三塚博の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)
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○三塚議員 ただいま議題となりました選挙の腐敗行為防止の強化のための公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。
さきに実現の運びとなりました衆議院の小選挙区比例代表並立制のもとでの選挙は、まさに政党間の政権をかけた、中選挙区制では想像のできないほど熾烈な選挙が予想されます。そのため、さきの公職選挙法の改正におきましても、選挙の腐敗行為を防止するため、連座制の適用の対象となる者の範囲を若干拡大したところでありますが、その範囲は、総括主宰者、出納責任者、地域主宰者、親族及び秘書に限られておりますので、実際上、連座制の働く事態は極めて限定されるものと考えられます。
そこで、今回、公職の候補者等と意思を通じて組織により行われる選挙運動で、その組織的選挙運動体の内部において一定の地位にある者が買収罪等の選挙犯罪を犯した場合に、候補者本人の選挙運動浄化の責任を問う新しい連座の制度を設けることといたしました。あわせて、重複立候補者に係る連座制の強化及び選挙運動に関する支出の制限規定の明確化のための措置を講ずることとし、これらにより、選挙腐敗の風土の一掃を図ることをねらいといたしております。
以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
次に、この法律案の内容の概略について御説明申し上げます。
まず第一に、連座制の強化に関する事項であります。
その一は、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の強化についてであります。
「公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、当該選挙運動の計画の立案若しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者」を「組織的選挙運動管理者等」と位置づけています。無論、組織的選挙運動体自体が当該公職の候補者等と選挙運動について意思を通じている限り、組織的選挙運動管理者等が当該公職の候補者等と個別に意思を通じているか否かは問うていないものであります。そして、その組織的選挙運動管理者等が買収罪等の選挙犯罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたときは、執行猶予の言い渡しを受けた場合でも当該公職の候補者等の当選は無効とし、かつ、これらの者は、連座裁判の確定のときから五年間、当該選挙区において行われる当該選挙に立候補することができない、いわゆる立候補制限を科することといたしております。あわせて、衆議院の小選挙区選挙における候補者が当該選挙と同時に行われる衆議院の比例代表選挙における当選人となったときは、当該当選人の当選を無効とすることといたしております。
なお、今回の新しい連座の制度は、候補者本人の選挙浄化に対する責任を問うものでありますので、組織的選挙運動管理者等が犯した買収罪等に該当する行為がおとりもしくは寝返りにより行われたものであるとき、または候補者本人が相当の注意を怠らなかったときは、連座制を適用しないことといたしております。
その二は、重複立候補者に係る連座制の強化についてであります。
衆議院議員の選挙におけるいわゆる重複立候補者につきましては、小選挙区選挙において連座制により当選無効または立候補制限が科せられましても、同時に行われる比例代表選挙における当選人となることができるため、連座制の効果はその意味で十分発揮されていないと考えられます。そこで、重複立候補者に限っては、小選挙区選挙における連座制による当選無効の制度の実効性を確保するため、既にある当該小選挙区における立候補制限の制度に加えて、新たに比例代表選挙における当選をも無効とする制度を設けることといたしております。
第二に、選挙運動に関する支出の制限規定の明確化に関する事項であります。
従来から、選挙運動に関する支出は、出納責任者または出納責任者の文書による事前の承諾を得た者以外はこれをすることができないこととされておりますが、今回、その点を法律上明確に規定することとし、法定選挙費用のさらなる厳格化を図ることといたしております。
最後に、施行期日でありますが、この法律は、さきの公職選挙法改正法の施行の日、すなわちいわゆる区割り法の施行の日から施行することとし、原則として次の国政選挙から適用するものといたしております。
以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容の概略であります。
新しい選挙制度を成功させるためには、政治家みずからが意識改革をし、選挙の腐敗防止のため断固とした態度で取り組むことが何よりも重要であります。同時に、連座制は地方選挙を含むすべての公職の候補者等の選挙に及ぶものであり、国民、有権者の抜本的な意識改革を伴わなければならないことも当然であります。今回の提案が選挙腐敗の風土の一掃を図る一助となることを確信し、各位におかれましては、ぜひともこの趣旨を御理解いただき、この法律案の内容について御賛同いただきますよう心よりお願いを申し上げるものであります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げ、提案の説明といたします。