藤井裕久の発言 (大蔵委員会)

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○国務大臣(藤井裕久君) ただいま議題となりました六法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 まず、相続税法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 政府は、最近における相続税負担の状況に顧み、その負担の軽減を図るため、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 まず、相続税の税率について、その税率区分の幅を拡大するとともに、税率の刻みの数を減らすことにより累進構造の緩和を図ることとしております。
 また、相続税の遺産に係る基礎控除について、その定額の控除額を現行の四千八百万円から五千万円に、法定相続人一人当たりの控除額を現行の九百五十万円から一千万円に、それぞれ引き上げることとしております。
 その他、配偶者が相続すれば課税されない遺産額の最低保障額について、現行の八千万円から一億六千万円に引き上げる等の措置を講ずることとしております。
 次に、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 政府は、最近における内外の経済情勢の変化に対応し、我が国の市場の一層の開放を図る等の見地から、関税率、減免税還付制度等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、関税率等の改正であります。
 粗糖、一部の自動車用部品等の関税率の撤廃または引き下げを行うとともに、平成五年度末に期限の到来する牛肉の関税緊急調整措置について、その適用期限の延長等を行うこととしております。また、平成六年三月末に適用期限の到来する暫定関税率の適用期限を延長する等所要の改正を行うこととしております。
 第二は、減免税還付制度の改正であります。
 加工再輸入減税制度について対象品目の拡大等を行うとともに、平成六年三月末に適用期限の到来する石油関係の免税還付制度について、その適用期限を延長する等所要の改正を行うこととしております。
 その他、規制緩和の一環として、昨年九月の緊急経済対策の決定に基づき、保税上屋及び保税倉庫を統合して保税蔵置場とするため所要の改正を行うこととしております。
 次に、平成六年分所得税の特別減税の実施等のための公債の発行の特例に関する法律案につきまして御説明申し上げます。
 所得税減税の実施等により平成六年度の一般会計予算において見込まれる租税収入の減少については、公債の発行により対処せざるを得ないところであります。このため、財政法第四条第一項ただし書きの規定により発行する公債のほか、公債の発行を行うことができることとする必要があり、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 平成六年度の一般会計予算において見込まれる平成六年分所得税の特別減税の実施による所得税の収入の減少、法人特別税の課税対象期間の終了による法人特別税の収入の減少、相続税の負担軽減による相続税の収入の減少及び普通乗用自動車の譲渡等に係る消費税の税率の特例の適用期間の終了による消費税の収入の減少を補うため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行することができること等としております。
 次に、酒税法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 政府は、酒類に係る税負担水準の現状、最近の酒類消費の態様の変化等を踏まえ、酒類に対する税負担の適正化を図るとともに、ビールの製造免許に係る最低製造数量基準の引き下げその他制度の整備合理化を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、酒類に対する税負担の適正化を図る観点から、酒税の税率を見直すこととしております。
 すなわち、酒税の税率を各酒類の基準アルコール分で一キロリットル当たり、ビール等については一万三千六百円、しょうちゅう甲類等については三万五千九百円それぞれ引き上げることを基本に、清酒等の酒類については、原料事情、消費動向等に配慮して引き上げ幅につき所要の調整を行うこととし、これにより酒類間の税負担格差の縮小を図ることとしております。
 また、発泡性を有する酒類に係る加算税率については、これを廃止することとしております。
 なお、税率改正に際し、税率の引き上げが行われる酒類を酒類の製造場または保税地域以外の場所で一定数量以上所持する酒類販売業者に対しては、従来と同様に手持ち品課税を行うこととしております。
 第二に、ビールの製造免許に係る最低製造数量基準を二千キロリットルから六十キロリットルに引き下げ、ビールの小規模生産の道を開くこととしております。
 第三に、酒類製造者が自己の製造場間で行う酒類の移入について、すべて戻し入れ控除の対象にする等制度の整備合理化を行うこととしております。
 その他、本法律案においては、清酒製造業等の安定に関する特別措置法に定めるしょうちゅう乙類業対策基金に充てる資金の全部または一部を国が日本酒造組合中央会に対して無利子で貸し付けることができるよう所要の改正を行うこととしております。
 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 政府は、最近における社会経済情勢等にかんがみ、土地・住宅税制について適切な対応を図るとともに、租税特別措置の整理合理化等を行うほか、課税の適正・公平の確保その他所要の税制上の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、土地税制について、土地の有効利用の促進等を図る観点から、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の軽減税率の特例、事業用資産の買いかえの場合の課税の特例等の拡充等を行うとともに、住宅税制について、住宅取得資金の贈与を受けた場合に贈与税額を五分五乗方式により計算する特例の拡充等を行うこととしております。
 第二に、近年における地価の水準を踏まえ、相続人の居住や事業の継続に配慮するため小規模宅地等についての相続税の課税価格の減額の特例の拡充等を行うほか、土地の登記に係る登録免許税の課税標準を減額する特例の新設等の措置を講ずることとしております。
 第三に、課税の適正・公平の確保を推進する等の観点から、交際費課税の見直し及び使途秘匿金に対する追加課税制度の新設を行うこととしております。
 また、企業関係の租税特別措置等について特別償却制度等の整理合理化を行う一方、高齢者、障害者が円滑に利用できる特定建築物について割り増し償却を認める等、社会経済情勢に即応して所要の措置を講ずることとしております。
 その他、清酒に係る酒税の税率の軽減措置、国際金融取引におけるいわゆるオフショア勘定において経理された預金等の利子の非課税措置等適用期限の到来する特別措置につきまして、実情に応じその適用期限を延長する等の措置を講ずることとしております。
 次に、平成六年分所得税の特別減税のための臨時措置法案につきまして御説明申し上げます。
 政府としては、当面の経済の低迷を打開するため、一年間限りの措置として、平成六年分の所得税につきまして、三兆八千四百三十億円の特別減税を実施することとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 この特別減税は、平成六年分の所得税額からその二〇%相当額を控除することにより実施することとしております。なお、二〇%相当額が二百万円を超える場合には、二百万円を限度としております。
 この特別減税の具体的な実施方法に関しましては、給与所得者については、本年一月から六月までの間に支払われる給与等に係る源泉徴収税額の二〇%相当額を原則として同年六月に還付し、同年十二月の年末調整の際に、給与等の年税額の二〇%相当額から同年六月の還付金額を控除した残額を控除することにより実施することとしております。
 次に、公的年金等受給者については、原則として本年六月及び十二月に半年分の源泉徴収税額の二〇%相当額をそれぞれ還付することとしております。
 また、事業所得者等については、本平成六年分の確定申告の際に、所得税額からその二〇%相当額を控除することにより実施することとしております。なお、平成六年分の所得税に係る予定納税基準額は、特別減税を加味して計算することとしております。
 以上が六法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 藤井裕久

speaker_id: 21466

日付: 1994-03-28

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会