村山富市の発言 (本会議)

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○国務大臣(村山富市君) 矢原議員の質問にお答えする前に、今もお話がございましたように、五千三百人を超す方々が亡くなられ、想像を絶する大きな被害をもたらしました阪神・淡路地区の地震が発生をしましてから、ちょうど一カ月を迎えました。改めて、亡くなられた方々や遺族の方々に謹んで哀悼の誠をささげたいと思います。また、負傷された方々や被災された方々に対しましてもお見舞いを申し上げたいと思います。
 また、みずから被災をされたにもかかわらず不眠不休で救援や復旧に取り組んでおります県、市町村の職員、消防署、警察、自衛隊の皆さん、そして医療関係の皆さん、そしてさらに、全国から駆けつけてこれまた献身的に救援活動に携わっておりますボランティアの皆さん方に、改めて心から感謝を申し上げたいと思います。
 国も国会も一体となって必要な救援対策と復興に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えておりますから、被災地の皆さん方も元気を出して頑張っていただきたいと心からお願い申し上げたいと思います。
 続いて御質問にお答えを申し上げたいと思いますが、今回の大震災では前例にこだわらない措置をとるべきではないかとの御質問でございます。
 今回の地震発生後、直ちに非常災害対策本部を設置をいたしまして、当面の応急対策を講じてまいりました。また、私自身が本部長となり全閣僚により構成される緊急対策本部を設け、さらには現地対策本部を神戸市に設置をし、また新たに兵庫県南部地震対策担当大臣を任命をいたしまして非常災害対策本部長に充てるなど、政府一体となって被災者の救援対策や復旧対策に全力を挙げてきたところでございます。
 さらに、地震発生後一カ月を経過をし、被災地の総合的、計画的な復興について地元自治体を支援をしながら、国としても一体となって取り組んでいく必要があることから、復興のための施策に関する総合調整を実施する阪神・淡路復興対策本部を設置することといたしました。あわせて、有識者の方々による復興委員会も発足をさせたものでございます。
 こうした措置は、これまでの前例にとらわれない措置でありまして、政府といたしましては、引き続き被災者の救援対策と復旧・復興対策に万全を期してまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、危機管理体制についての御質問でございますが、今回の地震発生以来、私は災害対策の最高責任者として、迅速かつ的確な対策を講じるため、可能な限りの努力をしてまいりました。また、関係閣僚にも、やれることはすべてやり尽くす決意で取り組むようお願いをしたところでございます。
 しかしながら、災害発生当初の対応についていろいろな御意見と御批判があることは、私も十分承知をいたしております。それだけに、今後は、政府及び関係機関が一体となって災害に迅速かつ的確に対応できるよう、情報収集及び伝達体制のあり方など、今後の教訓として見直すべきところは率直に見直すことによって災害時の危機管理体制の充実強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、避難生活についてのお尋ねでございますが、避難所等で不便な暮らしを余儀なくされている被災者の方々の生活の安定を目指し、関係省庁の緊密な連絡のもと、民間の全面的な協力もいただきながら、住宅の確保対策に全力を挙げているところでございます。
 このうち、応急仮設住宅の設置につきましては、約四万戸の設置計画を立て、約三万戸につきましては既に発注もし、三月中の完成を目指して最大限の努力を傾注いたしております。残りの一万戸につきましても、速やかに関係機関と調整の上、用地を確保し、発注することといたしておるところでございます。
 このほか、公営や公団の住宅の確保にも万全を期して、一日も早く平常生活の回復を図ってまいりたいと、全力を挙げて取り組んでおるところでございます。
 次に、水道の災害復旧事業に関するお尋ねでありますが、政府といたしましても、地元自治体と一体となりまして地震発生直後から復旧作業に全力を挙げ、一日も早い断水解消を目指してきておるところでございます。今後、必要な支援策につきましては、今回の地震による被害の甚大性にかんがみまして、特例的措置の検討を行うなど適切な対応を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、日本型災害救助隊組織についての御質問でありますが、自衛隊は、我が国の防衛とともに、必要な場合、災害派遣等を実施することを任務といたしておりまして、平素から所要の防衛の態勢をとるとともに、その組織、装備や能力を生かして、広範多岐にわたる災害派遣活動をこれまでも行ってきたところでございます。したがって、災害救援や復旧のための組織をつくるということについては、一つの考え方であると思いますが、現状に照らして慎重な検討が必要な課題であると考えておるところでございます。
 次に、兵庫県復興計画に対しての支援姿勢についてお尋ねがございましたが、現在、地元兵庫県におきましては、今回の大震災を教訓として、災害に強い町づくり等を理念とする長期的ビジョンに立った復興計画の策定に着手していると聞いております。
 阪神・淡路大震災復興の基本方針及び組織に関する法律案においては、復興の基本理念として、国と地方公共団体が適切な役割分担のもとに地域住民の意向を尊重しつつ協同して行われるべきものであると掲げております。また、復興対策本部の事務につきましても、関係地方公共団体が行う復興事業への国の支援に関する総合調整を内容として掲げておるところでございます。
