大出俊の発言 (予算委員会)
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○大出委員 二十分でございますから、これで十分たった、与党質問というのは難しいものだと思いますが。したがって、さっき冒頭に申し上げましたように、私の方が一方的に、言うならば演説をぶつようなことになりますが、御勘弁をいただきたいと思うのです。
実は、今御答弁いただいたものと関係をするのでありますが、自衛隊機が邦人救出に当たるというのですね。外務大臣が防衛庁長官に言ったら飛行機を出さなければいかぬ。さきの国会の議事録を全部これ読んでみた。質問者のほとんどがそれぞれ大きな危惧を持っておられて、それがほとんど質問の中では解消していない、こういうことになる。私がこれをトータルで申し上げますと、今の国連常任理事国に出ていく、このこともすべて絡んでいるという気がする。
ここに、ジェーン年鑑を出しております。これは私の専門ではございますが、ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリーというのがございます。このフラッシュポインツを全部挙げるわけにはまいりませんけれども、一月、二月、三月というところでフラッシュポインツ、つまり世界の発火点、次々に内紛、内戦、宗教上、国交、ボーダーラインファイティングを含めて、起こるであろうという極めて的確な指摘をしている予測がございます。何と世界で七十三カ所ある、次々に起こるという分析をしています。非常にこれは重視しなければならぬものでございます。
そこで、もう一つ問題がございます。ガリ事務総長は昨年の六月に御見解を出しておいでになります。ブトロス・ガリ、彼の見解によりますと、至るところに起こるであろう紛争に対して、強制部隊、平和強制部隊あるいは執行部隊、これは武力を用いることが前提になっているという提案になる、ここらを含めて国連の強化とこう言う。
そうなりますと、国連の常任理事国になってあらゆる義務と責任を負うことになるとすると、ジェーンのウイークリーが分析しておりますように至るところに起こって、PKO、しかもガリさんの言っているように強制部隊、平和部隊を出さなければならなくなるというようなことになると、日本はどうするんだ。憲法を抱えている、自衛隊法がある、どうするんだ、飛行機を飛ばす、飛ばしょうがないじゃないか、こうなる。
そうなると、私が頭の中にあったのは、六十二年に政府が百八十億、百八十億、合計三百六十億でボーイング747という飛行機を買った、四年余たってこれを防衛庁に移管をした。このボーイング747というのは三百五十人乗れるのですよ、大型機であります。総理なら総理が外国に行く、プレスの方を含めて百五十人乗っていくという、こういう飛行機であります。この二つの扱い。
当時の外務大臣渡辺君などに言わせれば、自衛隊のパイロットが来て運航すれば簡単にできると言っていたら、自衛隊のパイロットの方は民間の飛行機の運転ができない。なぜならば、民間のライセンスがないから。いろんなことが背景にありまして、百二、三十人の特殊部隊をつくっておかなきゃこの保守ができない。それでも日航あたりに点検を依頼するなんてことになった。
自衛隊に移す、これだけかと思っていたら、この扱いだというのならそれなりの検討のしようもあると思っていたら、出てきたものを見たら、自衛隊の全部の飛行機が対象である。これは議事録もう読み上げません、時間がありませんから、全部読んでありますが。全部の飛行機、こうなりますと、戦闘機も何もない。全部行く。しかも、何と四百十機航空自衛隊には作戦機がございます。海上自衛隊に二百八十機ぐらいの作戦機があると思いますが、この中で戦闘機と称するものが両方大体三百機ぐらいあるでしょう。そこも含めて全部対象になって、じゃ一機出ていくのか、二機出ていくのか、三機出ていくのかと言ったら、上限がない。全機種が対象だ。上限がない。両方とも防衛庁の前の防衛局長の答弁です。今の次官の答弁、畠山さんの答弁です、はっきりしている。ということになると、これは一つ間違うとという心配をするのは当たり前なんです、だれが考えても。
