武村正義の発言 (税制改革に関する特別委員会)
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○武村国務大臣 先ほど町村委員との答弁でお答えをいたしましたが、いろいろな状況が前提にありました。
何といっても、不況の中で減税をしなきゃいけない、減税に真剣に取り組まなければならないというテーマが存在をしておりました。それがことしは五・五兆円の減税、特別減税という形で実施をされたわけでありますが、来年もそれを続けるかどうかというまず選択がありまして、村山政権としては来年も続けるというまず結論を出していただいた。再来年はどうするのだ。特に景気が回復しない限りは再来年も続けるべし、こういう結論になりました。そういう意味では、原則三年間五・五兆円という減税をまず景気対策としても進めていこう、これがまずあるために、全体像を非常に、やや複雑にしたというふうに、私はこう理解しているのです。
なぜかといいますと、先ほど申し上げたように、じゃ、その減税はどういう減税を行うか。もともと現在の所得・住民税課税の中にひずみがあるからそこをきちっと是正する減税でいこう、こういう考えから出発はいたしておりますが、今回もその考えに立ちますと、いろいろ精査をしていって、最終的には三・五兆円の制度減税でやっていこう、これが一番いいという結論を出していただきました。そうすると、五・五兆円という数字が先に決まっているものですから、じゃ、その間の二兆円はどうするのだ。それは特別減税で来年もいこうと。結果的に二階建てということにならざるを得なかったということで、そもそもこの二階建てというのが、重箱と言ってもいいのですが、何となく複雑さというか、というのを印象づけたという嫌いはありますけれども、今申し上げたような経緯でございまして、景気対策としてこの大規模な減税を三年間原則として貫くという意思決定と、それから、制度減税をきちっと精査をして三・五兆円という結論を出していただいたということの結果としてこういう姿になったということをぜひ御理解いただきたいと思うわけであります。
その三・五兆円につきましても、既にお答え申し上げましたが、やはり中堅所得者層、中堅サラリーマン層の所得税の累進税率を下げる、緩和するというところに力点を置いております。
考えてみますと、数年前の税制改革は、中堅層以下のところに力点を置いて、低所得者から中堅までのところに力点を置いてかなり大胆な引き下げをやっていただきました。中堅以上が残っていたわけですね。私は、そこはある意味では皮肉だなと、こう申し上げておりますのは、自民党政権のときに低所得者層に力点を置いた減税が既に行われて、社会党委員長の首班のときに中以上のところに力点を置かなきゃならないというようなことをそう申し上げたのでありますが、いずれにしても、これが大きな宿題で残っておりましたので、ここは目をつむって、中堅層に、働き盛りの一番家計的にも出費の重なる、そういう方々の減税を断行するということで今回の所得税減税が決まっているというふうに御理解をいただきたいと思います。
そのことが、まあ、おおよそれ〇%を超す方々が生涯一〇ないし二〇の所得税の税率で済ましていただけるということであります、二〇%までのブラケットをかなり拡大したということでありますので。そのことがこの制度減税の最大の特色である。そしてまた、そこの層の減税をさしていただくことが、将来を考えますと、日本の経済を背負って立っていただく働き盛りの方々の税負担が下がることによってより一層元気を出して働いていただける、そのことが将来の福祉社会、みんなが支え合う日本ということを考えますときに大変大きな意味を持ってくるというふうに考えております。