予算委員会第八分科会

1995-02-21 衆議院 全263発言

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会議録情報#0
平成七年二月二十一日(火曜日)
    午前十時開議
 出席分科員
   主 査 野呂田芳成君
      荒井 広幸君    小此木八郎君
      近藤 鉄雄君    村山 達雄君
      東  祥三君    石田 勝之君
      岩浅 嘉仁君    上田  勇君
      山本 孝史君    海江田万里君
  兼務  菊池福治郎君 兼務 大野由利子君
  兼務  高木 陽介君 兼務 遠藤  登君
  兼務  高見 裕一君 兼務 岩佐 恵美君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 野坂 浩賢君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 小澤  潔君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        長       三井 康壽君
        国土庁計画・調
        整局長     糠谷 真平君
        国土庁土地局長 山田 榮司君
        国土庁大都市圏
        整備局長    荒田  建君
        国土庁防災局長 村瀬 興一君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設省都市局長 近藤 茂夫君
        建設省河川局長 豊田 高司君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省住宅局長 梅野捷一郎君
 分科員外の出席者
        国土庁長官官房
        会計課長    徳山  直君
        大蔵省主計局主
        計官      長尾 和彦君
        大蔵省主計局主
        計官      牧野 治郎君
        文部大臣官房文
        教施設部指導課
        長       原山 明宗君
        厚生省健康政策
        局指導課長   磯部 文雄君
        厚生省社会・援
        護局保護課長  松尾 武昌君
        建設大臣官房会
        計課長     林  桂一君
        建設省河川局河
        川計画課長   脇  雅史君
        建設省道路局企
        画課長     佐藤 信彦君
        建設省住宅局民
        間住宅課長   坂田 隆史君
        建設省住宅局建
        築指導課建築物
        防災対策室長  磯田 桂史君
        消防庁消防課長 猪野  積君
        消防庁防災課長 高田  恒君
        消防庁救急救助
        課長      西村 清司君
        予算委員会調査
        室長      堀口 一郎君
    —————————————
分科員の異動
二月二十一日
 辞任         補欠選任
  山崎  拓君     荒井 広幸君
  石田 勝之君     上田  勇君
  野田  毅君     山本 孝史君
同日
 辞任         補欠選任
  荒井 広幸君     安倍 晋三君
  上田  勇君     東  祥三君
  山本 孝史君     岩浅 嘉仁君
同日
 辞任         補欠選任
  安倍 晋三君     栗原 博久君
  東  祥三君     石田 勝之君
  岩浅 嘉仁君     野田  毅君
同日
 辞任         補欠選任
  栗原 博久君     小此木八郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小此木八郎君     山崎  拓君
同日
 第一分科員菊池福治郎君、高見裕一君、第四分
 科貫高木陽介君、第五分科員大野由利子君、岩
 佐恵美君及び第七分科員遠藤登君が本分科兼務
 となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成七年度一般会計予算
 平成七年度特別会計予算
 平成七年度政府関係機関予算
 〔総理府(国土庁)及び建設省所管〕
     ————◇—————
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野呂田芳成#1
○野呂田主査 これより予算委員会第八分科会を開会いたします。
 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算及び平成七年度政府関係機関予算中総理府所管国土庁について、政府から説明を聴取いたします。小澤国土庁長官。
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小澤潔#2
○小澤国務大臣 総理府所管のうち、国土庁の平成七年度予算について、その概要を御説明いたします。
 まずもって、兵庫県南部地震のお見舞いを申し上げたいと思いますが、今回の大震災に当たりお亡くなりになられた方々、その遺族の方々に対しましては、衷心より哀悼の意を表するとともに、被災をされ、またけがをされた皆様方にも心からなるお見舞いを申し上げたいと思います。
 国土庁の一般会計歳出予算は、三千四百五十九億六千五百万円余を予定いたしております。
 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出一千七百万円を予定いたしております。
 その主要な内容は、
 第一に、新しい全国総合開発計画に向けた施策の展開等の国土計画の推進
 第二に、利用価値に相応した適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進
 第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進
 第四に、大都市圏整備計画の策定、首都機能の移転に関する検討、都心居住の推進、各種主要プロジェクトの実施等大都市圏整備の推進
 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進
 第六に、地震、津波、噴火、洪水等の災害から国民の生命及び財産を守るための総合的な災害対策の推進
 第七に、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。
 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります平成七年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じま
す。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
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野呂田芳成#3
