科学技術特別委員会
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会
会議録情報#0
平成七年十一月一日(水曜日)
午後一時開会
—————————————
委員の異動
十一月一日
辞任 補欠選任
山本 正和君 三重野栄子君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 長谷川 清君
理 事
鹿熊 安正君
吉川 芳男君
石田 美栄君
川橋 幸子君
委 員
海老原義彦君
岡部 三郎君
沓掛 哲男君
河本 三郎君
志村 哲良君
楢崎 泰昌君
松村 龍二君
友部 達夫君
林 寛子君
山崎 力君
三重野栄子君
峰崎 直樹君
阿部 幸代君
立木 洋君
佐藤 道夫君
衆議院議員
発 議 者 尾身 幸次君
発 議 者 原田昇左右君
発 議 者 今村 修君
発 議 者 渡海紀三朗君
発 議 者 鮫島 宗明君
国務大臣
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 浦野 烋興君
政府委員
科学技術庁長官
官房長 石井 敏弘君
科学技術庁長官
官房審議官 青江 茂君
科学技術庁科学
技術政策局長 落合 俊雄君
科学技術庁科学
技術振興局長 工藤 尚武君
科学技術庁研究
開発局長 加藤 康宏君
科学技術庁原子
力局長 岡崎 俊雄君
科学技術庁原子
力安全局長 宮林 正恭君
事務局側
第三特別調査室
長 塩入 武三君
—————————————
本日の会議に付した案件
○科学技術基本法案(衆議院提出)
○科学技術振興対策樹立に関する調査
(核燃料リサイクル政策に関する件)
(アジア諸国における原子力開発利用に関する
件)
(戦略的基礎研究推進制度に関する件)
(国際熱核融合炉計画に関する件)
(高レベル放射性廃棄物の処分に関する件)
(原子力発電所の安全性に関する件)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
十一月一日
辞任 補欠選任
山本 正和君 三重野栄子君
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出席者は左のとおり。
委員長 長谷川 清君
理 事
鹿熊 安正君
吉川 芳男君
石田 美栄君
川橋 幸子君
委 員
海老原義彦君
岡部 三郎君
沓掛 哲男君
河本 三郎君
志村 哲良君
楢崎 泰昌君
松村 龍二君
友部 達夫君
林 寛子君
山崎 力君
三重野栄子君
峰崎 直樹君
阿部 幸代君
立木 洋君
佐藤 道夫君
衆議院議員
発 議 者 尾身 幸次君
発 議 者 原田昇左右君
発 議 者 今村 修君
発 議 者 渡海紀三朗君
発 議 者 鮫島 宗明君
国務大臣
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 浦野 烋興君
政府委員
科学技術庁長官
官房長 石井 敏弘君
科学技術庁長官
官房審議官 青江 茂君
科学技術庁科学
技術政策局長 落合 俊雄君
科学技術庁科学
技術振興局長 工藤 尚武君
科学技術庁研究
開発局長 加藤 康宏君
科学技術庁原子
力局長 岡崎 俊雄君
科学技術庁原子
力安全局長 宮林 正恭君
事務局側
第三特別調査室
長 塩入 武三君
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本日の会議に付した案件
○科学技術基本法案(衆議院提出)
○科学技術振興対策樹立に関する調査
(核燃料リサイクル政策に関する件)
(アジア諸国における原子力開発利用に関する
件)
(戦略的基礎研究推進制度に関する件)
(国際熱核融合炉計画に関する件)
(高レベル放射性廃棄物の処分に関する件)
(原子力発電所の安全性に関する件)
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長
長谷川清#1
○委員長(長谷川清君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。
本日、山本正和君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君が選任されました。
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この発言だけを見る →まず、委員の異動について御報告いたします。
本日、山本正和君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君が選任されました。
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長
尾
尾身幸次#3
○衆議院議員(尾身幸次君) 科学技術基本法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。
我が国は、科学技術に関して、いわゆるキャッチアップの時代、すなわち目標となる先進国が常に存在し、かなりの分野で技術導入が可能であった時代の終えんを迎えております。今後は、フロントランナーの一員として、みずから未開の科学技術分野に挑戦し、創造性を最大限に発揮し、未来を切り開いていかなければならない時期に差しかかっております。
とりわけ、天然資源に乏しく、人口の急速な高齢化を迎えようとしている我が国が、経済の自由化、国際化に伴う経済競争の激化と相まって直面することが懸念されている産業の空洞化、社会の活力の喪失、生活水準の低下といった事態を回避し、明るい未来を切り開いていくためには、独創的、先端的な科学技術を開発し、これによって新産業を創出することが不可欠であります。
また、環境問題、食糧・エネルギー問題、エイズ問題など人類の将来に立ちはだかる諸問題の解決に対し科学技術への期待は大きく、この面での我が国の貢献が強く求められているところであります。
さらに、科学技術は、我々の自然観や社会観を大きく変え、新しい文化の創成を促すという側面を有するため、これを人間の生活、社会及び自然とのかかわり合いの中でとらえていく必要があり、このような視点も踏まえ、新たな視点に立った科学技術を構築していくことが求められております。
翻って我が国の科学技術の現状を見ると、まことに憂慮すべき状態にあります。特に、独創的・先端的科学技術の源泉となる基礎研究の水準は欧米に著しく立ちおくれており、基礎研究の担い手たるべき大学・大学院、国立試験研究機関等の研究環境は欧米に比べ劣悪な状況に置かれております。また、科学技術の高度化、専門化に対応して総合的、学際的な取り組みが緊要となっているにもかかわらず、大学、国立試験研究機関、民間等の研究者が、組織や専門分野の壁を超えて十分に有機的に連携しているとは言いがたい状況にあります。さらに、将来の我が国の科学技術を担う若者に科学技術離れの現象が見られることは、国の将来にとってゆゆしいことであります。
以上の基本認識に立って、将来にわたり先進国の一員として世界の科学技術の進歩と人類社会の持続的発展に貢献するとともに、真に豊かな生活の実現とその基盤たる社会、経済の一段の飛躍を期するためには、科学技術創造立国を目指し、ここに改めて新たな視点に立って、科学技術の振興を我が国の最重要政策課題の一つとして位置づけ、科学技術振興の方針と基本方策を明らかにするとともに、関連施策の総合的、計画的、かつ積極的な推進を図ることが不可欠であり、このため、本法案を提案した次第であります。
次に、本法案の主な内容を御説明申し上げます。
第一に、科学技術振興の基本方針として、科学技術が我が国及び人類社会の将来の発展のための基盤であり、科学技術に係る知識の集積が人類にとっての知的資産であることにかんがみ、研究者等の創造性の発揮を旨として、人間の生活、社会及び自然との調和を図りつつ、その振興を積極的に行うこと、広範な分野における均衡のとれた研究開発能力の涵養、基礎研究、応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に留意することを定めております。
第二に、科学技術振興に関する国及び地方公共団体の責務を規定しております。
第三に、国及び地方公共団体による大学等に係る施策の策定等に当たっては、大学等の研究活動の活性化を図るとともに、研究者の自主性の尊重などその研究の特性に配慮することとしております。
第四に、政府は、科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、科学技術会議の議を経て科学技術基本計画を策定することとしております。
また、政府は、科学技術基本計画について、その実施に関し必要な資金の確保を図るため、必要な措置を講ずるよう努めることとしております。
第五に、国は、多様な研究開発の均衡のとれた推進、研究者、技術者及び研究支援者の確保、研究施設の整備、研究開発に係る情報化の促進、研究開発に係る交流の促進、研究開発に係る資金の効果的使用、研究開発の成果の公開、民間の努力の助長、国際的な交流の推進、科学技術に関する学習の振興等に必要な施策を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその主な内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →我が国は、科学技術に関して、いわゆるキャッチアップの時代、すなわち目標となる先進国が常に存在し、かなりの分野で技術導入が可能であった時代の終えんを迎えております。今後は、フロントランナーの一員として、みずから未開の科学技術分野に挑戦し、創造性を最大限に発揮し、未来を切り開いていかなければならない時期に差しかかっております。
とりわけ、天然資源に乏しく、人口の急速な高齢化を迎えようとしている我が国が、経済の自由化、国際化に伴う経済競争の激化と相まって直面することが懸念されている産業の空洞化、社会の活力の喪失、生活水準の低下といった事態を回避し、明るい未来を切り開いていくためには、独創的、先端的な科学技術を開発し、これによって新産業を創出することが不可欠であります。
