武村正義の発言 (税制改革に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○武村国務大臣 減税という課題は、たしかもう二、三年前になるんでしょうか、自民党政権の時代から、特に社会党を中心とした野党からの要求、労働組合等の要求として出ておりまして、昨年ちょうど細川政権ができる直後ぐらいから経済そのものもさらに一段と悪化をしてきましたこともありまして、減税に対する声が一層高まってきたと思います。そういう中で、政府税調が開かれて、今回の改革に結びつく中堅層以上の累進税率の緩和を基本にした減税の答申が出された、それが今日に至っているということであります。言ってみれば、景気対策との絡みでありますが、減税という政策課題が大きく浮上をする中で税制改革の論議がスタートを切った。減税というテーマと不可分の状況で今回の改革論議が推移をしたことをまず認識をいたしております。
 日米包括協議が並行して行われておりまして、ここには例の優先三分野の議論がございましたが、マクロの議論として、日本経済全体をとらえた内需振興、市場開放等々のアメリカ側の強い要求もございますし、それから、日本の政策としても、そのことに積極的に取り組んでいこうという姿勢で今日に至っているわけでございますが、公定歩合は一・七五、史上最低まで下げて頑張っていただいていますし、公共投資政策といいますか、補正予算を中心とした公共投資によって景気にてこ入れをする、この政策も自民党政権の時代も含めて過去四回にわたってかなりのスケールの補正予算を組み、執行をしてまいりました。そうしますと、もうケインズの教科書ではありませんが、あと減税という大きな政策課題が残っていて、それが今お話しのような形で前政権のときに決断をし、今日に至ったということでありまして、過去の我が国の例からいいましても、五・五兆円の減税というのは、まさに破格とも言えるわけでありますし、財源の非常に厳しい状況の中でこういう減税政策を決断をし、しかも、村山政権において来年も、そして原則的には再来年もこの規模を維持してやっていこうということを決断をいただいたということであります。
 G7、それから特にアメリカの財務省、このことには大変高い評価を素直にしてくれました。G7に行く前もベンツェンと電話で意見交換をしましたし、向こうで会ったときももうそのことをまずきちっと評価をしてくれました。その後、公共投資基本計画六百三十兆円を発表しておりますが、こういったマクロの日本の経済政策に対する信頼感が三分野についても、全部ではありませんけれども、政府調達と保険分野、ガラス分野について辛うじてあの時期に妥結に達することができた、その背景としては大変大きな要素であったというふうに思っております。G7の会合でも詳しく説明をいたしまして、各国からそのことは評価をいただいたということであります。
 二階建て減税の話は、今の話と相関するわけでございますが、五・五兆円、これは所得税減税の規模が五・五兆円であったところに由来する数字でありますが、この五・五兆円という数字を来年も踏まえて、来年も減税として実行するということを早々と村山政権スタート時点で表明をいただいた。そのことが基本にあるために、今回の税制改革も五・五兆円の減税実施ということがまず頭にありました。
 その中で、しかし本当に五・五兆円制度減税をする必要があるんだろうかというところをチームで一生懸命御議論をいただいて、課税最低限は二兆円も要らないじゃないかというか、課税最低限は、そもそも国際的には一番高いレベルだから上げる必要もないんじゃないかという議論もあったようでございますが、最終的にはそれを半分、一兆円の課税最低限の引き上げに配慮をしていこうという結論に達していただいたし、累進税率の方も、残る三・五兆円が本当にそのまま要るのかどうか、累進税率の思い切った緩和ということはしっかり果たしていくにしましても、そこも精査をいただいて、二・五兆円前後でおさめていただいて、こういう結果になりました。
 しかし、五・五兆円という約束もございますから、その差額は特別減税という形で継続して実施せざるを得なくなったわけでありまして、初めに二階建てありきではありません、あるいは五%ありきではありませんが、五・五兆円という制度減税をきちっと再精査し、詰めていただいて、その結果として三・五兆円になった、そのことが二階建てという結果を生んだということだと私は認識をいたします。

発言情報

speech_id: 113104583X00219941020_015

発言者: 武村正義

speaker_id: 25957

日付: 1994-10-20

院: 衆議院

会議名: 税制改革に関する特別委員会