鮫島宗明の発言 (科学技術特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○衆議院議員(鮫島宗明君) 確かに委員おっしゃるとおり、科学技術あるいは研究を行うのは人でありますから、何といってもその研究を担う人材というのがこの世界に忌憚なく投入されてくることが必要なんだろうというふうに思います。
 近年、我が国の科学技術を担うべき若者の間にともすれば科学技術に対する関心の低下が見られるなど、若者の科学技術離れが各方面で懸念されておりまして、これを放置すれば国の将来にとってゆゆしいことと私どもも認識しております。
 本法案の中では第十九条において、国は科学技術の教育をしっかりやりなさいということがうたわれておりまして、また第十一条において、研究者の処遇の確保、研究者の職務が魅力あるものとなるよう適切な措置をとるようにということがうたわれておりますが、この法律の中にそう書いてあったからといって、すぐ若者の科学技術離れがおさまるとは思えません。むしろこの法案の中にうたわれてある趣旨、初めてこの法案によって日本の近代史の中でサイエンスに市民権が与えられるというその意味を、教育現場の方々があるいは社会の研究開発の管理に携わる方々が深く認識していただきたいというふうに思います。
 例えば子供の理科教育においても、私は四年半ほど沖縄にいたことがありますけれども、すべて全国共通の理科の検定教科書を使っていますと、一月の小学校六年生の理科の実験は、たとえ沖縄においても雪の結晶を観察するということになっております。むしろ一月の沖縄ですと、海の温度が十度以下になるとサンゴ礁の魚が凍死して浮き上がってくるとか、それから一番寒い時期には三日ごとにサトウキビの茎の中の糖の濃度が一%上がるというようなおもしろい現象がたくさんあるわけですけれども、そういうことは今の理科教育の中では教えられない。子供たちが、なぜ蛍は光るんだろうか、あるいはなぜ鳥は空を飛ぶのだろうか、そういうなぜと思えるような心が大事にされるような教育が大事ではないかというふうに思います。
 また社会の、特に民間の部門において研究者の処遇というのが非常に不安定でして、私の多くの友人、かつて民間の研究所で働いておりましたけれども、研究所に入ったはずが、その会社の業績の変動によって突然営業に回されるというようなことは日本では珍しい例ではありません。やはり研究者がその夢を果たせるように、安定した処遇のもとで、一生研究がしたいなら一生研究できるような環境を、民間と大学あるいは国の研究機関、それぞれの異なるセクター間での移動の自由を保障しつつ、そういう日本人の研究を志す頭脳が自由に躍動できるような条件を整えることが大変大事なことだろうというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 113413928X00219951101_025

発言者: 鮫島宗明

speaker_id: 30100

日付: 1995-11-01

院: 参議院

会議名: 科学技術特別委員会