また、環境問題、食糧・エネルギー問題、エイズ問題など人類の将来に立ちはだかる諸問題の解決に対し科学技術への期待は大きく、この面での我が国の貢献が強く求められているところであります。
さらに、科学技術は、我々の自然観や社会観を大きく変え、新しい文化の創成を促すという側面を有するため、これを人間の生活、社会及び自然とのかかわり合いの中でとらえていく必要があり、このような視点も踏まえ、新たな視点に立った科学技術を構築していくことが求められております。
翻って我が国の科学技術の現状を見ると、まことに憂慮すべき状態にあります。特に、独創的・先端的科学技術の源泉となる基礎研究の水準は欧米に著しく立ちおくれており、基礎研究の担い手たるべき大学・大学院、国立試験研究機関等の研究環境は欧米に比べ劣悪な状況に置かれております。また、科学技術の高度化、専門化に対応して総合的、学際的な取り組みが緊要となっているにもかかわらず、大学、国立試験研究機関、民間等の研究者が、組織や専門分野の壁を超えて十分に有機的に連携しているとは言いがたい状況にあります。さらに、将来の我が国の科学技術を担う若者に科学技術離れの現象が見られることは、国の将来にとってゆゆしいことであります。
以上の基本認識に立って、将来にわたり先進国の一員として世界の科学技術の進歩と人類社会の持続的発展に貢献するとともに、真に豊かな生活の実現とその基盤たる社会、経済の一段の飛躍を期するためには、科学技術創造立国を目指し、ここに改めて新たな視点に立って、科学技術の振興を我が国の最重要政策課題の一つとして位置づけ、科学技術振興の方針と基本方策を明らかにするとともに、関連施策の総合的、計画的、かつ積極的な推進を図ることが不可欠であり、このため、本法案を提案した次第であります。
次に、本法案の主な内容を御説明申し上げます。
第一に、科学技術振興の基本方針として、科学技術が我が国及び人類社会の将来の発展のための基盤であり、科学技術に係る知識の集積が人類にとっての知的資産であることにかんがみ、研究者等の創造性の発揮を旨として、人間の生活、社会及び自然との調和を図りつつ、その振興を積極的に行うこと、広範な分野における均衡のとれた研究開発能力の涵養、基礎研究、応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に留意することを定めております。
第二に、科学技術振興に関する国及び地方公共団体の責務を規定しております。
第三に、国及び地方公共団体による大学等に係る施策の策定等に当たっては、大学等の研究活動の活性化を図るとともに、研究者の自主性の尊重などその研究の特性に配慮することとしております。
第四に、政府は、科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、科学技術会議の議を経て科学技術基本計画を策定することとしております。
また、政府は、科学技術基本計画について、その実施に関し必要な資金の確保を図るため、必要な措置を講ずるよう努めることとしております。
第五に、国は、多様な研究開発の均衡のとれた推進、研究者、技術者及び研究支援者の確保、研究施設の整備、研究開発に係る情報化の促進、研究開発に係る交流の促進、研究開発に係る資金の効果的使用、研究開発の成果の公開、民間の努力の助長、国際的な交流の推進、科学技術に関する学習の振興等に必要な施策を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその主な内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
長
鹿
鹿熊安正#5
○鹿熊安正君 科学技術基本法制定の趣旨について質問をいたします。
このたび四党共同提案の議員立法で科学技術基本法が提案されました。科学技術基本法は長年にわたって関係者が待ち望んでいたものであり、今日に至るまでの各党の提案者の皆さんの精力的な御努力に対しまして、まず初めに敬意を表します。
それではまず、今なぜ基本法なのか、科学技術基本法提案の趣旨についてお伺いいたします。
この発言だけを見る →このたび四党共同提案の議員立法で科学技術基本法が提案されました。科学技術基本法は長年にわたって関係者が待ち望んでいたものであり、今日に至るまでの各党の提案者の皆さんの精力的な御努力に対しまして、まず初めに敬意を表します。
それではまず、今なぜ基本法なのか、科学技術基本法提案の趣旨についてお伺いいたします。
尾
尾身幸次#6
○衆議院議員(尾身幸次君) ただいま提案理由でお話を申し上げましたとおり、我が国の科学技術は、今まではいわゆるキャッチアップの時代でございまして、目標となるべき先進の国々が常に存在をいたし、技術の動向や需要動向に関する予測可能性が高く、かつかなりの分野で技術導入が可能でございました。そして我が国は、このような後発の利点を生かして、欧米からの先進技術を取り入れて、その改良、改善を重ねてすぐれた技術をつくり上げてきたのが実情でございます。
しかし、現在に至りますと、いわゆるキャッチアップの時代から今後はフロントランナーの一員として、みずから未開の科学技術を開発し、そして創造性を発揮して未来を切り開いていかなければならない、そういう時期に到達したと思っているわけでございます。
とりわけ、人口の急速な高齢化あるいは国際競争に直面する我が国が、産業の空洞化あるいは社会の活力の喪失、生活水準の低下といったような事態を回避して、真に豊かな生活を実現し、社会、経済の一層の発展を期する、そのためには科学技術の果たす役割がますます増大すると考えている次第でございます。
しかし、現実には、この独創的・先端的科学技術の源泉ともなるべき基礎研究の水準は欧米に比べまして大変におくれておりまして、また、その関係の施設等も非常に貧弱な状況にあるわけでございます。
そこで、このたび科学技術基本法を制定いたしまして、科学技術創造立国を目指すという我が国の基本的なスタンスを明らかにし、そして科学技術の振興を我が国の最重要政策課題の一つに位置づける、それによりまして科学技術の振興、発展を図り、今後の二十一世紀に向かいまして我が国経済、社会の一層の発展、そしてまた世界に対する貢献を実現していきたい、そういうのがこの法律を提案した趣旨でございます。
この発言だけを見る →しかし、現在に至りますと、いわゆるキャッチアップの時代から今後はフロントランナーの一員として、みずから未開の科学技術を開発し、そして創造性を発揮して未来を切り開いていかなければならない、そういう時期に到達したと思っているわけでございます。
とりわけ、人口の急速な高齢化あるいは国際競争に直面する我が国が、産業の空洞化あるいは社会の活力の喪失、生活水準の低下といったような事態を回避して、真に豊かな生活を実現し、社会、経済の一層の発展を期する、そのためには科学技術の果たす役割がますます増大すると考えている次第でございます。
しかし、現実には、この独創的・先端的科学技術の源泉ともなるべき基礎研究の水準は欧米に比べまして大変におくれておりまして、また、その関係の施設等も非常に貧弱な状況にあるわけでございます。
そこで、このたび科学技術基本法を制定いたしまして、科学技術創造立国を目指すという我が国の基本的なスタンスを明らかにし、そして科学技術の振興を我が国の最重要政策課題の一つに位置づける、それによりまして科学技術の振興、発展を図り、今後の二十一世紀に向かいまして我が国経済、社会の一層の発展、そしてまた世界に対する貢献を実現していきたい、そういうのがこの法律を提案した趣旨でございます。
鹿
鹿熊安正#7
○鹿熊安正君 科学技術基本法案の検討経緯についてお伺いいたしたいと思います。
特に、立案過程ではさまざまな要望やあるいは意見などが学界や業界、また各党からあったとお聞きしておりますが、どのような点が主要な論点であったのか、またどのような形で法案に反映されてきているのか、お伺いをいたします。
この発言だけを見る →特に、立案過程ではさまざまな要望やあるいは意見などが学界や業界、また各党からあったとお聞きしておりますが、どのような点が主要な論点であったのか、またどのような形で法案に反映されてきているのか、お伺いをいたします。
尾
尾身幸次#8
○衆議院議員(尾身幸次君) この科学技術基本法の立案に当たりましては、各党の間で協議をいたしましたほかに、関係方面、各界の方々と話し合いをし御意見を拝聴して、それを織り込んできたところでございます。
その意見を拝聴した中には、日本学術会議の幹部の方々、経団連の経済技術委員会の方々、科学技術会議の政策委員の皆さん、マスコミの方々、連合の幹部の方々、あるいは国立大学協会、国公労連、商工会議所の幹部の方など、関係方面の大勢の方の御意見を伺ってきたわけであります。いろんな方々がいろんな有益な御意見、御示唆をいただきました。
その中の主なものを申し上げますと、第一は政府の研究開発投資を抜本的に拡充すべきであり、このために、資金的な裏づけのあるような基本計画をつくることが必要であるという意見がございました。
この点につきましては、この法律の中心ともいうべき科学技術基本計画を定めました第九条第六項におきまして、「政府は、科学技術基本計画について、その実施に要する経費に関し必要な資金の確保を図るため、毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」、そういうことを規定しております。そして他方、できる限り詳細に資金規模あるいは必要な施策等を基本計画の中に盛り込み、そしてこの盛り込まれた基本計画が政府によって有効に実現できるような配慮をしているということでございます。
二つ目が、独創的・基礎的研究の強化が重要であり、研究支援者を含めまして研究人材の確保や養成あるいは研究施設・設備の整備、研究交流などいわゆる研究環境の整備充実が必要であるという御意見が関係方面からございました。