○野呂田主査 以上をもちまして総理府所管国土庁についての説明は終わりました。
    —————————————
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野呂田芳成#4
○野呂田主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。荒井広幸君。
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荒井広幸#5
○荒井(広)分科員 おはようございます。
 大臣を初め関係の皆様方のこのたびの阪神・淡路大地震、大震災について日夜大変な御貢献、また御心労をいただいておりますことにおねぎらいと、また感謝を申し上げたいと思っております。また、本当に大勢の皆様方がお亡くなりになって、お見舞いを申し上げる言葉もございませんけれども、大臣におかれましては、また国土庁におかれましては、引き続き最善の対策で復興、復旧ということに全力を尽くしていただきたいというふうに考えて、質問に移らせていただきたいと思います。
 先ほど大臣から御説明ございましたけれども今度の予算、そしてまた、これは長年の懸案でございます、また同時に、国会自身の問題でもございましたけれども、国会等の移転に関して平成二年の国会決議がございましたが、それ以降、この国会等の移転についての経緯、経過ということをお知らせをいただきたいと思います。
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荒田建#6
○荒田政府委員 お答えいたします。
 国会等の移転に関しまして、平成二年の国会、衆参両院の決議がございました。もう先生御承知のとおりでありますが、その後、その決議を受けまして、幾つかのプロセスがありますので、ちょっと細かくなりますけれども、御説明させていただきたいと思います。
 まず、国土庁長官の主催する首都機能移転問題に関する懇談会、これが二年十一月以降、三年の春だったと思いますが、でぎまして、専門的な見地から首都機能移転の必要性とかその具体的なあり方について平成四年の六月に取りまとめを行っております。これを私ども、懇談会の取りまとめという言い方をしておりますが、それから、ほぼ同時並行的に、今度は、国土庁長官じゃなくて、内閣総理大臣の主催する首都機能移転問題を考える有識者会議、座長が平岩当時経団連会長でございましたが、これが平成二年十二月に発足いたしまして、平成四年の七月に一応の取りまとめをいただいたということでございます。
 それから、平成四年の十二月になりまして、院の方で、国会の方で国会等の移転に関する法律というのをお決めいただきまして、その法律に基づきまして、平成五年四月に国会等移転調査会というものが正式の機関として政府の中に置かれまして、そこで調査審議が行われておるという流れでございます。
 それで、現在の段階では、この国会等移転調査会において、一昨年の春から審議が行われておりまして、新都市部会あるいは基本部会というものをつくりまして審議をやっておりまして、とりあえず去年の夏、中間報告を取りまとめていただきましたが、首都機能移転の意義と効果、これをいま一度きっちり議論しようということで、国民的な合意が大事ですから、それをまとめて国会にも御報告させていただいています。
 それから、去年の十一月には新都市部会の方で、新都市のビジョン、規模ですとかどういう施設を配置していったらいいかといった点に関するビジョンですけれども、それが部会で中間的に取りまとめが行われている。同時に、去年の春からですけれども、調査会において全国的に公聴会を開催しようということを計画いたしまして、去年の春に東京で第一回の公聴会、それから去年の秋に第二回の公聴会を名古屋でやりました。それから、この三月には一応新潟で公聴会をやろうかなという予定をしております。
 それまでがこれまでの政府側の検討の経緯でありますけれども、院の方におかれましても、平成三年の八月くらいから国会等の移転に関する特別委員会というものを設けられまして、そちらの方で、移転に関する法律の制定ですとかあるいは、大所高所から、いろいろな角度の立場からの御意見を聞くということで、参考人意見というものをずうっと聞いていただいております。昨年からは、その特別委員会、特に衆議院の方ですけれども、やはり特別委員会としても地元へ行って十分に意見を聞く必要があるということで、昨年はたしか大阪それから仙台、それぞれ行っていただいて、いろいろな立場からいろいろな御意見を伺ってきている、こういう経緯でございます。
 ちょっと長くなり過ぎましたが、以上がこれまでの検討の経緯でございます。
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荒井広幸#7
○荒井(広)分科員 長くなりましたがというお話がありましたけれども、きちんと御説明いただくのは大変ありがたいことでございまして、といいますのも、先ほど局長のお話にありましたとおり、国民的合意がないとどうしてもこれはできないということでございますので、そのような形で確認をさせていただいたという次第でございます。
 さて、そういう公聴会あるいは調査研究あるいは議論という中におきまして常に言われてまいりましたのが、国会等移転調査会が取りまとめた六月の中間報告にもございますけれども、災害を想定して、起こり得るべしということでの前提のお話が常にあったわけでございます。そして、あってはなりませんでしたが、今回の阪神・淡路の大震災ということが起きたわけでございまして、これが我が国国土、いっどこでどう起こっても、もしかしたらこれはおかしくないのではないか、おかしくないというふうに思います。
 そういう点で、今のような経緯を踏まえまして、今度の大震災、これが現実のものとなってきたということで、首都機能移転の従来の議論の中で非常に切迫した問題となったと思いますので、非常に検討を急がれまして、そして、中身も早く詰めまして、今後に安心できるような状況を早くつくるべきではないかこのように考えておりますけれども、現在どう検討され、また今後進めていかれるのか。その点お聞かせをいただきたいと思います。
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荒田建#8
○荒田政府委員 今回の阪神・淡路大震災、こういうことを踏まえますと、確かに首都機能移転の検討は急がなければいけない、これはもう先生の御指摘のとおりかと思います。
 先ほど私が申し上げましたけれども、調査会というのは、国会の方から、この国会移転に関して、その具体化に向けて専門的な立場、技術的な立場から検討せよという御依頼がありますので、今までは遷都に関していろいろな議論がございましたけれども、本格的な調査検討というのは恐らく今回が初めてだということもありますし、やはり国民的な合意というのが何よりも大事なものですから、いろいろな意見、いろいろな御批判、いろいろな要望というものを踏まえながらできるだけ詳細に検討しようというのが今までの調査会の運営のスタンスだったかと思います。もとより私ども事務局でございますから、調査会の運営の仕方は調査会でお決めいただくわけですけれども。
