野呂田芳成の発言 (予算委員会)
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○野呂田委員 この二つの信用組合問題についても、ペイオフにより処理すべきであるという議論も当然出てきたと思うのでありますが、現実には、ペイオフという手段をとることはそれほど簡単ではないと思います。
過般、私の生まれた町の能代市で、能代信用金庫問題について、倒産するという大変ショッキングなニュースが中央紙によってトップ記事として紹介されました。その際に、一千万を超える預金は保護されないとか、あるいは株主や出資者の株券や出資金も保護されないような記事でありました。
その途端に、夜明けを待って数キロ預金引きおろしの人たちが並び、一日で二十数億預金を引きおろされるという大変なパニックが生じたのであります。これは、中央のもう少し大きい銀行であれば、一波が万波を呼んで、私は日本じゅうに信用不安を巻き起こした可能性があると思います。そのようにこの問題は大変であります。
大蔵省や日銀の早速の手際のよい会見でこの問題は何とか今日収束して、預金も戻ってまいりましたけれども、そういうわけで、現実にペイオフという日本にはなれない手段をとることはそれほど簡単ではないと思います。
そういうわけで、やはり他の金融機関への信用不安の波及が心配されるし、預金保険機構で一千万以下の小口預金者について元本のみとはいえ保護されるが、払い戻しまで大変な時間がかかります。給与の振り込みとか公共料金の引き落としなどの決済取引ができなくなるほど、その影響は、小口取引を行っている人にとっても大きな影響があります。
したがって、ペイオフという事態を回避をすべく取りまとめられた今回の処理方法については、破綻処理の基本的な考え方が事前に明らかにされなかった。この問題は大いに反省すべきものでありますけれども、現行制度のもとでは、手段としてはやむを得なかった面もあると思います。
ただ、今後同様の破綻金融機関があらわれた場合に、大蔵省としては、やはりペイオフは絶対に避けるという方針を堅持するつもりなのか。仮にペイオフを行うとすれば、どのような場合にこれを行うつもりなのか、どういうケースで資金援助により対応するのか、この際明確にすべきであると考えますが、その方針を明らかにしていただきたいと思います。