政治改革に関する特別委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成六年六月二十二日(水曜日)
午前九時開会
—————————————
委員の異動
六月二十一日
辞任 補欠選任
永田 良雄君 斎藤 文夫君
聴濤 弘君 有働 正治君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 上野 雄文君
理 事 下稲葉耕吉君
関根 則之君
松浦 功君
一井 淳治君
角田 義一君
平野 貞夫君
白浜 一良君
吉川 春子君
委 員
太田 豊秋君
岡 利定君
片山虎之助君
久世 公堯君
斎藤 文夫君
坂野 重信君
清水 達雄君
鈴木 貞敏君
楢崎 泰昌君
村上 正邦君
森山 眞弓君
会田 長栄君
岩崎 昭弥君
岩本 久人君
川橋 幸子君
深田 肇君
前畑 幸子君
村田 誠醇君
小島 慶三君
寺崎 昭久君
直嶋 正行君
中村 鋭一君
猪熊 重二君
続 訓弘君
有働 正治君
下村 泰君
国務大臣
内閣総理大臣 羽田 孜君
自 治 大 臣 石井 一君
政府委員
厚生省年金局長 山口 剛彦君
自治省行政局選
挙部長 佐野 徹治君
事務局側
常任委員会専門
員 佐藤 勝君
参考人
衆議院議員選挙
区画定審議会会
長 石川 忠雄君
衆議院議員選挙
区画定審議会会
長代理 味村 治君
—————————————
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政治改革に関する調査
(衆議院議員選挙区画定審議会の「区割り案の
作成方針」に関する件)
—————————————
この発言だけを見る →午前九時開会
—————————————
委員の異動
六月二十一日
辞任 補欠選任
永田 良雄君 斎藤 文夫君
聴濤 弘君 有働 正治君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 上野 雄文君
理 事 下稲葉耕吉君
関根 則之君
松浦 功君
一井 淳治君
角田 義一君
平野 貞夫君
白浜 一良君
吉川 春子君
委 員
太田 豊秋君
岡 利定君
片山虎之助君
久世 公堯君
斎藤 文夫君
坂野 重信君
清水 達雄君
鈴木 貞敏君
楢崎 泰昌君
村上 正邦君
森山 眞弓君
会田 長栄君
岩崎 昭弥君
岩本 久人君
川橋 幸子君
深田 肇君
前畑 幸子君
村田 誠醇君
小島 慶三君
寺崎 昭久君
直嶋 正行君
中村 鋭一君
猪熊 重二君
続 訓弘君
有働 正治君
下村 泰君
国務大臣
内閣総理大臣 羽田 孜君
自 治 大 臣 石井 一君
政府委員
厚生省年金局長 山口 剛彦君
自治省行政局選
挙部長 佐野 徹治君
事務局側
常任委員会専門
員 佐藤 勝君
参考人
衆議院議員選挙
区画定審議会会
長 石川 忠雄君
衆議院議員選挙
区画定審議会会
長代理 味村 治君
—————————————
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政治改革に関する調査
(衆議院議員選挙区画定審議会の「区割り案の
作成方針」に関する件)
—————————————
上
上野雄文#1
○委員長(上野雄文君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。
まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政治改革に関する調査のため、本日、参考人として衆議院議員選挙区画定審議会会長石川忠雄君及び同審議会会長代理味村治君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政治改革に関する調査のため、本日、参考人として衆議院議員選挙区画定審議会会長石川忠雄君及び同審議会会長代理味村治君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
上
上
上野雄文#3
○委員長(上野雄文君) この際、一言ごあいさつを申し上げます。
石川参考人及び味村参考人には、御多忙中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。
政治改革に関する調査を議題とし、衆議院議員選挙区画定審議会における衆議院小選挙区選出議員の選挙区の「区割り案の作成方針」について、石川参考人から報告を聴取いたしたします。
それでは石川参考人、お願いをいたします。石川参考人。
この発言だけを見る →石川参考人及び味村参考人には、御多忙中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。
政治改革に関する調査を議題とし、衆議院議員選挙区画定審議会における衆議院小選挙区選出議員の選挙区の「区割り案の作成方針」について、石川参考人から報告を聴取いたしたします。
それでは石川参考人、お願いをいたします。石川参考人。
石
石川忠雄#4
○参考人(石川忠雄君) 衆議院議員選挙区画定審議会の会長を務めております石川でございます。
本日は、委員長の御許可を得まして、私自身がまだ退院数日後でございますので、どうも体力も余り回復しておりませんので、座ったまま御報告をさせていただきたい、この点、御了承をいただきたいと存じます。
審議の経過についてまず申し上げますが、この審議会は、衆議院議員選挙区画定審議会設置法に基づきまして、去る四月十一日、内閣総理大臣から私ども七人の委員が任命され、その日をもって発足したものでございます。この審議会に与えられました任務は、当面、今回の公職選挙法改正の施行の準備のために衆議院議員小選挙区選出議員の選挙区の画定に関し調査、審議し、委員が任命された日から六カ月以内にその画定案を策定して、内閣総理大臣に勧告を行うことにあります。小選挙区の区割りは、衆議院議員選挙のいわば土俵づくりとも言うべきものでありまして、厳正公正な区割り案の作成という当審議会に課せられました責任を十分自覚いたしまして、その責任の重さを痛感いたしておるところであります。
さて、この審議会は、去る六月二日に「区割り案の作成方針」を取りまとめました。この間、九回にわたって審議を行ってまいりましたが、平成三年六月、第八次選挙制度審議会が今回と同様の三百の小選挙区の区割りについて審議し、答申されておりますので、まず第八次審議会の区割り案及び区割り基準についてその考え方を知っておくということが効率的に審議を進める上に必要ではないか、そう考えまして、これらについて勉強もいたしました。それと並行して、区割り案の区割り基準の定め方及び具体的な区割り案について各都道府県知事の意見を聞くことにいたしました。都道府県知事は各都道府県の行政、地勢、交通等広く全般に通じ、区割りについて都道府県全体を総合的に判断し得る視点を持っているというふうに考えたからであります。
区割り基準に関する知事意見は、そのほとんどが第八次審議会の区割り基準を念頭に置きながら述べられたものでありました。人口基準に関しては、その緩和あるいは弾力的取り扱いを求める意見がありました。また、市区の分割に関しては、その分割はなるべく避けて、分割する場合はそれぞれを独立の選挙区として他の自治体と併合することは避けるべきであるとする意見が一方にありますが、他方で、人口基準にかかわらず、地域の実情により分割することができるとする特例も設けるべきである、そういう意見もありました。指定都市については、他の市町村と同一の選挙区とすることなく行政区の組み合わせのみで選挙区とするべきであるとの意見や、離島の取り扱いについて他とは異なる事情を考慮すべきであるとの意見等もありましたが、総じて申せば、第八次審議会の区割り基準がおおむね妥当と考えられている知事が多かったように受けとめております。
そこで、区割り基準についての議論を御紹介申し上げたいと思います。
この審議会におきましては、こうした都道府県知事の意見も踏まえ区割り基準の検討を進めることといたしましたが、論議の主な点は次のとおりであります。
第一に、人口基準についてであります。
人口基準については設置法第三条第一項において、各選挙区の人口の均衡を図り各選挙区の人口のうち、その最も多いものを最も少ないもので除して得た数が二以上とならないことを基本とする、そういうことが規定されております。また他方で、第二項におきまして、都道府県に対する定数配分として一議席ずつ均等配分する方式をとっており、都道府県間格差が既に一・八二倍となっているという現実があります。そこで、人口格差が二倍以上とならないことを基本とするという規定を具体的にどう実現するか、その方法をめぐって熱心な論議が交わされたわけであります。
この点につきましては、大別して一つの大きな議論は、人口格差が二倍以上とならないことを基本とするということからは、議員一人当たり人口が最低の島根県の議員一人当たり人口を下限とし、その二倍を上限とする方式をとるべきではないか、こうした方式をとっても、設置法は格差が二倍をある程度超えることも許容していると考えられることから、一定のアローアンスを認めることにより現実的な案をつくることは可能であるという意見がありました。
これに関連して、全国の議員一人当たりの人口をもとに上下三分の一の幅におさめるといういわゆる偏差方式では、島根県と福井県はその平均人口が既に下限を下回っており、基準としては適当ではない、こういう意見が述べられました。
こういう意見に対しまして、諸外国の例を見ても平均人口をもとに一定の幅を設ける偏差によって区割りの基準を定める方式をとることが一般的であり、第八次審議会と同じように偏差方式をとることが適当ではないか、議員一人当たり人口が最も少ない選挙区を基準とする方式をとると、結果によって基準を設けるというような形になって、平均人口により自動的客観的に上下限が決まる偏差方式に比べて分割される市区側から納得が得られにくいのではないか、また下限をもとにその二倍を上限とする方式をとっても一定のアローアンスを認めるということになれば結果は余り変わらないのではないか、偏差方式をとった上で最後に再点検、見直しを行うことによって法の趣旨に沿った区割り案をつくることができるのではないか、そういう意見が述べられました。
また、人口基準の緩和あるいは弾力的取り扱いを求める知事意見に関しましては、設置法では二倍以上とならないことを基本とするものとされておりました人口基準について、弾力的な条項を置くことは適当ではないのではないか、そういう意見が述べられました。
こうした論議の結果、人口基準については、設置法に定められた二倍以上とならないことを基本とするとした上で、具体的には全国の平均人口をもとにその上下三分の一以内とする偏差方式をとることといたしました。
次に、行政区画等についての論議を申し上げます。
市区町村の区域の分割につきましては、行政区画を尊重し分割しないことを原則としながら、人口基準との関係から一定の場合には分割もやむを得ないこととされ、一体どのような場合に分割することにするのかをめぐって議論が交わされました。
この点につきましては、地域の実情に応じて市を分割することができるものとすべきであるとの知事意見があり、また人口基準を厳格に守るために必要な場合には平均人口の三分の四以下の市区であっても分割できるものとすべきであるとの意見が述べられました。
その反面で、市区町村は基礎的自治体であり、地域の一体性ということを考えるとその分割については慎重であるべきであり、一定の事由に該当する場合に限定すべきであるという意見がありました。それとともに、分割に対しいたずらに不安、不信を持たれないようにするためにも分割する場合は明確に列挙することが望ましいとの意見が述べられ、その結果、市区の分割は一定の場合に限定することとされました。
次に、郡の分割についても、郡は行政単位ではないからその分割については余り厳格に考える必要はなく、必要に応じ分割できることとしてよいのではないかという意見もありましたが、その反面、郡の区域は歴史的、沿革的にまとまりがありできるだけ尊重すべきであるとの意見が述べられ、その結果、一定の場合に限って分割できることとされました。
次に、飛び地の取り扱いにつきましては、飛び地を設けないに越したことはないけれども、このために市区の分割が避けられないような場合には慎重な対応が必要である、こういう意見が述べられる一方で、選挙区の隣接性、連続性の観点、選挙民の情報の共有という観点から飛び地は設けるべきではない、市区が連檐して生活圏の一体性があれば市区を分割しても合理性があるのではないかとの意見が述べられ、その結果、飛び地は設けないこととされました。
このほか、考慮要素としての自然的社会的条件をより具体的に示すべきかどうか、作業の手順をどのようにすべきかなどについても意見が交わされております。
次に、区割り案の作成方針の概要について申し上げます。
こうした論議の結果、今後具体的な選挙区の画定を行っていくに際しての方針を示した「区割り案の作成方針」を取りまとめたところであります。お手元に配付しております資料の区割り案の作成方針をごらんいただきたいと存じます。
この作成方針は、「区割り基準」と「作業手順」の二つから成っております。
まず「区割り基準」について御説明いたしますが、人口に関する基準については、設置法第三条の人口格差が二倍以上とならないことを基本とすることを区割りを行う際の基準としております。法律で定められたこの基準を踏まえ、具体的な区割りに当たっては次の方針により行うことといたしております。
まず、各選挙区の人口は、全国の議員一人当たり人口の三分の二、二十七万四千六百九十二人から、三分の四、五十四万九千三百八十二人までとしております。この場合に、全国の議員一人当たり人口の三分の四を上回る選挙区は設けないものといたしました。全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区はできるだけ設けないものとすることにいたしました。
次に、各選挙区の人口は、当該都道府県の議員一人当たり人口の三分の二から三分の四までとすることといたしました。これは、各都道府県内におきましても選挙区間の人口の均衡を図ろうとするものであります。