 そういう形で「意義と効果」というあのビジョンがまとまりましたけれども、現在及び今後のスケジュールとしては、いよいよ移転の対象の範囲といいまして、どういった機関を移転させたらいいのかという問題、それから、移転先の都市づくり、新首都づくりに当たってあらかじめ講ずべき措置、特にやはり土地対策というのが一番大きな問題になるんだろうと思うのです。これまでの大規模開発に見られたような乱開発になってしまうとか、あるいは土地投機が横行するとかというよ
うなことになりますと、せっかく二十一世紀、国民挙げてのプロジェクトである新都市づくりも非常に国民から批判されるようなプロジェクトになってしまいかねないわけですから、この春から夏にかけまして、そういった新都市づくりに当たって具体的にどういう制度でやったらいいんだろうかということを今一生懸命議論していただいております。
 その上で、いよいよこの夏以降、新首都の移転先の選定基準、どういうところに、どういう条件が満たされるところに移ったらいいんだろうかという議論をしていくというようなことを考えておりまして、その先に、移転の時期の目標ですとかいつ移ったらいいんだとかですね、それから移転先の選定手続ですね、どういうプロセスで決めていったらいいのか。これまたいろいろな御議論がございます。国民投票をせよなんという意見もございますけれども、いろいろな手続論がございます。
 いずれにしましても、そこらあたりを本当に専門的に掘り下げた形で調査会で御議論いただいて、来年の春ぐらいまでには何とか専門的な検討を終えていただけないだろうかということで事務局は考えております。
 そこから先で移転先決定ということが恐らく国会を中心に御議論になるであろうということを期待しているわけでございますけれども、私ども調査会の事務局を預かる立場あるいは国土政策全体を主管する立場からいけば、先生がおっしゃったように、阪神・淡路の大震災、まことにもってあすはというようなこともございますから、そういうペースで進んではおりますけれども、できるだけ急ぐように事務局としても調査会にお願いして進めてまいりたいというふうに考えております。
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荒井広幸#9
○荒井(広)分科員 私は、御説明にもございましたけれども、また私の考えでもございますが、これは急ぐべきであると。これは地震が来ることを当然想定しての話でございましたから、国会での決議にもその文言が盛り込んであるということでございます。
 ただ、その際にいろいろなイメージがあると思いますが、私は、重都的な、バックアップシステム的な、バックアップシティー的なそんなことも考えておりますけれども、そうしますと、今ほど御説明の中身も随分これは変わってくるわけでございますけれども、後で時間があれば言及したいと思いますが、情報通信の高度化によってかなりの部分、従来のいわゆる首都機能の移転というもの、これは随分形態が変わってきている、このように思います。変わってくるだろうということの方が正確な表現かもしれません。
 そんなことを含めて考えてまいりますと、どういう機能を分散するのが適当なのかということも、これはかなりの議論が出てくるんだろうと思います。そして、その条件の中で一つ私は、地震、災害に強いというような地理的、環境的な問題を重要視をいたしますが、同時に、国土庁の御指導があり、あるいはまたいろいろな形で、村おこしという言葉に象徴されるように、それぞれが自立した、生き生きとした我が町をつくろう、我がふるさとをつくろうというような動きも非常に四全総の中で高まってきていることも確かで、その芽ももう吹いて形になっているところもある、こういうことでございます。
 そういう中でさまざまな地方主体の自発的な、自立的な計画というのがどんどん出てきております。私たち自由民主党の若手としてもいろいろ勉強会等々をさせていただいておりますけれども、例えば阿武隈開発、これは福島県を中心にしてやっておりますし、また北東銀河プラン、これも東北と北海道が一体となってというような構想を初めとして、たくさん出ているわけです。特にこの北東銀河プランという立場では、私たちは議員懇談会というものを、最初に自民党の東北の議員衆参集まりまして、積極的にこの北東銀河プランを推進していこうということで議員連盟を設立をしました。ほぼ同意をほとんどの方にいただいておりまして、与党に広げ、そして野党に広げて、例えば北東銀河プランを推進していくお手伝いをしていこうじゃないか、その自発的な流れに応じて我々も対応させていただいているというような次第でございます。
 こうした阿武隈開発であるとか北東銀河プランであるとか、こういう構想が自発的に出ている、また新国土軸というようなことでももう三本、四本と出ているという状況でございますけれども、このような自立的な、熱意のこもった構想あるいは要望、こういうものをどのように四全総の次の次期全総計画に反映されていくおつもりかを御意見をいただきたいと思います。
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糠谷真平#10
○糠谷政府委員 新しい全国総合開発計画でございますけれども、現在私どもといたしましては、平成八年度中を目途に策定をしたいということで、国土審議会におきまして本格的な調査審議を始めたところでございます。
 これからの国土づくり、地域づくりに関しまして、今先生御指摘のように、阿武隈開発構想でございますとか新たな国土の軸構想、各地からいろいろな構想が出てきているということは、私どもも新しい全総計画の策定に向けまして大変有意義だということで注目をしているところでございます。阿武隈開発につきましては、私ども持っております調査調整費でも一緒に調査をさせていただきましたし、新たな国土の軸構想につきましても現在調査を進めているところでございます。
 そういうことでございますので、新しい全総計画の策定に当たりましては、いろいろ各地から出てきております提案、要望等を十分伺いながら作業を進めていきたいと思っております。策定作業の節目節目におきまして、新計画の基本的考え方、これはことしの秋ぐらいを目途につくりたいと思っておりますし、来年の秋には新計画の中間案というものを取りまとめたいと思っておりますので、そういう節目節目でそれを国民の皆様に公表いたしまして、各地域の皆様といろいろ意見交換、フィードバックをしながら最終的なものにまとめていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
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荒井広幸#11
○荒井(広)分科員 ありがとうございます。糠谷局長さんは、四全総そして今度の次期全総にもかかわるということをお聞きしておりまして、そういう意味ではまたいろいろなお考えもおありかと思います。ぜひ御反映をいただきまして、それぞれの地域、全国の地域が主体的に熱を持ってやっているものも十分反映をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
