小杉隆の発言 (世界貿易機関設立協定等に関する特別委員会)
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○小杉委員 まだ指摘したい点はいっぱいあるんですが、時間の制約がありますので、また別の委員会でやりたいと思いますけれども、いずれにしても、環境と貿易という新しい視点からのアプローチを、これは通産省も環境庁も、もちろん外務省も挙げてひとつ取り組んでいただきたいと思います。
それで次に、知的所有権問題に移りますが、今マルチメディア社会の到来ということがやかましく言われております。世界全体がソフト化、情報化しておりますし、ゴア副大統領の情報スーパーハイウエーとかGII構想とか、日本でも二〇一〇年までに今度マルチメディア化によって百二十三兆円の新しい産業、そして二百四十三万人の雇用が生まれる、こういうことでやっております。
残念ながら、このマルチメディアの世界では日本は世界の十八番目でございまして、アメリカをトップとして、シンガポールにも抜かれているというような現状であります。私は、やはりもっともっと画期的に日本がマルチメディアの構築に全力を挙げなきゃいけないと思いますが、ただ一点懸念をしておりますのは、どうもマルチメディアについての知的所有権というものが、確かに今度のWTOではその対象として取り上げられはしましたけれども、それをどうやって実施していくのか、それが非常に不明確であります。
今やコンピューターやネットワークの上でやりとりされているソフトウェア、これはどんどん国際貿易の非常に大きな主役になりつつあります。ところが、ソフトウエアというものはもうほとんどディジタル化されておりまして、コピーしても全然劣化しない。ビデオテープなんかですと、コピーすると劣化してしまうからわかるのですけれども、そういうことですからなかなか、違法のコピーだとかソフトウエアの無断使用なんというのはもっともっと厳しく取り締まらなきゃいけませんし、必ずしもこういうコンピューターソフトとかデータベースというのは目に見える形で水際でチェックができない。コンピューターに詳しい人の話によりますと、もう情報ネットワークにアクセスして、機械の上だけでソフトウエア、データベースを売り買いできる、こういう状態になっているわけですね。
そういうマルチメディア社会の到来とともに、このような目に見えない取引というか貿易というか、こういうもの、その著作権の侵害ということがこれから物すごく起こってくると思うのですが、協定の中ではこうした問題はどのように扱われているのか、これを外務大臣に伺いたいのと、それから通産大臣に伺いたいのは、これからはソフトウエアやデータベースの産業界にとっては死活問題になりかねませんので、通産省はこうしたマルチメディア時代における著作権の問題について、あるいは産業界の死活問題ということについてどういう認識を持っておられるのか。そして文部大臣には、特にこれは文化庁の方でやっておられると思いますけれども、これからの著作権保護の立場からマルチメディア問題にどう対処していかれようとしているか、三大臣から伺いたいと思います。