次に、都道府県の議員一人当たり人口が全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る都道府県にあっては、格差の縮小を図る観点から、各選挙区の人口をできる限り均等にするものにしております。
次に、市区町村の分割に関する基準でありますが、この基準は、市区町村の区域は分割しないことを原則とするとしておりますが、人口基準等との関係から例外的に一定の場合には分割するものとしております。
すなわち、市区の人口が全国の議員一人当たり人口の三分の四を超える場合には分割することとしております。
また、市区の人口が当該都道府県の議員一人当たり人口の三分の四を超える場合においても、都道府県内の人口の均衡の観点から分割することとしております。
さらに、全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区をできるだけ少なくする観点から、県内の人口最大の市を単独の選挙区とした場合に全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区が生じる場合には、当該市の区域を分割するということにしております。
また、今回、飛び地の選挙区は設けないことといたしましたので、飛び地を避けるために必要な場合は、市区の区域は分割することといたしました。
次に、郡の分割についてでありますが、郡の区域は分割しないことを原則とすることとし、一定の事由がある場合には分割することができることとしております。
すなわち、(一)の人口基準に沿った選挙区を設けるために必要な場合には分割できるということとしております。
また、市区の分割と同様、選挙区が飛び地となることを避けるために必要な場合、郡の区域が現に他の郡市により分断されている場合、または郡の区域に離島を含む場合にも、郡の区域は分割できることとしております。
次に、(四)でありますが、先ほど申し述べましたとおり、選挙区の連続性の観点などから選挙区は例外なく飛び地にしないものといたしております。
最後に、(五)でありますが、(一)から(四)の基準に従った上で、地勢、交通、歴史的沿革その他の自然的社会的条件を総合的に考慮して区割りを行うことといたしておるわけであります。
次に、「作業手順」について御説明をいたします。
作業手順は、これまで述べました区割り基準に沿って具体的に区割りを行っていく際のいわば作業の流れを示したもので、二つの項目がございます。
まず(一)は、区割りに当たって都道府県の区域を幾つかの地域に区分する場合には現行の衆議院議員の選挙区を手がかりとすることとしたものであり、その地域に選挙区を設けるときは地理上の周辺部から順次選挙区を設けるものとしたということであります。
また、(二)は、区割り作業の結果得られた区割り案が合理的かつ整合性のとれたものになっているかどうかについて最後に総合的な検討、再点検を行うこととしたものでありますが、当然ながら、人口の基準の範囲内において行うものであります。
以上が「区割り案の作成方針」の審議経過及びその概要であります。
当審議会といたしましては、厳正公正な区割り案の作成に向けて全力を尽くしたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、委員長の御許可を得まして、私自身がまだ退院数日後でございますので、どうも体力も余り回復しておりませんので、座ったまま御報告をさせていただきたい、この点、御了承をいただきたいと存じます。
審議の経過についてまず申し上げますが、この審議会は、衆議院議員選挙区画定審議会設置法に基づきまして、去る四月十一日、内閣総理大臣から私ども七人の委員が任命され、その日をもって発足したものでございます。この審議会に与えられました任務は、当面、今回の公職選挙法改正の施行の準備のために衆議院議員小選挙区選出議員の選挙区の画定に関し調査、審議し、委員が任命された日から六カ月以内にその画定案を策定して、内閣総理大臣に勧告を行うことにあります。小選挙区の区割りは、衆議院議員選挙のいわば土俵づくりとも言うべきものでありまして、厳正公正な区割り案の作成という当審議会に課せられました責任を十分自覚いたしまして、その責任の重さを痛感いたしておるところであります。
さて、この審議会は、去る六月二日に「区割り案の作成方針」を取りまとめました。この間、九回にわたって審議を行ってまいりましたが、平成三年六月、第八次選挙制度審議会が今回と同様の三百の小選挙区の区割りについて審議し、答申されておりますので、まず第八次審議会の区割り案及び区割り基準についてその考え方を知っておくということが効率的に審議を進める上に必要ではないか、そう考えまして、これらについて勉強もいたしました。それと並行して、区割り案の区割り基準の定め方及び具体的な区割り案について各都道府県知事の意見を聞くことにいたしました。都道府県知事は各都道府県の行政、地勢、交通等広く全般に通じ、区割りについて都道府県全体を総合的に判断し得る視点を持っているというふうに考えたからであります。
区割り基準に関する知事意見は、そのほとんどが第八次審議会の区割り基準を念頭に置きながら述べられたものでありました。人口基準に関しては、その緩和あるいは弾力的取り扱いを求める意見がありました。また、市区の分割に関しては、その分割はなるべく避けて、分割する場合はそれぞれを独立の選挙区として他の自治体と併合することは避けるべきであるとする意見が一方にありますが、他方で、人口基準にかかわらず、地域の実情により分割することができるとする特例も設けるべきである、そういう意見もありました。指定都市については、他の市町村と同一の選挙区とすることなく行政区の組み合わせのみで選挙区とするべきであるとの意見や、離島の取り扱いについて他とは異なる事情を考慮すべきであるとの意見等もありましたが、総じて申せば、第八次審議会の区割り基準がおおむね妥当と考えられている知事が多かったように受けとめております。
そこで、区割り基準についての議論を御紹介申し上げたいと思います。
この審議会におきましては、こうした都道府県知事の意見も踏まえ区割り基準の検討を進めることといたしましたが、論議の主な点は次のとおりであります。
第一に、人口基準についてであります。
人口基準については設置法第三条第一項において、各選挙区の人口の均衡を図り各選挙区の人口のうち、その最も多いものを最も少ないもので除して得た数が二以上とならないことを基本とする、そういうことが規定されております。また他方で、第二項におきまして、都道府県に対する定数配分として一議席ずつ均等配分する方式をとっており、都道府県間格差が既に一・八二倍となっているという現実があります。そこで、人口格差が二倍以上とならないことを基本とするという規定を具体的にどう実現するか、その方法をめぐって熱心な論議が交わされたわけであります。
この点につきましては、大別して一つの大きな議論は、人口格差が二倍以上とならないことを基本とするということからは、議員一人当たり人口が最低の島根県の議員一人当たり人口を下限とし、その二倍を上限とする方式をとるべきではないか、こうした方式をとっても、設置法は格差が二倍をある程度超えることも許容していると考えられることから、一定のアローアンスを認めることにより現実的な案をつくることは可能であるという意見がありました。
これに関連して、全国の議員一人当たりの人口をもとに上下三分の一の幅におさめるといういわゆる偏差方式では、島根県と福井県はその平均人口が既に下限を下回っており、基準としては適当ではない、こういう意見が述べられました。
こういう意見に対しまして、諸外国の例を見ても平均人口をもとに一定の幅を設ける偏差によって区割りの基準を定める方式をとることが一般的であり、第八次審議会と同じように偏差方式をとることが適当ではないか、議員一人当たり人口が最も少ない選挙区を基準とする方式をとると、結果によって基準を設けるというような形になって、平均人口により自動的客観的に上下限が決まる偏差方式に比べて分割される市区側から納得が得られにくいのではないか、また下限をもとにその二倍を上限とする方式をとっても一定のアローアンスを認めるということになれば結果は余り変わらないのではないか、偏差方式をとった上で最後に再点検、見直しを行うことによって法の趣旨に沿った区割り案をつくることができるのではないか、そういう意見が述べられました。
また、人口基準の緩和あるいは弾力的取り扱いを求める知事意見に関しましては、設置法では二倍以上とならないことを基本とするものとされておりました人口基準について、弾力的な条項を置くことは適当ではないのではないか、そういう意見が述べられました。
こうした論議の結果、人口基準については、設置法に定められた二倍以上とならないことを基本とするとした上で、具体的には全国の平均人口をもとにその上下三分の一以内とする偏差方式をとることといたしました。
次に、行政区画等についての論議を申し上げます。
市区町村の区域の分割につきましては、行政区画を尊重し分割しないことを原則としながら、人口基準との関係から一定の場合には分割もやむを得ないこととされ、一体どのような場合に分割することにするのかをめぐって議論が交わされました。
この点につきましては、地域の実情に応じて市を分割することができるものとすべきであるとの知事意見があり、また人口基準を厳格に守るために必要な場合には平均人口の三分の四以下の市区であっても分割できるものとすべきであるとの意見が述べられました。
その反面で、市区町村は基礎的自治体であり、地域の一体性ということを考えるとその分割については慎重であるべきであり、一定の事由に該当する場合に限定すべきであるという意見がありました。それとともに、分割に対しいたずらに不安、不信を持たれないようにするためにも分割する場合は明確に列挙することが望ましいとの意見が述べられ、その結果、市区の分割は一定の場合に限定することとされました。
次に、郡の分割についても、郡は行政単位ではないからその分割については余り厳格に考える必要はなく、必要に応じ分割できることとしてよいのではないかという意見もありましたが、その反面、郡の区域は歴史的、沿革的にまとまりがありできるだけ尊重すべきであるとの意見が述べられ、その結果、一定の場合に限って分割できることとされました。
次に、飛び地の取り扱いにつきましては、飛び地を設けないに越したことはないけれども、このために市区の分割が避けられないような場合には慎重な対応が必要である、こういう意見が述べられる一方で、選挙区の隣接性、連続性の観点、選挙民の情報の共有という観点から飛び地は設けるべきではない、市区が連檐して生活圏の一体性があれば市区を分割しても合理性があるのではないかとの意見が述べられ、その結果、飛び地は設けないこととされました。
このほか、考慮要素としての自然的社会的条件をより具体的に示すべきかどうか、作業の手順をどのようにすべきかなどについても意見が交わされております。
次に、区割り案の作成方針の概要について申し上げます。
こうした論議の結果、今後具体的な選挙区の画定を行っていくに際しての方針を示した「区割り案の作成方針」を取りまとめたところであります。お手元に配付しております資料の区割り案の作成方針をごらんいただきたいと存じます。
この作成方針は、「区割り基準」と「作業手順」の二つから成っております。
まず「区割り基準」について御説明いたしますが、人口に関する基準については、設置法第三条の人口格差が二倍以上とならないことを基本とすることを区割りを行う際の基準としております。法律で定められたこの基準を踏まえ、具体的な区割りに当たっては次の方針により行うことといたしております。
まず、各選挙区の人口は、全国の議員一人当たり人口の三分の二、二十七万四千六百九十二人から、三分の四、五十四万九千三百八十二人までとしております。この場合に、全国の議員一人当たり人口の三分の四を上回る選挙区は設けないものといたしました。全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区はできるだけ設けないものとすることにいたしました。
次に、各選挙区の人口は、当該都道府県の議員一人当たり人口の三分の二から三分の四までとすることといたしました。これは、各都道府県内におきましても選挙区間の人口の均衡を図ろうとするものであります。
次に、都道府県の議員一人当たり人口が全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る都道府県にあっては、格差の縮小を図る観点から、各選挙区の人口をできる限り均等にするものにしております。
次に、市区町村の分割に関する基準でありますが、この基準は、市区町村の区域は分割しないことを原則とするとしておりますが、人口基準等との関係から例外的に一定の場合には分割するものとしております。
すなわち、市区の人口が全国の議員一人当たり人口の三分の四を超える場合には分割することとしております。
また、市区の人口が当該都道府県の議員一人当たり人口の三分の四を超える場合においても、都道府県内の人口の均衡の観点から分割することとしております。
さらに、全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区をできるだけ少なくする観点から、県内の人口最大の市を単独の選挙区とした場合に全国の議員一人当たり人口の三分の二を下回る選挙区が生じる場合には、当該市の区域を分割するということにしております。
また、今回、飛び地の選挙区は設けないことといたしましたので、飛び地を避けるために必要な場合は、市区の区域は分割することといたしました。
次に、郡の分割についてでありますが、郡の区域は分割しないことを原則とすることとし、一定の事由がある場合には分割することができることとしております。
すなわち、(一)の人口基準に沿った選挙区を設けるために必要な場合には分割できるということとしております。