これにつきましては、第二条で、基礎研究、応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に配慮しなければならないということを定めますとともに、第五条で、「基礎研究の推進において国及び地方公共団体が果たす役割の重要性に配慮しなければならない。」ということを定めております。また、人材確保等につきましては、十一条で、研究者等の確保等に必要な施策を講ずるものとすることを定め、研究環境の整備充実につきましても、基本計画で政府がこの整備充実について定めるべきであるということを規定しているわけでございます。十二条以下に研究施設の整備とかあるいは情報化の促進、研究交流の促進など必要な施策を講ずることにしているわけでございます。
第三の問題点は、人文科学についても基本法の対象にすべきであるという意見がございました。
これにつきましては、基本法の立法者の趣旨として、科学技術のうちで人文科学のみに係るものを除くというふうにして対象を決めているわけでございますが、第二条におきまして、自然科学と人文科学の不均衡な発展ということが心配される点にかんがみまして、自然科学と人文科学の調和ある発展に留意しなければならないということを定めた次第でございます。
それから第四に、科学技術の平和目的の利用という観点を織り込むべきではないかという御意見もございました。
これにつきましては、この科学技術基本法といえども平和国家を理念とする日本国憲法のもとにあるわけでございまして、これを逸脱することはないわけでございますので、この法文の中では明記をいたしませんでしたが、この点につきましては、立法府の意見として、衆議院におきましては附帯決議でそのような趣旨を決定したところでございます。
それから五番目に、科学技術の利用に当たりまして、安全確保など科学技術と人間社会との調和の考え方を盛り込むべきであるという御意見もございました。
これにつきましては、第二条に、科学技術の振興は、人間の生活、社会及び自然との調和を図りつつ、積極的に行うことを定めるとともに、十六条に、研究開発の成果の「適切な実用化の促進」と定めまして、この「適切な」という表現で安全性にも十分留意しながら実用化を進めるという考え方を盛り込んだところでございます。
それから、情報公開の考え方を盛り込むべきであるという御意見もございました。
十六条におきまして、研究開発の成果の公開、研究開発に関する情報の提供等その普及に必要な施策を講ずるものとすることを定めているところでございます。
それから七番目に、大学の活性化と科学技術教育の充実等についての御意見もございました。
大学の活性化につきましては、第六条で、大学等における研究活動の活性化を図るよう努めることを定め、また教育につきましては、第十九条で、学校教育及び社会教育における科学技術に関する学習の振興等を定めることにしているわけでございます。
以上、各方面からの御意見とそれに対応する条文について御説明を申し上げましたが、科学技術創造立国を目指すということにつきましては、関係方面で非常に多くの、ほとんど全部の方々の御賛成をいただきまして、大変に前向きな御意見をいただき、その大部分をこの法案の中に織り込み得たものと考えている次第でございます。
この発言だけを見る →その意見を拝聴した中には、日本学術会議の幹部の方々、経団連の経済技術委員会の方々、科学技術会議の政策委員の皆さん、マスコミの方々、連合の幹部の方々、あるいは国立大学協会、国公労連、商工会議所の幹部の方など、関係方面の大勢の方の御意見を伺ってきたわけであります。いろんな方々がいろんな有益な御意見、御示唆をいただきました。
その中の主なものを申し上げますと、第一は政府の研究開発投資を抜本的に拡充すべきであり、このために、資金的な裏づけのあるような基本計画をつくることが必要であるという意見がございました。
この点につきましては、この法律の中心ともいうべき科学技術基本計画を定めました第九条第六項におきまして、「政府は、科学技術基本計画について、その実施に要する経費に関し必要な資金の確保を図るため、毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」、そういうことを規定しております。そして他方、できる限り詳細に資金規模あるいは必要な施策等を基本計画の中に盛り込み、そしてこの盛り込まれた基本計画が政府によって有効に実現できるような配慮をしているということでございます。
二つ目が、独創的・基礎的研究の強化が重要であり、研究支援者を含めまして研究人材の確保や養成あるいは研究施設・設備の整備、研究交流などいわゆる研究環境の整備充実が必要であるという御意見が関係方面からございました。
これにつきましては、第二条で、基礎研究、応用研究及び開発研究の調和のとれた発展に配慮しなければならないということを定めますとともに、第五条で、「基礎研究の推進において国及び地方公共団体が果たす役割の重要性に配慮しなければならない。」ということを定めております。また、人材確保等につきましては、十一条で、研究者等の確保等に必要な施策を講ずるものとすることを定め、研究環境の整備充実につきましても、基本計画で政府がこの整備充実について定めるべきであるということを規定しているわけでございます。十二条以下に研究施設の整備とかあるいは情報化の促進、研究交流の促進など必要な施策を講ずることにしているわけでございます。
第三の問題点は、人文科学についても基本法の対象にすべきであるという意見がございました。
これにつきましては、基本法の立法者の趣旨として、科学技術のうちで人文科学のみに係るものを除くというふうにして対象を決めているわけでございますが、第二条におきまして、自然科学と人文科学の不均衡な発展ということが心配される点にかんがみまして、自然科学と人文科学の調和ある発展に留意しなければならないということを定めた次第でございます。
それから第四に、科学技術の平和目的の利用という観点を織り込むべきではないかという御意見もございました。
これにつきましては、この科学技術基本法といえども平和国家を理念とする日本国憲法のもとにあるわけでございまして、これを逸脱することはないわけでございますので、この法文の中では明記をいたしませんでしたが、この点につきましては、立法府の意見として、衆議院におきましては附帯決議でそのような趣旨を決定したところでございます。
それから五番目に、科学技術の利用に当たりまして、安全確保など科学技術と人間社会との調和の考え方を盛り込むべきであるという御意見もございました。
これにつきましては、第二条に、科学技術の振興は、人間の生活、社会及び自然との調和を図りつつ、積極的に行うことを定めるとともに、十六条に、研究開発の成果の「適切な実用化の促進」と定めまして、この「適切な」という表現で安全性にも十分留意しながら実用化を進めるという考え方を盛り込んだところでございます。
それから、情報公開の考え方を盛り込むべきであるという御意見もございました。
十六条におきまして、研究開発の成果の公開、研究開発に関する情報の提供等その普及に必要な施策を講ずるものとすることを定めているところでございます。
それから七番目に、大学の活性化と科学技術教育の充実等についての御意見もございました。
大学の活性化につきましては、第六条で、大学等における研究活動の活性化を図るよう努めることを定め、また教育につきましては、第十九条で、学校教育及び社会教育における科学技術に関する学習の振興等を定めることにしているわけでございます。
以上、各方面からの御意見とそれに対応する条文について御説明を申し上げましたが、科学技術創造立国を目指すということにつきましては、関係方面で非常に多くの、ほとんど全部の方々の御賛成をいただきまして、大変に前向きな御意見をいただき、その大部分をこの法案の中に織り込み得たものと考えている次第でございます。
鹿
鹿熊安正#9
○鹿熊安正君 ただいま資金の問題について少し触れられましたが、重ねて資金の確保の問題についてお伺いいたします。
法案作成に当たって一番問題になっている点は、今後、政府が基本計画を策定し、実施するに当たって最も大切なことは資金の確保の問題だと考えます。
政府の研究開発投資の抜本的拡充は、今後の我が国の科学技術振興に当たり極めて重要でありますが、一方、我が国の予算は厳しいシーリングに縛られており、この壁を打ち破る必要があります。多くの関係者が科学技術基本法に期待しているのもこの点にあると思います。
その意味で、科学技術基本計画の資金についてどのように定めるかが重要であり、国会としての意思を明確にしておく必要があると考えますが、立法者側はこの点についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
この発言だけを見る →法案作成に当たって一番問題になっている点は、今後、政府が基本計画を策定し、実施するに当たって最も大切なことは資金の確保の問題だと考えます。
政府の研究開発投資の抜本的拡充は、今後の我が国の科学技術振興に当たり極めて重要でありますが、一方、我が国の予算は厳しいシーリングに縛られており、この壁を打ち破る必要があります。多くの関係者が科学技術基本法に期待しているのもこの点にあると思います。
その意味で、科学技術基本計画の資金についてどのように定めるかが重要であり、国会としての意思を明確にしておく必要があると考えますが、立法者側はこの点についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
尾
尾身幸次#10
○衆議院議員(尾身幸次君) ただいま鹿熊先生のおっしゃいましたことは、この法案の立法過程において大変議論になりました重要な問題点でございまして、研究開発に要する資金の確保を図るという問題はこの法律の最大のポイントの一つでございました。
