林寛子の発言 (科学技術特別委員会)
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○林寛子君 長い間かかって科学技術立国が叫ばれながら、我が国には科学技術基本法、かつて閣法で出されましたけれども、これは成立いたしませんでした。そして、我が国が科学技術を振興して、皆さんの御努力あるいは産業界の努力、あらゆることでどうにか今日まで来たわけでございます。御存じのとおり、冷戦の終結に伴って、私どもは新産業の創出、そしてまた雇用の確保あるいは環境問題の解決など世界的に大きな課題が、現在は各国がそれに関して注目しているところでありますけれども、今までと違って目先の成果にとらわれない、あるいは革新的な研究を推進する体制が今こそ必要なんだと私たちは痛感しております。
今までの日本の科学技術の開発というもの、あるいは研究開発というものは、先ほどもお話に出ましたように、研究開発の八割は産業界保の負担、そしてまた大学や国立研究機関の研究費の政府負担は二割。欧米に比べて政府の負担は約半分。日本の産業政策というものは今日まであったとしても、科学技術政策がなかったと言われても仕方がないような証拠の数字が出ているんだろうと思います。そして私は、今まで科学技術は経済面だけが前面に出て、文化的側面は皆無であったと言っても過言ではないと思います。
しかも今、鹿熊委員と提案者の質疑を拝聴しておりまして特に感じたことは、科学技術基本法というのは国の根本的な政策である、科学技術政策は長期的なもので単年度では終わらない、そういうものが国の基本計画であれば、なぜこれが閣法でなかったのか、なぜ政府提出でないのか、なぜ議員立法にしなければならなかったのか。そこに私は日本の科学技術政策の貧困さがあらわれてきているのではないか。あるいは科学技術庁が政府の中において単独で提案するに足りる力がないのか。あるいは現状の政府が縦割りで、科学技術基本法は各省庁の縄張り争いで提出できないような状況にあるのか。この基本法というものを議員立法にしなければならなかったそれこそが、私は日本の科学技術政策の貧困の一因であると今痛感しております。
そういう意味で、努力せられた提案者の皆さん方に、なぜ議員立法であったか、そして今日まで基本法がなくて来たのに、なぜ科学技術基本法なのかということを、できれば端的にお答えいただきたいと思います。