また、市区の分割と同様、選挙区が飛び地となることを避けるために必要な場合、郡の区域が現に他の郡市により分断されている場合、または郡の区域に離島を含む場合にも、郡の区域は分割できることとしております。
次に、(四)でありますが、先ほど申し述べましたとおり、選挙区の連続性の観点などから選挙区は例外なく飛び地にしないものといたしております。
最後に、(五)でありますが、(一)から(四)の基準に従った上で、地勢、交通、歴史的沿革その他の自然的社会的条件を総合的に考慮して区割りを行うことといたしておるわけであります。
次に、「作業手順」について御説明をいたします。
作業手順は、これまで述べました区割り基準に沿って具体的に区割りを行っていく際のいわば作業の流れを示したもので、二つの項目がございます。
まず(一)は、区割りに当たって都道府県の区域を幾つかの地域に区分する場合には現行の衆議院議員の選挙区を手がかりとすることとしたものであり、その地域に選挙区を設けるときは地理上の周辺部から順次選挙区を設けるものとしたということであります。
また、(二)は、区割り作業の結果得られた区割り案が合理的かつ整合性のとれたものになっているかどうかについて最後に総合的な検討、再点検を行うこととしたものでありますが、当然ながら、人口の基準の範囲内において行うものであります。
以上が「区割り案の作成方針」の審議経過及びその概要であります。
当審議会といたしましては、厳正公正な区割り案の作成に向けて全力を尽くしたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
上
上野雄文#5
○委員長(上野雄文君) 以上で報告の聴取は終わりました。
石川参考人、ありがとうございました。どうぞ御退席されて結構です。拍手
それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →石川参考人、ありがとうございました。どうぞ御退席されて結構です。拍手
それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
関
関根則之#6
○関根則之君 時間もありませんので早速内容に入りたいと思いますが、味村参考人にお伺いをいたしますけれども、今回御報告をいただいております「区割り案の作成方針」でございますか、これは最終的なものと考えていらっしゃるのか、それとも一つの案と考えていらっしゃるのか、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
この発言だけを見る →味
味村治#7
○参考人(味村治君) 今回御説明申し上げました区割り案の基準は、これは八次審の答申とか知事さんの御意見とか、そういったもろもろの御意見を踏まえました上で、審議会におきまして慎重審議の上決定したものでございます。
しかし、国会にこの報告を申し上げて御審議をいただくという以上は、国会で御論議になりましたことは、その内容は審議会に報告いたしまして、その取り扱いは審議会においてまたされるものというふうに考えております。
この発言だけを見る →しかし、国会にこの報告を申し上げて御審議をいただくという以上は、国会で御論議になりましたことは、その内容は審議会に報告いたしまして、その取り扱いは審議会においてまたされるものというふうに考えております。
関
関根則之#8
○関根則之君 いろいろ知事の意見をお聞きをいただいたり十分な議論をしたんだからというお話でございますけれども、実は私どもは、中間報告という形で、審議会の最終固めじゃなくて一つの案の段階で何か考え方の提示がなされるんではないかということを実は私自身はそういうふうに考えていたわけです。そんなことをやっていたらいつまでたっても固まらないじゃないかというような議論はあろうかと思いますけれども、当然、審議会というのは法律に基づいて、政府の状況だとか国会の状況だとか、余りそれこそ一々気にしながらやる必要はないものかもしれませんけれども、しかし、そうはいいましても、この区割りというのは新しい政治改革を仕上げる一番重要な、小選挙区から国会に衆議院議員として出ようという方にとってはまさに死命を制するような重要なものでございますから、そういった国会方面の意向というものも十分参酌をして考慮の中に入れていただいて判断をしていただきたい、そういうふうに考えているわけでございます。
だからこそ、実はこの政治改革法案が参議院におきまして否決をされまして、それをどうするかということで総・総合協議がなされまして、合意を得た。それを受けまして与野党の間で政治改革協議会で議論がなされ、その与野党間の座長間で覚書が交換されまして、その第二項におきまして、いわゆる中間報告と申しますか、「国会に中間報告を行うこと。」ということが合意をされているわけです。
中間報告を行うものとするというこの合意の意味、内容というのは、まさに国会における論議というものも十分審議会に聞いていただいてそれを審議会の原案づくりに反映をしていただきたい、そういう期待を持ってなされた合意であるというふうに私どもは考えております。そのことは、これはもう当然、審議会は直接関係ない、当事者ではないとはいいましても、審議会の先生方には十分わかっている話ではないかと思うんです。
ただ単に報告をするだけであれば、そんなもの、報告なんか余り意味がない。やっぱり報告をすることによって、そこにおける国会の議論を聞いて、謙虚に耳を傾けていただいて、どういう議論がなされているのか、中には余り傾聴に値するような議論はない、自分のことだけを考えているようなものもあるかもしれませんけれども、いや中には傾聴に値するものもあるよというものがあれば、それはやっぱり素直に謙虚に酌み取っていただいて、皆様方の区割りの作業の参考にしていただける、こういう期待をしていたわけでございますけれども、そういう、何ですか、国会における与野党間の合意とかそういうものについては全く考慮なさらなかったわけですか。
この発言だけを見る →だからこそ、実はこの政治改革法案が参議院におきまして否決をされまして、それをどうするかということで総・総合協議がなされまして、合意を得た。それを受けまして与野党の間で政治改革協議会で議論がなされ、その与野党間の座長間で覚書が交換されまして、その第二項におきまして、いわゆる中間報告と申しますか、「国会に中間報告を行うこと。」ということが合意をされているわけです。
中間報告を行うものとするというこの合意の意味、内容というのは、まさに国会における論議というものも十分審議会に聞いていただいてそれを審議会の原案づくりに反映をしていただきたい、そういう期待を持ってなされた合意であるというふうに私どもは考えております。そのことは、これはもう当然、審議会は直接関係ない、当事者ではないとはいいましても、審議会の先生方には十分わかっている話ではないかと思うんです。
ただ単に報告をするだけであれば、そんなもの、報告なんか余り意味がない。やっぱり報告をすることによって、そこにおける国会の議論を聞いて、謙虚に耳を傾けていただいて、どういう議論がなされているのか、中には余り傾聴に値するような議論はない、自分のことだけを考えているようなものもあるかもしれませんけれども、いや中には傾聴に値するものもあるよというものがあれば、それはやっぱり素直に謙虚に酌み取っていただいて、皆様方の区割りの作業の参考にしていただける、こういう期待をしていたわけでございますけれども、そういう、何ですか、国会における与野党間の合意とかそういうものについては全く考慮なさらなかったわけですか。
味
味村治#9
○参考人(味村治君) この審議会の仕事は選挙の土俵をつくるという意味で非常に重要なことでございますので、厳正公正に職務を執行したいというのが委員全員の心構えでございます。それで、先ほど申し上げましたように、そういった心構えでもちまして審議会でこの区割り基準というのを決定いたしたわけでございます。
しかしながら、先ほど申し上げましたように、ここで国会におきましてこの区割り基準につきまして御報告を申し上げるというからには、国会においていろいろな御論議が出てくるであろうその御論議の内容というものは、これは当然審議会に御報告をしなければならない、御報告をした上で、審議会がどのように国会の論議を受けとめまして、そして区割り案、区割りの基準につきまして変更するかどうかということは、これはまた審議会で審議をしなければならない、このように思っているわけでございます。
この発言だけを見る →しかしながら、先ほど申し上げましたように、ここで国会におきましてこの区割り基準につきまして御報告を申し上げるというからには、国会においていろいろな御論議が出てくるであろうその御論議の内容というものは、これは当然審議会に御報告をしなければならない、御報告をした上で、審議会がどのように国会の論議を受けとめまして、そして区割り案、区割りの基準につきまして変更するかどうかということは、これはまた審議会で審議をしなければならない、このように思っているわけでございます。
関
関根則之#10
○関根則之君 厳正公平というのは当然のことでございますけれども、自分たちだけの考え方で厳正公平なんだと言っていたんでは、これはちょっと問題があるんじゃないかと思います。やっぱり広く聞く耳を持っていろいろな関係の方々の意見というものを謙虚にひとつ聞いていただいて、それをどう公平に判断をするのか。特定の者の、個別の利益だけで判断をしてはいけないことは当然のことでございますけれども、広く意見を聞くということ、そのことは非常に重要なことではないか。
その中で国会における論議というものをぜひ十分聞き取っていただきまして、必要があれば、一応、案ではなくて作成方針ということでぽんと出されたわけでございますけれども、今御説明をいただきましたようにここでの論議というものをもう一回持ち帰って考慮するといいますか、これからの審議にどういうふうに生かしていくのか、それはまた審議会の中で考えることだ、こういうような感じの御答弁があったわけでございますけれども、ぜひひとつこれから行われます参議院における審議の意見の開陳等につきましても参考にしていただきますようにお願いを申し上げる次第でございます。
ところで、今度の基準をおつくりになりますに際しましては——物事は何でもそうなんですけれども、政治学の講義などを聞くときも最初のときに政治学とは何ぞやという定義を先生が述べられるわけですが、そのときに、政治学とは何ぞやという定義を完成するにはやっぱり政治学のすべての項目について勉強した最後のときにわかるんだ、そういうようなことが言われます。私は、やっぱり物事というのはそういうものではないかというような感じがしてしようがないんですけれども、基準をつくるというのも最初に基準が出てくるんじゃないんじゃないかという感じがしてならないわけでございます。
個別の具体の区割りにその基準を当てはめたときにどうなるんだ、そこまでいって、各地域ごとに落としてみてどうなるんだということを考えて初めて、ああこの基準は正しいからこれを基準として採用しようではないか、そういう手法を用いるべきではないかというような感じがしてしようがない。
いわば、物事を決めるときに、基準を決めるときに、演繹的な方法で決めるのかあるいは帰納的な形で基準を決めていくのか、どっちの方法で審議会としてはこの基準をお決めになったんですか。
この発言だけを見る →その中で国会における論議というものをぜひ十分聞き取っていただきまして、必要があれば、一応、案ではなくて作成方針ということでぽんと出されたわけでございますけれども、今御説明をいただきましたようにここでの論議というものをもう一回持ち帰って考慮するといいますか、これからの審議にどういうふうに生かしていくのか、それはまた審議会の中で考えることだ、こういうような感じの御答弁があったわけでございますけれども、ぜひひとつこれから行われます参議院における審議の意見の開陳等につきましても参考にしていただきますようにお願いを申し上げる次第でございます。
ところで、今度の基準をおつくりになりますに際しましては——物事は何でもそうなんですけれども、政治学の講義などを聞くときも最初のときに政治学とは何ぞやという定義を先生が述べられるわけですが、そのときに、政治学とは何ぞやという定義を完成するにはやっぱり政治学のすべての項目について勉強した最後のときにわかるんだ、そういうようなことが言われます。私は、やっぱり物事というのはそういうものではないかというような感じがしてしようがないんですけれども、基準をつくるというのも最初に基準が出てくるんじゃないんじゃないかという感じがしてならないわけでございます。
個別の具体の区割りにその基準を当てはめたときにどうなるんだ、そこまでいって、各地域ごとに落としてみてどうなるんだということを考えて初めて、ああこの基準は正しいからこれを基準として採用しようではないか、そういう手法を用いるべきではないかというような感じがしてしようがない。
いわば、物事を決めるときに、基準を決めるときに、演繹的な方法で決めるのかあるいは帰納的な形で基準を決めていくのか、どっちの方法で審議会としてはこの基準をお決めになったんですか。
味
味村治#11
○参考人(味村治君) 先生おっしゃいますように、演繹的な方法と帰納的な方法と両方あると思います。これは両々相まちまして適切な基準というのがつくられるのではないかというふうに考えるわけでございますが、審議会といたしましては、先ほど申し上げましたように、海部内閣当時に提出されました法律案の区割り、それから各都道府県知事の御意見等を参考にいたしましてこの基準を決定いたしたわけでございます。
その際に一番最初に考えましたことは、やはりこれは設置法に基づいて設置されました審議会でございますので、まずは設置法に基づく基準があるわけでございますので、この基準に忠実にしなければならないということがまず第一でございます。その上で、設置法では行政区画、地勢、交通等考慮するということになっておりますので、それをどういうふうに配慮するかということを、この具体のことも頭の中に考えながら決めたというふうにお考えいただいたらよろしいんではないかと思います。
