橋本敦の発言 (議院運営委員会国会等移転小委員会)

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○橋本敦君 今の片上先生の御意見と角度の違う方向からの質問をさせていただくことになるんですが、今やらなくちゃならぬという、時は今だというお話もございましたが、逆に冷静に考えてみますと、今なぜ首都機能の移転なのかということがやっぱり一番大きな問題だろうと思うんですね。
 その背景を探っていきますと、私は結局行き当たるところは、今日の東京が巨大な一極集中という、こういうことになっている。その中で、この中間報告でも十二ページで記載されておりますように多数の大都市問題が山積みになっている。したがって、ここで居住する都民の皆さんにとっては、高遠狭と言われる住宅事情、通勤地獄、そしてまた深刻な交通渋滞、廃棄物処理等々、豊かで快適な都市生活の実現の前にこういった問題が立ちはだかっているという問題提起をなさっていらっしゃる。私はこれはそのとおりだと思うんですね。
 そこで、首都機能の移転というところへ行く前の国民的意識としては、余りにもひどい東京の一極集中をどう解決してくれるのかということがやっぱり一つは大きな問題提起の出発点であり、インセンティブと思うんですね。
 そこで考えてみますと、なぜこういう巨大な一極集中になったかということの冷静な分析が一つは要るだろう。その点はここではある程度分析をなさって、第一章の「東京一極集中と国土利用のアンバランス」というところで出てはおるんですが、私はこの分析はもっともっと深めていただきたいということを思うわけですね。
 大きく言えば私、巨大な東京への大企業を中心とする経済の中心がどんどん集中してきたということ、これがやっぱり一つは大きい問題だろうと思うんです。果たしてその問題のとらえ方でそれをどう解決するという視点が出てくるだろうか、首都機能移転ということで出てくるだろうかということが一つ。
 それからもう一つの問題は、この三十八ページにもお書きいただいているとおりだと私は思うんですが、「法律が想定している国会等の移転は、国会並びに行政及び司法に関する機能の中枢的なものの移転であり、それに該当する機関の従事者約五万人、政党本部、大使館等首都機能と密接不可分な機能やこれらに伴って移転する機能の従事者、それらの家族を含めても、約三十万人と試算されており、三千万人を超える東京圏の人口に比べればわずか一%」であるという御指摘がある。そのとおりだと思うんですね。したがって、この報告書でも、こういったわずかな人口動態の移転ということにすぎない関係もあり、東京の今後の機能ということで言うならば、三十八ページに続いて書かれておりますように、「東京は、将来とも経済、文化の中心として、また、豊かな消費人口に支えられた経済、文化の情報発信源として」依然として「その重要性は変わらない」ということを述べていらっしゃる。
 つまり、私流にこれを裏返して解釈いたしますと、首都機能の移転によって今私が指摘した問題の出発点である東京一極集中というここのところの解決は具体的にそのことによって出てこないのではないか。依然として一極集中大都市問題、山積みになっている東京の都市問題というのは残されるということで、この首都機能移転が根本的な解決ということにならぬのではないかという疑念を持つんですが、そういった点についてのお考えがお示しいただければと思って質問した次第でございます。

発言情報

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発言者: 橋本敦

speaker_id: 7421

日付: 1994-06-21

院: 参議院

会議名: 議院運営委員会国会等移転小委員会