もとより、国の財政との調整は必要でございますが、基本計画の実施に要する経費に関しまして、必要な資金の確保を図るため、先ほども申し上げましたが、第九条の第六項を設けまして、計画の中に盛り込まれた計画についての必要な資金につきましては、「毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」という規定を入れたところでございます。
そこで、基本計画にどういうような内容のものを盛り込むかということでございますが、これは所要の手続を経て、基本計画を議論する過程でいろいろと決めていただくわけでございますが、その中で資金についての決め方というのは大変重要であるというふうに考えております。
私どもといたしましては、基本計画は十年程度を見通した五年間の計画とし、その作成に当たりましては、この当該基本計画に基づき、我が国が科学技術創造立国を目指すために政府の研究開発投資額の抜本的拡充を図るべきであり、その計画の中に、例えば講ずべき施策とか資金規模等を含めまして、できるだけ具体的な記述を行うよう努めるべきであると考えておりまして、こういう形で基本計画をつくってもらいたいというのが私ども提案者の意図でございます。
そして、それと同時に、先生、先ほどおっしゃいましたように、今、いわゆるシーリング制度のもとで科学技術に関する予算が必ずしも私どもが思っているほどの伸びを示していないのも正直なところ実情でございまして、この基本法の成立によりまして、国全体として科学技術創造立国への基本的な方向性が打ち出されたならば、当然、政府におきましても、また与党内部におきましても、このシーリングについての見直しをし、科学技術関係予算の抜本的な拡充、増大が図られるものと私ども期待しているわけでございます。
この発言だけを見る →もとより、国の財政との調整は必要でございますが、基本計画の実施に要する経費に関しまして、必要な資金の確保を図るため、先ほども申し上げましたが、第九条の第六項を設けまして、計画の中に盛り込まれた計画についての必要な資金につきましては、「毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」という規定を入れたところでございます。
そこで、基本計画にどういうような内容のものを盛り込むかということでございますが、これは所要の手続を経て、基本計画を議論する過程でいろいろと決めていただくわけでございますが、その中で資金についての決め方というのは大変重要であるというふうに考えております。
私どもといたしましては、基本計画は十年程度を見通した五年間の計画とし、その作成に当たりましては、この当該基本計画に基づき、我が国が科学技術創造立国を目指すために政府の研究開発投資額の抜本的拡充を図るべきであり、その計画の中に、例えば講ずべき施策とか資金規模等を含めまして、できるだけ具体的な記述を行うよう努めるべきであると考えておりまして、こういう形で基本計画をつくってもらいたいというのが私ども提案者の意図でございます。
そして、それと同時に、先生、先ほどおっしゃいましたように、今、いわゆるシーリング制度のもとで科学技術に関する予算が必ずしも私どもが思っているほどの伸びを示していないのも正直なところ実情でございまして、この基本法の成立によりまして、国全体として科学技術創造立国への基本的な方向性が打ち出されたならば、当然、政府におきましても、また与党内部におきましても、このシーリングについての見直しをし、科学技術関係予算の抜本的な拡充、増大が図られるものと私ども期待しているわけでございます。
鹿
鹿熊安正#11
○鹿熊安正君 次に、民間の研究開発についてお伺いをいたします。
我が国の研究開発投資総額の八割程度を民間が担うなど、我が国の研究開発における民間の果たす役割は大変重要なものがあります。このため、基本計画では民間の研究開発及び民間の研究開発投資額についても定め、民間の研究開発の促進を図っていくことが必要であると考えますが、立法者側はこの点についてどのように考えておられますか、お尋ねいたします。
この発言だけを見る →我が国の研究開発投資総額の八割程度を民間が担うなど、我が国の研究開発における民間の果たす役割は大変重要なものがあります。このため、基本計画では民間の研究開発及び民間の研究開発投資額についても定め、民間の研究開発の促進を図っていくことが必要であると考えますが、立法者側はこの点についてどのように考えておられますか、お尋ねいたします。
原
原田昇左右#12
○衆議院議員(原田昇左右君) まさに委員のおっしゃるとおりでございまして、我が国においては、民間の研究投資が八割程度という大変大きなウエートを占めておるわけであります。したがいまして、基本計画をつくる場合におきましても、民間の研究開発の促進のための最低限所要の施策を体系的に書き込む必要があると思うわけであります。民間ですから、投資の規模をずばり金額で政府がつくるわけにもまいりませんから、期待額を書いて、そしてそれを実現するために必要な施策をぜひとも打ち出していただく、こういうことで私どもは考えてこの基本計画の条項をつくった次第でございます。
よろしくお願いします。
この発言だけを見る →よろしくお願いします。
鹿
鹿熊安正#13
○鹿熊安正君 それでは次に、関係省庁の基礎研究についてお尋ねをいたします。
今後の我が国は、欧米先進国からの技術導入を中心としたキャッチアップ体制から脱却し、独創的・基礎的研究を強化し、みずから未開の科学技術を切り開いていかなければなりません。このような研究開発体制の展開に当たっては、どこか特定の省庁だけが推進すればよいというわけではなく、まさに政府一体となって関係省庁の総力を挙げて取り組むことが必要であります。
その意味からすれば、科学技術庁や文部省だけでなく、農林水産省、通商産業省など科学技術に関係するほかの省庁における基礎研究についても基本計画の中に位置づけ、適切な配慮を行うべきだと考えますが、基本法ではその点とうなっておりますか、お伺いいたします。
この発言だけを見る →今後の我が国は、欧米先進国からの技術導入を中心としたキャッチアップ体制から脱却し、独創的・基礎的研究を強化し、みずから未開の科学技術を切り開いていかなければなりません。このような研究開発体制の展開に当たっては、どこか特定の省庁だけが推進すればよいというわけではなく、まさに政府一体となって関係省庁の総力を挙げて取り組むことが必要であります。
その意味からすれば、科学技術庁や文部省だけでなく、農林水産省、通商産業省など科学技術に関係するほかの省庁における基礎研究についても基本計画の中に位置づけ、適切な配慮を行うべきだと考えますが、基本法ではその点とうなっておりますか、お伺いいたします。
渡
渡海紀三朗#14
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 先生の御意見、もっともだと思います。衆議院でも同じような議論が展開されたわけでございますけれども、先ほどの趣旨説明の中でもございましたように、キャッチアップ型からこれからはどちらかというとフロントランナーとして独創的な分野を切り開いていかなきゃいけない、まさに総合力を発揮して日本の科学技術というものを進めていかなければいけないということでございまして、このために本法案の中では、第五条に、「基礎研究の推進において国及び地方公共団体が果たす役割の重要性に配慮しなければならない。」ということで、どういいますか国とか地方とか、大きな範囲でその責任を明快にさせていただいたところでございます。
なお、基本計画の策定に当たって、当然でございますけれども、先ほど御指摘がございましたような農水、通産等の関係各省のこの基礎研究分野における役割というものも非常に大事でございますし、この制度全体としてそのことを考えていくということも当然なされるべきであると考えております。
なお、余談になりますが、衆議院でも同じような議論がございまして、衆議院の中で一つ議論になりましたのは、今後、科学技術会議がどういう役割を果たしていくかというふうな議論もなされたわけでございまして、科学技術会議も従来さまざまなところの調整機能という部分も非常に強く持っておったわけでありますから、この科学技術会議をより抜本的な充実と活性化を図るようにというふうな附帯決議を衆議院ではつけさせていただいた次第でございます。
この発言だけを見る →なお、基本計画の策定に当たって、当然でございますけれども、先ほど御指摘がございましたような農水、通産等の関係各省のこの基礎研究分野における役割というものも非常に大事でございますし、この制度全体としてそのことを考えていくということも当然なされるべきであると考えております。
なお、余談になりますが、衆議院でも同じような議論がございまして、衆議院の中で一つ議論になりましたのは、今後、科学技術会議がどういう役割を果たしていくかというふうな議論もなされたわけでございまして、科学技術会議も従来さまざまなところの調整機能という部分も非常に強く持っておったわけでありますから、この科学技術会議をより抜本的な充実と活性化を図るようにというふうな附帯決議を衆議院ではつけさせていただいた次第でございます。
鹿
鹿熊安正#15
○鹿熊安正君 次に、地方公共団体における科学技術振興についてお尋ねいたします。
近年では、地方公共団体においても地域活性化のかぎとして科学技術に対する期待が高まっており、科学技術振興に向けた働きも盛んになってきておると聞いております用地方に存在する人材等を活用し、国全体の科学技術振興につなげていく意味からも、このような働きを国としても促進していくことが重要ではないかと考えます。
特に公設試験研究機関は、地方における科学技術振興の中核的機関として注目されながらも人材面や資金面等ではまだまだ弱体であります。国として公設試験研究機関の行う研究開発に関して支援すべきではないかと考えますが、この点について基本法ではどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