この発言だけを見る →その際に一番最初に考えましたことは、やはりこれは設置法に基づいて設置されました審議会でございますので、まずは設置法に基づく基準があるわけでございますので、この基準に忠実にしなければならないということがまず第一でございます。その上で、設置法では行政区画、地勢、交通等考慮するということになっておりますので、それをどういうふうに配慮するかということを、この具体のことも頭の中に考えながら決めたというふうにお考えいただいたらよろしいんではないかと思います。
関
関根則之#12
○関根則之君 具体の当てはめまで考えて頭に入れておやりになったということですから、私は考え方そのものとしては大変ありがたいと思っております。そうあらねばならないというふうに考えておりますが、それにしてはちょっと早過ぎるんじゃないかというような感じがしてしようがないんですよ。
知事の意見をお聞きになりましたですよね。知事の意見はどういう形で——これ、審議会でお聞きになったんですね。どういうやり方で知事の意見はお聞きになったんですか。それから知事以外にも、どなたかから意見をお聞きになったことがございますか。
時間がありませんので一緒に申し上げますけれども、知事に聞くときに、県によっては市町村にわざわざ知事から連絡をして、何か市町村長の御意見がありますかとか、市町村議会の方の意見がありますかとか、あるいは県会の方の各党派に連絡をして、御意見、考え方がありますかとか言って、聞いて非常に丁寧にやったところと、まあ余りそういう連絡をしないで手近なところで選挙管理委員会の御意見等を踏まえて知事が意見を出したというところとあるんですが、そういうものについての聞き方ですね、どこまでおろして意見を集約してきてくださいよという統一的なやり方をなさったかどうか、ちょっとお聞きをいたします。
この発言だけを見る →知事の意見をお聞きになりましたですよね。知事の意見はどういう形で——これ、審議会でお聞きになったんですね。どういうやり方で知事の意見はお聞きになったんですか。それから知事以外にも、どなたかから意見をお聞きになったことがございますか。
時間がありませんので一緒に申し上げますけれども、知事に聞くときに、県によっては市町村にわざわざ知事から連絡をして、何か市町村長の御意見がありますかとか、市町村議会の方の意見がありますかとか、あるいは県会の方の各党派に連絡をして、御意見、考え方がありますかとか言って、聞いて非常に丁寧にやったところと、まあ余りそういう連絡をしないで手近なところで選挙管理委員会の御意見等を踏まえて知事が意見を出したというところとあるんですが、そういうものについての聞き方ですね、どこまでおろして意見を集約してきてくださいよという統一的なやり方をなさったかどうか、ちょっとお聞きをいたします。
味
味村治#13
○参考人(味村治君) 都道府県知事の御意見は、先ほど会長が御説明申し上げましたように、都道府県知事は各都道府県の行政、地勢、交通等全般に通じて区割りについて都道府県全体を総合的に判断できる視点をお持ちだ、こういうふうに考えて都道府県知事に意見を伺ったわけでございます。
伺ったことは、区割りの基準についての意見、それからその当該都道府県の区割りについての意見、この二つでございます。なお、この御意見はすべて書面によって出されておりますが、事務局であります自治省の方でそれについてヒアリングをしたということでございまして、そのヒアリングの内容とともに私ども報告を受けております。
それで、都道府県知事がどのように御自分の意見をつくられるのかということにつきましては、これは都道府県知事にお任せしているわけでございまして、どのような方法によるかということは都道府県知事の御判断によるものというふうに考えて、特にそういったことについての注文と申しますか、そういうことはいたしておりません。
この発言だけを見る →伺ったことは、区割りの基準についての意見、それからその当該都道府県の区割りについての意見、この二つでございます。なお、この御意見はすべて書面によって出されておりますが、事務局であります自治省の方でそれについてヒアリングをしたということでございまして、そのヒアリングの内容とともに私ども報告を受けております。
それで、都道府県知事がどのように御自分の意見をつくられるのかということにつきましては、これは都道府県知事にお任せしているわけでございまして、どのような方法によるかということは都道府県知事の御判断によるものというふうに考えて、特にそういったことについての注文と申しますか、そういうことはいたしておりません。
関
関根則之#14
○関根則之君 もう既に終わったことですから余り申し上げるつもりはありませんが、その辺の統一がとれてないために県によって大変取り扱いがまちまちだったものですから、あちこちでいろんな、おれのところは知事から意見を何も聞かれていないよというようなことも出てきておりますししますので、こういうときにはできるだけある程度手法を統一して連絡をしてやった方がいいんじゃないか、そんな感じがしてなりません。時間が、知事からの意見が出てきて、それから基準ができるまでの間に大変忙しく処理をなさった関係もあり、これは何か政治的な配慮もあったのかもしれませんけれども、そういうこともありまして、必ずしも十分知事からの意見が生かされていないんじゃないかということを実は私は心配をしているわけでございます。
例えば一九五八年のイギリスの法律では、地方当局あるいは当該選挙区の百人以上の有権者によって異議が出された場合には、区割り委員会の地方調査、ローカルインクワイアリーをやった後でなければ区割りを決めちゃいけないよ、そういう規定を設けているんです。そういうようなこともぜひひとつ、先ほど、基準はこれで最終じゃないんだ、これからの作業でも我々の意見も聞きながら、また基準そのものについても審議会の中で議論をしていくんだと、こういうお話でございますから、ぜひこれからも最後の仕上げの段階まで、知事あるいは地方団体、関係の議会、そういったところからの意見というものには十分耳を傾けていただきたい。ただ、自分たちはこう考えるんだというだけで押し切ってしまわないで、いわば帰納的な方法といいますか、そういう手法を大事にしていただいて、区割りをやっていくようにお願いをしたいと思います。
ところで、区割りを定めるときに選挙区の本質について、これは総理にもちょっと考え方をお聞きしたいんですけれども、選挙区は何だと思っていらっしゃいますか。といってもなかなか抽象的な質問で申しわけないんですが、一定の人口で区分けをした単なる人口単位なんだというふうに選挙区をお考えになるのか、あるいは選挙区というのはそうじゃないよ、一種の地域共同体的なものなんだよ、そういう考え方をお持ちになるのか、どちらでしょうか。
この発言だけを見る →例えば一九五八年のイギリスの法律では、地方当局あるいは当該選挙区の百人以上の有権者によって異議が出された場合には、区割り委員会の地方調査、ローカルインクワイアリーをやった後でなければ区割りを決めちゃいけないよ、そういう規定を設けているんです。そういうようなこともぜひひとつ、先ほど、基準はこれで最終じゃないんだ、これからの作業でも我々の意見も聞きながら、また基準そのものについても審議会の中で議論をしていくんだと、こういうお話でございますから、ぜひこれからも最後の仕上げの段階まで、知事あるいは地方団体、関係の議会、そういったところからの意見というものには十分耳を傾けていただきたい。ただ、自分たちはこう考えるんだというだけで押し切ってしまわないで、いわば帰納的な方法といいますか、そういう手法を大事にしていただいて、区割りをやっていくようにお願いをしたいと思います。
ところで、区割りを定めるときに選挙区の本質について、これは総理にもちょっと考え方をお聞きしたいんですけれども、選挙区は何だと思っていらっしゃいますか。といってもなかなか抽象的な質問で申しわけないんですが、一定の人口で区分けをした単なる人口単位なんだというふうに選挙区をお考えになるのか、あるいは選挙区というのはそうじゃないよ、一種の地域共同体的なものなんだよ、そういう考え方をお持ちになるのか、どちらでしょうか。
羽
羽田孜#15
○国務大臣(羽田孜君) これには幾つもの学説があるようでございますけれども、いずれにしましても基本はやっぱり人口だと思います。それから交通ですとかあるいは経済のつながりですとか、あるいは行政区域ですとか、こういったものが考えられるでしょうけれども、しかし、何といってもやっぱり人口が基本。またもう一つの基本は、国会議員の場合にはまさに全国民を代表するということになっておるから、本来だったらこれは単なる議員を選任する選挙手続上の技術的な単位にすぎないというような学説もあるんですね。
いずれにしましても、私は人口が基本であり、そして今申し上げたことがそこに付随してくるであろうというふうに考えます。
この発言だけを見る →いずれにしましても、私は人口が基本であり、そして今申し上げたことがそこに付随してくるであろうというふうに考えます。
関
関根則之#16
○関根則之君 いや、選挙で代表を選ぶための単なる人口の寄せ集めにすぎないというのであれば、飛び地を設けちゃいけないとか何とか、そんなものが出てくるはずがないんですよ。そうじゃないんです。それは昔は、大学の大学区なんという選挙区があって大学の卒業生の中で選挙区をつくって出したり、そういうのが外国には例がありますよ。それからもっと前には、一八三二年の法律改正だと思いますが、その前にはイギリスなんかでも地方団体が投票権というか、国会議員を選出する権限を持っていて、個々の国民が持っていたわけじゃないんですよ。だから、いろいろ歴史的な経緯はございますけれども、それが、投票権とは個人が国会議員を選ぶ権利なのよと、個人に選挙権が付与されたということから、共同体的な要素からの説明を極力排除しようとして、今のような単なる数合わせにすぎない、こういうことが強調されているんです。
私は、しかしそうじゃないと思うんです。確かに選挙権を持っているのは個人個人だ。地方団体が選挙権を持っているわけでも何でもない。しかし、数だけの問題じゃないんです。数だけでいいということで、例えば佐渡島と奄美大島をくっつけてちょうど四十一万二千三十八人になるからこれでいいじゃないかといって選挙区をつくったらどういうことになるんですか。これは、そんな選挙区はやっぱりおかしいんですよ。それが一つの地方団体のような地域共同体にはならないかもしれないけれども、小選挙区のもとにおいては一人の衆議院議員を共有する一つの地域的な広がりで、そこに一種の共同体的なものが存在する、そういう価値を認めなきゃおかしいんじゃないかと私は思うんですよ。
この選挙区の本質論につきましては、味村参考人、審議会ではどんな議論がなされましたか。参考のために教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →私は、しかしそうじゃないと思うんです。確かに選挙権を持っているのは個人個人だ。地方団体が選挙権を持っているわけでも何でもない。しかし、数だけの問題じゃないんです。数だけでいいということで、例えば佐渡島と奄美大島をくっつけてちょうど四十一万二千三十八人になるからこれでいいじゃないかといって選挙区をつくったらどういうことになるんですか。これは、そんな選挙区はやっぱりおかしいんですよ。それが一つの地方団体のような地域共同体にはならないかもしれないけれども、小選挙区のもとにおいては一人の衆議院議員を共有する一つの地域的な広がりで、そこに一種の共同体的なものが存在する、そういう価値を認めなきゃおかしいんじゃないかと私は思うんですよ。
この選挙区の本質論につきましては、味村参考人、審議会ではどんな議論がなされましたか。参考のために教えていただきたいと思います。
味
味村治#17
○参考人(味村治君) 選挙区は、何と申しますか、地方自治体の長であるとか国会議員さん、各地方自治体の議員さん、そういった方々を選挙する単位となる区域だという認識でございまして、私ども審議会におきまして特にその本質について議論をしたということはないように思います。
この発言だけを見る →関
関根則之#18
○関根則之君 だから、私は心配しているんですよ。
そもそも選挙区とは何だということをしっかり議論をして、それを踏まえた上で、さてどう区分けをすることが選挙区の本質に沿った区割りができるのか、あるいは区割りをつくるための基準ができるのかということをしっかり議論をしてもらわなければ、立派な学者先生に審議会の委員になっていただいているわけですから、それじゃ困るんであって、そういう議論を、遅くてもいいですから、これからしっかりやってください。やって、その基本的な物の考え方に基づいて基準を定めることによって地域の実情というものを本当に反映するようにするのか、いや、そんなものは何言ったってだめだよ、やっぱり数だよ、数だけでいくんだよというような区割りになってしまうのか、そこで選挙区が生きるか生きないか差が出てくると思うんですよ。
私は地域というのは連続主義でなきゃいけないと思う。先ほど石川会長が、連続性の観点から飛び地はつくらないんだ、こういうことにしたということ、それは非常にいいことだと思うんです。しかし、なぜ連続性がなければいけないのか。それをしっかり考えてもらいたいと思うんです。
文献等によりますといろんな理屈が書いてありますよ。補欠選挙をやるときに余り広がりがあって遠くの方にいたんでは職員はあっちの方こっちの方へ配置しなきゃいけないから人数ばかりかかって大変なんだ、補欠選挙の経済性を考えたときにも選挙区というのは一体の方がいいんだなんという、そんな理屈を言っているところもあります。そういう現実の便宜論というものもあると思うんです。
しかし、なぜ選挙区というのは連続性がなければいけないか、一団の地域の方がいいのか。一地体」なんという言葉を使っていますよ。非常に日本でもそういうところが議論をされまして、これは一八六九年のドイツ帝国議員選挙法でも言っておりますが、選挙区は「出来得ル限リ一地体ヲ為スコトヲ要ス」、これを翻訳した一地体」という言葉、最近の都市計画の法律では一団の土地とかそういう言葉で使っているので日本語には余りなじまないところがあるんでしょうけれども、「一地体でなければ」と、一地体」というふうに翻訳しています。これは森口繁治さんの文章ですけれども、そういう物の考え方。