 したがって、今後発足する復興対策本部は、こういった考え方を踏まえ、地元地方公共団体の主体性を尊重しつつ、これを最大限支援するとともに、また、国として行うべき施策を積極的に推進していくということを基本姿勢として進めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、被災市街地復興特別措置法案についての御質問でございますが、本法案は、市街地の面的整備による公共施設やオープンスペースの確保、再開発事業の機動的な実施などにより復興を進めようとするものでございます。これにより、災害に強い町づくりが推進されるものと考えております。
 建築物や道路橋などの公共施設の地震に対する安全性につきましては、専門家の英知を集め、被災原因を徹底的に究明をし、災害に強い国土づくりに向けて必要な措置を講じてまいる所存でございます。
 次に、災害に強い国土づくりについてのお尋ねでありますが、政府といたしましては、現在、国土審議会におきまして、平成八年度中を目途に、来るべき二十一世紀にふさわしい国土づくりの指針を示す新しい全国総合開発計画の策定作業を進めているところでございます。
 国民の生命と財産の安全確保は国土づくりの基本であり、新しい全総計画においても、安全で質の高い国土の形成が最も重要な課題であると考えております。したがって、新しい全総計画の策定に当たりましては、今回の阪神・淡路大震災を初めとする最近の一連の災害についての経験等を踏まえ、首都機能の維持対策を含め、災害に強い国土づくりを行うべく鋭意努力してまいる所存であります。
 また、国会等の移転につきましても、国会等の移転に関する法律に基づいて設置をされました国会等移転調査会におきまして調査、審議が鋭意進められておりますが、引き続き内閣の重要課題の一つとして推進をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、神戸を全国に誇れる防災都市づくりのモデルとするため国は財政面で強力な支援を行うべきではないかとの御質問でありますが、政府といたしましては、現在、今回の大震災に対処するための特別の財政援助等を定める法律案等の準備を急いでいるところでございます。さらに、必要となる財政措置につきましては、平成六年度第二次補正予算の編成作業に鋭意取り組んでおりまして、本日中にもその骨格を固め、二十四日にも国会に提出をしたいと考えておるところでございます。
 これらの措置は、被災地の復興の基盤づくりや被災者の生活再建になくてはならない措置でございますので、国会の御協力をいただいて速やかな成立をお願い申し上げたいと考えておるところでございます。
 次に、瓦れきの処理についてのお尋ねでありますが、今回の震災につきましては、被災規模が極めて甚大であり、都市機能が麻痺し、社会全体に与える影響が多大なことから、特例的に個人や中小企業の損壊建物等の解体処理については自己負担なしに公費負担によるところとしたところでございます。
 これに要しまする費用につきましては、国がその二分の一を補助することといたしておりまするが、残りの二分の一につきましても地方債の発行が認められ、その一定割合は地方交付税による措置が行われることとなっておりまして、国としても適切に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、港湾施設の復旧に対する支援についてのお尋ねでありますが、民間所有の港湾施設におきましては大きな被害が発生しているところでもございますから、神戸港等の復興の観点から特に重要なものにつきましては、日本開発銀行からの低利融資による支援を可能とする方向で検討いたしておりまして、国が対応すべき施設の復旧とあわせ、全体としてできる限り早い復旧ができるよう取り組んでまいる所存でございます。
 次に、復興財源に関するお尋ねでありますが、今回の地震災害につきましては、財政的にも必要な措置を適時適切に講ずる所存であり、その一環として、六年度第二次補正予算の編成作業に鋭意取り組んでいるところでございます。この第二次補正予算に関しましては、現在最終的な詰めを行っている段階であり、本日中にその骨格を固めたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、財源に支障を来すことのないよう対応してまいりたいと考えているところでございます。
 今後とも、復興のための財源措置を考えるに当たりましては、必要な財源はきちんと確保する、また、財源の求め方は国民の理解が得られるものとするということを基本として、幅広い見地から検討してまいりたいと考えておるところでございます。
 さらに、兵庫県の提唱する基金の設置についてのお尋ねがございましたが、地元兵庫県などの地方公共団体の基金設置の構想につきましては、地元地方公共団体において被災者のニーズなどを勘案しながら具体的な検討を進めているところと聞いておりますが、その考え方や内容が具体化した段階で、政府といたしましても各般にわたる災害救助対策、災害復旧・復興対策等の一環として、雲仙の際の財政措置なども参考としながら適切な支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、関西にオリンピックを誘致すべきではないかとのお尋ねでありますが、オリンピックヘの開催立候補は、国際オリンピック委員会のオリンピック憲章により、開催を希望する都市が、その国のオリンピック委員会、日本の場合は日本オリンピック委員会の承認を得て行うものとされております。したがって、まず、関西地区においてオリンピックの開催を希望することについて、地元の皆さんの声を十分集約することが必要ではないかと考えておるところでございます。
 残余の質問につきましては、各関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣井出正一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 113215254X00519950217_010

発言者: 村山富市

speaker_id: 16399

日付: 1995-02-17

院: 参議院

会議名: 本会議