関根則之の発言 (政治改革に関する特別委員会)
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○関根則之君 だから、私は心配しているんですよ。
そもそも選挙区とは何だということをしっかり議論をして、それを踏まえた上で、さてどう区分けをすることが選挙区の本質に沿った区割りができるのか、あるいは区割りをつくるための基準ができるのかということをしっかり議論をしてもらわなければ、立派な学者先生に審議会の委員になっていただいているわけですから、それじゃ困るんであって、そういう議論を、遅くてもいいですから、これからしっかりやってください。やって、その基本的な物の考え方に基づいて基準を定めることによって地域の実情というものを本当に反映するようにするのか、いや、そんなものは何言ったってだめだよ、やっぱり数だよ、数だけでいくんだよというような区割りになってしまうのか、そこで選挙区が生きるか生きないか差が出てくると思うんですよ。
私は地域というのは連続主義でなきゃいけないと思う。先ほど石川会長が、連続性の観点から飛び地はつくらないんだ、こういうことにしたということ、それは非常にいいことだと思うんです。しかし、なぜ連続性がなければいけないのか。それをしっかり考えてもらいたいと思うんです。
文献等によりますといろんな理屈が書いてありますよ。補欠選挙をやるときに余り広がりがあって遠くの方にいたんでは職員はあっちの方こっちの方へ配置しなきゃいけないから人数ばかりかかって大変なんだ、補欠選挙の経済性を考えたときにも選挙区というのは一体の方がいいんだなんという、そんな理屈を言っているところもあります。そういう現実の便宜論というものもあると思うんです。
しかし、なぜ選挙区というのは連続性がなければいけないか、一団の地域の方がいいのか。一地体」なんという言葉を使っていますよ。非常に日本でもそういうところが議論をされまして、これは一八六九年のドイツ帝国議員選挙法でも言っておりますが、選挙区は「出来得ル限リ一地体ヲ為スコトヲ要ス」、これを翻訳した一地体」という言葉、最近の都市計画の法律では一団の土地とかそういう言葉で使っているので日本語には余りなじまないところがあるんでしょうけれども、「一地体でなければ」と、一地体」というふうに翻訳しています。これは森口繁治さんの文章ですけれども、そういう物の考え方。
これは、総理、ちょっと聞いておいてもらいたいんですけれども。これは何だと。説明は、選挙の便宜主義だと思うんですよ。しかし、私は単なる便宜主義じゃないと思うんですよ。やっぱりそこに民主主義の本質みたいなものがあるんじゃないか。
ある一定の地域の人たちが、おれの選挙区からはこんな立派な代議士が出ているんだよと、それを誇りに思うことによっていい代議士が出てくる。また、代議士も変なことをしたら選挙民に顔向けできない。そのことによって本当にいい国会議員が誕生する、それを担保することにもなるんだと、そういうことにもつながる。
そもそも全然見も知らないところと一緒にさせられたら——佐渡島は新潟市と関係があるんです。船だってみんな新潟から出ているんですよ。それをとんでもない、どことくっつけるんですか、今まだ具体案は出ておりませんけれども、とんでもない関係のないところとくっつけられたときに、そこの住民はどう判断するんだと、自分の意思じゃないじゃないか、人の意思によって自分の代表が決まってしまうではないか、そういう感覚を持つんじゃないかと思いますよ。
選挙区の人たちというのは、みんなが一体だ、連帯感があるんだ、連帯感の中から自分たちで自分の代表を選んだんだ、そういう民主主義の本質に通じるようなやっぱり一つの一体感、連帯感というもの、それがあるから、選挙区というのは余りとんでもないところとくっつけて数だけでやっちゃいけないのよ、昔からの歴史的な沿革だとかそういうものも大事にしながらやっていかなければいけないのよ、そういうことが出てくるんじゃないかと思うんですよ。
だから、味村先生、ぜひひとつそこのところの問題をもっと深く議論をして、それに基づいて、ある一定の人口的な制限というのは当然必要ですけれども、それをどの程度弾方的に運用していくのかということをそのことが決めてくるわけです。いや、そんなこと考慮する必要全くないんだよ、選挙区の本質というのは人数だけの問題なんだよということであれば、すぱっと割り切っちゃえると思うんですよ。そうじゃないんだと。そうじゃなくて一種独特の地域共同体的な、まあこれ、本当の意味の共同体じゃないですから名前つけるの非常に難しいのですが、そういう性格も持っているんです。
一人の代議士を共有する共同の集団なんだという考え方を強く出せば、人口の方は多少の弾力的な運用をしていかなきゃならない、こういう結論になるでしょうし、いや、そんなものは考慮する必要ないんだということであれば、人口原則というものをびゅっと前ヘ出して、まあ相当強く今度の基準は人口原則が出ているというふうに私は受けとめておりますけれども、そこの結論が変わってくるんじゃないかと思うから申し上げているわけでございます。
ところで、今度の原則の中で大変重要視されているのは、一の(一)の(イ)に規定をされております、三分の二から三分の四の間に原則としておさめるんだ、こういう原則のようでございますけれども、この原則に当てはまらない選挙区は幾つぐらい出る可能性がございますか。