武村正義の発言 (予算委員会)

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○武村国務大臣 野呂田委員の御指摘のとおり、現時点において直ちにペイオフを発動するということは極めて困難であるという認識であります。
 その理由の一つは、金融機関の破綻処理に当たって、金融機関を信頼した善意の預金者に損失を求めることについての国民的コンセンサスがまだ十分形成されていないということでありますし、いま一つは、金融機関が不良債権問題を抱えた状況であります、信用不安を醸成しやすい状況にあるということであります。もう一つは、ディスクロージャーが実施過程でありまして、預金者に自己責任を求めるに足る情報が十分提供されていないということなどであります。
 したがって、預金者についても自己責任原則を実現し得る環境整備をできるだけ早期に、私どもとしましては、遅くとも五年以内に完了をすることが大事だというふうに考えております。こうした環境整備が行われた後においては、破綻金融機関処理の選択肢の一つとしてペイオフという手段をとり得るというふうに考えます。
 ただ、具体的な処理方法の選択に当たりましては、金融システムの安定性確保を前提に、経営者、預金者等のモラルハザードの防止について配慮をしなければなりませんし、預金者保護、預金者利便、地域の金融の円滑あるいは国際的な信認への影響というふうなことも総合的に勘案をしまして、まさにケース・バイ・ケースで、できる限り社会的コストの小さい処理方法を選択すべきであると考えます。
 基本的には、資金援助方式の可能性をまず追求することにしまして、ペイオフは、信用秩序へ重大な影響を及ぼさないことを前提に、例えば株主、出資者の損失負担、関係金融機関等による支援、あるいは預金保険機構からの資金援助が行われても、営業譲渡等の処理ができない場合に行われることになるのではないかというふうに考えます。
 以上のような考え方により破綻処理に当たってまいりたいと考えますが、こうした問題につきましても金融制度調査会の審議をお願いをしているところであります。
 なお、今回の二信組に対して、もう少し仕組みを発表をしてという御指摘でございますが、まさにそこに悩みがございまして、処理の仕組みを決めて発表する、あるいは議会等々に御相談をする、公にするということが卵もう経営の実態が表へ出るわけでございまして、その矛盾をどう乗り越えるか私どもも昨年の秒そこは非常に悩んだところでございます。
 一種の危機管理のような性格がございまして、表へ出るときにはもう処理対策はすべてまとめ切っていて、同時に発表しないとかえってさまざまな影響を与えるというのが昨年の私どもの認識でございまして、そのために、結局、民主的な国民的議論を欠いたというおしかりも受けなければならない状況でありました。

発言情報

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発言者: 武村正義

speaker_id: 25957

日付: 1995-06-06

院: 衆議院

会議名: 予算委員会