吉川淳の発言 (予算委員会)
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○吉川政府委員 予算の参考として、お手元にお配りしてございます「平成七年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」について御説明申し上げます。
まず、平成六年度の経済情勢について申し上げます。
平成六年度の我が国経済は、総じて低迷の続く厳しい状況から始まりましたが、政府は、平成六年二月の総合経済対策や景気に配慮した平成六年度予算の着実な実施等適切かつ機動的な経済運営に努めてきたところであります。こうした努力の効果もあり、企業設備等の調整が続いているものの、我が国経済は緩やかながら回復基調をたどっております。雇用情勢については、製造業を中心に依然厳しさが見られます。一方、経常収支の黒字幅は縮小しております。
この結果、平成六年度のGDP(国内総生産)の実質成長率は一・七%程度になると見込んでおります。また、消費者物価は〇・六%程度の上昇となる見込みであります。
次に、我が国経済を取り巻く国際経済情勢を見ますと、世界経済は、全体として拡大基調を強めております。他方、世界貿易の自由化と貿易ルールの独化を目指したウルグアイ・ラウンド合意の円滑な実施等のための国際機関である世界貿易機関(WTO)が創設の運びとなり、アジア・太平洋経済協力(APEC)においても、当該地域における貿易・投資の促進・自由化等の方向が打ち出されました。
以上のような情勢を踏まえ、平成七年度におきましては、次のような基本的態度で経済運営を行うこととしております。
第一は、回復局面にある我が国経済の内需を中心とした安上定成長の確保に向け、引き続き内外の経済動向に注視しつつ適切かつ機動的な経済運営に努めることであります。
第二は、経済の先行きについて依然存在する閉塞感を打破するとともに、国内産業の空洞化等の懸念に適切に対応し、内需主導型の経済構造を実現し、創造的で活力ある経済社会を構築するため、我が国経済の将来的な発展環境を整備することであります。
第三は、行財政改革を強力に推進することであります。
第四は、国民が真の豊かさを実感できる経済社会の構築を目指すことであります。
第五は、経済活動の国際的相互依存が一層深まっている現状を踏まえ、多角的自由貿易体制の維持・強化に向け我が国として主体的・積極的に努力し、世界経済の持続的発展に積極的に貢献するとともに調和ある対外経済関係の形成に努める
ことであります。
なお、二十一世紀に向け、地球社会の発展に寄与しつつ、自由で活力があり、国民が豊かに安心して暮らせるとともに、国内外に開かれた経済社会を創造するための新しい長期経済計画を策定することとしております。
このような経済運営のもとにおいて、我が国経済は、民間需要の回復を中心として、内需中心の安定成長の実現に向かうものと見込まれ、平成七年度のGDP(国内総生産)の実質成長率は二・八%程度になる見込みであります。また、消費者物価は〇・九%程度の上昇になる見込みであります。雇用については、就業者総数の伸び率は〇・七%程度と見込まれます。国際収支については、経常収支は十一兆九千億円程度になるものと見込まれます。
なお、以上申し上げました数値につきましては、我が国経済は民間活動がその主体をなすものであること、また、特に国際環境の変化、兵庫県南部地震の影響には予見しがたい要素が多いことにかんがみまして、ある程度の幅をもって考えられるべきものであります。
以上、平成七年度の経済見通しと経済運営の基本的態度につきまして御説明申し上げた次第でございます。