枝野幸男の発言 (法務委員会)
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○枝野委員 新党さきがけの枝野でございます。参考人の先生方には、本日はお忙しい中をおいでいただきまして、本当にありがとうございました。
さて、私は、特に弁護士の不祥事問題に関連いたしましてお尋ねをしたいと思いますが、今回の弁護士の相次ぐ不祥事に対応いたしまして、日弁連が何とか綱紀粛正に当たっていこうという努力をされていることに、まずは敬意を表したいと思います。しかしながら、今回相次いだ不祥事によって害されてしまいました弁護士に対する国民、市民の不信というものを払拭していくためには、さらに弁護士が、そして弁護士会が自己改革を進めていく必要性が大変強いんではないかというふうに思っております。
そうした観点から、弁護士会のあり方といたしまして、特に全国的に影響の大きい首都東京の弁護士会のあり方について、稲田参考人にお話を伺いたいと思います。時間がございませんので稲田参考人にお伺いしたいと思いますが、もし時間がありましたら、お二人の参考人からも御感想をいただければと思います。
御存じのとおり、東京の弁護士会は、会長選挙をめぐる派閥争いが高じまして、大正十一年に分裂をいたしました。そして現在、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の三つの弁護士会がその派閥争いの流れのまま鼎立をいたしております。そのために、市民に対する法的サービスあるいは人権擁護活動、こうしたものがおろそかになっているのではないかという批判がなされていますし、市民から見て大変わかりにくく、利用しづらい存在になっているとの指摘がございます。また、先ほど来問題になっております懲戒等の問題についても、三会が鼎立しているということで、それぞれの会によって運用が若干異なっているのではないかという問題もあると存じます。
言うまでもなく現在の弁護士法は、弁護士の使命を人権擁護と社会正義の実現にあるとして、その崇高な使命、弁護活動を国家権力から守るために、弁護士の資格の付与、弁護士の監督、懲戒権を弁護士会が有するという弁護士制度をとっております。つまり、弁護士会は単なる業界団体とは全く異なり、極めて公共性の高い団体であって、弁護士の資格の付与、剥奪という行政処分を行うという意味では、行政官庁、行政機関であるという側面を持っているわけでございます。
このような団体が派閥争いという自分たちの都合だけで分立しているという状態を続けていて、外に向かっては市民のための弁護士会というようなことを唱えるということに対しては、私は同じ弁護士といたしまして、残念ながら差恥の念を抱かざるを得ないと申し上げます。
ところで、現行、戦後の弁護士法制定の際には、この東京の三つの弁護士会を一つにまとめようという動きがございましたが、残念ながら、一部に反対者がいたため、新弁護士法の成立を優先させるために、附則の八十九条で、東京三弁護士会は、弁護士法三十二条の地方裁判所の単位で単位弁護士会を置くという原則の例外を設けて、暫定的なものとして東京には三会を認めるというふうになったという経緯がございます。これは、日弁連の発行しております「自由と正義」という雑誌の八巻九号にも残っている記述でございます。
一方、こうした中で、言うまでもなく、日本弁護士連合会には、各単位弁護士会の上部団体として、弁護士法四十五条二項で、その指導監督権がございます。
そこで、日本弁護士連合会として、この例外的、暫定的な存在であります東京の三弁護士会の分立状態をいつまで放置されるお心づもりでいらっしゃるのか、そして、日本弁護士連合会として、東京の三弁護士会に対し、三会は合併を検討すべしという指導監督をなさるお心づもりがあるかどうか、この二点についてお尋ねをさせていただきたいと思います。