山本拓の発言 (予算委員会)

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○山本(拓)委員 私は、被災者の立場で、要するに、緊急に人命救助を待つ被災者の立場、今回、もう一カ月たちました。一カ月たちまして、いろいろ現場の当時の問題が出てきておりますよ。だからそういう中で、やはり総理がそういう立場でありながら、きちっとやるべきことをやっていれば、まだまだ多くの被災者が救われた。そういう勧告できる立場にあった。
 しかも今までは、要するに、総理に権限がないとか、何か非常対策本部の緊急とかなんとか、緊急じゃないけどそういうものをつくって、ないとかいって、それに当日の十六時、ちょうど午後四時ですかあらゆる対策をとる、陣頭指揮に立つと言いながら、そして夜七時半になったらさっさと公邸に帰っちゃった。
 私は、そんな帰る時間があるならば、公邸に陣取って、そこまでおっしゃるなら中央防災会議の会長としての権限で、また立場で、地元の兵庫県知事に直接指示できる、勧告できる規定があるわけでありますから、それがないならそんなこと言いませんけれども、あるわけでありますから、どうしてそれを、あなたがここまでおっしゃるならば、万全を尽くしたとかあらゆる手段を講ずるとかリーダーシップをとるとおっしゃるならば、そういう規定のもとで、そういう立場のもとで、どうして中央防災会議を招集して、そして情報を直接収集する指示をしなかったのか。当時国土庁長官を派遣したって、そんなもの行って帰ってきて、次の日に何を受けたのか知りませんが、そんなことは電話で、またほかの情報は入るわけであります。
 ここに、その後いろいろな週刊誌とかマスコミなんかで当時のいろいろな現場の現状が報道されております。例えば、竹原弘茂さん、これは火災で奥さんを失われました。瓦れきの間から妻の苦しい、苦しいとの声が聞こえていた。火の回りが早くてどうにもならなかった。生きながら焼かれてしまった。六階建ての店舗兼住宅が崩れて生き埋めになった林さんなんかは、五十六時間ぶりにやっと救出されました。しかし、一緒に抱えていた子供はもう息が絶えてしまった。
 そしてまた、あなたが七時半にさっさと公邸に帰ってしまって、そして次の朝一番に陣頭指揮をとるのかと思ったら、官房長官を引き連れて財界人との朝食会をやっている十八日、要するに近所の住民による救出作業が始まった。土砂の下には二十人ぐらいの人が生き埋めになっている。相談の結果助かる可能性のある尾崎弘子さんを助けにかかったが、どうにもならなかった。手作業じゃ何もできない。消防士も午後二時ごろになって十人駆けつけたが、何も手段がない。やはりそういう現状の話が来ております。
 総理は、そういう現状の話、そしてまた私が特に申し上げたいのは、あなたは自衛隊の三軍の長であります。最高指揮官であります。あなたが指揮官を務める自衛隊に野外手術システムというのがあります。それは、いわゆる野外病院であります。
 今回の大地震の被災地周辺の病院は、ほとんど機能停止になっておりました。総理は遅くとも十七日の夕方の段階でその情報を得ていたはずであります。総理が指揮官を務める自衛隊が持っている野外病院システムを、例えば十七日に出動命令を出していたならば、これはあなたならできたのですよ。あなたなら直接、これは自衛隊の要請はいわゆる知事だということで手を放しておられますが、これは知事が、あなたが勧告をして出動要請すれば即刻設置できたわけであります。
 ところが現実は、この野外病院システムというのは設置されました。これ、いつごろかといいますと、二十三日です。十七日に災害が起きて、そして一週間たった二十三日ごろにやっと、兵庫県知事は自衛隊にそんなシステムがあるとは気がついていなかった、やっと気がついて、そして要請して二十三日に設置した、一週間後に。被災者の立場からするとそんなもの、病院がつぶれた、何がつぶれた、どこの病院もない。
 大体、防災計画の基本は、それは総理が立てさせておりますけれども、それは前提条件があるのですよ。その前提条件というのは、いわゆる職員がそろうこと、そういう公共施設がつぶれないこと。そういったものが前提条件となって、今回、兵庫県の地域防災計画なんかにおきましては、震度六以上の地震が来た場合には、職員体制は第三号体制、第三号体制というのは全職員六千八百人を招集する、そのもとでの計画ですよ。ところが、実質的にはその一割、数十人しか出てきておらない。そんな状態の防災計画でやらせておいて、これはすべて機能をうまくやれと言ってもうまくいくはずがないじゃないですか。
 結局私が申し上げたいのは、あなたの立場でできたことは、総理は自衛隊の三軍の長であり、自衛隊が持っている野外システムをあなたが指示をする。指示ができたら二十三日を待たずとも、十七日の深夜、遅くとも十八日の早朝にはその野外病院なるもの、立派な施設、それはできたのです。
 それが拠点となって、やはりいろいろな機能、システムがありますから、注射器とか滅菌室とかそういったものがあれば、たとえ一人でも助けられたのではないか、たとえ一人でも助けられる可能性があったのではないか。それをどうしてあなたはやらなかったのか、指示をしなかったのか、それをあなたは指示をしたけれども知事は受けなかったのか、どちらですか。

発言情報

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発言者: 山本拓

speaker_id: 12745

日付: 1995-02-23

院: 衆議院

会議名: 予算委員会