甘利明の発言 (税制改革に関する特別委員会)
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○甘利委員 御案内のとおり、租税特別措置というのは政策税制でありますね。最も安いコストで、しかも効率的に政策誘導をしていく、そのための措置なわけですね。国内的あるいは国際的な状況の変化に機敏に対応していく、そういうふうに対応していく、政策誘導していくための一つのツールであるわけですね。これは大臣もよく御存じだと思います。
考えてみますると、日本というのはハンディキャップ国家です。企業が立地をするという観点から見ますと、確かにハンディキャップが多いですね。地価は高いですし、人件費は世界一高い。それで、必然的に公共料金も、比較をすれば高くなっている。その上に法人税も世界で一番高いわけですね。高コスト社会というふうに言われています。もちろん、当然改革をしなければならない部分というのはありますけれども、それをやったとしても、少なくともコストは、自然要因がありますから高くなっているわけであります。
そういう、言ってみれば負荷を最初から背負って、なおかつ戦いに勝っていかなければならないわけなんですね、日本の企業というのは。そのためには、よそと同じことをしていたのではとても勝てないわけですよ。より生産性を上げて、より技術開発をして、より環境政策を先取りして、より競争力をつけていかなくては、こういう高コスト社会では、他に伍して勝ち抜いていくということは、これはできないですね。外に逃げ出さないであえてつらい苦しい戦いに挑んでいかせるための、あるいはこういうふうにあってほしいと世の中が思っている方向に導いていく、誘導していくための措置が租特の重要な部分なんですね。
確かに大臣も、一概に言えない、部分的にはあるよということをおっしゃいました。税の、何というのですかね、普遍性ということから考えると、その一部でも曲げることには確かになるかもしれないと思うのですね。しかし、曲げたそのロスを補って余りある税制だと私は思っております。ですから、これを不公平税制だという一言で片づけちゃうというのは、これは絶対にしてはならないことだと私は思うのですよ。
昨今は、いろいろな場所での議論を聞いておりますと、富の配分の議論というのはたくさんある。富の配分の分配論というのは、たくさん、いろいろ議論をされている。しかし、肝心かなめの富の創出の議論がなおざりにされているのじゃないかというふうに思われます。
租特というのは、長い目で見ますと、配分をする原資たる富を創出するための政策だということが言えると思うのです。つまり、かなり大胆を言い方をしますと、税の増収を長期的には図るための税の減税であるというふうに考えられる一面がある。私は、そういう観点から、最近議論されています租特性悪説、この風潮を改めていかなくてはならない、租特の正当な評価をしていかなくてはならないという思いが非常に強いのです。大蔵大臣は、そういう点はどう考えられますか。御所見を。