村山富市の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(村山富市君) 松田議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず第一に、国連五十周年記念総会特別会合出席の機会に、なぜ日米首脳会談が行われなかったのかとのお尋ねでありますが、確かに、先般の私のニューヨーク訪問の際には、日米双方の日程の都合もあり、また、予算委員会で外務大臣が答弁されましたように、十一月には日米首脳会談が行われることが既に決定をいたしておりますから、短時間であいさつ程度の会合では意味がないんではないかというようなこともございまして、首脳会談は行われませんでした。しかし、私はクリントン大統領との間で既に四回の首脳会談を行っており、首脳間の意思疎通、コミュニケーションは十分行っていると考えております。
 次に、クリントン大統領訪日の際の日米安保に関する共同文書についての御質問でありますが、冷戦後も依然として不安定要因を内包する今日の国際社会において、日米安保体制は我が国の安全の確保にとり不可欠でございます。また、日米安保体制は、国際社会における広範な日米協力関係の政治的基盤ともなっており、さらに、アジア・太平洋地域における安定要因としての米国の存在を確保し、この地域の平和と繁栄を促進するためにも不可欠であると認識をいたしております。
 クリントン大統領が来日される際は、首脳レベルで、このような日米安保体制の重要な意義を改めて確認し、安全保障分野での日米協力関係を深めていくこととしたいと考えております。この際、何らかの共同文書を発出することとなれば、日米安保体制の重要性についての両国国民の理解を深めるという観点からも極めて有意義であると考えております。
 他方、この共同文書の内容、形式につきましては、いまだ米側と協議を行っているところであり、このような段階で、共同文書に盛り込まれる具体的内容について予断を与えるような発言を行うことは適当でないと考えております。
 次に、在日米軍駐留経費負担についての御質問でございますが、これは米軍の我が国における駐留を支える大きな柱であって、御指摘のとおり、日米安保体制の円滑かつ効果的運用を確保していく上で極めて重要であると認識をいたしております。このような観点から、これまでも自主的にできる限りの努力を払ってきたところでありますが、今後とも適切に対応してまいる所存でございます。
 次に。日米安保と米軍の必要性について国民の皆様にわかりやすく説明してはどうかとの御質問でございますが、御指摘のとおり、日米安保体制を円滑かつ効果的に運用していくためには幅広い国民の理解を得ることが必要であることは、申し上げるまでもございません。日米両国政府は、ここ一年間について見ましても、さまざまな形での安保対話を集中的に行ってきたところでございますが、このような対話の内容については、国民の皆様の日米安保体制に対する関心を高め理解を深めるとの観点から、可能な限り公表をしてきたところでございます。さらに今後とも、御指摘も踏まえ、広報の面でさらにいかなる方法があるのか、鋭意工夫検討してまいりたいと考えております。
 次に、日米地位協定の見直し問題への政府の対応についての御指摘でございますが、政府といたしましては、先般の沖縄における児童暴行事件を許すべからざるものであるとの認識を持って、日米地位協定のもとにおける刑事裁判手続の改善について米側と真剣かつ精力的に協議をし、その結果、先週、我が国の関心にこたえる形での手続の改善を見た次第でありまして、政府といたしましては、誠意を持って懸命にこの問題に取り組んできたと考えておる次第であります。
 次に、大田知事が署名押印を拒否したことについてのお尋ねでありますが、同知事は署名押印拒否について、国の機関委任事務として定型的に処理するには多くの問題を内包しており、この際、沖縄県に余りにも過重な負担を強いている米軍基地のあり方を厳しく問わざるを得ないとして拒否をされたと理解をいたしております。
 本件に関する私の考えといたしましては、これまでも再三申し述べてきたところでございますが、戦前、戦中、戦後を通じて沖縄の置かれてきた立場というものを十分に理解しているつもりではありますが、十一月四日に予定されている沖縄県知事との会談におきまして、あくまで同県が抱えている基地問題等について誠心誠意話し合いを行い、我が国として条約上の義務を履行できないような事態が生じないよう最大限の努力を払う所存でございます。
 次に、先般の衆議院予算委員会における私の答弁についての御質問でありますが、御指摘の答弁において私が申し上げましたのは、政府として、刑事裁判手続以外の問題につきましても、日米安保条約の目的達成との調和を図りながら、改善に
向け米側と真剣に協議を行っていきたいとの趣旨を述べたものでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、四日の大田知事との会談内容及び署名手続のタイムリミットについてのお尋ねでありますが、代理署名問題については、これまでも申し述べておりますとおり、国と県との間において訴訟となるような事態を招くことは望ましいことではないと考えております。この代理署名につきましては、法に基づく手続についてのタイムリミットは迫っておりますが、十一月四日に予定されている沖縄県知事との会談においては、あくまで同県が抱える基地問題等について誠心誠意話し合いを行い、同知事の理解を得、我が国として条約上の義務を履行できないような事態が生じないよう最大限の努力を払ってまいるつもりでございます。
 次に、沖縄の振興策についてのお尋ねでありますが、沖縄の振興開発につきましては、沖縄の置かれておる特殊事情を踏まえ、これまで沖縄振興開発計画に基づき、毎年度所要の予算……(発言する者あり)これは質問にないそうでありますから、答弁はやめます。差しとめます。(発言する者あり)

発言情報

speech_id: 113405254X01119951102_006

発言者: 村山富市

speaker_id: 16399

日付: 1995-11-02

院: 衆議院

会議名: 本会議