河野洋平の発言 (安全保障委員会)

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○河野国務大臣 冷戦後の新しい国際情勢のもとで、国連に対する国際社会の期待はかってないほどに高まっております。
 国連がこのような世界の期待に的確にこたえるためには、国連の改革が必要であります。国連が機能強化に向けた改革を進める上で特に重要なのは、安全保障理事会の改組です。安保理の活動は、今や世界の平和と安定のための幅広い分野にわたっております。国連加盟国の数は、創設時の五十一カ国から百八十四カ国にまで増大しましたが、安保理の構成は、国連創設当時の世界を前提に構想されたものからほとんど変化をしておりません。他方で、国際的により大きな責任を担い得る国が出てきております。
 こうした状況を踏まえ、一昨年、国連総会において、安全保障理事会議席の衡平配分と拡大に関する決議が採択をされました。この決議を受けて、我が国を含む多くの国々が安保理改組問題に関する意見書を提出いたしました。また、昨年十二月には、安保理の議席の拡大に関するあらゆる側面及びその他の関連する事項を検討するための作業部会を設立することが決定されました。
 本作業部会は、本年一月より九月まで会合を行いました。作業部会の議論におきまして、安保理理事国数を増加すべきであるとの点について意見の一致がありましたが、同時に、その増加の範囲と性格についてはさらなる議論が必要であるとの点についても合意がありました。このような議論を経て、安保理改組問題については、国連総会の今会期中も議論が継続されております。
 私は、先般の国連総会における演説の中で、我が国の考え方につき次の趣旨を述べたところであります。
 まず、国際貢献に関する我が国の基本的な考え方として、憲法が禁ずる武力の行使は行わず、憲法の範囲内で国連の平和維持活動に積極的に協力するとともに、軍縮・不拡散に積極的に取り組み、開発、環境などの地球規模の問題について、これまで以上の貢献を行っていくことを述べました。
 安保理改組については、その機能の効率性を確保しつつ、世界の現状を反映した形で改組し、独化することが必要であることを訴えるとともに、さきに述べた国際貢献に関する基本的な考え方のもとで、我が国は、多くの国々の賛同を得て、安保理常任理事国として責任を果たしていく用意があることを表明いたしました。
 また、国連改革の一環として、総会の活性化、経済社会理事会の機能の強化、信託統治理事会の廃止、旧敵国条項の削除の諸点についてもあわせて主張したところであります。
 安保理改組に関するこれまでの議論を見ますと、多くの国々がこの問題に関する我が国の立場を理解し、支持する旨述べてはおりますが、あわせて地域の代表性の改善を求める意見や、先進国と途上国との間のバランスへの配慮を求める意見も出されております。
 国連総会における演説で多数の国々が安保理改組の重要性に言及していることに示されているように、この問題は既に国際社会の大きな関心事項となっています。この問題については、国連の場において引き続き議論が行われます。我が国としては、国連創設五十周年を来年に控え、各国とも協力しつつ、具体的な改組案の合意に向け、積極的に討議に参加してまいります。
 もとより決して易しい課題ではありませんが、今後とも国民各位の一層の御理解を得て、安保理改組を初め、総会の活性化、経済社会理事会の機能強化など、幅広い国連改革の実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 河野洋平

speaker_id: 31577

日付: 1994-10-20

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会