井出正一の発言 (厚生委員会)
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○井出国務大臣 お答えをする前に、昨日広島、長崎へ大変お忙しい中御出張なさって、あちらでさまざまな陳述人の皆さんの御意見をお聞きいただいてこられました両団長初め委員の先生方に心から御礼を申し上げ、また貴重な御意見を陳述なさってくださった方々に感謝を申し上げたいと思います。いずれ会議録を私もじっくり拝見させていただく所存であります。
さて、今木村委員の御質問でございますが、実は少し問題が外れてしまうかもしれませんが、お許しいただきたいところであります。
厚生省から毎年発表されます平均寿命、ことし七月に発表されました。それは昨年のですが、男子が七十六・三歳、女子が八十二・五歳だったと思います。どちらも世界一の長寿国でありますが、今から五十年前、ちょうど原爆が投下された昭和二十年の日本人の平均寿命も、厚生省の推計でございます、これが残っております。それを見ますと、驚くことなかれ、昭和二十年の男子の平均寿命は二十三・九歳、女子が三十七・五歳だったということが残っております。あの昭和二十年という年、いかに戦争で多くの方が亡くなられたか、あるいは大陸から引き揚げる途中で倒れられてしまったか、さらにまた、ああいう経済、食糧事情でございますから、栄養失調とかあるいは餓死された方も、あるいは伝染病も蔓延したでしょうし、乳幼児の死亡率も高かった。
これらの平均寿命の余りの違いを比較するときに、私は、これはいつだったか、樋口恵子さんもどこかでおっしゃっていたと思うのですが、人間というのは、平和とある一定の豊かさがないと老いることすらできない存在なのだ、こういうことをつくづく感ずる次第であります。
そしてまた、五十年たっても、今木村さんおっしゃったように、その被害にいまだに苦しんでいらっしゃる皆さんが大勢いらっしゃるということを思うとき、平和というものがいかに大切か、そしてまた平和と一定の豊かさを追求することが政治に課せられた大きな課題じゃないかな、こんなふうに思っているのであります。