 そういうところで今度は、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、多分大臣あるいは局長の範囲では次期全総という言葉を非常に選んでおられるわけで、今までとは全く違う視点からの新しい全国の総合開発計画というものを八年度中にお定めになる、こういうことでございますけれども、そういうときに、大臣にお伺いをいたしたいわけでございますが、やはりあってはならないものが来たというこの大震災、こういうことを踏まえれば、かなり新しい視点を持った、あるいは中身を持った、本当に我々に密着した今度の計画というものがこうした震災を踏まえた防災に極力重点を置くということは、私はまた国民の要望でもあろうと思うのです。
 そういったところで、防災という位置づけをどのようにされて今度の次期全総をお考えになるか、大臣の御所見をいただきたいと思います。
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小澤潔#12
○小澤国務大臣 先生の御指摘は、防災を次期全総ではどのように位置づけるか、かような御質問であつだろうと思います。国民の生命と財産の安全確保は国土づくりの基本であり、新しい全総計画においても、安全で質の高い国土の形成が最も重要な課題であると考えております。
 したがいまして、新しい全総計画の策定に当たっては、今回の阪神・淡路大震災を初めとする最近の一連の災害についての教訓等を踏まえまして、災害に強い国土づくりを行うべく鋭意努力してまいる所存であります。
 先生も御存じのように、全総は国づくり、町づ
くりの根幹でありますが、まず全総から始まりまして、新全総、三全総、四全総までただいま参っておることは先生も御承知のとおりであります。いよいよ八年度をめどにひとつ全総にかわる全総、いわゆる地球環境、地球に優しい内容等々、また防災、そして少子化・高齢化社会にも即応できる大事な次の全総を八年度をめどに策定を急いでおるのが現況であり、昨年の十一月十日に総理並びに私から国土審議会の委員の先生方にお願いをいたしたところであります。そして、ことしの一月十二日第一回、第二回が二月十六日、ついせんだって行われました。このときには、土木の専門家、災害に強い専門家等々の提言もあったと承っております。三月は十四日に予定をしておると局長からも報告を受けたところであり、これらに向かって、先生御指摘のとおり、大震災、災害に強い施策も必ず次の全総には入ることは間違いございませんし、また入れていただいて、国民が安心をして住める我が国土づくりをしてまいりたい、かように考えております。
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荒井広幸#13
○荒井(広)分科員 どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そこで、大臣のお話にもありましたけれども、地球環境に優しいというお話もあったわけでございます。実は、この間神戸に単身で行こうと思いましたが、四日目でございまして、私自身用意不足で入れないで戻ってきたわけでございますが、その際、梅原猛先生にお会いをしてまいりました。梅原猛先生の言をかりれば、まさに地獄のさたも金次第というような風潮がはびこっておったけれども、自然に対する畏敬の念を我々は忘れていたのではないかというような戒めの言葉をいただきました。
 今までの全総は、どちらかというと、自然、あるいは環境を含めて自然というものを人間がその英知によれば克服できるんだ、支配できるんだという考え方がどうもあったのではないか。そして、今検討中であるいろいろな御意見等で出ているものでは、共生をしていこう、こういうような発想になってきておられます。そういう意味でのこの防災という位置づけは非常に難しいと思うのです。畏敬を持ちながら、恐れを抱きながら、同時に我々人類がどう生きていくのか、これも険しい闘いの中での共生という一面があろうと思います。
 それで、こんな観点を一つにとらえていきますと、例えば東京と地方というものも対立概念でとらえているのではなくて、厳しい対立はあるけれども共生できるものではないか、あるいは都市と農村というのもそうじゃないか、生産者とあるいは消費者だ、こういう対立概念がもう非常に無理が来ている。そのいい例があのソビエトの崩壊でもあったのだろう、一方では、イデオロギーの世界ではそうだったろうと思います。
 こんなところで、私は、相互が共生をしていく、相互が、お互いが交流していく、それはいろいろな次元があると思います。人の次元もあれば、自然との交流の仕方もあると思いますし、また情報もあれば物もある、もちろん金もある。しかし、そういうものの中に一つこの防災ということを考えていけば、例えば、従来は余暇ということをレジャーとか保養ということで考えていましたが、災害が起こったときには保養施設が実は緊急避難所にもなるんだ。そして、その保養とか余暇に行っていたところ、あるいは林間学校に行っていたところが、万が一地震が来たときに、あるいは何か自然が怒ったときに、ほえたといいますか、怒ったという意味での表現をさせていただくと、あのときに家族でみんなで林間学校に行ったね、保養にあの県に行ったね、あの町に行ったね、あそこにふるさと産物を届けていただけるあの米屋のおじさんいたね、あの米をつくっているお兄さんいたね。だから、緊急なときに何か引かれるものがあって一時避難をする、あるいはそこに住みつくかもしれません。
 今神戸で一つの問題は、やはり皆さんそこにいたいと言うのですね。しかし、いたいけれども、こういうときには一度疎開をしていただいて、区画整理等々もしていけば、これはもう住まるべきところがあって、この非常に難しい気持ちと感慨の問題がある。こういうものを考えると、そういう視点が非常にこれから必要になってきたのではないかというふうに思います。保養所とかレジャー施設というものは、それは心が、そこに行ってもいいよ、家族がそこへちょっと避難しようじゃないか、そういう疎開地にもなるということだと思います。
 同時に、私は家族に障害者を持っているものですから、今度の震災の経験をお聞かせいただいても、環境が変わるとおトイレ、用を足せないのです、眠れません。そんなことを考えると、そういうレジャー施設とか保養地とか、そういうところには必ず今言ったような避難所であったり緊急的に生活する場所であるというふうな位置づけをするとすれば、高齢者の方々と要看護の方々、それから障害者の方々に対して配慮をした施設も当然そこには機能として入れておかなくちゃならないと思うのです。
 そのような観点から、新しい交流の形として、緊急時においてもその支援が円滑に行われるような組み込みも次期全総でいただきたい、このように思っておりますが、この点につきまして、局長さんの方から御見解等々いただければ幸いです。
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糠谷真平#14
○糠谷政府委員 先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、今度の全総計画、本格的な人口減少、高齢化時代が来るとか、あるいは地球時代と言われておりますけれども、世界各国間の相互依存性が非常に高まってくるということで、従来と異なる理念、アプローチというのが必要になってくると思っております。
