上田勇の発言 (予算委員会第八分科会)

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○上田(勇)分科員 この京浜工業地帯というのは、古くから立地した企業が多いことから、工場の面積が狭かったりあるいはレイアウトが必ずしも効率的でなかったりいろいろな問題を抱えていて、工業生産という意味からも今その効率化が求められているわけであります。そうした中で、この京浜工業地帯の生産機能を再構築して再編する、同時に町づくりを進めていく上で、どうも幾つか規制がそういう施策を進めていく上での逆に障害になっているんじゃないかというような気もいたします。その主なものを挙げただけでも、国土庁の首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律、また通産省の工場立地法、そしてさらに臨海部にあっては運輸省の港湾法など、さまざまな規制が多くの省庁にまたがって設けられています。
 きょうは国土庁ということでございますので、この中の一番最初の工業等制限法について何点かお伺いしたいと思うのですが、この工業等制限法の第四条ですか制限区域内での生産施設の新増設が原則禁止されております。同時に、この法律とそれから政令の中では例外が何点か設けられているわけであります。これは、例えばその一つが中小企業の特例許可、近代化施設の導入をする場合というようなことも設けられているのですが、しかしこの地域、先ほどもお話ししましたが、もともと工場施設が狭いというような状況があります。しかも、省力化、オートメーション化を進めていくと、生産施設の面積がどうしても拡大する傾向にあるというようなことも言われております。
 また、特にそういったリストラや事業革新、生産設備の更新などを行っていくときには、一気に必ずしもできるものじゃなくて、やはり何年かをかけて計画的に行うケースも多い。現行の規制だと、仮に何年か後に最終的な形では条件を満たすとしても、その経過的な措置としての増設についてもかなり制限されるなどといった話も伺いますし、またこの特例は中小企業に対して設けられているものですが、大企業には認められていないわけであります。大企業でも、この地域、立地した時代が古いこともあって、敷地が狭かったり工場のレイアウトがかなり古くなっていたりといったようなこともありますし、リストラや事業転換をこうした企業に対しても進めていく上で、この立地環境にもちろん配慮する必要があると思います。周辺の環境に十分配慮したものであるものは、規制の緩和あるいはこういう規制の運用において特別な配慮が必要なんじゃないかというふうに考えられます。
 特に、冒頭から申し上げましたが、今日我が国の製造業を取り巻く国の内外の環境というのは大きく変化しておって、産業の空洞化といったものが深刻な問題になっている。とりわけ重化学工業中心から知識集約、情報集約型への産業構造が大変速いスピードで進んでいる。こうしたときに、企業が事業革新や転換、リストラ、こういったことを進めて競争力の向上に努めていこうというときに、この規制そのものはいろいろな目的があるということは承知しておりますけれども、その規制自体のその地域の実情を十分考慮した運用の弾力化、そういったものが必要なんじゃないかというふうに考えられます。
 さらに、工業等制限法ではいろいろ知事や市長がこの例外による許可を行うときには国土庁長官の承認が必要となっているとか、これもちょっと、地域のニーズを最も的確に把握しているのは自治体であると思いますし、今の地方分権といった流れもあるところであります。許認可手続、経済の変化のスピードに合わせたスピードアップも求められていることと思いますので、そういう点も考慮する必要があると思います。
 さらに、いろいろ細かい規定も設けられている。例えば適用除外業種なども見直しが昭和三十七年以来行われていないとか、今の大都市型の例えは食品関連産業に関する適用の拡大であるとか、知識・情報関連、ファッション関連などの大都市型の産業についてもそういう考慮が行われるべきなど、ちょっと私が気がついただけでも何点か、今後規制の緩和あるいは地域の実情に合った運用の弾力化を図っていかなければいけないような点が幾つかあると思います。もちろん、すぐに結論が出るもの出ないものもあるかと思いますが、こうした空洞化、産業構造の変化というのは物すごいスピードで進んでおりますので、それにこうした、過剰と言ってはなんですけれども、規制がその障害となることがないように、ぜひともこうした規制が適正な範囲になるように御検討をお願いしたいと思いますが、その点の御見解をお願いいたします。

発言情報

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発言者: 上田勇

speaker_id: 32551

日付: 1995-02-21

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第八分科会