小坂憲次の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)
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○小坂委員 私は、この質問席に立ちまして思いますことは、そちらの提案者席にお座りの皆さん、私以上であるかと思うわけでございますが、それぞれに大変深い感慨を持って今国会に臨んでいらっしゃることと思います。私も、初当選以来四年、そして前国会通じて百七時間の政治改革論議というものを振り返りまして、本当にようやくここまで来たのかな。
今までいろいろな議論がされてきたけれども、最初は、お互いに試合をしようと思って体育館へ入ってきたら、相手はバスケットボールを持っているし、こっちはバレーボールを持っている、これでは試合にならないではないか。これを幾たびか重ねるうちに、今回は互いにバレーボールを持って臨もうとしている。しかし、片方は九人制で、片方は六人制をまだ予定しているようだ。しかし、同じバレーボールである以上、若干ここで妥協して、三人足すか三人引くかすればこれは試合になるわけでありまして、今国会を通じて、ここまで互いにその努力をされてきておるわけでございますけれども、ここでいま一度、もう今まで何度も何度もそれぞれの質問者に対してお答えをいただいてまことに恐縮でありますけれども、それぞれの提案者各位のこの法案にかける熱意というものをお聞きしたいと思っているわけであります。
そして、それに至ります過程で、私自身、最初は、当選をいたしまして、リクルート問題で出てきて、この批判をしながら出てきて、まず腐敗防止をやるべきではないか、なぜ小選挙区制というものを導入しようというところにいきなりいってしまうんだ。私どもが最初に見せられたものは、小選挙区比例代表並立制を導入しようという考え方でありました。その中で、同時に定数是正をしていかなければならないという問題を聞かされました。しからば、腐敗防止の規定を強化し、現行中選挙区制の定数是正を抜本的にやればいいではないか、そう話を始めたわけであります。
しかしながら、中選挙区制を抜本的に改革するには百三十以上の選挙区の手直しが必要になる。七増入減ですら、大変な議論の中で党を割るような騒ぎであった。とてもではないけれども、これを集約することは難しい。それよりもむしろ、有権者の意識改革も含めて選挙制度そのものの見直しの中で、世界の激しい環境の変化、それに対応する日本の政策決定という、そういう面も踏まえて、政治システムそのものを変えていくにはやはり選挙制度から変えていかなければいけない、こういう議論に至り、そして私どもは、イギリスの腐敗防止法の制定過程を勉強して、次第に中選挙区制の定数抜本是正から小選挙区制へ、そして単純小選挙区制へ、そしてまた小選挙区比例代表並立制へと、いろいろな自分自身のその思考過程の変遷を見てきているわけであります。
そのときに、平成元年の自民党の政治改革大綱をもう一度読み直しますと、そこには、小選挙区制を導入をし、そしてそれに比例制を加味した制度に移行することが望ましいと、現行中選挙区制の制度疲労というものをそこで訴えているわけでありまして、その時点に至って初めて、なるほど先輩も同じ思考過程を経てここまで来たのかな、そしてみんなが同じ結論に達する以上、これはやはりここに一つのよりどころを求めるべきなんだろう、ごう思って、以来小選挙区比例代表並立制の導入のために全力を尽くしてまいりました。
前国会におきましては、単純小選挙区制という党議決定のもとで、その次善の策としての成立に努めましたけれども、しかし私自身は、やはり小選挙区比例代表並立制の二つの大きな勢力、二大政党という言い方もありますが、それは政党の数が二つということに私は限らないでもいいのではないか、同じ院内会派が、同じ会派として同じ行動ができるならば、政党としてはもう少し多様化することもあり得るのではないか。しかし、二大勢力のもとに、少数党の多様な民意を国会に反映をする手段というものを残しつつやるにはこの制度がいいのだろう、こう思ったわけであります。
しかし、一般の有権者、国民、そして今回初めて国会に出ていらっしゃって、我々と同じように、我々が初当選のときに遭遇したと同じように、もう既に固まった形で与野党ともに小選挙区比例代表並立制導入という枠を課せられて、その枠の中での議論を強いられるという新人議員の皆さんの感慨を思いますと、国民の皆さんにも新人議員の皆さんにも、やはり時間をあげて、そして我々の踏んできた同じ過程を経て理解をしてもらうことが必要なのかな、こう思う部分もあるわけであります。
しかしながら、今我々に与えられている命題は、早く目の前のその大きなたんこぶを取って、目をもっと広く開いて、我々の当面しているもっと多くの政策課題に同時に取り組んでもらいたい、こういう国民の大きな要求であります。
いろいろ私の意見ばかりお聞かせいたしましてもあれでございますので、私としては、今回の質問をいたします基本姿勢として皆さんにまず御理解をいただきたいのは、内閣提出の政治改革法案の不備を指摘して、そしてただひたすら自民党案の成立を図るという趣旨で私は質問をしているつもりはないのでありまして、国民の期待にこたえるためには、むろん私は、自民党案は、過去の議論を踏まえて、与野党比較するならば、与党のような連立の中での調整を経た政府案よりは、妥協、そういったものが少ない分だけ理論も明確であり、また筋も通っていると信じておりますけれども、しかし、我々は互いにベストの案を提出しようとして努力をしてきたわけでありまして、可能な限り瑕疵のない、完全無欠な法案づくりにともに努力をしてここに提出をしたと信じているわけであります。
しかしながら、法案は、どのように議論を重ねましても、その時間的経緯を待ちましても、将来にわたってもあらゆる環境、あらゆる条件に対応できる法案というのはなかなか困難であります。私は、政府、自民党ともに、この両方の提出している法案のこの議論を、今特別委員会の論議を踏まえて、その中で指摘をされた瑕疵といいますか欠陥というものをそれなりに認識をしていただきまして、そしてお互いに交渉担当者を設定して、自案を通そうとするのであれば、自棄の中にその批判されたところを積極的に盛り込んで相手に提示をし、そしてその成立を図るべく真摯な折衝、そして譲歩というものを互いに考えながらやっていただきたい。そのための一助になればということでこの質問をさせていただいて、そしてその中で最後にチャンピオン同士の交渉に役立てていただきたい、そういう思いで質問をさせていただきたいと思っております。要は、委員会の論議を踏まえて互いにその欠点を認識して、そしてその調整をした上でよりよくするという姿勢で取り組むことが必要であろうと思うわけであります。
したがって、ここでそれぞれお伺いをいたしたいと存じます。各人の今国会の政治改革、この法案を提出した目的はどのようなところにあるか、大変失礼でありますけれども、それぞれの皆さんの御意見をお聞かせをいただきたい。まず政府の方からお願いをいたします。