前島英三郎の発言 (予算委員会)

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○前島英三郎君 ことしじゅうにはまとめようではないかという思いに立って我々も頑張りたいと思うんですが、しかし二十一世紀を展望したビジョンを論じているわけでありますから、また、来るべき二十一世紀をどのような社会にしたいのす。
 研究会の報告では、中身はなかなかいいんですよ、いいんですが、新介護システムの基本理念としてこういうことを言っているんです。
 高齢者が自らの有する能力を最大限活かし、自らが望む環境で、人生を尊厳を持って過ごすことができるような長寿社会の実現が強く求められている。
 そのためには、これまで述べてきたように、介護に関連する既存制度の枠組みの中での対応では限界があることから、新たな基本理念の下で関連制度を再編成し、二十一世紀に向けた「新介護システム」の創設を目指すことが適当である。こういうことをうたっている。なかなかいいんですよ。いいんですが、これはこれで正しいと思うんですけれども、実は、高齢者の自立とかあるいはみずからの選択ということは大切でありますが、私としてはもう少し人と人との横のつながりということを重視すべきじゃないかという気がいたしておるんです。
   〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕
 研究会報告書をもう少し読み進むと、「重度の障害を有する高齢者であっても、例えば、車椅子で外出し、好きな買い物ができ、友人に会い、地域社会の一員として様々な活動に参加するなど、自分の生活を楽しむことができるような」云々と書いてあるんですね。私はむしろこのあたりに本質があるというふうな気がするんです。
 実は、その新介護システムを構築していく中において介護ということを考えますと、基本はやっぱり障害者の介護ということが、今まで論じてきたことがそのベースにはあるんですね。ところが、これは六十五歳以上のお年寄りの一つの高齢化時代への介護の研究報告なものですから、十歳でも介護の必要な人がいるし、七十歳でも介護の要らない人がいるということが欠落しているんです。つまり、あなたは年寄りにならないと介護はしませんよということに誤解されがちなところがこの研究会報告。
 なかなかいいんですが、これはそっくりやっぱりノーマライゼーションというか、障害者とあるいはお年寄りの政策というのは私は車の両輪だと思いますよ。お年寄りの住みよい町は障害者に住みよいし、障害者にやさしい町はお年寄りにもやさしい町なんです。肉体的なハンディキャップというのはそれは障害を持つことですから、障害を持ってそのお年寄りが介護のサービスを受けて町へ出るということは、障害者はだめですよ、お年寄りだけですよということではないと思うんです。
 その辺が、どうも介護の理念というものがこの研究会報告の中では欠落しておるものですから、全体を介護というとらえ方でここに障害者も含めるといい報告なんです。ところが障害者という部分は、慎重な検討を要す、障害者の介護は慎重な検討を要すと、最後に一行で片づけられているものですから、これから我々も議論しなければならないことなんですが、総理はどんなふうに今、私のこの研究会報告のあらましをお聞きになってお感じになりましたか。

発言情報

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発言者: 前島英三郎

speaker_id: 8273

日付: 1995-03-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会