これは、総理、ちょっと聞いておいてもらいたいんですけれども。これは何だと。説明は、選挙の便宜主義だと思うんですよ。しかし、私は単なる便宜主義じゃないと思うんですよ。やっぱりそこに民主主義の本質みたいなものがあるんじゃないか。
ある一定の地域の人たちが、おれの選挙区からはこんな立派な代議士が出ているんだよと、それを誇りに思うことによっていい代議士が出てくる。また、代議士も変なことをしたら選挙民に顔向けできない。そのことによって本当にいい国会議員が誕生する、それを担保することにもなるんだと、そういうことにもつながる。
そもそも全然見も知らないところと一緒にさせられたら——佐渡島は新潟市と関係があるんです。船だってみんな新潟から出ているんですよ。それをとんでもない、どことくっつけるんですか、今まだ具体案は出ておりませんけれども、とんでもない関係のないところとくっつけられたときに、そこの住民はどう判断するんだと、自分の意思じゃないじゃないか、人の意思によって自分の代表が決まってしまうではないか、そういう感覚を持つんじゃないかと思いますよ。
選挙区の人たちというのは、みんなが一体だ、連帯感があるんだ、連帯感の中から自分たちで自分の代表を選んだんだ、そういう民主主義の本質に通じるようなやっぱり一つの一体感、連帯感というもの、それがあるから、選挙区というのは余りとんでもないところとくっつけて数だけでやっちゃいけないのよ、昔からの歴史的な沿革だとかそういうものも大事にしながらやっていかなければいけないのよ、そういうことが出てくるんじゃないかと思うんですよ。
だから、味村先生、ぜひひとつそこのところの問題をもっと深く議論をして、それに基づいて、ある一定の人口的な制限というのは当然必要ですけれども、それをどの程度弾方的に運用していくのかということをそのことが決めてくるわけです。いや、そんなこと考慮する必要全くないんだよ、選挙区の本質というのは人数だけの問題なんだよということであれば、すぱっと割り切っちゃえると思うんですよ。そうじゃないんだと。そうじゃなくて一種独特の地域共同体的な、まあこれ、本当の意味の共同体じゃないですから名前つけるの非常に難しいのですが、そういう性格も持っているんです。
一人の代議士を共有する共同の集団なんだという考え方を強く出せば、人口の方は多少の弾力的な運用をしていかなきゃならない、こういう結論になるでしょうし、いや、そんなものは考慮する必要ないんだということであれば、人口原則というものをびゅっと前ヘ出して、まあ相当強く今度の基準は人口原則が出ているというふうに私は受けとめておりますけれども、そこの結論が変わってくるんじゃないかと思うから申し上げているわけでございます。
ところで、今度の原則の中で大変重要視されているのは、一の(一)の(イ)に規定をされております、三分の二から三分の四の間に原則としておさめるんだ、こういう原則のようでございますけれども、この原則に当てはまらない選挙区は幾つぐらい出る可能性がございますか。
この発言だけを見る →そもそも選挙区とは何だということをしっかり議論をして、それを踏まえた上で、さてどう区分けをすることが選挙区の本質に沿った区割りができるのか、あるいは区割りをつくるための基準ができるのかということをしっかり議論をしてもらわなければ、立派な学者先生に審議会の委員になっていただいているわけですから、それじゃ困るんであって、そういう議論を、遅くてもいいですから、これからしっかりやってください。やって、その基本的な物の考え方に基づいて基準を定めることによって地域の実情というものを本当に反映するようにするのか、いや、そんなものは何言ったってだめだよ、やっぱり数だよ、数だけでいくんだよというような区割りになってしまうのか、そこで選挙区が生きるか生きないか差が出てくると思うんですよ。
私は地域というのは連続主義でなきゃいけないと思う。先ほど石川会長が、連続性の観点から飛び地はつくらないんだ、こういうことにしたということ、それは非常にいいことだと思うんです。しかし、なぜ連続性がなければいけないのか。それをしっかり考えてもらいたいと思うんです。
文献等によりますといろんな理屈が書いてありますよ。補欠選挙をやるときに余り広がりがあって遠くの方にいたんでは職員はあっちの方こっちの方へ配置しなきゃいけないから人数ばかりかかって大変なんだ、補欠選挙の経済性を考えたときにも選挙区というのは一体の方がいいんだなんという、そんな理屈を言っているところもあります。そういう現実の便宜論というものもあると思うんです。
しかし、なぜ選挙区というのは連続性がなければいけないか、一団の地域の方がいいのか。一地体」なんという言葉を使っていますよ。非常に日本でもそういうところが議論をされまして、これは一八六九年のドイツ帝国議員選挙法でも言っておりますが、選挙区は「出来得ル限リ一地体ヲ為スコトヲ要ス」、これを翻訳した一地体」という言葉、最近の都市計画の法律では一団の土地とかそういう言葉で使っているので日本語には余りなじまないところがあるんでしょうけれども、「一地体でなければ」と、一地体」というふうに翻訳しています。これは森口繁治さんの文章ですけれども、そういう物の考え方。
これは、総理、ちょっと聞いておいてもらいたいんですけれども。これは何だと。説明は、選挙の便宜主義だと思うんですよ。しかし、私は単なる便宜主義じゃないと思うんですよ。やっぱりそこに民主主義の本質みたいなものがあるんじゃないか。
ある一定の地域の人たちが、おれの選挙区からはこんな立派な代議士が出ているんだよと、それを誇りに思うことによっていい代議士が出てくる。また、代議士も変なことをしたら選挙民に顔向けできない。そのことによって本当にいい国会議員が誕生する、それを担保することにもなるんだと、そういうことにもつながる。
そもそも全然見も知らないところと一緒にさせられたら——佐渡島は新潟市と関係があるんです。船だってみんな新潟から出ているんですよ。それをとんでもない、どことくっつけるんですか、今まだ具体案は出ておりませんけれども、とんでもない関係のないところとくっつけられたときに、そこの住民はどう判断するんだと、自分の意思じゃないじゃないか、人の意思によって自分の代表が決まってしまうではないか、そういう感覚を持つんじゃないかと思いますよ。
選挙区の人たちというのは、みんなが一体だ、連帯感があるんだ、連帯感の中から自分たちで自分の代表を選んだんだ、そういう民主主義の本質に通じるようなやっぱり一つの一体感、連帯感というもの、それがあるから、選挙区というのは余りとんでもないところとくっつけて数だけでやっちゃいけないのよ、昔からの歴史的な沿革だとかそういうものも大事にしながらやっていかなければいけないのよ、そういうことが出てくるんじゃないかと思うんですよ。
だから、味村先生、ぜひひとつそこのところの問題をもっと深く議論をして、それに基づいて、ある一定の人口的な制限というのは当然必要ですけれども、それをどの程度弾方的に運用していくのかということをそのことが決めてくるわけです。いや、そんなこと考慮する必要全くないんだよ、選挙区の本質というのは人数だけの問題なんだよということであれば、すぱっと割り切っちゃえると思うんですよ。そうじゃないんだと。そうじゃなくて一種独特の地域共同体的な、まあこれ、本当の意味の共同体じゃないですから名前つけるの非常に難しいのですが、そういう性格も持っているんです。
一人の代議士を共有する共同の集団なんだという考え方を強く出せば、人口の方は多少の弾力的な運用をしていかなきゃならない、こういう結論になるでしょうし、いや、そんなものは考慮する必要ないんだということであれば、人口原則というものをびゅっと前ヘ出して、まあ相当強く今度の基準は人口原則が出ているというふうに私は受けとめておりますけれども、そこの結論が変わってくるんじゃないかと思うから申し上げているわけでございます。
ところで、今度の原則の中で大変重要視されているのは、一の(一)の(イ)に規定をされております、三分の二から三分の四の間に原則としておさめるんだ、こういう原則のようでございますけれども、この原則に当てはまらない選挙区は幾つぐらい出る可能性がございますか。
味
味村治#19
○参考人(味村治君) 審議会の基準が人口だけでというふうにおっしゃったように聞こえたんですが、それはそういうことはないわけでございます。
これをごらんいただきますと、人口基準が最初に書いてありますが、その次には市区町村郡といったような行政単位、これはもう一体として自治体として行政が行われているわけでございますので、そういう行政単位をどういうふうな場合に分割できるのかということを慎重に検討いたしました上でこういう基準を決めたわけでございまして、最後には自然的社会的条件も考えるんだということもございまして、これは審議会としては非常に慎重にそういう先生の御趣旨に沿うような検討もいたしておるということを御理解賜りたいと思います。
この発言だけを見る →これをごらんいただきますと、人口基準が最初に書いてありますが、その次には市区町村郡といったような行政単位、これはもう一体として自治体として行政が行われているわけでございますので、そういう行政単位をどういうふうな場合に分割できるのかということを慎重に検討いたしました上でこういう基準を決めたわけでございまして、最後には自然的社会的条件も考えるんだということもございまして、これは審議会としては非常に慎重にそういう先生の御趣旨に沿うような検討もいたしておるということを御理解賜りたいと思います。
関
関根則之#20
○関根則之君 そういうことであれば大変結構なんですけれども、この基準を読みますと、一に三分の二から三分の四までの原則ですよということが書いてあって、しかし下の方は下限を下回ってしまいますから例外を認めますよ、上限はそれはだめなんだと、こう書いてある。これは絶対の原則ですよね。最優先の原則のように書いてありますが、今の味村参考人の御説明だと、いやそんなことはないんだ、人口でぴしゃっと切っちゃうということはないんだと。ということは、上限の方も例外を認めると、こういう趣旨に理解をしてよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →味
味村治#21
○参考人(味村治君) これは、ここに書いてございますように、全国の議員一人当たり人口の三分の四を上回る選挙区は設けないと。これは先生絶対とおっしゃいましたが、そういうことでございます。それを上回る選挙区は設けないんだということでございます。
しかし、下回る選挙区につきましては、これは既に設置法の三条の二項でもちまして、それを下回る選挙区ができることは必至でございますので、これはできるだけ設けないということになっておるわけでございます。
全国の議員一人当たり人口の平均値の三分の四と申しますと五十四万九千何がしでございますが、議員一人当たりの人口の一番多い都道府県と申しますと東京都でございまして、これは四十七万何がしという数でございまして、かなり上限の方は余裕がある、しかし下限の方はもうこの設置法の三条二項によって下回ることは必至ということでございますので、このようなことになっているわけでございます。
この発言だけを見る →しかし、下回る選挙区につきましては、これは既に設置法の三条の二項でもちまして、それを下回る選挙区ができることは必至でございますので、これはできるだけ設けないということになっておるわけでございます。
全国の議員一人当たり人口の平均値の三分の四と申しますと五十四万九千何がしでございますが、議員一人当たりの人口の一番多い都道府県と申しますと東京都でございまして、これは四十七万何がしという数でございまして、かなり上限の方は余裕がある、しかし下限の方はもうこの設置法の三条二項によって下回ることは必至ということでございますので、このようなことになっているわけでございます。
関
関根則之#22
○関根則之君 私の質問にお答えいただいてないんですけれども、時間がありませんから一々やっているわけにいかないんで私の方から申し上げます。
もう下限は六つぐらいの選挙区を高知三区を初めとして認めざるを得ないんですよね、二十七万四千人を割ってしまいますからね。それだけもう例外を下限を割ることについては認めるけれども、上限をオーバーすることについては認めないと。非常に一方的だと思いますよ。そんな基準がありますか。それで、いや人口原則だけを優先するんじゃありませんなんて、そんな答弁がありますか。矛盾しているんじゃないですか、おかしいと思うんですよ。
一つの原則をきちっと決めて、しかもそれが一の(一)の(イ)に書いてある重要な原則だと言ったら、審議会の原則というのは人口基準というのを非常に重要視しているなというふうに受けとめたってしようがないでしょう、ほかのことも考慮をするとは書いてあるけれども。
だから、そういうことでの御説明なら、ほかのことも考慮して、歴史的な沿革だとか地勢だとか交通だとか行政区画だとか、そういうものも考慮しますよということであるとすれば、上限だってそういうものを生かしていくために、しかもさっき私が申し上げた選挙区の本質からしてもどうしてもここを尊重しなきゃいけないんだというものがあればそういうものを認めていくという答えが出なきゃおかしいじゃないですか。下限だけの例外は認めて上限の例外は認めないのは、そんなものは理屈にならないと私は思います。
ただ、ここで詰めてどうこうするというなにではありません。参考人でございますので、いろいろとお教えをいただく参考人に余り失礼なことがあってはいけませんが、その点だけはしかし強く指摘をしておきたいと思います。
下限の問題でもそうなんですけれども、例えばイギリスなんかの例を見ますと、ローカルインクワイアリーをもうしょっちゅうやっているわけですよ、細かく。審議会がその選挙区の具体的な事情を見にいっているんですよ。そういうことを何百回もやっているでしょう、みんな。だから、イギリスの最近の例、これは新聞でも報じておりますけれども、全国平均から四〇%以上、五〇%ぶれているところが三つ選挙区があるんですよ。非常に小さい選挙区まで認めているんです。五一%以下のところが一つありますよね。