この発言だけを見る →近年では、地方公共団体においても地域活性化のかぎとして科学技術に対する期待が高まっており、科学技術振興に向けた働きも盛んになってきておると聞いております用地方に存在する人材等を活用し、国全体の科学技術振興につなげていく意味からも、このような働きを国としても促進していくことが重要ではないかと考えます。
特に公設試験研究機関は、地方における科学技術振興の中核的機関として注目されながらも人材面や資金面等ではまだまだ弱体であります。国として公設試験研究機関の行う研究開発に関して支援すべきではないかと考えますが、この点について基本法ではどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
今
今村修#16
○衆議院議員(今村修君) 御指摘をいただいたように、地方公共団体における支援対策というんですか、地方公共団体でも例えば県立の大学、地方の試験研究施設、数多く抱えているわけであります。そしてこれらの試験研究機関が、国の基本的なあるいは独創的な、先端的な科学技術の開発、この成果を受けて、それぞれの地域に合った独創的な科学技術の創設、地域経済の活性化、地域住民の生活の質の向上、こういう役割に大きな役割を果たしているものだと思っています。
同時に、これら地域における科学技術の振興そのものは国全体の科学技術水準を上げると、こういう点ではこの公設試験研究機関が行う研究に国がどう支援するかというのは大きな課題だと思っています。
私どもはそんな問題を含めて、第四条において、「地方公共団体は、科学技術の振興に関し、国の施策に準じた施策及びその地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。」と明記をしたわけであります。さらに、基本法で初めて「自主的な施策」と規定したのも、地域における科学技術の振興を重視するという考え方を盛り込んだものでもあります。
科学技術基本法成立後、政府において科学技術基本計画を策定することになるわけでありますけれども、その際には、地域における科学技術の振興という観点も含めて私どもは検討をぜひともしてもらいたい、こう考えております。そして、そのような観点が盛り込まれた基本計画のもとで、公設試験研究機関への支援を含め地域科学技術振興のための諸施策が強力に講じられていくことを私どもは期待しています。
以上であります。
この発言だけを見る →同時に、これら地域における科学技術の振興そのものは国全体の科学技術水準を上げると、こういう点ではこの公設試験研究機関が行う研究に国がどう支援するかというのは大きな課題だと思っています。
私どもはそんな問題を含めて、第四条において、「地方公共団体は、科学技術の振興に関し、国の施策に準じた施策及びその地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。」と明記をしたわけであります。さらに、基本法で初めて「自主的な施策」と規定したのも、地域における科学技術の振興を重視するという考え方を盛り込んだものでもあります。
科学技術基本法成立後、政府において科学技術基本計画を策定することになるわけでありますけれども、その際には、地域における科学技術の振興という観点も含めて私どもは検討をぜひともしてもらいたい、こう考えております。そして、そのような観点が盛り込まれた基本計画のもとで、公設試験研究機関への支援を含め地域科学技術振興のための諸施策が強力に講じられていくことを私どもは期待しています。
以上であります。
鹿
鹿熊安正#17
○鹿熊安正君 いろいろとお聞かせをいただきましてありがとうございました。
最後に、科学技術基本法の成立を受けて、科学技術行政に責任を持つ科学技術庁長官の決意をお伺いさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
この発言だけを見る →最後に、科学技術基本法の成立を受けて、科学技術行政に責任を持つ科学技術庁長官の決意をお伺いさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
浦
浦野烋興#18
○国務大臣(浦野烋興君) 超党派の議員立法という形でこの基本法は制定されようといたしておるわけでございますけれども、この科学技術行政につきまして私ども責任を負っておるわけですが、そうした立場からはまことにありがたいことだと心強く受けとめさせていただいておるところでございます。
提案理由の説明、この中にもうたわれておるところであり、また、ただいまの審議におきましても、我が国戦後五十年、キャッチアップの時代はもう終えんをしておる。未開の科学技術、これに力を入れる中で、これからの時代といいますか、我が国のあり方というものを切り開いていかなければならぬ、こういうことはまさにそのとおりであろうと思うんです。言うまでもないことなんですけれども、我が国は天然資源がございませんし、国土が狭い。最大の資源とすれば日本人、我が国民の英知、これこそ最大の財産といっていいだろうと私は思っております。
そうした観点から、このような基本法が成立を見る、このことは科学技術行政の枠組みをつくるということでございまして、我々にとっても先ほど申し上げましたように大変心強い限りであるわけなんです。
これを踏まえて基本計画というものが審議されていくわけでありますが、そうした点につきましても科学技術庁の担当する任務、これは極めて重大なものと受けとめておるわけでありまして、そうした立場からも誠心誠意、懸命に私どももその役割を果たしてまいらなければならぬと思っておるところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →提案理由の説明、この中にもうたわれておるところであり、また、ただいまの審議におきましても、我が国戦後五十年、キャッチアップの時代はもう終えんをしておる。未開の科学技術、これに力を入れる中で、これからの時代といいますか、我が国のあり方というものを切り開いていかなければならぬ、こういうことはまさにそのとおりであろうと思うんです。言うまでもないことなんですけれども、我が国は天然資源がございませんし、国土が狭い。最大の資源とすれば日本人、我が国民の英知、これこそ最大の財産といっていいだろうと私は思っております。
そうした観点から、このような基本法が成立を見る、このことは科学技術行政の枠組みをつくるということでございまして、我々にとっても先ほど申し上げましたように大変心強い限りであるわけなんです。
これを踏まえて基本計画というものが審議されていくわけでありますが、そうした点につきましても科学技術庁の担当する任務、これは極めて重大なものと受けとめておるわけでありまして、そうした立場からも誠心誠意、懸命に私どももその役割を果たしてまいらなければならぬと思っておるところでございます。
以上でございます。
鹿
林
林寛子#20
○林寛子君 長い間かかって科学技術立国が叫ばれながら、我が国には科学技術基本法、かつて閣法で出されましたけれども、これは成立いたしませんでした。そして、我が国が科学技術を振興して、皆さんの御努力あるいは産業界の努力、あらゆることでどうにか今日まで来たわけでございます。御存じのとおり、冷戦の終結に伴って、私どもは新産業の創出、そしてまた雇用の確保あるいは環境問題の解決など世界的に大きな課題が、現在は各国がそれに関して注目しているところでありますけれども、今までと違って目先の成果にとらわれない、あるいは革新的な研究を推進する体制が今こそ必要なんだと私たちは痛感しております。
今までの日本の科学技術の開発というもの、あるいは研究開発というものは、先ほどもお話に出ましたように、研究開発の八割は産業界保の負担、そしてまた大学や国立研究機関の研究費の政府負担は二割。欧米に比べて政府の負担は約半分。日本の産業政策というものは今日まであったとしても、科学技術政策がなかったと言われても仕方がないような証拠の数字が出ているんだろうと思います。そして私は、今まで科学技術は経済面だけが前面に出て、文化的側面は皆無であったと言っても過言ではないと思います。
しかも今、鹿熊委員と提案者の質疑を拝聴しておりまして特に感じたことは、科学技術基本法というのは国の根本的な政策である、科学技術政策は長期的なもので単年度では終わらない、そういうものが国の基本計画であれば、なぜこれが閣法でなかったのか、なぜ政府提出でないのか、なぜ議員立法にしなければならなかったのか。そこに私は日本の科学技術政策の貧困さがあらわれてきているのではないか。あるいは科学技術庁が政府の中において単独で提案するに足りる力がないのか。あるいは現状の政府が縦割りで、科学技術基本法は各省庁の縄張り争いで提出できないような状況にあるのか。この基本法というものを議員立法にしなければならなかったそれこそが、私は日本の科学技術政策の貧困の一因であると今痛感しております。
そういう意味で、努力せられた提案者の皆さん方に、なぜ議員立法であったか、そして今日まで基本法がなくて来たのに、なぜ科学技術基本法なのかということを、できれば端的にお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →今までの日本の科学技術の開発というもの、あるいは研究開発というものは、先ほどもお話に出ましたように、研究開発の八割は産業界保の負担、そしてまた大学や国立研究機関の研究費の政府負担は二割。欧米に比べて政府の負担は約半分。日本の産業政策というものは今日まであったとしても、科学技術政策がなかったと言われても仕方がないような証拠の数字が出ているんだろうと思います。そして私は、今まで科学技術は経済面だけが前面に出て、文化的側面は皆無であったと言っても過言ではないと思います。
