村山富市の発言 (本会議)
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○国務大臣(村山富市君) 横尾議員の質問にお答えを申し上げます。
まず、災害対策の推進についての基本姿勢について御質問でございますが、今回の災害対策基本法の改正は、人命救助等への影響を考慮して、緊急に対応する必要があるものとして、道路上の放置車両等に関する規定の改正を行うことにしたものでございます。その他の項目につきましても、防災問題懇談会での議論を踏まえて必要な検討を行った上で適切に対処してまいります。
また、これまで政府としては、平成六年度の補正予算措置及びさきに採択をいただいた……(発言する者あり)ちょっと静かに聞きなさいよ。さきに採択をいただいた平成七年度補正予算において、緊急に行うべき災害対策について十分な額を計上する等の措置を講じてまいりました。
もとより、我が国は地震など各種災害に見舞われやすく、国民の生命、財産を守ることは国政の基本でございます。今後とも、政府といたしましては全力を挙げて災害対策に取り組んでまいる所存でございます。(発言する者あり)おたくの方からの質問に答えているんだから、静かに聞きなさいよ。
阪神・淡路大震災の政府の対応について御質問でございますが、政府といたしましては、今回の地震発生後、緊急対策本部や現地対策本部を設置するなど、政治のリーダーシップのもとにおいて、政府一体となって地元自治体と緊密な連携をとり、被災者の救援対策と復旧・復興対策に可能な限りの対応を行ってきたところでございます。また、活力ある関西圏の一日も早い再生を目指して阪神・淡路復興対策本部や復興委員会を発足させるなど、これまでの前例にとらわれない措置等をとってまいりました。
ただ、初動期における政府の対応についてはいろいろと御批判や御意見のあることは十分承知をしており、私も機会あるごとに、今回の経験に照らし見直すべきところは率直に見直してまいりたいと申し上げてきたところでございます。このため、大規模地震発生時の第一次情報収集体制の強化と情報連絡体制の整備に関する当面の措置について本年二月に閣議決定を行ったほか、国会の御協力もいただき、平成六年度の補正予算措置及び平成七年度補正予算において緊急に行うべき災害対策について十分な額を計上するなどの措置を講じたところでございます。
また、各種災害対策の基本となる防災基本計画については、中央防災会議に専門委員会を設置をし実戦的な対応が可能となるよう見直しを行っており、近く成案を取りまとめることとしております。また、災害対策基本法の見直しを含む災害対策全般の見直しについては、現在、防災問題懇談会において検討が進められており、本年十月をめどに結論を出すことといたしております。
こうしたことから、今回の法改正は、特に緊急に対処すべきものとして道路上の放置車両等に関する規定の改正を行うこととしたものでございます。今後は、その他の項目についても、防災問題懇談会等での議論を踏まえつつ必要な検討を行った上で適切に対処し、災害対策に万全を期してまいる所存でございます。
次に、「防災の基本方針」と防災基本計画の見直しについての御質問でございますが、「防災の基本方針」は防災基本計画の基礎となるべきもので、これまでも防災基本計画の冒頭に計画の基本構想としてその趣旨が記述されてきたところでございます。今後とも記述してまいる考えであります。
防災基本計画の見直しにつきましては、現在、中央防災会議の防災基本計画専門委員会での検討を踏まえ、事務レベルで作業を行っているところでございます。新たな計画では、このたびの阪神・淡路大震災の経験等にかんがみ、実効性の高い計画とするため必要な施策を可能な限り具体的に記述するなどの見直しを行っており、近く成案を取りまとめることといたしておるところでございます。(発言する者あり)ちょっと静かに聞きなさい。
次に、国に大規模災害等に備える恒久的基金を設置することについての御質問でありますが、災害発生後の対応策につきましては、災害の態様や規模に応じた施策をその都度ごとに的確に講ずる必要がありますが、あらかじめ基金を設け、それによる対応を図ることは、資金の効率性や施策規模の柔軟性の点で問題点が出てくる可能性がございます。
したがって、現時点においては、あらかじめ国の基金を設立するということは困難と言わざるを得ません。むしろ、現行制度の適切な運用により、住民の立場に立ったきめ細かい対応をしてまいりたいと考えているところでございます。
次に、災害緊急時の海外からの支援の受け入れに関する御質問でございますが、このたびの阪神・淡路大震災に際し七十六の国・地域等から支援の申し出があり、そのうち四十四の国・地域からの支援をお受けしたところでございます。不適切な対応が目立ったと言われますが、海外からの支援の申し出につきましては、政府といたしましては、現地における必要性及び対応体制に応じてお受けしたところでございます。
しかしながら、今後より一層円滑な受け入れが行われるよう、現在、海外からの支援につきましてその受け入れ体制の整備に関する事項を防災基本計画の見直しの一環として検討いたしておるところでございます。
