武村正義の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおり、これは御商売に限らず、公務員も政治も含めてあらゆる世界がそうでありますが、いわばそれぞれの責任といいますか、人の道をきちっと全うすることがいかに大事かということを改めて教えてくれているものと思います。モラルハザードというのは難しい英語でございますが、こうした道徳観の欠如をどう見るか、そしてそういうものを防止する、防いでいくためにはどうしたらいいのかということがこの事件からも大きな教訓にならなければいけないというふうに思っております。
今、モラルハザードがこの事件によって拡大しているというとらえ方もあるかもしれませんが、やはり過去のせいにするつもりはありませんが、あのバブルという経済状況の中でさまざまな融資が行われて、土地を中心にした金の動きが行われて、そういう中にさまざまな人が存在して、今振り返るとどう見ても常軌を逸しているといいますか、乱脈、異常としか言いようのない事態がまざまざとこの事件によって浮かび上がってきているというふうに認識をいたします。
単なる道徳の問題、これは経営者としてのそういうモラルの問題がありますが、今御指摘のように、法に触れている、刑法のことはまだ今後のテーマでありますけれども、少なくとも私どもの所管する限りにおきましても、自己資本の比率によって定められている基準からいっても過剰な融資が何件か明らかでありますし、協同組合としては預金者も会員以外は二割というルールを超えております。融資先も二割を超えております。あるいは役員が、理事長がみずから関係する企業に融資をする場合には事前にきちっと理事会を開いて、そこで正式な了解をとってでしか融資はしてはならないと法で決められておるわけでありますが、これも法を超えております。等々、検査との絡みでこういう条文には罰則がないというのが一つの問題、議論の対象になるかもしれませんが、罰則があろうとなかろうと法で禁止していることを破っているということは明らかであります。そのことも厳しく見詰めなければならないと思っております。
大蔵省の職員、処分はさせていただきましたが、これもそういう次元でとらえるならばまさに社会規範を犯しているといいますか、健全な国民の常識から見てその枠を超えているというふうに私どもは判断をせざるを得なかったわけであります。
改めて、行政官、公務員といわゆる民間人とのつき合いについても一定の節度が要ると。法で禁止していないにしましても、今こういう人と会食をすればどういう誤解を与えるか、一回一回、一つ一つの事例について厳しくみずからに問いかけながらやはり行動をしてもらわなければいけないということを教えてくれたと思っております。
いずれにしましても、難しい英語で、モラルハザードという言葉で議論をするのは避けますが、このことが一面大変大きなテーマである、この事件から学ぶべき、反省すべき、また出直しをすべき大変大事なテーマだということを強く感ずる次第であります。