 しかも、東京一極集中というものにつきましても、人口移動の面ではやや状況が変わってきた、一極集中の新局面を迎えているのではないかということもございますので、東京と地方、都市と農山村の関係というものにつきましては、対立的にとらえるというのではなくて、それぞれの地域がお互いの価値を認め合う、相互に交流、連携しながら地域の活性化を図っていくという視点が重要になってくるというふうに思っております。これは、今度の全総計画のあり方を御議論いただきました国土計画基本問題懇談会というのがあるのでございますが、そこの報告でも強く指摘をされているところでございます。
 それから、先生御指摘のように、日ごろから地域間で活発に交流をいたしますと、震災等緊急時における支援活動の円滑化に資するということもおっしゃるとおりだと思っております。私ども地域連携ということをこれから一つのポイントにしようということで、今年度、全国十二地域、いわき、郡山、新潟をつなぐ軸を含めまして、全国十二地域で事例調査をやっておりますけれども、この調査、例えばいわき、郡山、新潟というような中核都市をつなぐということだけではなく、その中間にあります農山村と都市の連携をどういうふうに考えるかということも大きなテーマとして考えているところでございますので、そういった事例調査を積み上げることによりまして、地域連携の具体的なイメージをつくってまいりまして、新しい全総計画でも生かしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
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荒井広幸#15
○荒井(広)分科員 そういう角度から見てまいりますと、この震災の意義というものを教訓にして、お見舞いを申し上げながら生かすべき点が多々あるなというふうに感じております。
 同時に、これは大臣、私の意見でございますが、例えば今のような地域開発をしていく、いろいろな対応をしていくという場合に、例えば北東公庫の統廃合というような問題があるのですが、こういう地域に根差した開発をするために、市場の金融ではできないというようなものはやはり私は大切にしていっていただきたいと思いますし、同時に、首都機能の移転、国会の移転、こういうことを考えますと、今のような防災上の観点はもとよりでございますが、もう一つは、原発を日本はたくさん抱えております。これからも原発を推
進していきます。そういう意味においては、原発がある地域が安全な地域なんだという前提なんですから、そういうところも私はひとつ首都機能移転の有力な候補地ではないかというふうにも考えておる次第でございます。
 同時に、人と人との交流、こういうことを言われてまいりましたけれども、今回のボランティアの活動を見たり、みんなで助け合っているのを見ると、本当に今度の次期全総というのは重要な意味を持った計画になるんだなというふうに思いますので、我々若手の議員としても、自民党、何党と言わず全力で頭を絞り、そして皆さんの気持ちを気持ちとして進めてまいりたいと思いますので、大臣にも、大変この時期御苦労されていると思いますが、なお一層御指導いただいて、災害復興ということに万全を期していただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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野呂田芳成#16
○野呂田主査 これにて荒井広幸君の質疑は終了いたしました。
 次に、上田勇君。
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上田勇#17
○上田(勇)分科員 長官初め国土庁の皆様には、震災対策に日夜取り組まれておりまして、まことに御苦労さまでございます。きょうは、首都圏の将来計画につきまして、工業のあり方を中心に何点かにわたりまして質問をさせていただきます。
 現在我が国におきましては、急激な円高の進行や、人件費、土地価格、エネルギー価格などが海外に比べて高いと言われるいわゆる内外価格差のために、これまで日本の経済成長を牽引してきました輸出産業の競争力が低下しまして、そうした経済環境のもとで、各企業は、コスト面で不利な国内生産を減らす一方で海外への設備投資が増加しているということは、いろいろなデータが示しているとおりであります。こうした産業の空洞化によります将来の雇用の不安あるいは技術の停滞などが、今日極めて重要な課題となっているわけであります。今国会でも産業の空洞化対策、これは重要な課題として位置づけられておりますし、また、今国会には通産省から空洞化対策の法案が幾つか提出されていることが、このことを物語っているというふうに考えております。
 こうした産業構造の変化は、工業等の配置計画、さらにはそれに連携しまして地域の開発整備計画にも大きな影響があるということが当然のことながら考えられます。現行の首都圏の基本計画、これは昭和六十一年に制定されたものであります。これは六十一年制定ですので、調査分析等を行ったことから見れば、既にもう十年以上が経過している部分があるというふうに考えられますが、この間、ただいま申し上げたように、産業構造あるいは経済社会の情勢、そういったものは大きく変化しておりますし、特に近年の空洞化というこの新しい情勢を踏まえまして、新しい計画、これに改定、策定する必要があるというふうに考えますが、御見解をお伺いいたします。
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荒田建#18
○荒田政府委員 先生今お話しになりました産業の空洞化、特に私ども国土計画全般のみならず首都圏の計画を担当しておりまして、おっしゃるように昭和六十一年六月につくった計画、もう大体約十年たつ。その間、バブルの経済の生々発展と言うとちょっと語弊がありますが、ありまして、崩壊がございました。その間の変化の状況を受けまして、私ども大都市圏局におきまして、実は基本計画のフォローアップ懇談会というのを設けまして、首都圏を取り巻く経済社会情勢の変化、それが首都圏に今後どういうような整備上の課題をもたらすのかということを勉強してまいったわけですが、非常に、製造業の問題ももちろんそうですけれども、やはり産業構造全体の変化という面から見ますと、金融機能あるいは国際業務機能、こういった機能がますます東京を中心とする一都三県に集中してきておる。それから情報サービス業なんかもそういうような傾向が強い。
 しかし一方で、いわゆる製造業は、これはもう先生も十分御承知だと思いますが、戦後一貫して、一方では経済の復興、発展ということをやりながら、できるだけ製造業を地方に移そう、地方分散を図ろうということでやってきたわけでありまして、その製造業の出荷額そのものがかなり首都圏から地方に分散する、逆に言いますと、首都圏のウエートが相当下がってきているというような状況が、この十年間のフォローアップの結果出てまいります。特に最近の結果は、今先生おっしゃったように、工場の集約化ですとかあるいは海外展開あるいは地方へのシフトというような形で、かなり大きな企業が海外に出ていくというような状況になっているわけでございます。
 そういった中で、現在私どもとしては、首都圏の産業構造の変化をどのように国土計画上位置づけて、これからどういうような形でそれを評価し議論していくかということをこれから勉強しようかというような状況でございます。