それを、日本の今度の基準では、基準を四十一万二千三十七人と置いて、それの三分の二以下、下限を決めてそれ以下は認めます、しかし上限の方は一切認めませんと。要するに、両方ヘ三三・三%ですか、基準から三三・三%、人口にして十三万七千。上へも、大きい方へも十三万七千、小さい方へも十三万七千、それだけの幅をつくりますと、こう言っているわけでしょう。それで、それを突破したら下の方はしようがないけれども上の方は一切認めません、こういうやり方というのは非常に私は実情を無視したやり方ではないか、そんなふうに理解せざるを得ないわけでございます。
ところで、どうしてなんですか、真ん中の標準の四十一万二千三十八人を中心にして、数の少ない方へも十三万七千三百四十六人の幅をとり、上へも十三万七千三百四十六人の幅をとっている。一見非常に公平そうでございますけれども、大きいところの幅と数値の小さいところでの余裕幅とはその持つ意味が全然違ってくる、そういうことについては審議会の中では考慮されませんでしたか。
この発言だけを見る →もう下限は六つぐらいの選挙区を高知三区を初めとして認めざるを得ないんですよね、二十七万四千人を割ってしまいますからね。それだけもう例外を下限を割ることについては認めるけれども、上限をオーバーすることについては認めないと。非常に一方的だと思いますよ。そんな基準がありますか。それで、いや人口原則だけを優先するんじゃありませんなんて、そんな答弁がありますか。矛盾しているんじゃないですか、おかしいと思うんですよ。
一つの原則をきちっと決めて、しかもそれが一の(一)の(イ)に書いてある重要な原則だと言ったら、審議会の原則というのは人口基準というのを非常に重要視しているなというふうに受けとめたってしようがないでしょう、ほかのことも考慮をするとは書いてあるけれども。
だから、そういうことでの御説明なら、ほかのことも考慮して、歴史的な沿革だとか地勢だとか交通だとか行政区画だとか、そういうものも考慮しますよということであるとすれば、上限だってそういうものを生かしていくために、しかもさっき私が申し上げた選挙区の本質からしてもどうしてもここを尊重しなきゃいけないんだというものがあればそういうものを認めていくという答えが出なきゃおかしいじゃないですか。下限だけの例外は認めて上限の例外は認めないのは、そんなものは理屈にならないと私は思います。
ただ、ここで詰めてどうこうするというなにではありません。参考人でございますので、いろいろとお教えをいただく参考人に余り失礼なことがあってはいけませんが、その点だけはしかし強く指摘をしておきたいと思います。
下限の問題でもそうなんですけれども、例えばイギリスなんかの例を見ますと、ローカルインクワイアリーをもうしょっちゅうやっているわけですよ、細かく。審議会がその選挙区の具体的な事情を見にいっているんですよ。そういうことを何百回もやっているでしょう、みんな。だから、イギリスの最近の例、これは新聞でも報じておりますけれども、全国平均から四〇%以上、五〇%ぶれているところが三つ選挙区があるんですよ。非常に小さい選挙区まで認めているんです。五一%以下のところが一つありますよね。
それを、日本の今度の基準では、基準を四十一万二千三十七人と置いて、それの三分の二以下、下限を決めてそれ以下は認めます、しかし上限の方は一切認めませんと。要するに、両方ヘ三三・三%ですか、基準から三三・三%、人口にして十三万七千。上へも、大きい方へも十三万七千、小さい方へも十三万七千、それだけの幅をつくりますと、こう言っているわけでしょう。それで、それを突破したら下の方はしようがないけれども上の方は一切認めません、こういうやり方というのは非常に私は実情を無視したやり方ではないか、そんなふうに理解せざるを得ないわけでございます。
ところで、どうしてなんですか、真ん中の標準の四十一万二千三十八人を中心にして、数の少ない方へも十三万七千三百四十六人の幅をとり、上へも十三万七千三百四十六人の幅をとっている。一見非常に公平そうでございますけれども、大きいところの幅と数値の小さいところでの余裕幅とはその持つ意味が全然違ってくる、そういうことについては審議会の中では考慮されませんでしたか。
味
味村治#23
○参考人(味村治君) このいわゆる偏差方式というのは、ドイツやフランス等でもとっているというふうに承知をいたしておるわけでございます。
それで、設置法に書いてございますように、格差が二倍未満となるようにすることを基本とするということでございますので、基本とするわけでありますから、その基本からできるだけ外れないようにするということが私どもは大事であるというふうに考えております。
平均人口から上は三分の一、下も三分の一、それぞれ増減するということは、これはその結果二倍ということになるわけでございますが、各国も採用しておる非常に公平な方法ではなかろうかというふうに考えられたわけでございます。
この発言だけを見る →それで、設置法に書いてございますように、格差が二倍未満となるようにすることを基本とするということでございますので、基本とするわけでありますから、その基本からできるだけ外れないようにするということが私どもは大事であるというふうに考えております。
平均人口から上は三分の一、下も三分の一、それぞれ増減するということは、これはその結果二倍ということになるわけでございますが、各国も採用しておる非常に公平な方法ではなかろうかというふうに考えられたわけでございます。
関
関根則之#24
○関根則之君 二つのことをおっしゃったような感じがしますから、順番に申し上げたいと思うんです。
法律は一対二を基本とすると書いてあるんですよ。基本とすると書いてある。そこで押さえちゃえと言ってない。
私は大きく分けて法律は区画をする場合の原則として三つのことを言っていると思いますよ。
一つは、三条の一項の前段の一対二を基本とするということ。その後に書いてあるのが行政区だとか地勢だとか交通だとかそういうことを考慮しなさいと。
地域の実情というものをよく考慮しなさいということが二番目に書いてありますよ。
三番目に、そうは言ったってべた平均じゃありませんよ、人口でただ平均すればいいんだというんじゃありませんよというのが第二項に書いてあるんですよ。いわゆる基礎配分方式。都道府県に一人ずつはまず配分しなさい、小さな県でも一人の権利はまず与えなさいと。だから、鳥取は二人になっているんですよ。島根県は七十八万人しか人口がありませんけれども、三人になっているんですよ。それを法律は認めているんですよ。ただ基本としなさいということだけが書いてあるんじゃないと思いますよ。
これはいろいろ法律の解釈というのはあると思いますから、人によっては四つに分けたり五つに分けたりするかもしれませんが、私は三つに大きく分けられると思う。その三つの要請をそれぞれ法律は認めているんです。
鳥取県というのは一つのまとまりがあるのよ、そこの地域性、地域の人間の集まりというものを大事にしなさいよ、だから一票を与えましょうと。東京だって千二百万ありますけれども、そこには基礎配分は一票しかないんですよ。平等扱いをしているわけですよ。そういうことを法律は認めている。法律の精神というのはそこに出ているわけですよ。だから、単に人口で一対二の中におさめなさいよというそういう人口基準だけが、法律の言う絶対命令じゃないんですよ。三分の一にすぎない、私に言わせれば。
条文は確かに一項と二項としかありませんけれども、言っている内容というのは三つある。一つは一対二だし、二つ目が行政区と地勢と交通、総合的に考慮して合理的に行わなければいけないということだと思いますよ。三番目が、繰り返しますけれども、まさに小さな県だって必ず基礎配分一票もらえますよ、一人もらえますよと。その結果、べた平均でいくはずないじゃないかと、こういうことを言っているんですから。この三つの法律の要請を等しくバランスよくうまく基準に生かし具体の区割りに生かしていかなければおかしい、そういうふうに思います。
だから、こんなものは法律で一対二と言っているんだからそれを破るわけにいかないという議論は議論としてそもそも成り立たないと、私はそんな感じがします。
それから次に、諸外国でもやっているからって、諸外国なんて変なことをやっている外国、幾らでもあるじゃないですか。諸外国でやっているなんというのは例にならない、一つの参考意見にはなるでしょうけれども。
一票の価値というのは、これはどういう性格のものなんですか。一票の価値の限界価値というものをどういうふうに御理解をいただいていますか。
一票の価値を縦軸にとって、横軸に選挙区の人口をとりますと、どんなカーブになりますか。これは総理もよく御理解をいただきたいんですけれども、分数関数なんですよ。最初がぐっと無限大に高くて、ずっと低くなって、最後もまた無限大にいっちゃうんですよ。そういうものでしょう。だから、例えば四人で一つの選挙区をつくっているとした場合に、人口が半分になって二人になると、一人の投票の価値が倍になっちゃうんです。そういう性格を持っているんですよ。二人の価値で投票の価値が倍になっちゃうでしょう。ところが、選挙区の人口がずっとふえていって何万人というふうになりますと、一人や二人減ったってふえたって関係ないんですよ。まあ関係ないと言っちゃおかしいけれども。
例えば、今の審議会で議論をなさっている数値で言いますと、平均値を四十一万二千人でとって、下限を二十七万、上限を五十四万でとりますと、一票の価値の限界価値というものは上限では〇・〇〇〇一八二%しかないんですよ。下限では、人口の小さな選挙区では〇・〇〇〇三六四%の限界価値があるんですよ。当然のことながら二倍の限界価値を持っているわけですよね。そういう性格のものが一票の価値であり、選挙区の人口と一票の価値というものを考える場合にその曲線をいつも頭に置いて物を考えていかなければいけないと私は考えているんですよ。
だから、限界価値は微分したものですから、マイナスのxの二乗分のaですよね。そういう、曲線なんだよということを考えながら、いろいろ選挙区の定数といいますか選挙区の人数の限界というものを考えてもらわなきゃいけないと、そういうふうに私は思っております。
県によって一市町村当たりの人口というのがうんと違うんですよ。時間がありませんから私の方で申し上げますが、もし違っていたら、自治大臣、言ってもらいたいんですが、一市町村当たりの人口の一番小さいのが島根県で一万三千二百人なんです。一番大きいのは神奈川県の二十一万五千人。これは大変な違いでしょう。どれぐらいになるんですか、これは十五倍ぐらいになるんですか。
しかし、神奈川県は川崎だとか横浜だとかそういう大都市があるからちょっと例外じゃないか、というお話もあるかもしれない。埼玉県は政令指定都市がありませんが、それでも六万九千六百人、約七万人ですよ。五倍ちょっと超えますか。そういう市町村の大きさというものが、人口の大きなところと田舎の県といいますか、地方の比較的人口の希薄な県とでは市町村そのものの大きさが違うんですよ。そうでしょう。
だから、人口の大きい都市では三十万とか四十万とかという都市がごろごろしているわけですよ。そういうごろごろしているところで選挙区をつくろうとすると、ある都市、十万の都市があるとします、五十万の都市があってそこに十万の都市がひっついていますと、これを入れるか入れないかで、限界を超しちゃうんですよ。すぐに超しちゃうんですよ。そこのところで、上限の限界というもののつくり方が非常に難しいんです。
小さな県は一つの市町村の人口が小さいから、平均でも今申し上げましたように十五分の一ぐらいの小規模の町村があるから、市町村境界というものをできるだけ守っていこうと、そうした場合に、つけやすいんですよ。そんなに大きな余裕幅をもらわなくてもその作業ができるわけですよ。
ところが、人口の多いところは大きな枠をもらわないとどうしても分割の数が大きく出てきちゃうんですよ。あっちこっちで分割をしなきゃならない。いかにも、平均値をとって、そこから三分の一下の方ヘ幅を認めます、大きい方へ三分の一幅を認めますというのが諸外国でも例があります、常識で考えたってそれが正当じゃないですかと、そういうふうに御理解をいただいてと御説明があったわけですけれども、そんなものじゃないんですよ、選挙区の問題を考える場合には。日本の実情というものをよく考えてください、頭の中で。
大きな都市の周辺地の一市町村当たりの人口の多いところと、地方の県の一市町村当たり人口が一万そこそこのところとでは、選挙区を組むときに市町村の区域をできるだけ割らないようにとこんなに県から要望が出ているでしょう。そういうときに、そういうものを尊重して市町村の区域をできるだけ割らないようにする、共同体的な感覚というものをできるだけ持たせていこうじゃないかという方向で物を考えれば、そこに与えられる余裕幅といいますか枠というのはおのずから違ってこなきゃいけない。そう思いませんか。今、そう思いませんかと総理にそんなことを言ったって多分すぐ答えられないと思うから求めませんけれども、そこのところをじっくり私は考えてもらいたいんですよ。
それが、十三万七千、小さい方へ向かって十三万七千、大きい方へ向かっても十三万七千、同じ数だけ与えているからいいじゃないか、そういう理屈がどこへ行ってもすぐ返ってくる。私の頭がおかしいのか、そういうことを言う人が少し感覚的に違うのか、そこのところは、これはもう今ここで結論は出なくてもいい、じっくり議論をしてもらいたいと思うんです。
下限の二十七万四千人と中心点である四十一万二千人との差は、全国平均の四十一万二千人の側から見れば三三%の差なんですよ。ところが、下限から見ればそれは五〇%の差なんですよ。二十七万から平均の四十一万を見れば五〇%の差がそこにあるということですよ。逆に、上限の五十四万九千人と平均人口の四十一万人との差というのは、これは中心から見れば三三%だ。しかし、上限の方から見れば二五%の差なんですよ。それだけの余裕をもらったにすぎないんですよ。
