・五%であったのに対しまして五年度におきましてはプラス五・五%と一応堅調な計画となっております。
 ただ、中身を見ますと、実は電力等の公益事業関係の設備投資の拡大による部分が大変大きくございまして、この非製造業の中に入っておりますところの卸、小売といったふうな流通産業関係は消費の伸び悩み等を背景といたしまして大幅な落ち込みになっております。そういう意味で、非製造業はプラスではありますけれども、設備投資は電力等の公益事業を除いては大変慎重な状況が続いているのではないかということでございます。
 今後の見通しにつきましても、いろいろ審議会でも御議論いただきましたけれども、資本ストックの調整がそれなりに進んでいることに加えまして、先般来の総合経済対策のいろんな効果、これには一般的な効果もありますし、それから設備投資自体についても、投資減税とかあるいは政府系金融機関による融資とかそういった対策等もございますので、順次その効果もあらわれてきて下期以降は緩やかながら回復に向けていくのではないかというふうに期待をされているわけでありますけれども、その際も、やはり先ほど来御議論いただいておりますような、円高が設備投資のそういう回復に水を差すというか心理的な効果等々でどういうことになるか懸念をするところもありますので、動向については十分慎重に見守ってまいりたいというふうに考えております。
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松浦孝治#24
○松浦孝治君 設備投資については、やはりまだ厳しい状態があるようでございます。
 それでは次に、中小企業についてお伺いをいたしたいと思います。
 先ほど森通産大臣の方から今回の補正予算につきましても強力な中小企業対策を考えておられるということで、私も十分承知をいたしておるところでございますが、長引く不況によりまして中小企業はかなり苦しんでおるわけでございます。そういう点で、予算については、金融面とかそういうことよくわかるのでございますが、やはり受注面の問題についても強力に行っていただきたいと思います。
 それは官公需の受注でございますけれども、こういう面について、御承知のように、中小企業に対する官公需については官公需確保法第四条に基づきまして目標値を毎年閣議決定をされておるのであります。しかし、残念ながら平成元年より毎年この目標値以下の実績に実はとどまっておるのでございます。
 森通産大臣は実力大臣でございます。各省庁に対しまして必ずこの閣議決定された目標値を達成するように強く要請をしていただきたいと思うわけでございますし、また、地方公共団体に対しましても国の施策に準じて行っていただくように大臣の御努力をお願いいたしたいと思いますが、森通産大臣のこれに対する御所見をお伺いできればと思います。
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森喜朗#25
○国務大臣(森喜朗君) 官公需におきます中小企業の受注機会を確保することにつきましては、今、委員から御指摘のとおりでございまして、従来から官公需確保法に基づきまして毎年度国等の契約の方針を閣議決定いたし、努力してきたところでございます。
 ただ、近年、大規模工事などがございまして、いわゆるバブルの一つの時代、あるいはバブルのその延長時でございましょうが、大規模な工事になりますと、その性質上どうしても中小企業者に対する発注が難しいものが増加しているということの事情はございますが、平成四年度の閣議決定におきましては、中小企業者向けの契約目標を史上最高の四兆四千三百四十億円に設定をいたしまして、各省庁にその目標の達成について一層の努力の要請をいたしてきたところでございます。今年度の国等の契約の方針につきましても、閣議決定を少しでも早く行い、またより高い目標を設定していくよう、現在、各省庁との調整を行っているところでございます。
 また、地方公共団体に対しましても、官公需確保法によりまして国の施策に準じて中小企業者の受注の機会の確保のための施策を講ずるように定めております。これに基づきまして、国の方針も参考にして中小企業者の受注機会の増大のための措置を講ずるように要請をいたしておるところでございます。
 今後とも、各省庁等はもとより、地方公共団体の協力も得つつ、官公需におきます中小企業者の受注機会の増大に最大限の努力をしてまいる次第でございます。
 実力はありませんけれども力はございますので、組み打ちならねじ伏せるんですけれども、なかなか思うようになりませんが、総理を初め内閣は責任を持って、今、委員から御指摘の点につきましては一生懸命努力をいたしてまいる、このように申し上げておきます。
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松浦孝治#26
○松浦孝治君 力強い御決意をいただきまして、中小企業者は非常に喜んでおると思います。どうかよろしくお願い申し上げます。
 それでは次に、最近の雇用情勢とこれに対する雇用対策についてお伺いをさせていただきます。
 我が国の経済は、これまでかなり長い期間景気の低迷が続いてきたことは皆様御承知のとおりでありますが、このところ、先ほどもお話がございましたように在庫調整等が進展するなど景気に一部回復の兆しがあるわけでございます。しかし、その雇用面への影響を見ますと、求人倍率は低下が続いており、また企業の人員削減の動きも広がっておるように思われます。したがって、労働関係は必ずしも明るい状態にないと私は認識をいたしておるわけでございますが、労働省としては最近の雇用情勢についてどのように見ておるのか、求人求職及び雇用失業の動向、また企業内の雇用過剰感の動向等について、その状況を御説明いただきたいと思います。
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齋藤邦彦#27
○政府委員(齋藤邦彦君) 結論を一言で申し上げれば、雇用情勢は依然として厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。
 私ども公共職業安定所に対します求人求職の状況を見てみましても、依然として求人は減少しておりますし、また求職者数は増加をしてきております。したがいまして、有効求人倍率が四月は〇・八四倍という数字になっておりまして、三月が〇・八八倍でございまして三月に〇・八台になりまして、さらに一段と低下をいたしております。
 雇用失業全体の姿を見てみますと、雇用者数は製造業で見ますと増加比率が減少を続けてきております。職種別に見ますと、管理的職業あるいは事務従事者ではむしろ減少傾向、こういう形になっておりますが、完全失業率自身は二・三%で率は同じでございますが、ただ、失業者数は前年を約二十万人前後上回るというふうな状況でございます。さらに、各企業におきます過剰感も各製造業それぞれ広がってきております。それから、私どもの労働経済動向調査によりますと、雇用調整を実施しております事業所の割合は製造業で約四〇%でございまして、昭和六十一年ごろの円高不況期をしのぐ動きでございます。
 こういうような数字の状況でございますが、今後につきましても雇用の回復は景気の回復におくれる傾向はございます。また、最近の急激な円高の傾向について非常に懸念を表明しておられる事業主の方は多々おられます。
 そういうようなことで、中長期的な観点からいわゆる事業の再構築、合理化を図ろうというような動きも各般に広がっているようでございまして、ここしばらくこのような動きがどのように雇用の面に及ぼしてくるか慎重に見守っていかなければならない、情勢の把握に万全を期していかなければならない、このように考えております。
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松浦孝治#28
○松浦孝治君 企業における雇用調整の広まりの中で雇用調整助成金の業種指定の拡大が続いておるわけでございますが、業種指定の状況がどのようになっておるのか、その推移等についてお聞かせ願いたいと思います。
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齋藤邦彦#29
○政府委員(齋藤邦彦君) 昨年の十月に雇用調整助成金の指定基準を緩和いたしました。それ以来毎月業種を指定してまいりましたが、ことしの六月一日現在、百五十一業種でございます。これはかつての円高不況期の六十二年五月、百六十五業種指定したことがございますが、これに迫る形となっております。
 この百五十一業種、対象事業所にいたしますと十四万八千事業所、雇用保険の適用事業所の約八%になりますし、また対象労働者三百七十三万でございまして、被保険者に対する割合といたしますと一一・四%、このような形になっております。
 なお、現在でも新たに指定業種にしてほしい、こういうような御相談で来ている業種もございますので、まだ若干今後ふえてくるだろう、このように思っております。
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