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上田勇#19
○上田(勇)分科員 ただいま、今からというかこれからの検討ということでありましたけれども、産業構造の変化あるいは社会経済の環境の変化というのはスピードが非常に速く進んでおります。今、この産業の空洞化という問題がこれほど大きく議論されているときに、やはり産業政策と同様にそれに十分対応した国土政策、国土計画が必要だというふうに思われますので、ぜひ早急な検討、またその変化する環境に十分即応したような計画の策定に向けて努力していただきたいというふうに考えるところであります。
 産業の空洞化といった問題、原因についてはいろいろなことが指摘されておりますが、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、やはり最大のものというのは国内の経営資源が余りにも高過ぎる。あるデータによりますと、製造業を対象にして比較すると、工場用地とかの土地代が、アメリカと比較しただけでも十二倍を超えるというような差があるし、水道、電力、人件費ともかなりコストが割高になっている。こうした国内での生産のコスト高を回避するために、結局は生産設備を海外に移転してしまうというようなケースがあります。もう既に高度に工業が集積したような工業地域においては、こうした人件費また経営資源、建物のコストがとりわけ割高になっているということが言えると思います。
 国内にも、先ほど局長の方からも分散型ということで、コストのかからないというか比較的低い地域といったものもあると思いますし、とりわけ土地代とかあるいはエネルギー、水道といったことになるとそうした傾向があると思いますので、将来の雇用や我が国の経済の安定成長といったことを考えるときに、極力、海外移転ではなくて国内における適正配置、これをやはり進めるための諸施策が重要であるというふうに考えます。
 ただし、ここで、どうも従来型の開発の中においては、適正配置、分散させることだけに目的が先行して、実は経営資源のコストの低減、こうした目的意識が若干不足していたのではないかという気がいたします。これから国際競争力という観点を踏まえてコスト低減をどのように図っていくか、そういうことを踏まえた施策の推進が必要であると思いますが、これまでさまざまな施策に取り組んでいると思いますけれども、それとともに、今後時代の変化に合わせでどういう対策をとられるお考えか、見解を伺いたいと思います。
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荒田建#20
○荒田政府委員 まず、国内における適正配置の話があるわけですね。海外に行かなくても、せめて、国内でも地方部にはまだまだ土地もあるしということで、コストも大都市、特に首都圏などに比べるとはるかに安いということがあるわけで、そちらの方で今私どもが行っている話をちょっと申し上げたいと思うのです。
 工業団地造成事業、これを、首都圏と近畿圏で一定の法律に基づいて工業団地造成事業をするという仕組みになっておりまして、この団地造成事業は非常にメリットがあるといいますか土地収用権ですね、工業団地造成事業に公共事業と同じような一定の収用権を認めて土地を取得できる。そうしますと、収用対象事業になりますから、工業団地の造成事業に土地を提供する者は譲渡所得税がかなり大幅に軽減されるというようなことも
ございますし、それから、立地する企業に対してはいろいろな税金の軽減というような措置も講ぜられるというような形になっておりまして、東京あるいは大阪という中心市街地から、東京でいいますと北関東を中心とする工業団地造成事業がかなりありますけれども、そういったところに立地する場合に、かなりインセンティブといいますかそういうことが誘導が図られるような措置を講じてきております。
 そういうことで、実は古くから、もう三十年ぐらい前からそういう政策をやってきております。例えば関東でいいますと、昭和三十五年以降、鹿島の臨海工業地帯あるいは宇都宮の周辺を中心とする工業団地等々、北関東を中心に工業団地造成事業で四十一地区、一千社を超える立地、そして従業員ベースでは十三万人近くに上っているというようなこともございまして、近畿圏でもかなり大阪、神戸から外へ出ていくということがございまして、これはこれでかなりの成果が出ておる。つまり、産業集中の是正それから地方分散ということで成果が出ているということかと思うのです。
 同時に、先生御指摘の、コスト意識というのが大変重要だ、これは、私ども国土政策という観点よりはむしろ産業政策の方の観点というのが強く出るのだろうと思いますが、国土政策的には、そういうことで、できるだけ安くて環境のいい工業団地造成事業を行ってそちらに企業を誘致するという面で、これはこれで、東京で立地するよりははるかにコストの低い、いい環境での操業ができるわけでございます。そういったところにいろいろ道路をつくったり関連公共事業をつくったりして、周りのインフラもきれいに整備することによってできるだけコストのかからない操業が可能なような形で、国土政策でもそういう立場で御協力を申し上げるということをやっているわけです。
 それで、今後、そういうことで、こういった空洞化とかいろいろな新しい状況が出た中で、国土政策として新しい政策をいろいろこれからまた考えなければいかぬということでございます。既に通産省さんの方でリストラ法ですか、御用意いただいて、今国会で御審議いただいているというふうに伺っておりますけれども、私どももそういった中で、先ほど今検討中というようなお話を言いましたけれども、やはり急ぐことは間違いございませんから、いろいろ知恵を絞ってこれから検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
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上田勇#21
○上田(勇)分科員 私の地元の横浜市は京浜工業地帯の一角を形成しておりまして、これまで我が国の産業や経済の発展を支えてきた地域でもあります。しかし、この地域は従来鉄鋼、化学といった業種が中心でありまして、経済環境の変化の影響をまともに今受けている地域でもあります。本格的なリストラを行う必要に迫られている、そういう状況であります。
 ただいま局長のお話の中で、工業の計画的な再配置、これを促進していくということも国の産業政策、国土政策上非常に重要なことであるということはそのとおりでありますが、一方、この京浜工業地帯のようにもう既に工業が高度に集積した地域においても、そこの企業の事業革新、生産性の向上、こういったことを進めて、変化する経済環境の中で地域経済を活性化させて、同時に雇用を安定させていく、こうしたこともまた重要な課題であります。同時に、こうした既存の工業地帯、人口の楯密な地域でもあります。市民生活と調和のとれた工場立地を進めて快適な町づくりも進めていかなければいけない、こういう状況であるというふうに考えております。