そういうことをじっくりと考えて、先ほども申し上げましたが、分数曲線なんです。選挙の人数と一票の価値、あるいは日本の人口の分布、地域によっての違いというものを考えた場合に、曲線なんですよ。そこに癖がある。それを十三万七千、三三・一%、四十一万を基準にしてやるという物の考え方は、これは一次式で考えているんですよ。そうでしょう。絶対数で十三万七千、上へも十三万七千、下へも十三万七千というのは、直線で物を考えているということですよ。
私は、選挙に関する物を考える場合には直線で考えてはいけない、やっぱり曲線として物を考えていかなきゃいけないんじゃないか、そういう感じがするんですが、そういうことが本当に審議会の中で御検討をいただいたかどうか、もう一回ちょっと御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →法律は一対二を基本とすると書いてあるんですよ。基本とすると書いてある。そこで押さえちゃえと言ってない。
私は大きく分けて法律は区画をする場合の原則として三つのことを言っていると思いますよ。
一つは、三条の一項の前段の一対二を基本とするということ。その後に書いてあるのが行政区だとか地勢だとか交通だとかそういうことを考慮しなさいと。
地域の実情というものをよく考慮しなさいということが二番目に書いてありますよ。
三番目に、そうは言ったってべた平均じゃありませんよ、人口でただ平均すればいいんだというんじゃありませんよというのが第二項に書いてあるんですよ。いわゆる基礎配分方式。都道府県に一人ずつはまず配分しなさい、小さな県でも一人の権利はまず与えなさいと。だから、鳥取は二人になっているんですよ。島根県は七十八万人しか人口がありませんけれども、三人になっているんですよ。それを法律は認めているんですよ。ただ基本としなさいということだけが書いてあるんじゃないと思いますよ。
これはいろいろ法律の解釈というのはあると思いますから、人によっては四つに分けたり五つに分けたりするかもしれませんが、私は三つに大きく分けられると思う。その三つの要請をそれぞれ法律は認めているんです。
鳥取県というのは一つのまとまりがあるのよ、そこの地域性、地域の人間の集まりというものを大事にしなさいよ、だから一票を与えましょうと。東京だって千二百万ありますけれども、そこには基礎配分は一票しかないんですよ。平等扱いをしているわけですよ。そういうことを法律は認めている。法律の精神というのはそこに出ているわけですよ。だから、単に人口で一対二の中におさめなさいよというそういう人口基準だけが、法律の言う絶対命令じゃないんですよ。三分の一にすぎない、私に言わせれば。
条文は確かに一項と二項としかありませんけれども、言っている内容というのは三つある。一つは一対二だし、二つ目が行政区と地勢と交通、総合的に考慮して合理的に行わなければいけないということだと思いますよ。三番目が、繰り返しますけれども、まさに小さな県だって必ず基礎配分一票もらえますよ、一人もらえますよと。その結果、べた平均でいくはずないじゃないかと、こういうことを言っているんですから。この三つの法律の要請を等しくバランスよくうまく基準に生かし具体の区割りに生かしていかなければおかしい、そういうふうに思います。
だから、こんなものは法律で一対二と言っているんだからそれを破るわけにいかないという議論は議論としてそもそも成り立たないと、私はそんな感じがします。
それから次に、諸外国でもやっているからって、諸外国なんて変なことをやっている外国、幾らでもあるじゃないですか。諸外国でやっているなんというのは例にならない、一つの参考意見にはなるでしょうけれども。
一票の価値というのは、これはどういう性格のものなんですか。一票の価値の限界価値というものをどういうふうに御理解をいただいていますか。
一票の価値を縦軸にとって、横軸に選挙区の人口をとりますと、どんなカーブになりますか。これは総理もよく御理解をいただきたいんですけれども、分数関数なんですよ。最初がぐっと無限大に高くて、ずっと低くなって、最後もまた無限大にいっちゃうんですよ。そういうものでしょう。だから、例えば四人で一つの選挙区をつくっているとした場合に、人口が半分になって二人になると、一人の投票の価値が倍になっちゃうんです。そういう性格を持っているんですよ。二人の価値で投票の価値が倍になっちゃうでしょう。ところが、選挙区の人口がずっとふえていって何万人というふうになりますと、一人や二人減ったってふえたって関係ないんですよ。まあ関係ないと言っちゃおかしいけれども。
例えば、今の審議会で議論をなさっている数値で言いますと、平均値を四十一万二千人でとって、下限を二十七万、上限を五十四万でとりますと、一票の価値の限界価値というものは上限では〇・〇〇〇一八二%しかないんですよ。下限では、人口の小さな選挙区では〇・〇〇〇三六四%の限界価値があるんですよ。当然のことながら二倍の限界価値を持っているわけですよね。そういう性格のものが一票の価値であり、選挙区の人口と一票の価値というものを考える場合にその曲線をいつも頭に置いて物を考えていかなければいけないと私は考えているんですよ。
だから、限界価値は微分したものですから、マイナスのxの二乗分のaですよね。そういう、曲線なんだよということを考えながら、いろいろ選挙区の定数といいますか選挙区の人数の限界というものを考えてもらわなきゃいけないと、そういうふうに私は思っております。
県によって一市町村当たりの人口というのがうんと違うんですよ。時間がありませんから私の方で申し上げますが、もし違っていたら、自治大臣、言ってもらいたいんですが、一市町村当たりの人口の一番小さいのが島根県で一万三千二百人なんです。一番大きいのは神奈川県の二十一万五千人。これは大変な違いでしょう。どれぐらいになるんですか、これは十五倍ぐらいになるんですか。
しかし、神奈川県は川崎だとか横浜だとかそういう大都市があるからちょっと例外じゃないか、というお話もあるかもしれない。埼玉県は政令指定都市がありませんが、それでも六万九千六百人、約七万人ですよ。五倍ちょっと超えますか。そういう市町村の大きさというものが、人口の大きなところと田舎の県といいますか、地方の比較的人口の希薄な県とでは市町村そのものの大きさが違うんですよ。そうでしょう。
だから、人口の大きい都市では三十万とか四十万とかという都市がごろごろしているわけですよ。そういうごろごろしているところで選挙区をつくろうとすると、ある都市、十万の都市があるとします、五十万の都市があってそこに十万の都市がひっついていますと、これを入れるか入れないかで、限界を超しちゃうんですよ。すぐに超しちゃうんですよ。そこのところで、上限の限界というもののつくり方が非常に難しいんです。
小さな県は一つの市町村の人口が小さいから、平均でも今申し上げましたように十五分の一ぐらいの小規模の町村があるから、市町村境界というものをできるだけ守っていこうと、そうした場合に、つけやすいんですよ。そんなに大きな余裕幅をもらわなくてもその作業ができるわけですよ。
ところが、人口の多いところは大きな枠をもらわないとどうしても分割の数が大きく出てきちゃうんですよ。あっちこっちで分割をしなきゃならない。いかにも、平均値をとって、そこから三分の一下の方ヘ幅を認めます、大きい方へ三分の一幅を認めますというのが諸外国でも例があります、常識で考えたってそれが正当じゃないですかと、そういうふうに御理解をいただいてと御説明があったわけですけれども、そんなものじゃないんですよ、選挙区の問題を考える場合には。日本の実情というものをよく考えてください、頭の中で。
大きな都市の周辺地の一市町村当たりの人口の多いところと、地方の県の一市町村当たり人口が一万そこそこのところとでは、選挙区を組むときに市町村の区域をできるだけ割らないようにとこんなに県から要望が出ているでしょう。そういうときに、そういうものを尊重して市町村の区域をできるだけ割らないようにする、共同体的な感覚というものをできるだけ持たせていこうじゃないかという方向で物を考えれば、そこに与えられる余裕幅といいますか枠というのはおのずから違ってこなきゃいけない。そう思いませんか。今、そう思いませんかと総理にそんなことを言ったって多分すぐ答えられないと思うから求めませんけれども、そこのところをじっくり私は考えてもらいたいんですよ。
それが、十三万七千、小さい方へ向かって十三万七千、大きい方へ向かっても十三万七千、同じ数だけ与えているからいいじゃないか、そういう理屈がどこへ行ってもすぐ返ってくる。私の頭がおかしいのか、そういうことを言う人が少し感覚的に違うのか、そこのところは、これはもう今ここで結論は出なくてもいい、じっくり議論をしてもらいたいと思うんです。
下限の二十七万四千人と中心点である四十一万二千人との差は、全国平均の四十一万二千人の側から見れば三三%の差なんですよ。ところが、下限から見ればそれは五〇%の差なんですよ。二十七万から平均の四十一万を見れば五〇%の差がそこにあるということですよ。逆に、上限の五十四万九千人と平均人口の四十一万人との差というのは、これは中心から見れば三三%だ。しかし、上限の方から見れば二五%の差なんですよ。それだけの余裕をもらったにすぎないんですよ。
そういうことをじっくりと考えて、先ほども申し上げましたが、分数曲線なんです。選挙の人数と一票の価値、あるいは日本の人口の分布、地域によっての違いというものを考えた場合に、曲線なんですよ。そこに癖がある。それを十三万七千、三三・一%、四十一万を基準にしてやるという物の考え方は、これは一次式で考えているんですよ。そうでしょう。絶対数で十三万七千、上へも十三万七千、下へも十三万七千というのは、直線で物を考えているということですよ。
私は、選挙に関する物を考える場合には直線で考えてはいけない、やっぱり曲線として物を考えていかなきゃいけないんじゃないか、そういう感じがするんですが、そういうことが本当に審議会の中で御検討をいただいたかどうか、もう一回ちょっと御答弁をいただきたいと思います。
味
味村治#25
○参考人(味村治君) 設置法では、人口基準を基本とすると、人口格差が二倍未満となるようにすることが基本だと、こう書いてあるわけでございます。これが区割り基準をつくる際の一つの基本でございます。それから、行政区画、地勢、交通事情等の諸事情を勘案するといういわば考慮事項が書いてあるわけでございます。それから最後に、各都道府県につきましては各都道府県に一人ずつまず最初に配分するということが書いてあるわけでございまして、この三つを組み合わせて基準をつくらなければならないということは先生の御指摘のとおりでございます。それで、審議会といたしましてもその基準を組み合わせてこの基準を作成いたした、そのように御了解を賜りたいというふうに思うわけでございます。
それで、人口基準を優先するということはけしからぬではないかということでございますが、これは投票価値の平等ということはやはり非常に大切なことであるというのが私どもの認識でございまして、そういったことから設置法に格差二倍未満ということを基本としろということが書いてあるということから、それを具体化するにはどうすればいいのかということでいろいろ先ほど会長が申されましたように議論をいたしました。
その中では、先生のおっしゃいますような、何と申しますか、比例的と申しますか、そういうような議論は確かにございませんでしたが、非常に熱心な議論を重ねたわけでございまして、その結果、現在とっております偏差基準と偏差方式というのを採用いたしたわけでございます。
できるだけ投票価値が平等になるようにするということは一つの理想でございますので、平均値から三分の一以上はないとか、三分の二未満はないとかいうのが、これがまあ理想ではないのかということで、理想と申しますか、少なくともこの設置法に定めております人口格差二倍未満とするということの精神に沿うのではないかと、こういう考えでございます。
この発言だけを見る →それで、人口基準を優先するということはけしからぬではないかということでございますが、これは投票価値の平等ということはやはり非常に大切なことであるというのが私どもの認識でございまして、そういったことから設置法に格差二倍未満ということを基本としろということが書いてあるということから、それを具体化するにはどうすればいいのかということでいろいろ先ほど会長が申されましたように議論をいたしました。
その中では、先生のおっしゃいますような、何と申しますか、比例的と申しますか、そういうような議論は確かにございませんでしたが、非常に熱心な議論を重ねたわけでございまして、その結果、現在とっております偏差基準と偏差方式というのを採用いたしたわけでございます。
できるだけ投票価値が平等になるようにするということは一つの理想でございますので、平均値から三分の一以上はないとか、三分の二未満はないとかいうのが、これがまあ理想ではないのかということで、理想と申しますか、少なくともこの設置法に定めております人口格差二倍未満とするということの精神に沿うのではないかと、こういう考えでございます。
関
関根則之#26
○関根則之君 出した基準について今ここですぐに再検討とかなんとかそういうことは言えないと思うから、なんなんですが、素直にひとつ私の話もぜひ、再検討といいますか、考慮の中に入れていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕
軸を一次式で動かして十三万七千、十三万七千、こう両方へとっておるでしょう、基準点から。基準点四十一万をこういうふうに真ん中に置いて動かしているわけです。それをこっちへ寄せたり大きい方へ寄せるということもできるんです。
例えば、小さい方は小さい幅でも処理ができるんだから十万にする、四十一万から十万減って三十一万にする。大きい方は二十万の枠を与える。そういうやり方をした場合に、例えば最高の一番大きくなるのは東京都で、二十万足すと上限が六十一万になるわけです。そうしますと、最低は、多分もう頭の中にはあると思いますが、二十五万ですよ、二十五万四千。高知の三区ですか。それと六十一万の比は二・四二倍なんです。今皆様方が考えている数値だって、率は二・一六ぐらいですか、そのぐらいの幅になると思うんですよ。それが、今まあ極端ですけれども、六十一万まで認めた場合に、二・四二の中へおさまるんです。それが、基本とするという法律の要請に違反すると思いますか。私はそんなことはないと思うんです。