しかも今、鹿熊委員と提案者の質疑を拝聴しておりまして特に感じたことは、科学技術基本法というのは国の根本的な政策である、科学技術政策は長期的なもので単年度では終わらない、そういうものが国の基本計画であれば、なぜこれが閣法でなかったのか、なぜ政府提出でないのか、なぜ議員立法にしなければならなかったのか。そこに私は日本の科学技術政策の貧困さがあらわれてきているのではないか。あるいは科学技術庁が政府の中において単独で提案するに足りる力がないのか。あるいは現状の政府が縦割りで、科学技術基本法は各省庁の縄張り争いで提出できないような状況にあるのか。この基本法というものを議員立法にしなければならなかったそれこそが、私は日本の科学技術政策の貧困の一因であると今痛感しております。
そういう意味で、努力せられた提案者の皆さん方に、なぜ議員立法であったか、そして今日まで基本法がなくて来たのに、なぜ科学技術基本法なのかということを、できれば端的にお答えいただきたいと思います。
尾
尾身幸次#21
○衆議院議員(尾身幸次君) 我が国におきます科学技術政策のあり方の根幹にかかわる問題でございますが、今までのいわゆるキャッチアップの時代からフロントランナーの時代に入って、これからますます科学技術の発展のために力を入れなければならない、そういう時代に入ってきたという認識は議会においても行政府においても共通のものであるというふうに考えている次第でございます。
しかしながら、今までの科学技術政策の実情を見ますと、何といっても予算の制約その他もあり、俗に言うシーリングの問題もあり、特に、パブリックセクターの科学技術に関する研究開発投資が少なかったというのが実情でございます。大ざっぱに言いまして、全体を戸として、日本の場合には二割がパブリックセクターであり八割が民間のお金である。欧米の諸国が四割・六割になっているのと比べまして、全体としての科学技術研究開発投資の額そのもの、率そのものはそう遜色がないわけでありますけれども、パブリックセクターの比率が低かったというのも実情でございます。
そういう現状を打破するために、いわゆる今までの行政府の間の力関係をもってしてはなかなかこれが実現できないわけでありまして、むしろ政治主導でこの点についての科学技術創造立国の方向への大きな転換を実現していきたいというのがこの科学技術基本法を提案させていただいた理由でございます。
なぜ政府提案できなかったかということにつきましてはいろんな状況があると思います。しかし、今回は各党共同提案という形で超党派でこういう基本法が提案できまして、昭和四十三年のときの状況と比べまして、やはり国全体に科学技術創造立国を目指していかなければ我が国の将来はない、そういうコンセンサスができ上がっていたためであると考えている次第でございます。そういう意味でぜひこの法律を成立させ、そしてその法律のもとでこれからの科学技術の振興を目指して、我が国官民挙げて一体となって努力をしていただきたい、このように考えている次第でございます。
この発言だけを見る →しかしながら、今までの科学技術政策の実情を見ますと、何といっても予算の制約その他もあり、俗に言うシーリングの問題もあり、特に、パブリックセクターの科学技術に関する研究開発投資が少なかったというのが実情でございます。大ざっぱに言いまして、全体を戸として、日本の場合には二割がパブリックセクターであり八割が民間のお金である。欧米の諸国が四割・六割になっているのと比べまして、全体としての科学技術研究開発投資の額そのもの、率そのものはそう遜色がないわけでありますけれども、パブリックセクターの比率が低かったというのも実情でございます。
そういう現状を打破するために、いわゆる今までの行政府の間の力関係をもってしてはなかなかこれが実現できないわけでありまして、むしろ政治主導でこの点についての科学技術創造立国の方向への大きな転換を実現していきたいというのがこの科学技術基本法を提案させていただいた理由でございます。
なぜ政府提案できなかったかということにつきましてはいろんな状況があると思います。しかし、今回は各党共同提案という形で超党派でこういう基本法が提案できまして、昭和四十三年のときの状況と比べまして、やはり国全体に科学技術創造立国を目指していかなければ我が国の将来はない、そういうコンセンサスができ上がっていたためであると考えている次第でございます。そういう意味でぜひこの法律を成立させ、そしてその法律のもとでこれからの科学技術の振興を目指して、我が国官民挙げて一体となって努力をしていただきたい、このように考えている次第でございます。
林
林寛子#22
○林寛子君 趣旨なりお気持ちなり、皆さんの御努力は歩といたしますけれども、今必要なのは、例えば予算一つとってみても御存じのとおり、あるいは科学技術庁、文部省、通産省等々、あらゆる省庁が先ほど申しましたように縦割りの取り扱いになっております。
そういう壁を取り払って、企業や大学あるいは国立研究所等の枠を超えて日本の研究システムの全体像を新しい視点から見直すこと、それが今一番重要だというのは今の趣旨から拝聴いたしましてよくわかっておりますし、私どももその件に関してはもちろん異議はございません。けれども、日本が十年後、二十年後どんな国になろうとしているのか、あるいはまたどんな科学技術を必要としているのか、そういうことを明確にする科学技術の政策といいますか戦略といいますか、そういうものを議論するのが私は重要なことであろうと思います。
そういう意味では、そのために科学技術会議や日本学術会議あるいは学術審議会など、新しくそういうものの役割の見直しあるいは改革の議論をしていくべきだと私は思います。今おっしゃったようなこの趣旨説明の将来像のためには、この法案が成立後、日本の科学技術の展望あるいは戦略がどう変わっていくであろうということを端的にお示しいただき保たいと思います。
この発言だけを見る →そういう壁を取り払って、企業や大学あるいは国立研究所等の枠を超えて日本の研究システムの全体像を新しい視点から見直すこと、それが今一番重要だというのは今の趣旨から拝聴いたしましてよくわかっておりますし、私どももその件に関してはもちろん異議はございません。けれども、日本が十年後、二十年後どんな国になろうとしているのか、あるいはまたどんな科学技術を必要としているのか、そういうことを明確にする科学技術の政策といいますか戦略といいますか、そういうものを議論するのが私は重要なことであろうと思います。
そういう意味では、そのために科学技術会議や日本学術会議あるいは学術審議会など、新しくそういうものの役割の見直しあるいは改革の議論をしていくべきだと私は思います。今おっしゃったようなこの趣旨説明の将来像のためには、この法案が成立後、日本の科学技術の展望あるいは戦略がどう変わっていくであろうということを端的にお示しいただき保たいと思います。
渡
渡海紀三朗#23
○衆議院議員(渡海紀三朗君) 先生の先ほどの冒頭の御発言を聞かせていただいておりまして、私どももじくじたるものがございます。ただ、政府に対するお言葉だというふうに受けとめさせていただいて、だからこそ、今その現状を打破するためにも我々は立法府という立場から、また国民の声を代表する政治家という立場からこの法律をつくらせていただいたんだということを、冒頭余談でございますが、つけ加えさせていただきたいと思います。
ただいまの質問でございますけれども、既にもう議論で明らかになっているところでありますが、これからの日本の科学技術は確かに変化をしていかなければいけない。これはキャッチアップからフロントランナーにということで総称されると思いますけれども、このためにはやはりそういった環境をつくり出していかなきゃいけない。研究者の環境をきっちりとそろえて活性化していく、これが重要と考えております。
そして基本計画の中で、当然、先ほどから議論となっております政府の研究開発投資、こういうものを抜本的に拡充していくということも非常に重要でございますけれども、同時に産学官といいますか、そういったさまざまな分野の相互の交流が図られ、またさまざまな情報が有効に利用されるためのデータベースをきっちりとネットワークとして整備したり、先ほど申し上げましたが、研究者の支援体制をしっかりつくるために、特に意欲のある若い研究者が研究開発の成果、こういったものを十分に活用できるようなそういうシステムをつくっていかなきゃいけない。そういった環境をつくるという意味で、先ほど先生がおっしゃいましたようなさまざまなそれをバックアップする体制、科学技術会議もその一つでございましょう、そういうものも含めてこれから一層努力をしていく、我々も一緒に努力をしていきたい、こういうことでございます。
この発言だけを見る →ただいまの質問でございますけれども、既にもう議論で明らかになっているところでありますが、これからの日本の科学技術は確かに変化をしていかなければいけない。これはキャッチアップからフロントランナーにということで総称されると思いますけれども、このためにはやはりそういった環境をつくり出していかなきゃいけない。研究者の環境をきっちりとそろえて活性化していく、これが重要と考えております。
そして基本計画の中で、当然、先ほどから議論となっております政府の研究開発投資、こういうものを抜本的に拡充していくということも非常に重要でございますけれども、同時に産学官といいますか、そういったさまざまな分野の相互の交流が図られ、またさまざまな情報が有効に利用されるためのデータベースをきっちりとネットワークとして整備したり、先ほど申し上げましたが、研究者の支援体制をしっかりつくるために、特に意欲のある若い研究者が研究開発の成果、こういったものを十分に活用できるようなそういうシステムをつくっていかなきゃいけない。そういった環境をつくるという意味で、先ほど先生がおっしゃいましたようなさまざまなそれをバックアップする体制、科学技術会議もその一つでございましょう、そういうものも含めてこれから一層努力をしていく、我々も一緒に努力をしていきたい、こういうことでございます。
林
林寛子#24
○林寛子君 私どもも努力することにやぶさかではございませんけれども、本年は戦後五十年の記念の年である、そう認識した途端に、私たちは普通に手に入る化学物質からサリンを合成するという恐ろしさを見せつけられました。しかも、若い理科系の頭脳が続々と特異な教団に誘い込まれて、先端技術を操って日本の安全神話を崩壊せしめた。私たちはこの記念の年に恐るべき現実を見たわけでございます。