 京浜工業地帯につきましては、国土庁で昨年九月に「京浜臨海部の再編整備にむけて」という報告書が、これは構想調査委員会の方から出ておりますけれども、まだ、中身を拝見したところ基本構想というかイメージというかが示されている、そのような段階であるというふうに感じます。今後この報告に示されている内容をどのような方針で構想をより具体的な計画に発展させていくのか。また、報告書の中には幾つかの戦略プロジェクト、例えばJR貨物線の旅客線化であるとかそういったことも含まれていますが、これはやはり幾つかの省庁にまたがるような事業になっております。これは、縦割りの行政の中でこうしたプロジェクトの調整、どういうふうに図っていかれるのか、国土庁においてそういう調整の責任を果たしていかなければちょっとほかにやるところがないんじゃないかというような気もしますけれども、こうしたことも踏まえまして、この京浜臨海部の今後の方向につきまして、国土庁の考えをお伺いします。
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荒田建#22
○荒田政府委員 京浜工業地帯、先生のまさに横浜それから川崎を中心として、真っ先にこの地域が古くから工業地域として発展して、我が国の明治以来の経済発展に大きな役割を果たしてきたことは事実でございます。
 現在、現況を見てみますと、この東京圏のシェアだけで見まして、京浜三区ですね、京浜三区というのは川崎市の川崎区それから横浜市の鶴見区それから神奈川区、こういったところでの出荷額のシェアが少しずつ落ちてきておりますし、最近伸び率も相当鈍化、鈍化というよりもむしろマイナスになってきているような状況でございます。それから、従業員数もやはり同じように東京圏の平均よりも低くなってきているというようなことで、御承知のような工業機能の縮小化といいますかリストラといいますか、景気の情勢ということも非常に大きいかと思いますけれども、そういうような状況にあることはもう御承知のとおりであるわけです。
 私どもといたしましては、広く言えば京浜、京葉を含む東京湾全体をどういう形で適正に利用していくかという立場があるわけですけれども、特に、この京浜臨海部、川崎から横浜にかけての京浜臨海部が特に再編整備が急がれるんじゃないかということから、去年の九月に神奈川県あるいは横浜市あるいは川崎市といったところと共同で、この地域を将来どう持っていったらいいんだということを議論したわけでございます。
 先生御承知かと思いますけれども、その構想の中で、特に臨海部を歴史的に形成されてきた順番に第一層、第二層、第三層というような形で一応概念整理をいたしまして、第一層というのは一番湾岸道路といいますか、前の高速道路、市街の方の高速道路に一番近い方なんですが、つまり陸側の方です、そこが一番古いわけですけれども、そこは主として市街地にも近いし、密集市街地も非常に多うございますから、そこはひとつ業務機能と住宅機能、商業機能という形で、むしろ住宅問題、都市問題の一番大変なところでありますから、そういう機能に持っていったらいいんじゃないだろうか。
 それから、第二層といいまして、ちょうど海側と第一層の間ぐらいになりますけれども、ここはいまだに近代的な工場もまだまだ張りついているというようなことでございますから、やや高度化するゾーンと複合空間化するゾーンみたいな形で持っていったらどうか。
 それから三番目の、一番臨海部の方ですけれども、これは日本鋼管を初めとする大規模な工場が立地しているわけですけれども、そういったものの、これからどうなるかということはもちろんありますけれども、そういった企業の高度化を図る。他方で、まだ未利用地もかなり多うございますので、大震災ということも起きましたので、防災性の配慮ということも十分考慮に入れながら、大規模な緑地とかアメニティー空間として整備したらと。
 おおむねそういった構想で一応公共団体、国土庁でまとめた形になっておりまして、この構想を踏まえまして、ちょっと長くなって恐縮ですが、一応川崎市において、昨年十一月なんですけれども、川崎臨海部再編整備委員会、つまりその構想を具体的に推進するための検討を始めております。結論としては、平成七年半ばくらい、つまりことしの半ばぐらいを目途にある一定の方向を、
具体的な方向を出したいなというふうに考えております。
 先生御指摘のように、こういったプロジェクトあるいは地域開発、こういった整備は縦割りではもちろんなかなかできませんから、私どもも運輸省とかあるいは建設省とか、密接に連絡をとらしていただいています。この地域を将来どう持っていったらいいかということをそれぞれが知恵を出しながら、国土庁が、現地の川崎市なり横浜市の御意見を伺いながらまとめていくというような形で、できるだけ具体化のための構想をまとめていきたいというふうに考えております。
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上田勇#23
○上田(勇)分科員 この京浜工業地帯というのは、古くから立地した企業が多いことから、工場の面積が狭かったりあるいはレイアウトが必ずしも効率的でなかったりいろいろな問題を抱えていて、工業生産という意味からも今その効率化が求められているわけであります。そうした中で、この京浜工業地帯の生産機能を再構築して再編する、同時に町づくりを進めていく上で、どうも幾つか規制がそういう施策を進めていく上での逆に障害になっているんじゃないかというような気もいたします。その主なものを挙げただけでも、国土庁の首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律、また通産省の工場立地法、そしてさらに臨海部にあっては運輸省の港湾法など、さまざまな規制が多くの省庁にまたがって設けられています。
 きょうは国土庁ということでございますので、この中の一番最初の工業等制限法について何点かお伺いしたいと思うのですが、この工業等制限法の第四条ですか制限区域内での生産施設の新増設が原則禁止されております。同時に、この法律とそれから政令の中では例外が何点か設けられているわけであります。これは、例えばその一つが中小企業の特例許可、近代化施設の導入をする場合というようなことも設けられているのですが、しかしこの地域、先ほどもお話ししましたが、もともと工場施設が狭いというような状況があります。しかも、省力化、オートメーション化を進めていくと、生産施設の面積がどうしても拡大する傾向にあるというようなことも言われております。
 また、特にそういったリストラや事業革新、生産設備の更新などを行っていくときには、一気に必ずしもできるものじゃなくて、やはり何年かをかけて計画的に行うケースも多い。現行の規制だと、仮に何年か後に最終的な形では条件を満たすとしても、その経過的な措置としての増設についてもかなり制限されるなどといった話も伺いますし、またこの特例は中小企業に対して設けられているものですが、大企業には認められていないわけであります。大企業でも、この地域、立地した時代が古いこともあって、敷地が狭かったり工場のレイアウトがかなり古くなっていたりといったようなこともありますし、リストラや事業転換をこうした企業に対しても進めていく上で、この立地環境にもちろん配慮する必要があると思います。周辺の環境に十分配慮したものであるものは、規制の緩和あるいはこういう規制の運用において特別な配慮が必要なんじゃないかというふうに考えられます。
