永井哲男の発言 (本会議)
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○永井哲男君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表し、あわせて自由民主党、新党さきがけの御了解を得て、与党三党の代表として、ただいま議題となりました政府提案の所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案外三法案につき賛成の意見を表明するものであります。(拍手)
我が国は、急速に高齢化し、二十一世紀初めには主要国に例を見ない水準に達すると予想されております。しかも、二十歳から六十四歳までの生産年齢人口の割合のピークは平成七年であり、高齢化はすぐそこに来ているという状況であります。また、財政状況も悪化し、国債残高は二百兆円を超え、国民一人当たり百六十万円以上となり、勤労者一世帯当たりの平均可処分所得五百七十四万円を既に十四万円もオーバーしている状況であり、放置すれば子や孫に過大の負債を残すこととなります。
かつてのような高度経済成長を望めないもとで、また、少子化で減少する勤労世代に負担が集中しない新たな税体系の構築が、まさに喫緊の課題となっているところであります。来るべき将来を的確に予測し、先延ばしは許されない責任ある決断が、今政治に求められているのであります。私たちは、時代の要請にこたえるために、活力ある福祉社会を実現するために、社会の構成員が広く負担を分かち合う、所得、消費、資産のバランスのとれた税体系を構築する必要があると考え、賛成するものであります。(拍手)
改正内容について、まず、所得税、個人住民税の減税について、活力ある福祉社会の実現を目指すため、働き盛りの中堅所得者層を中心とする税率構造の累進緩和策が図られており、最高税率を維持し、減税規模を三・五兆円にしたことも評価できます。さきの低・中所得者層を重視した抜本改革と相まって、まさに所得税の基本型が実現できたものと言えるものであります。
二兆円の特別減税及び減税の先行により、当面の景気に対する配慮もなされており、また、最低課税額の引き上げ、特別減税における低額の上限額の設定など、低所得者対策としても評価できます。
次に、消費税の改革について、限界控除制度の廃止、簡易課税制度の大幅な改善など、不公平税制を直し、また、仕入れ税額についてインボイス方式を採用して制度の信頼性も高まのました。国民の皆さんの御理解を得るに足る制度改革が実現し得たものと考えます。
消費税の税率について、所得課税、相続税の減税、緊急の老人介護対策をも考慮しなければならず、地方消費税を含めて五%としたのは、国民の皆さんにお願いする消費税の負担をできる限りぎりぎりのものにとどめる努力を行った結果であり、深刻な財政事情のもと、やむを得ないものと考えます。
なお、実施に際し、いわゆる見直し規定を設け、国民的選択の余地を残したことは、極めて意義深いものと考えるものであります。
福祉の充実について、この改革の中において老人介護対策、少子対策など〇・四兆円が確保され、また、減税先行中の措置も図られ、年金生活者のための物価スライドや、実施の際、臨時福祉給付金などの弱者対策なども図られ、本改革の目的である福祉の充実に沿うものとして評価できます。
地方消費税の創設については、地方分権推進の上で画期的なものであり、高く評価できるものであります。これらに対して、必要な財政的諸措置が図られ、地方に対する諸対策とともに、責任ある与党の立場として十分に評価し得るものです。
ここで、公約違反について一言申し添えます。
今回の改革象は、不公平税制の是正、福祉の充実など、社会党が国民的な要望に責任を持ってこたえられる取り組みを訴えてきた成果であり、公約との関係でも十分に許されるものであると考える次第であります。(拍手)
以上のとおり、政府提案の関連四法案は、来るべき少子・高齢化社会に対応し得る活力ある福祉社会の実現に向けての現状で考えられる最善のものであり、改革が提出している修正の余地は全くありません。
そのことを申し添えて、私の賛成討論といたします。(拍手)