滝上宗次郎の発言 (国民生活に関する調査会)

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○参考人(滝上宗次郎君) 先生のおっしゃるとおりかと思います。また、私どもの業界に対しまして正しい御認識をいただきまして、心より御礼を申し上げます。
 有料老人ホームでいろんな問題がございますけれども、あれは一部の金持ちのものだからということで、マスコミが取り上げるのもつい最近になってからでありました。しかし、公的な福祉のレベルが低いために有料老人ホームのレベルも低いということはやはり言えると思います。
 やはり、特別養護老人ホームや老人病院の中でお年寄りが殴られてしまったり、縛られてしまったり、それから薬でよれよれになってしまう、こういったことがあるわけです。そういうことがあるから有料老人ホームでもやっちゃうわけです。しかし、公的なところでは泣き寝入りなんですけれども、しかし有料老人ホームは数千万のお金を払っているから、それが苦情で出てくるわけです。そういう点で、その苦情を吸い上げて有料老人ホームを正していく、それにつれて公的な福祉も正していくという先生のお考え方には私共鳴いたします。
 それからまた、もしも公的な福祉がしっかりしていれば有料老人ホームもよくなると思います。例えば、特別養護老人ホームが四人部屋ではなくて全部個室であるならば、有料老人ホームでは全部個室のはずなんです。有料老人ホームで倒れたりすると雑居部屋に移されますけれども、それはやはり普通のところが雑居部屋であるからであって、やはり公的福祉を底上げしていく必要性というのは大きいと思います。
 それから、一回建物を建てますと何十年も使えますから、私はこういった福祉のインフラ設備というのは今からいい福祉施設をつくっていくということが重要かと思います。
 それから、ゴールドプランについてちょっと申し上げますと、私はゴールドプランには大反対なんです。なぜかと申しますと、ゴールドプランというのは福祉の社会化に極めて相反するプランですね。要するに、ホームヘルパー十万人で何ができるかというと、ほとんど何もできない。ホームヘルパー十万人というのは、現在、家族が家族を介護していますね、それは大変疲れちゃうから、週に一回ぐらいかわりにお世話に行ってあげますよとか、年に一、二回ショートステイで預かってあげますよというふうに、日本型福祉、要するに嫁におっかぶさる福祉が崩れないように助けてあげる制度ではないかと思っています。
 こういうようなことをやっていきますと、やはり福祉の社会化というものは全く進まない。福祉の社会化は進みませんから、やはり先ほどから申し上げておりますように、極めて経済効率は悪くなる、そういう意味で私はゴールドプランに反対です。
 私は、橋や道路と福祉は同じようなものだと思います。橋とか道路は生産物を生みません。工場は生むけれども、橋や道路は生産物を生まない。しかし、橋や道路がないと物資や人は工場に行けないわけですね。それと同じで、福祉がなければ働き手は家から工場に行けないんです。職場に行けないんです。そういうふうに考えれば、私は福祉というものも産業インフラだと思っています。
 ついこの間、十年間の公共投資が六百二十兆円というふうに決まりましたけれども、その六百二十兆円の公共投資の概念を変えていただきたい。やはり福祉も公共投資なんだというふうに考えていただきたい。そして、新ゴールドプラン、まだまだ不十分だと思いますけれども、一気にホームヘルパー二十万人増加しますから、倍になりますから、ああいったものにぜひとも先生方のお力で財源をつけていただきたい、こんなふうに思います。ちょっと余計に申し上げましたけれども。

発言情報

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発言者: 滝上宗次郎

speaker_id: 1791

日付: 1994-11-09

院: 参議院

会議名: 国民生活に関する調査会