できるだけそれは一対二の中におさめることがいいけれども、基本とするということを言っているだけであって、もう二つの要請があるんです。行政区画だとか地勢だとか、そういうものも言っているわけです。だから、そういうことを考えて、あと残り二つの法律の要請を満たすためにそういう基準のとり方があるではないかということを申し上げておきます。
人口基準をもとにするのはけしからぬではないかということは、私は言っていませんから。
人口基準というのは大事ですよ。大事だけれども、自分たちで上の幅と下の幅を同じにしておいて、下限は認めるけれども上は認めない、そんなかたくななことを考えることはないじゃないですかということを言っているんです。幅のとり方だって少しずらして、実情に合ったような曲線で物を考えてやるやり方もあるじゃないか。しかも、その場合に、外れるというのは、下限は外れますよ、外れる数がふえてきますよ、今の六つじゃなくてもう少しふえるかもしれない、しかし、いわゆる人口の大きい県の知事さんたちからいっぱい要望意見が出てきているような、行政区を守る、できるだけ行政区を割らないで済む、しかも飛び地をつくらないで、地域の要請を満たして地勢だとか歴史的な沿革だとかそういうものを含めて処理できる、本当にまとまりのあるいい選挙区ができる一つの基準ができるじゃないですか、ということを提案をしておきます。
その具体例で申し上げますと、例えば、飛び地をつくらなければならない三重県の今の一区、四日市の問題。四日市の問題だってそうでしょう、あれ全部、員弁から三重郡を入れたって五十三万ぐらいにしかならないんじゃないですか。そのぐらいにしかならないはずですよ。五十三万。これは全国基準の三分の四はクリアするんです、五十四万ですから。だけれども、なぜだめだといったら、三重県そのものの県の中の中心点からの三分の四の制限にひっかかっちゃうからだめだと。いわゆる否認的に狭く解釈するために、県ごとの平均値というものを使っているんです。
そうじゃなくて、逆に、各県ごとの全国平均の三分の二、三分の四なら、それは一つの基準として置いてもいいですよ。しかし、四十七県の中には大きい県も小さい県もあるんだから、実情が違うんじゃないか。その実情を考慮して、人口の大きい県ではその人口の大きい県の平均値の三分の二から三分の四まで認めますよ、そういうやり方をなぜしないんですか。それこそまさに人口基準だけを優先させようという意図がありありと見えているのじゃないかと私は思うんです。
地域の実情を本当に考慮するというのであれば、大きい県は大きい県なりの平均値をとって、それの三分の二から三分の四にしたらいいんです。そういうことをすれば、四日市の問題だって片がつくんです。ただ、四日市の問題というのは、四日市そのものの問題は片がつくけれども、あとの残りの選挙区の人口がうまくできないという問題がありますから、そういう制約は別途ありますよ。
しかし、四日市、三重県というのは人口が全体としてはそれほど大きな県じゃありませんからできないんだけれども、もっと大きな神奈川県とか愛知県とかそういう大きな県へ行きますと、選挙区の数も多いわけですから、ある特定の選挙区がどうしてもはまり切らないというときには、そこをその県の三分の四まで持っていけば、そこでうまくまとまりがつく。その残りを、例えば埼玉県の場合には残り十三あるわけですから、十三選挙区の中でうまく分ければ片がつくんですよ。そういうやり方が幾らでもできるんですよ。
〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕
それをかたくなに全国で制限を設け、また、その県の三分の二、三分の四というものを範囲を狭めるように使っているから、否認的に使っているから、これを容認的に使ったらどうですか。
一つの提言として申し上げておきますので、ひとつ御検討をお願いします。
福島県の浜通りの話なんかもそういう一つの大きな典型的な例だと思いますよ。昔から一つの藩の中で、浜通りというのは歴史的沿革からいったって一体なんですよ。相馬郡と双葉郡ですか、それが一体となって。昔から福島県を三つに分けるときには浜通りと中通りと会津というんですか、そういう形でずっとやってきているんですね。それが、今の人口基準を絶対だと言ってやるものだから、浜通りの一部を中通りとひっつけているんでしょう。あんな無理なことをどうしてやるんですか。それも、多分、福島県の人口基準の三分の四にひっかかるということじゃないかと思うんですよ。そこのところで少し幅を持たせれば幾らでもそういう問題が解決できる、実態に合った選挙区割りができるというふうに私は考えます。
いずれにいたしましても、そういう点をひとつ十分御考慮いただきたい。
この問題は法律に直した上でもう一回、まさに法案審議という形で参議院にも回ってくるわけですから、私は、きょうの議論、これから行われます議論を踏まえて十分また御考慮いただかなければいけないし、いただけるものと思いますけれども、その案を見て議論をしたいと思います。
ぜひ地方の実情に合った選挙区割り、基準の問題は審議会のお話ですけれども、選挙区割りそのものについては、これは提案をするときには政府の判断で御提案なさるわけですから、それについて地域の実情というものをできるだけ尊重するような形で区割りをしていくかどうかについての見解を総理と自治大臣から、一言ずつで結構でございますので、お答えをいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →〔委員長退席、理事一井淳治君着席〕
軸を一次式で動かして十三万七千、十三万七千、こう両方へとっておるでしょう、基準点から。基準点四十一万をこういうふうに真ん中に置いて動かしているわけです。それをこっちへ寄せたり大きい方へ寄せるということもできるんです。
例えば、小さい方は小さい幅でも処理ができるんだから十万にする、四十一万から十万減って三十一万にする。大きい方は二十万の枠を与える。そういうやり方をした場合に、例えば最高の一番大きくなるのは東京都で、二十万足すと上限が六十一万になるわけです。そうしますと、最低は、多分もう頭の中にはあると思いますが、二十五万ですよ、二十五万四千。高知の三区ですか。それと六十一万の比は二・四二倍なんです。今皆様方が考えている数値だって、率は二・一六ぐらいですか、そのぐらいの幅になると思うんですよ。それが、今まあ極端ですけれども、六十一万まで認めた場合に、二・四二の中へおさまるんです。それが、基本とするという法律の要請に違反すると思いますか。私はそんなことはないと思うんです。
できるだけそれは一対二の中におさめることがいいけれども、基本とするということを言っているだけであって、もう二つの要請があるんです。行政区画だとか地勢だとか、そういうものも言っているわけです。だから、そういうことを考えて、あと残り二つの法律の要請を満たすためにそういう基準のとり方があるではないかということを申し上げておきます。
人口基準をもとにするのはけしからぬではないかということは、私は言っていませんから。
人口基準というのは大事ですよ。大事だけれども、自分たちで上の幅と下の幅を同じにしておいて、下限は認めるけれども上は認めない、そんなかたくななことを考えることはないじゃないですかということを言っているんです。幅のとり方だって少しずらして、実情に合ったような曲線で物を考えてやるやり方もあるじゃないか。しかも、その場合に、外れるというのは、下限は外れますよ、外れる数がふえてきますよ、今の六つじゃなくてもう少しふえるかもしれない、しかし、いわゆる人口の大きい県の知事さんたちからいっぱい要望意見が出てきているような、行政区を守る、できるだけ行政区を割らないで済む、しかも飛び地をつくらないで、地域の要請を満たして地勢だとか歴史的な沿革だとかそういうものを含めて処理できる、本当にまとまりのあるいい選挙区ができる一つの基準ができるじゃないですか、ということを提案をしておきます。
その具体例で申し上げますと、例えば、飛び地をつくらなければならない三重県の今の一区、四日市の問題。四日市の問題だってそうでしょう、あれ全部、員弁から三重郡を入れたって五十三万ぐらいにしかならないんじゃないですか。そのぐらいにしかならないはずですよ。五十三万。これは全国基準の三分の四はクリアするんです、五十四万ですから。だけれども、なぜだめだといったら、三重県そのものの県の中の中心点からの三分の四の制限にひっかかっちゃうからだめだと。いわゆる否認的に狭く解釈するために、県ごとの平均値というものを使っているんです。
そうじゃなくて、逆に、各県ごとの全国平均の三分の二、三分の四なら、それは一つの基準として置いてもいいですよ。しかし、四十七県の中には大きい県も小さい県もあるんだから、実情が違うんじゃないか。その実情を考慮して、人口の大きい県ではその人口の大きい県の平均値の三分の二から三分の四まで認めますよ、そういうやり方をなぜしないんですか。それこそまさに人口基準だけを優先させようという意図がありありと見えているのじゃないかと私は思うんです。
地域の実情を本当に考慮するというのであれば、大きい県は大きい県なりの平均値をとって、それの三分の二から三分の四にしたらいいんです。そういうことをすれば、四日市の問題だって片がつくんです。ただ、四日市の問題というのは、四日市そのものの問題は片がつくけれども、あとの残りの選挙区の人口がうまくできないという問題がありますから、そういう制約は別途ありますよ。
しかし、四日市、三重県というのは人口が全体としてはそれほど大きな県じゃありませんからできないんだけれども、もっと大きな神奈川県とか愛知県とかそういう大きな県へ行きますと、選挙区の数も多いわけですから、ある特定の選挙区がどうしてもはまり切らないというときには、そこをその県の三分の四まで持っていけば、そこでうまくまとまりがつく。その残りを、例えば埼玉県の場合には残り十三あるわけですから、十三選挙区の中でうまく分ければ片がつくんですよ。そういうやり方が幾らでもできるんですよ。
〔理事一井淳治君退席、委員長着席〕
それをかたくなに全国で制限を設け、また、その県の三分の二、三分の四というものを範囲を狭めるように使っているから、否認的に使っているから、これを容認的に使ったらどうですか。
一つの提言として申し上げておきますので、ひとつ御検討をお願いします。
福島県の浜通りの話なんかもそういう一つの大きな典型的な例だと思いますよ。昔から一つの藩の中で、浜通りというのは歴史的沿革からいったって一体なんですよ。相馬郡と双葉郡ですか、それが一体となって。昔から福島県を三つに分けるときには浜通りと中通りと会津というんですか、そういう形でずっとやってきているんですね。それが、今の人口基準を絶対だと言ってやるものだから、浜通りの一部を中通りとひっつけているんでしょう。あんな無理なことをどうしてやるんですか。それも、多分、福島県の人口基準の三分の四にひっかかるということじゃないかと思うんですよ。そこのところで少し幅を持たせれば幾らでもそういう問題が解決できる、実態に合った選挙区割りができるというふうに私は考えます。
いずれにいたしましても、そういう点をひとつ十分御考慮いただきたい。
この問題は法律に直した上でもう一回、まさに法案審議という形で参議院にも回ってくるわけですから、私は、きょうの議論、これから行われます議論を踏まえて十分また御考慮いただかなければいけないし、いただけるものと思いますけれども、その案を見て議論をしたいと思います。
ぜひ地方の実情に合った選挙区割り、基準の問題は審議会のお話ですけれども、選挙区割りそのものについては、これは提案をするときには政府の判断で御提案なさるわけですから、それについて地域の実情というものをできるだけ尊重するような形で区割りをしていくかどうかについての見解を総理と自治大臣から、一言ずつで結構でございますので、お答えをいただければありがたいと思います。
石
石井一#27
○国務大臣(石井一君) 私が長い時間を費やすのはきょうはもったいないと思いますから、私はただ一言、例えば、今の容認論をとるとすれば、人口を中心にするわけじゃありませんけれども、その格差が一対三に近づくと思うのでございまして‥‥‥
この発言だけを見る →関
石
石井一#29
○国務大臣(石井一君) いや、まあ後でそれじゃそれは議論いたしましょう。
それから、今回、この審議会の皆さんに白紙を与えて何でも書けと言ったのではなしに、一つずつ議席をばらまくということですから、下の方に対して限定を置いてますので、それをやると、そこには「できるだけ」というものをつけざるを得なかった。私は、今の関根議論のあれは物すごく選挙制度学としては最優秀のものだと思いますが、しかし、現実の問題に合わせた場合にやはりそういう問題があるというふうに思います。
それから、基準を御決定いただきました後、きょうのとうとい御議論を味村先生がお持ち帰りになりまして、審議会で議論をされて、しかるべき結論を出すことだと思いまして、我々政府側はこれにどうせいこうせいと言ったらまたすぐおしかりを受けますので、そういう性格であるということを御理解いただきたいと思います。
この発言だけを見る →それから、今回、この審議会の皆さんに白紙を与えて何でも書けと言ったのではなしに、一つずつ議席をばらまくということですから、下の方に対して限定を置いてますので、それをやると、そこには「できるだけ」というものをつけざるを得なかった。私は、今の関根議論のあれは物すごく選挙制度学としては最優秀のものだと思いますが、しかし、現実の問題に合わせた場合にやはりそういう問題があるというふうに思います。
それから、基準を御決定いただきました後、きょうのとうとい御議論を味村先生がお持ち帰りになりまして、審議会で議論をされて、しかるべき結論を出すことだと思いまして、我々政府側はこれにどうせいこうせいと言ったらまたすぐおしかりを受けますので、そういう性格であるということを御理解いただきたいと思います。