柳沢伯夫の発言 (予算委員会)

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○柳沢委員 私は、羽田外務大臣が非常にわかりやすい言葉で外交交渉に当たられているというのは、外務大臣が自民党時代に農業交渉をやっていた姿をそばで見ていますから、それはもう十分わかるんです、非常に説得的な議論をされているのは。
 しかし、私が言っているのは、さっき触れたような大使館のPR文書等を含めても、本当に備えというものが、準備というものが十分なんだろうか、アメリカに比べてちょっと手薄なんじゃないかなということが否めませんよと、私の印象として否めないということを指摘をさせていただいて、もうちょっと頑張ってもらいたいということですよ、このことの趣旨は。そういう感じがします。
 例えば、もう私なども非常にここのところは自分自身の判断を持ち得ないでいるんですけれども、これだけの内外価格差がありながらなぜ輸入が伸びないんだ、これが全部規制のためなのかと。どう思いますか。そんなに日本の経済、がんじがらめに規制だらけですか。これだけの内外価格差がある。百七十円ぐらいだと、購買力平価は。それが百十円を切るような為替レートになっている。もうかるに決まっているじゃないですか、商売をやれば。そうでしょう。
 なぜそれなのに輸入ができないのか、輸入されないのか。全く素朴な疑問ですよ。答えがないじゃないですか。答えは、じゃ規制なんでしょうか。私は規制だと思いません。ありっこないんですよ。だから規制を持ち出したってだめなんですね。私は、現実に我々が見ておるそういう事態を考えると、どうしても貯蓄・投資のバランスの問題に行き当たらざるを得ない。どういうことか。総理、こういうことなんですよ。
 総理がよく言うように、八〇年代までは日本は経常収支は赤字だったんです。これは日本が、昭和でいうと五十五、六年ごろですよ、それまでは我々の国の経常収支は赤字でした。これは、経済がそれほど盛んでないということのため、貯蓄に比べて投資がすごかったんです。ですから赤字になっちゃうんですよ。そうして、今度は日本の経済が完璧に成熟して大経済になった。貯蓄の方は高どまりしている。それに比べて投資がそんなにべらぼうに行われるわけないですよ。行われれば低成長の経済にはならないんですよね。成熟した経済にはならないんですね。ですからどうしたって、貯蓄が高どまりしていて投資はそれほどでないということから、どんどんどんどん貯蓄・投資のバランスは拡大しているんですよ。
 後、じゃこれはどうなるかというと、恐らく日本の経済がもっともっと力がなくなっていく、また高齢化していく、貯蓄が下がってくるでしょう、投資が上へ上がることはないでしょう、そういうことの中でしかこの経常収支の問題は解決できないんじゃないのかしら、私は、現実にこれだけの内外価格差があるにもかかわらずなぜ輸入がされないかということの答えが見つからないがゆえに、そんなことを思わざるを得ないというのが私の考え方なのでございます。
 それはいずれにしてもよろしゅうございますが、そこで今後の対処方針ですけれども、マクロの部門の減税については、これは誤解だったんでしょう。私は、そう言っては悪いのですが、アメリカの在京の大使館が変な偏見を持っているんですね。これはどういうことかというと、細川内閣は改革をやろうとしている、それに対して邪魔をしているのは自由民主党と官僚である、これ、ステレオタイプの彼らの考え方なんですよ。私はそれを聞いている。注意した方がいいと言われている。
 自民党のことは自民党で処理します、これは。大間違いですから。処理しますけれども、役人のことは皆さんで処理してもらわなきゃいけない。こういう偏見があった、ステレオタイプの先入見があった、固定観念があったがゆえに、減税を技術的な理由から、財源の裏打ちがないのにというこの健全財政の観点から一年にした、そのことがえらく何かマクロで細川政権のやろうとしていることを妨害した、こういうような全くステレオタイプの思考からくる印象を抱いたのだろうと思うので、こんなものは私、誤解を解くのは簡単じゃないか、こう思うのですが、どうですか、その点は。

発言情報

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発言者: 柳沢伯夫

speaker_id: 2771

日付: 1994-02-22

院: 衆議院

会議名: 予算委員会