次に、災害に関連をして規制緩和のお尋ねがございましたが、公的規制は通常平常時を想定しております。このような平常時の規制については今後とも着実に規制緩和を推進していくつもりでございますが、緊急時の規制のあり方につきましては、今後、運用面、法制面の両面にわたって検討していくべき課題であると考えております。
次に、災害時のボランティア活動の御質問でありますが、今回の阪神・淡路大震災における多くのボランティアの方々の物心両面にわたる支援活動は、応急活動及び復旧活動を迅速かつ的確に行っていく上で重要な役割を担ったと認識をし、感謝いたしておるところでございます。災害時におけるボランティアの活性化を図るため、その活動の自主性を損なわない範囲内で活動環境の整備を行うことが必要であると認識をいたしております。
政府といたしましては、ボランティア問題に関する関係省庁連絡会議を設置し、法的整備等の必要性を含め、その環境整備のあり方について現在検討いたしているほか、災害時のボランティア活動の問題については、現在、中央防災会議の専門委員会で行われている防災基本計画の見直しの中で具体的な措置等について検討されております。また、災害対策基本法の見直しを含む全般的な防災対策の見直しを行っておる防災問題懇談会におきましても、現在、精力的に検討いただいておるところでございます。
次に、ボランティア基本法の制定についてのお尋ねでありますが、今後、国際化や高齢化の進展などの環境変化に適切に対応していくためには、ボランティアや市民公益団体が行う市民公益活動の活性化が重要になると考えております。
政府といたしましては、現在、ボランティア問題に関する関係省庁連絡会議を設置し、法的整備などの必要性を含め、その環境整備のあり方について鋭意検討いたしているところでございます。したがって、今の段階では、議員立法の動きについての見解を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
次に、今回の法改正に係る警察官等の権限についての御質問でございますが、阪神・淡路大震災においては、放置車両や家族等の安否を気遣う大量の車両が緊急車両の通行を妨げる等、災害応急対策に著しい支障を生じたところでございます。
本改正法案は、こうした状況を踏まえ、警察官等に緊急通行車両の円滑な通行を確保するための必要最小限の権限を付与するものでありまして、損失補償の規定も設けているところでございます。
今回の改正は、災害時という非常事態にこうした権限を決めるものであり、万が一にも権限乱用とのそしりを受けることのないよう警察庁等関係省庁を指導していく所存でございます。
次に、山陽新幹線の高架橋等の柱が大きな被害を受けたことについてのお尋ねでございますが、これらの施設は過去最大級の地震に対応した構造となっていましたが、現実にこれだけ多くの被害を受けたことについては政府としても重く受けとめているところでございます。
これらの被災施設の復旧に当たりましては、鉄道施設耐震構造検討委員会の意見を踏まえ、新しい知見によって今回程度の地震に耐えられるよう安全を第一として行ったところでございます。
次に、現行新幹線の安全性総点検とそれに伴う対策についてのお尋ねでありますが、既存の新幹線につきましては、現在、JR各社において施設の耐力等の総点検を鋭意実施いたしておるところでございます。
政府におきましても、現在、運輸省の鉄道施設耐震構造検討委員会において、既存施設の取り扱いを含めて鉄道施設の耐震性の向上について検討中であり、早期にその結論を得て適切な措置を講じてまいりたいと考えておるところでございます。
次に、激甚災害法の対象事業についての御質問でございますが、激甚災害法は、著しく激甚である災害が発生した場合における国の地方公共団体に対する財政援助によりその財政負担を軽減することを目的の一つとしており、このような趣旨を踏まえて同法の支援対象が決められているところでございます。
同法の対象事業の範囲については、同法の制定の経緯・趣旨やこれまでの災害に対する支援措置とのバランス等を踏まえて決められているものであり、その見直しにつきましては、総合的、多角的観点から慎重かつ十分な検討が必要であると考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、防災問題懇談会についての御質問でございますが、同懇談会は、政府として新しい災害対策を策定するに当たって、総理としての立場から、国、地方公共団体等における防災体制のあり方を見定めていくため、各界各層を代表する有識者の方々の広範かつ多様な御議論をいただき、御意見を伺うために設置することとしたものでございます。必ずしも法的位置づけが必要であるとは考えておりません。
同懇談会では、法律面のみならず、運用の実態まで踏み込んで自由な立場で幅広く検討いただいておりますが、十月をめどに御提言をいただくことといたしており、政府部内でその提言を十分吟味検討し、新たな災害対策の策定に反映させていきたいと考えておるところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
以下の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣小澤潔君登壇、拍手〕