そこへもってまいりまして、議論の中で何が出てくるかといいますと、今のこの法律によって外務大臣から防衛庁長官に、あそこに在外邦人がいて困っているから飛行機を出してくれ。閣議の決定も要らなければ、安全保障会議の決定も、かける必要もなければ、国会にかける必要もなければ、しかも報告の義務もないという形で出ていける。国会議員の皆さんが知らないうちに世界じゅう、外務大臣が防衛庁長官に物を言ったら自衛隊の飛行機が飛んでいった。報告義務もないんだからわからぬでしょう。しかも、出ていってほかの空港にというときに、騒乱というものが対象になって出ていくんだから、災害、騒乱、それと緊急事態に際してと、こうなっているのですが、災害、騒乱、緊急事態、この緊急事態というのは何だと言ったら、鉄砲を撃ち合ったり、内乱になっちゃったり、秩序が守れなかったり、飛行機が飛んでも危険があって行けなかったりと、こういうわけです。ということになりますと、それでいいということにはこれはならないのですね、状況を見てみますと。
さっき二つ申し上げました。ガリさんの言っている平和強制執行部隊という構想もある。国際的に七十三カ国にも次々に起こるという分析をしている。もう一つ言えば、ミラージュ戦闘機その他をつくっている兵器産業、フランスのダッソーブレゲー、これは有名な企業であります。みんな瀕死の重症なんですね。ダッソーブレゲー、ドイツのフィリップス、ここから始まりまして、これちょっと見ただけでも随分たくさん。ああ、オランダですね、フィリップスは。オランダのフィリップス、ドイツのクラウス・マッフェー、スイスのエリコン・ピューレ、ここから始まりまして、ほとんどの今兵器産業というのはみんな瀕死の重症、何かが起こることを待っている感じさえする。こういう状況の中ですから、しかも常任理
事国に出ていったら、あらゆる責任と義務を負わなければならぬ。
そこで、もう一つ申し上げます。
この法律が出てきたときの本会議のやりとりで、議事録はここにございますが、宮澤前総理がいきなり答弁をなさった。この答弁の中身に重大な問題がございます。一九七五年の四月二十九日にベトナム戦争の一番最後でサイゴンが陥落をした。日航の皆さんに頼んでようやく出てもらって、前の晩二十八日にマニラに着いて待機をした。サイゴン陥落、邦人救出。ところがここで、がしゃがしゃっとこの陥落最後の戦闘が起こってしまって、このときにパイロットもクルーもサイゴン行きを拒否したというのですね、拒否した。だから、今回は万一のことを考えてこの法案をお願いしているというのが宮澤さんの言い分なんですよ。私はこれは間違いだと思うのですよ。民間のパイロットが身の危険を感じて行かない、クルーも行かないというところに、だから自衛隊をというのは私は間違いだと思う。
この任務は自衛隊法三条に基づく本体の任務じゃない。附帯業務なんですね。日本という国が攻められたら三条で命をかけてくれと私も言うけれども、だからこの点は、後から答弁もいっぱい出てきますが、防衛庁はさすがに、民間のパイロットが行かないというところには自衛隊の飛行機は出しませんとこう言う。それならば、ボーイングの747を主体にして物を考える。全機対象だなんということでなくて、C130という輸送機、この名前がこの答弁の中に挙がってくる。政府専用機の二つないしはC130をとこう言う。自衛隊の輸送機というのは三つしかない。YS11、C1、C130しかない。また、何機もないんですよ。C130というのは九十人乗れる。C1が六十人。だけれども、物を限定して考えようというのなら、それなりの出しようもあるはずなんだ。
だから私はそういう意味でどうしても賛成ができないという考え方でございまして、この点は与党質問の難しさでございまして、総理に聞くと変なことになりますので総理には聞きませんが、官房長官、これはそういう問題を抱えておりますから、詰めた議論をひとつぜひ官房長官を中心に、与党でございますから、与党内で詰めていただきたいと申し上げておきますが、いかがでございましょうか。御答弁ください。