尾身幸次の発言 (科学技術委員会)
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○尾身議員 ただいま臼井先生のおっしゃいましたことは大変に大事な点でございまして、私どもがこの科学技術基本法の議論をするに当たりまして、科学技術研究開発に要する資金の確保を立法府としてどう位置づけていくかという、大変に重要な問題に直面をしてきたわけでございます。
そこで、先ほど申しましたように、基本計画の実施に要する経費に関しましては、第九条の第六項という項目を設けて、最大限の努力をするべきであるという規定を盛り込んでいるわけでございますが、では、基本計画に資金的なものをどういうふうに書くかという問題につきまして、かなりの議論があったわけでございます。
もとより、現実に基本計画をつくる段階では所要の手続を経ましてつくるわけでございまして、基本計画の内容そのものを法律に書くわけにはいかないわけでございますけれども、立法府といたしましては、この基本計画は十年程度を見通した五年間の計画といたし、その作成に当たっては、この計画に基づき我が国が科学技術創造立国を目指すため、政府の研究開発投資額の抜本的拡充を図るべく、この基本計画の中に、例えば講ずべき施策とか、あるいは資金規模等を含めまして、できるだけ具体的な記述を行うよう努めるべきであるというふうに考えております。そして、その具体的な記述を行いました基本計画に基づきまして必要な資金の手当てをするよう、政府に求めてまいりたいと考えているわけでございます。
我が国の研究開発投資は全体としては、GNP対比で見ましても一九九三年に約十三・七兆円となっておりまして、GNP比二・八五%ということで、先進国に比べましてトータルとしては遜色のない水準になっておりますが、内容を見ますと、我が国の場合には政府と民間の比率が二対八ということになっておりまして、ほかの諸国が大体四対大前後になっているのと比べまして、パブリックセクターの研究開発投資額が比率的に見てその半分になっているという現状にございます。そういうわけで、パブリックセクターの研究開発投資をさらに充実強化すべきであるということも、この基本法の基本的な考え方にあるわけでございます。
そういうわけでございますので、この科学技術基本法が成立をいたしますれば、今までございました科学技術に関しますいわゆる予算のシーリングの問題につきましても、この基本法の科学技術創造立国を目指すという基本的な考え方に基づきまして、そのシーリングの見直しも実現されていくと期待をしているわけでございますし、私どももその方向で努力をしていきたいと考えているわけでございまして、ぜひそういう意味で委員の諸先生方の御協力をお願いをする次第でございます。