 特に、冒頭から申し上げましたが、今日我が国の製造業を取り巻く国の内外の環境というのは大きく変化しておって、産業の空洞化といったものが深刻な問題になっている。とりわけ重化学工業中心から知識集約、情報集約型への産業構造が大変速いスピードで進んでいる。こうしたときに、企業が事業革新や転換、リストラ、こういったことを進めて競争力の向上に努めていこうというときに、この規制そのものはいろいろな目的があるということは承知しておりますけれども、その規制自体のその地域の実情を十分考慮した運用の弾力化、そういったものが必要なんじゃないかというふうに考えられます。
 さらに、工業等制限法ではいろいろ知事や市長がこの例外による許可を行うときには国土庁長官の承認が必要となっているとか、これもちょっと、地域のニーズを最も的確に把握しているのは自治体であると思いますし、今の地方分権といった流れもあるところであります。許認可手続、経済の変化のスピードに合わせたスピードアップも求められていることと思いますので、そういう点も考慮する必要があると思います。
 さらに、いろいろ細かい規定も設けられている。例えば適用除外業種なども見直しが昭和三十七年以来行われていないとか、今の大都市型の例えは食品関連産業に関する適用の拡大であるとか、知識・情報関連、ファッション関連などの大都市型の産業についてもそういう考慮が行われるべきなど、ちょっと私が気がついただけでも何点か、今後規制の緩和あるいは地域の実情に合った運用の弾力化を図っていかなければいけないような点が幾つかあると思います。もちろん、すぐに結論が出るもの出ないものもあるかと思いますが、こうした空洞化、産業構造の変化というのは物すごいスピードで進んでおりますので、それにこうした、過剰と言ってはなんですけれども、規制がその障害となることがないように、ぜひともこうした規制が適正な範囲になるように御検討をお願いしたいと思いますが、その点の御見解をお願いいたします。
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荒田建#24
○荒田政府委員 臨海部において、特に京浜地域における工場のリストラを進めるための、工業制限法その他いろいろ制約があり過ぎるではないかという御議論でございます。
 もう言うまでもございません。先生御承知だと思いますが、この首都圏の集積密度というのは猛烈でございまして、人口密度にしましても工業従業者の集積密度にしても、もう過密と言われて久しいわけですね。一方で、今回の地震などでも見られますように、何とか過密過ぎる状態を解消しなきゃいかぬ。そのためには人口、産業をできるだけバランスよく地方に分散しなきゃいかぬということは、私、基本的な国の政策として今後とも堅持すべき政策だと考えられると思います。幾ら何でもちょっと過密過ぎるじゃないかということが言われて久しいのだけれども、なかなかそれができなかった。しかし、一方でそういう努力を続けながらも、やはりこの地域の産業、工場を、その時期の、時代の要請に応じてリストラその他生き残るための具体的な経営転換を図っていくという必要も当然ございます。先生おっしゃるとおりでございます。
 私どもとしては、この工業制限法というものは、そういう全体の国土政策の流れで人口、産業の過度の集中を防止するという思想は依然として重要性を失わないと思っておりますが、だからといって個別の現在立地している企業のリストラまで、細かいところまで、ああやってはいけない、こうやってはいけないという趣旨でもなかろうかというふうに思っておりまして、今一々先生から御指摘いただいた諸点、私どもも十分承知しておるつもりですけれども、都県知事、市長、そういった方々との情報連絡もよくしておりますし、また商工会議所などからもいろいろそういう御要望も聞いていますし、大企業からも要望を聞いている。そして、きょう先生からいろいろ御指摘をいただきましたから、さらにその運用の弾力化といいますか、そういったリストラに支障のない形で運用の弾力化に向けて努力していきたいと思います。
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上田勇#25
○上田(勇)分科員 ぜひともやはり、こうした地域の経済の活力を維持していくと同時に、市民に開かれた町づくりをしていくために、その規制の問題についても前向きな御検討をお願いしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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野呂田芳成#26
○野呂田主査 これにて上田勇君の質疑は終了いたしました。
 次に、大野由利子君。
 ちょっと皆さんにお断り申し上げますが、大野さんがちょっと腰の調子が悪いものですから、座ったままでの御発言をお許しいただきたいと思います。
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大野由利子#27
○大野(由)分科員 済みません。今委員長からお
話がございましたように、ちょっとぎっくり腰になって、大分よくなったのですが、立ったり座ったりが大変つらいものですから、最初だけで、後は座ったまま質問をさせていただきたいと思いますので、大変失礼ですが、御容赦いただきたいと思います。
 初めに、私、三多摩選出の国会議員でございます。小澤長官と同じ選挙区で、本当に何かとお世話にもなっておりますが、この三多摩の地、立川の地に国土庁の災害対策本部の予備施設がございます。通常、立川広域防災基地、このように言われているわけでございますが、この立川の広域防災基地でございますが、すぐ近くに立川断層が走っているということでいろいろ心配されているわけでございます。
 今回の阪神大震災におきましても、断層の大体二百メーターから三百メーターの幅にわたって被害が非常に集中しておりまして、倒壊家屋五割以上がこの断層の幅二百メーターから三百メーター、そういう状況であるわけですが、国土庁から出されましたパンフレットを見ますと、この「立川広域防災基地」というパンフレットの中に、「立川広域防災基地は地質、気象などの優れた立地条件を考慮して」云々、このようにあるわけですけれども、この立川の地に決められた背景というのにどういう背景があったのかまた、震度七を想定してこの施設がつくられたのかどうかについて、初めに伺いたいと思います。
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村瀬興一#28
○村瀬政府委員 立川の政府の災害対策本部予備施設でございますけれども、南関東地域直下の地震等によって著しい被害が生ずるといったような場合におきましても、霞が関か立川かいずれか一方は生き残って機能するというふうな考え方でございます。そういった意味で、距離が三十キロばかり離れておりますので、関東大震災のような地震が起きましても、あるいは直下型の地震でももちろんでございますけれども、両方がだめになるというようなことはないというふうな考え方でつくっておるところでございます。
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大野由利子#29
○大野(由)分科員 もう一つ、震度七を想定してっくられたかどうか。
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