武村正義の発言 (大蔵委員会)
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○国務大臣(武村正義君) 今回の税制改革案を発表いたしましてから、なぜか新聞の見方というのは今御指摘のようなやや中途半端といいますか、十分でないという感じの論説が見受けられます、私どもその後、議会の論議を通じて経緯や中身についていろいろと説明を申し上げているところでございまして、私どもは決して中途半端なものじゃないと。全体の姿がやや複雑に映っているのは事実でございますが、それもこれから参議院でも議論があろうかと思いますが、それなりの理由があって、四方に非常に気配りをした改革案であるというふうに思っております。
今御指摘のございました直間比率も含めたお話でございますが、御承知のように、もともと直接税であります所得課税、これは垂直的な公平というのを図っていくのが特色でございます。しかしまた、所得をきちっと把握することが難しいという難点がございます。片方、消費税は水平的な公平に資するという点では大きな特色を持った税制でございます。
今回の改革は、活力ある福祉社会を目的にするということが基本でございますが、いわゆる中堅所得者層に競負担が大変重く強く当たってきております現状を改めて、社会の構成員全体が広く負担を分かち合うということが基本になっておるわけでございまして、そういう意味で個人所得課税の累進緩和ということと、消費税制の充実ということを基本にしているところでございます。
具体的には、直間比率の見直しも不十分という御指摘でありますが、数字で申し上げますと、直接税のウエートは国、地方、両方を足して見てみますと、現行七七%が五ポイント下がりまして七二%になります。間接税は二三%が五ポイント上がりまして二八%と、それぞれ五ポイントシフトをいたしまして、その分直間比率はそれなりに是正をされるということであります。直間比率を具体的数字で一定の目標を表現するわけでありませんので、十分であるかないかはいろいろ御議論があろうかと思いますが、かなりの直間比率の見直しを達成したことも事実でございまして、それなりの御評価をいただきたいと思うのであります。
なお、二〇%のこともお触れになりましたが、「限界税率二〇%の適用対象所得の幅を広げただけに終わった。」という言い方はやはりちょっと不正確じゃないか。確かに二〇%のブラケット、幅をぐんと広げさせていただいて、サラリーマンなら大体九割ぐらいの人はもう生涯二〇%で済むということになります。現実に、標準世帯、これは収入ベースでございますが、平均が大体七百万前後と言われておりますが、それが千三百四十九万円までは二〇%で済む。今の約倍ぐらいのところまでぐんとシフトいたしますから、これだけ見てもかなり大胆な改革であるというふうに思います。
じゃ、三〇%以上はどうなのかというと、三〇%も四〇%も五〇%もそれなりにブラケットを広げていっておりますから、例えば今三〇%の人はかなりの人、大方の方がやっぱり二〇に下がります。四〇の方も三〇に下がります。全部ではありませんが、かなりの人が下がります。五〇の人が四〇と。そういう意味では単に二〇%台だけの改革ではないということも御評価を賜りたい。もちろん、課税最低限を引き上げましたので、全体でもそれなりの減税になっておりますが、ぜひそういう全体を見た御評価をいただくことができればありがたいというふうに思っております。