他方、先ほどもお話がちらっとございましたけれども、大学が疲弊し切った、あるいは若者の科学技術離れが声高に言われる昨今でございますけれども、今日までの科学技術が経済的な繁栄しか考えないで、しかも経済の道具としてしか見てこなかったツケがその辺に来ているのではないかなと私は大変危惧しております。
そういう面でも、今後は教育面で、今までのように自然科学のみならず、人文、社会科学を含めた幅広い視野を持った人材育成というものが必要であろうと思います。また、十分な予算もなく劣悪な研究環境、競争原理が働かないで、すぐれた研究者を評価するシステムがほとんどない。瀕死の状態にある大学の再生が可能なのかどうか。
しかも、私、今手元に持っておりますけれども、時間がありませんから一つだけ言っておきますけれども、国立大学及び国立研究所の二十年以上たった施設というものは、国立大学で全体の四割以上、国立研究所に至っては三割以上。しかも教育研究用施設の耐用年数を超過したものが全体の四二・四%。更新の見通しのある施設は二五・八%にしかならない。使用耐用年数が過ぎた研究施設が既に五〇%近くにも上っているという事実を私ども見るときに、果たして今のこの基本法の成立てそれがよくなるのであろうか。学生たちの科学技術離れ、若者の科学技術離れをこれによって補うことができるのであろうか。再び日本から将来のノーベル科学賞受賞者等が出るような学校体制、大学体制ができるのかどうかということに関してもちょっとお知らせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →他方、先ほどもお話がちらっとございましたけれども、大学が疲弊し切った、あるいは若者の科学技術離れが声高に言われる昨今でございますけれども、今日までの科学技術が経済的な繁栄しか考えないで、しかも経済の道具としてしか見てこなかったツケがその辺に来ているのではないかなと私は大変危惧しております。
そういう面でも、今後は教育面で、今までのように自然科学のみならず、人文、社会科学を含めた幅広い視野を持った人材育成というものが必要であろうと思います。また、十分な予算もなく劣悪な研究環境、競争原理が働かないで、すぐれた研究者を評価するシステムがほとんどない。瀕死の状態にある大学の再生が可能なのかどうか。
しかも、私、今手元に持っておりますけれども、時間がありませんから一つだけ言っておきますけれども、国立大学及び国立研究所の二十年以上たった施設というものは、国立大学で全体の四割以上、国立研究所に至っては三割以上。しかも教育研究用施設の耐用年数を超過したものが全体の四二・四%。更新の見通しのある施設は二五・八%にしかならない。使用耐用年数が過ぎた研究施設が既に五〇%近くにも上っているという事実を私ども見るときに、果たして今のこの基本法の成立てそれがよくなるのであろうか。学生たちの科学技術離れ、若者の科学技術離れをこれによって補うことができるのであろうか。再び日本から将来のノーベル科学賞受賞者等が出るような学校体制、大学体制ができるのかどうかということに関してもちょっとお知らせをいただきたいと思います。
鮫
鮫島宗明#25
○衆議院議員(鮫島宗明君) 確かに委員おっしゃるとおり、科学技術あるいは研究を行うのは人でありますから、何といってもその研究を担う人材というのがこの世界に忌憚なく投入されてくることが必要なんだろうというふうに思います。
近年、我が国の科学技術を担うべき若者の間にともすれば科学技術に対する関心の低下が見られるなど、若者の科学技術離れが各方面で懸念されておりまして、これを放置すれば国の将来にとってゆゆしいことと私どもも認識しております。
本法案の中では第十九条において、国は科学技術の教育をしっかりやりなさいということがうたわれておりまして、また第十一条において、研究者の処遇の確保、研究者の職務が魅力あるものとなるよう適切な措置をとるようにということがうたわれておりますが、この法律の中にそう書いてあったからといって、すぐ若者の科学技術離れがおさまるとは思えません。むしろこの法案の中にうたわれてある趣旨、初めてこの法案によって日本の近代史の中でサイエンスに市民権が与えられるというその意味を、教育現場の方々があるいは社会の研究開発の管理に携わる方々が深く認識していただきたいというふうに思います。
例えば子供の理科教育においても、私は四年半ほど沖縄にいたことがありますけれども、すべて全国共通の理科の検定教科書を使っていますと、一月の小学校六年生の理科の実験は、たとえ沖縄においても雪の結晶を観察するということになっております。むしろ一月の沖縄ですと、海の温度が十度以下になるとサンゴ礁の魚が凍死して浮き上がってくるとか、それから一番寒い時期には三日ごとにサトウキビの茎の中の糖の濃度が一%上がるというようなおもしろい現象がたくさんあるわけですけれども、そういうことは今の理科教育の中では教えられない。子供たちが、なぜ蛍は光るんだろうか、あるいはなぜ鳥は空を飛ぶのだろうか、そういうなぜと思えるような心が大事にされるような教育が大事ではないかというふうに思います。
また社会の、特に民間の部門において研究者の処遇というのが非常に不安定でして、私の多くの友人、かつて民間の研究所で働いておりましたけれども、研究所に入ったはずが、その会社の業績の変動によって突然営業に回されるというようなことは日本では珍しい例ではありません。やはり研究者がその夢を果たせるように、安定した処遇のもとで、一生研究がしたいなら一生研究できるような環境を、民間と大学あるいは国の研究機関、それぞれの異なるセクター間での移動の自由を保障しつつ、そういう日本人の研究を志す頭脳が自由に躍動できるような条件を整えることが大変大事なことだろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →近年、我が国の科学技術を担うべき若者の間にともすれば科学技術に対する関心の低下が見られるなど、若者の科学技術離れが各方面で懸念されておりまして、これを放置すれば国の将来にとってゆゆしいことと私どもも認識しております。
本法案の中では第十九条において、国は科学技術の教育をしっかりやりなさいということがうたわれておりまして、また第十一条において、研究者の処遇の確保、研究者の職務が魅力あるものとなるよう適切な措置をとるようにということがうたわれておりますが、この法律の中にそう書いてあったからといって、すぐ若者の科学技術離れがおさまるとは思えません。むしろこの法案の中にうたわれてある趣旨、初めてこの法案によって日本の近代史の中でサイエンスに市民権が与えられるというその意味を、教育現場の方々があるいは社会の研究開発の管理に携わる方々が深く認識していただきたいというふうに思います。
例えば子供の理科教育においても、私は四年半ほど沖縄にいたことがありますけれども、すべて全国共通の理科の検定教科書を使っていますと、一月の小学校六年生の理科の実験は、たとえ沖縄においても雪の結晶を観察するということになっております。むしろ一月の沖縄ですと、海の温度が十度以下になるとサンゴ礁の魚が凍死して浮き上がってくるとか、それから一番寒い時期には三日ごとにサトウキビの茎の中の糖の濃度が一%上がるというようなおもしろい現象がたくさんあるわけですけれども、そういうことは今の理科教育の中では教えられない。子供たちが、なぜ蛍は光るんだろうか、あるいはなぜ鳥は空を飛ぶのだろうか、そういうなぜと思えるような心が大事にされるような教育が大事ではないかというふうに思います。
また社会の、特に民間の部門において研究者の処遇というのが非常に不安定でして、私の多くの友人、かつて民間の研究所で働いておりましたけれども、研究所に入ったはずが、その会社の業績の変動によって突然営業に回されるというようなことは日本では珍しい例ではありません。やはり研究者がその夢を果たせるように、安定した処遇のもとで、一生研究がしたいなら一生研究できるような環境を、民間と大学あるいは国の研究機関、それぞれの異なるセクター間での移動の自由を保障しつつ、そういう日本人の研究を志す頭脳が自由に躍動できるような条件を整えることが大変大事なことだろうというふうに思っております。
林
林寛子#26
○林寛子君 きょうは限られた時間でもございますし、超党派での提案ということでわずかな質疑時間しか与えられておりませんけれども、私は、きのうの衆議院の附帯決議案を拝見いたしまして、超党派であればもっとスマートな附帯決議案が出せなかったのかなという大変残念な、各党が言いたいことを列記しただけの附帯決議案ではないかと。議員立法で超党派であるならば、もっと私は附帯決議案らしい附帯決議案にしてほしかったなと思うことを、きのう衆議院の附帯決議を見て、これは感想でございますから今さら何を申すわけではございませんけれども、超党派の超党派たるゆえんというものをあの附帯決議からは感じられませんということをやっぱり一言申し上げておきたいと思います。
そして私は、科学技術の政策というものは本当に長期的な計画であり、しかも、そのときの国際情勢あるいは世界じゅうとの比較あるいは政策の優先順位、そういうものを見ながら、しかもまだ、先ほどおっしゃいましたように、予算の確保はというお話ございましたけれども、予算だって当然単年度ではなくて長期継続で膨大な費用になることも確かでございます。
しかも、今後も日本政府の行政が縦割りであることを是正されるような状況にあるとは思えない現状、そういう中で、私ども参議院は特に任期が六年でございますから、こういう長期的な科学技術政策というものに対しては、衆議院に先んじて参議院が先議として今後取り扱っていくべき大事な参議院の役目であろうと私は思います。
