竹山裕の発言 (大蔵委員会)

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○竹山裕君 委員派遣の報告に入ります前に、当委員会が昨年十二月に参りました派遣地の関係行政機関等が去る一月十七日の兵庫県南部地震で罹災し、その犠牲者がおられます。ここに改めてその方の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
 今回の大震災前に実施しました委員派遣について、その概要を申し上げます。
 委員派遣は、昨年の十二月十四日から十五日までの二日間にわたり、京都府及び大阪府に参りました。派遣委員は、西田委員長、志苫理事、白浜理事、増岡委員、吉岡委員及び私、竹山の六名であります。派遣地におきましては、近畿財務局、大阪国税局、大阪国税不服審判所、神戸税関、大阪税関、造幣局及び日本たばこ産業株式会社関西営業本部からそれぞれ管内の概況説明を聴取するとともに、京都の金融機関との懇談会を行ったほか、関西空港税関支署、造幣局工場及び月桂冠株式会社の酒造工場を視察いたしました。
 まず、近畿地域の経済状況等について申し上げます。
 近畿財務局の管轄区域は、大阪府を初め二府四県に及んでおり、その面積は二万七千平方キロメートル、人口は二千万人で、全国比で見ると、面積が七・二%であるのに対して人口は一六・五%を占めており、人口密度では、一平方キロメートル当たり七百五十七人で、全国平均の三百三十人を大きく上回っております。
 近畿経済の規模は、製造品出荷額や一般卸売業年間販売額など多くの指標において、総じて全国の二割前後のウエートを有しており、関東と並んで二大中心地として重要な役割を果たしております。
 近畿財務局からの説明におきましては、急増する相続税物納財産の処理と不良債権問題処理に関する金融機関の検査・指導が当面の課題として挙げられました。
 近畿管内における物納の引き受け件数は、平成四年度から急増しており、五年度におきましては五百件、二十五万六千平方メートルとなっております。これら物納不動産の処理方法としては、一般競争入札のほか、小規模宅地を対象とした価格公示売り払い方式により早期売却を図っているとのことでした。
 また、近畿管内における地銀、第二地銀の破綻先債権額は、平成六年九月期で二千七百六十五億円と、同年三月期に比べ二・二%の増加にとどまっており、その増勢は鈍化しているものの、処理に当たっては厳しい経営努力と相当の調整期間が必要とのことでありました。
 次に、税務行政についてであります。管内の平成五年度の徴収決定済み額は、十一兆二千二百九十七億円と、全国に占める割合は一八・二%であり、対前年度比二・三%の減少となっております。これを税目別に見ますと、法人税の落ち込みが大きくなっており、また、酒税につきましては、管内に大手酒造メーカーが多数存在していることもあり、全国に占める割合は二四・六%と高くなっております。
 一方、平成五年度の国税不服審査請求の発生件数は五百二十五件、前年度からの繰り越しが六百四十一件あり、このうち四百四十三件を処理しております。取り消しの状況としましては、例年、全部取り消しと一部取り消しを合わせて一〇%程度であるとのことであります。
 次に、税関行政についてであります。
 神戸税関は、山口県を除く中国・四国地方と兵庫県を管轄しており、管内の港の数は各税関の中で最多となっております。
 大阪税関は、大阪府を初め二府六県を管轄しており、管内の特色としては、地域別輸出入貿易額に占める東南アジアの割合が三六%と、全国平均の二九%に比べて高くなっているなど、東南アジアとの結びつきが強いことが挙げられます。
 また、両税関においては、麻薬類・けん銃等の社会悪物品の摘発に努力しているとのことであり、最近の主な水際検挙事例の開陳がありました。
 関西空港税関支署は、大阪税関の一支署として空港内における貨物の通関や密輸の取り締まりなどの業務に従事しており、麻薬探知犬管理センターも設置されております。なお、関西国際空港は我が国で初めての本格的な二十四時間空港であり、将来、ハブ空港として機能することが期待されており、同税関の業務はさらにその重要性が高まってくるものと思われます。
 次に、造幣事業についてであります。造幣局は明治四年に創業され、貨幣の製造のほか、勲章・褒章及び金属工芸品の製造等を行っております。工場につきましては、長期計画を策定し、設備の更新や効率的な生産体制の推進をしているとのことでした。また、毎年、桜の開花時期には構内通路を一般市民に開放しており、桜の通り抜けとして市民に親しまれております。
 以上、各行政分野について申し上げましたが、共通して言えますことは、それぞれの機関とも行政需要が多様化、高度化し、業務量が増大する一方、定員は横ばいないしは減少傾向をたどっているということであります。関係当局は、これらに対応するため、効率的な業務運営に努めているとのことでありました。
 次に、たばこ・酒事業についてであります。平成五年度のたばこの販売数量は四百七十一億本、販売代金は五千二百八十七億円と、全国に占める割合はいずれも一七・三%となっております。なお、葉たばこの耕作面積は全国比で〇・六%であり、年々減ってきているとのことでありました。一方、平成五年度の塩の販売数量は、国内塩九万七千トン、輸入塩五万三千トンであり、全国に占める割合は、それぞれ一一・五%、一三・〇%となっております。
 京都の金融機関との懇談会におきましては、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行及び信用金庫の各代表から、金融自由化への対応、地域経済の現状等について意見が述べられました。共通した意見、要望としては、平成六年十月に預金金利の自由化が完了したことに関連し、郵便貯金の金利決定方式を見直してもらいたいこと、また、官業である郵便貯金は民業の補完に徹すべきことなど、郵便貯金との関係に関するものが多数を占めました。
 最後に、月桂冠株式会社につきまして申し上げますと、当社は創業が江戸寛永年間にさかのぼるなど古い歴史を有する会社であり、年間の売上高は八万七千キロリットル、五百八十億円と大規模なものになっております。また、大倉酒造研究所などにおいて、絶えざる技術革新を進め、品質の向上に努めているとのことであります。
 以上、概略を申し述べましたが、今回の派遣におきまして調査に御協力いただきました関係行政機関、団体及び事業所の方々に対し、この席をかりて厚く御礼申し上げ、派遣報告を終わります。

発言情報

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発言者: 竹山裕

speaker_id: 34558

日付: 1995-02-09

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会