また、今申しましたように、行政の縦割りが是正されるようなものが私ども国会議員の目から見て見えないという現状であるならば、少なくとも、国権の最高機関であるこの国会の中に総合的に研究や投資の重要性について監視をしたりあるいは見直しをしたりする、例えば、私も随分外国のあれを調べましたけれども、アメリカのOTA、技術評価局のようなテクノロジーアセスメントというものを設置すべきで、そして、この基本法に対して行政がどの程度実行していけるか、また今後のためには実行しなければならないか、そういうものをこの国会の中に設置することを、時間でございますから答弁は結構ですけれども、促進するということを、私は、皆さん方と協力して今後やっていくべきであろうということを提言申し上げて、質問を終わります。
この発言だけを見る →そして私は、科学技術の政策というものは本当に長期的な計画であり、しかも、そのときの国際情勢あるいは世界じゅうとの比較あるいは政策の優先順位、そういうものを見ながら、しかもまだ、先ほどおっしゃいましたように、予算の確保はというお話ございましたけれども、予算だって当然単年度ではなくて長期継続で膨大な費用になることも確かでございます。
しかも、今後も日本政府の行政が縦割りであることを是正されるような状況にあるとは思えない現状、そういう中で、私ども参議院は特に任期が六年でございますから、こういう長期的な科学技術政策というものに対しては、衆議院に先んじて参議院が先議として今後取り扱っていくべき大事な参議院の役目であろうと私は思います。
また、今申しましたように、行政の縦割りが是正されるようなものが私ども国会議員の目から見て見えないという現状であるならば、少なくとも、国権の最高機関であるこの国会の中に総合的に研究や投資の重要性について監視をしたりあるいは見直しをしたりする、例えば、私も随分外国のあれを調べましたけれども、アメリカのOTA、技術評価局のようなテクノロジーアセスメントというものを設置すべきで、そして、この基本法に対して行政がどの程度実行していけるか、また今後のためには実行しなければならないか、そういうものをこの国会の中に設置することを、時間でございますから答弁は結構ですけれども、促進するということを、私は、皆さん方と協力して今後やっていくべきであろうということを提言申し上げて、質問を終わります。
川
川橋幸子#27
○川橋幸子君 社会党の川橋と申します。与えられた時間、十五分間でございますけれども、何点か質問させていただきたいと思います。
もう既にお二人の委員の方々から、なぜ今基本法なのかとかなぜ閣法ではなくて議員立法であったのか、それぞれ質問がございまして、それぞれ御答弁をちょうだいしているところでございます。私もそういう同じ思いを持ちながらも、議員立法で、しかも四党の間でいろいろなお話し合いをなさって妥協点を見つけられてここまでおまとめいただきました提案者の皆様方に、大変感謝と御礼を申し上げたいと思います。ということを前置きにいたしまして、質問させていただきたいと思います。
提案理由の中にも、キャッチアップから今度はフロントランナーになるんだ、未知の分野に挑戦して創造性を最大限に発揮していきたいと、こういう趣旨が述べられているわけでございます。今まで、日本ではキャッチアップ型に偏っていたせいでしょうか、模倣はうまいけれどもオリジナルが少ないというようなことを言われがちでございました。今回、この基本法はそういう意味で今までの日本の科学技術に対する姿勢を一段と飛躍させたいと、そういうお気持ちではないかと思います。
さて、この法案の中では、こうした研究者の創造性、自主性というものはどのように位置づけられてうたわれているのでございましょうか。
この発言だけを見る →もう既にお二人の委員の方々から、なぜ今基本法なのかとかなぜ閣法ではなくて議員立法であったのか、それぞれ質問がございまして、それぞれ御答弁をちょうだいしているところでございます。私もそういう同じ思いを持ちながらも、議員立法で、しかも四党の間でいろいろなお話し合いをなさって妥協点を見つけられてここまでおまとめいただきました提案者の皆様方に、大変感謝と御礼を申し上げたいと思います。ということを前置きにいたしまして、質問させていただきたいと思います。
提案理由の中にも、キャッチアップから今度はフロントランナーになるんだ、未知の分野に挑戦して創造性を最大限に発揮していきたいと、こういう趣旨が述べられているわけでございます。今まで、日本ではキャッチアップ型に偏っていたせいでしょうか、模倣はうまいけれどもオリジナルが少ないというようなことを言われがちでございました。今回、この基本法はそういう意味で今までの日本の科学技術に対する姿勢を一段と飛躍させたいと、そういうお気持ちではないかと思います。
さて、この法案の中では、こうした研究者の創造性、自主性というものはどのように位置づけられてうたわれているのでございましょうか。
今
今村修#28
○衆議院議員(今村修君) これまでもそれぞれ議論されてきたわけでありますけれども、私どももこの研究者の自主性、創造性を尊重することがこれからの日本の科学技術にとって大変重要だと思っているわけであります。
振り返ってみると、ノーベル賞が創設をされて今日まで、自然科学でノーベル賞を受けたのが世界的に四百二十人いる。しかし、日本人が受賞したのはわずか五人だけだ、こういう結果になっているわけであります。ここに日本の抱えている科学技術の悩みがあるのではないか、こう私自身思っているわけであります。
そういう点では、今後、我が国はみずから未開の科学技術分野に挑戦をし、創造性を発揮して未来を切り開いていかなければならない。そのためには、科学者の自主性、創造性を尊重するということが最も大事だ、こう思っているわけであります。
この基本法の第二条において、科学技術の振興は、研究者及び技術者の創造性が十分に発揮されることを旨として、積極的に行われなければならないこと、同時に第六条においても、大学等に係る施策の策定等に当たっては、研究者等の自主性の尊重その他大学等における研究の特性に配慮しなければならないことを定めており、御指摘の研究者の自主性、創造性の尊重、その考え方を私どもはこの法律の中に織り込んでいるわけであります。
御理解のほどお願いを申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →振り返ってみると、ノーベル賞が創設をされて今日まで、自然科学でノーベル賞を受けたのが世界的に四百二十人いる。しかし、日本人が受賞したのはわずか五人だけだ、こういう結果になっているわけであります。ここに日本の抱えている科学技術の悩みがあるのではないか、こう私自身思っているわけであります。
そういう点では、今後、我が国はみずから未開の科学技術分野に挑戦をし、創造性を発揮して未来を切り開いていかなければならない。そのためには、科学者の自主性、創造性を尊重するということが最も大事だ、こう思っているわけであります。
この基本法の第二条において、科学技術の振興は、研究者及び技術者の創造性が十分に発揮されることを旨として、積極的に行われなければならないこと、同時に第六条においても、大学等に係る施策の策定等に当たっては、研究者等の自主性の尊重その他大学等における研究の特性に配慮しなければならないことを定めており、御指摘の研究者の自主性、創造性の尊重、その考え方を私どもはこの法律の中に織り込んでいるわけであります。
御理解のほどお願いを申し上げたいと思います。
川
川橋幸子#29
○川橋幸子君 条文のようにしっかりと位置づけられているということでございますが、ぜひこの法律の施行に当たっては、科技庁におかれましてもこうした自主性、創造性というものを最大限に引き出されるように施策に反映していただきたい、これは要望でございます。
さて、二点目の質問でございますが、今の自主性、創造性と同じような発想でさらにお伺いしたいと思いますけれども、自主性、創造性というのは、ちょっと枠を外れて変わっている研究というんでしょうか、万人が、これが役に立ちそうだとマジョリティーが認めることではなくて、ごく少数の方が熱心にやっていて、きっとそれが思いがけない発見、新しい発見に結びつくということではないかと思います。
社会党の方では、今回のこの法律案、議員立法の法律案に対しまして、一見すぐに役立ちそうに思われないようなそんな分野であっても軽視しないでほしいと。今までのキャッチアップの社会の中では、どちらかというと実用性ということが尊重される。それはそれで必要なことかと思いますが、やはりこれからフロンティアに挑戦するには、すぐに役立ちそうにないもの、つまり非常に基礎的な研究分野、これが日本では欠けている、おくれておったと言われるところでございますので、そういうものを、日本の社会のといいますか、人類の知的資産というような言葉がございましたでしょうか、そういったところに役立てたいと、こういう法律の立て方のようでございますが、具体的には法律の中ではどのようにこれが述べられているということになるのでございましょうか。
この発言だけを見る →さて、二点目の質問でございますが、今の自主性、創造性と同じような発想でさらにお伺いしたいと思いますけれども、自主性、創造性というのは、ちょっと枠を外れて変わっている研究というんでしょうか、万人が、これが役に立ちそうだとマジョリティーが認めることではなくて、ごく少数の方が熱心にやっていて、きっとそれが思いがけない発見、新しい発見に結びつくということではないかと思います。
社会党の方では、今回のこの法律案、議員立法の法律案に対しまして、一見すぐに役立ちそうに思われないようなそんな分野であっても軽視しないでほしいと。今までのキャッチアップの社会の中では、どちらかというと実用性ということが尊重される。それはそれで必要なことかと思いますが、やはりこれからフロンティアに挑戦するには、すぐに役立ちそうにないもの、つまり非常に基礎的な研究分野、これが日本では欠けている、おくれておったと言われるところでございますので、そういうものを、日本の社会のといいますか、人類の知的資産というような言葉がございましたでしょうか、そういったところに役立てたいと、こういう法律の立て方のようでございますが、具体的には法律の中ではどのようにこれが述べられているということになるのでございましょうか。