倉田寛之の発言 (本会議)
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○倉田寛之君 ただいま議題となりました宗教法人法の一部を改正する法律案につきまして、宗教法人等に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、今日の宗教法人をめぐる社会状況及び宗教法人の実態の変化に適切に対応し、宗教法人制度の適正な運用を図るため、所要の改正を行おうとするものであります。
本法律案の主な内容は、
第一に、他の都道府県内に境内建物を備える宗教法人及び当該宗教法人を包括する宗教法人の所轄庁を文部大臣とすること、
第二に、事務所備えつけ書類に収支計算書等を加えるとともに、毎会計年度終了後四月以内に一定の事務所備えつけ書類の写しを所轄庁に提出しなければならないとすること、
第三に、信者その他の利害関係人であって、事務所備えつけ書類を閲覧することについて正当な利益があり、かつ、当該閲覧請求が不当な目的によるものでないと認められる者から請求があったときは、これを閲覧させなければならないとすること、
第四に、宗教法人審議会の委員数を十人以上二十人以内とすること、
第五に、所轄庁は、宗教法人について、裁判所に対する解散命令の請求を行うべき事由等に該当する疑いがあると認めるときは、あらかじめ宗教法人審議会に諮問し、その意見を聞いた上で、業務等の管理運営に関する事項に関し報告を求め、または職員に質問させることができることとすることなどであります。
本法律案は、去る十月十七日、国会に提出、十一月十三日に衆議院から送付され、同月二十二日に本会議において趣旨説明の聴取が行われました。
委員会におきましては、村山総理大臣ほか関係大臣等に対し質疑を行うとともに、十二月四日には参考人からの意見を聴取し、同五日には宮城県及び広島県の両県に委員を派遣して地方公聴会を開催し、同六日には中央公聴会を開催いたしました。
委員会における質疑の主な内容は、今回の宗教法人法改正の目的、宗教法人審議会の審議のあり方、憲法に定める信教の自由と政教分離の意義、宗教団体の政治活動のあり方とこれに関する政府の見解、所轄庁の変更と宗教法人に対する管理強化の可能性、事務所備えつけ書類の閲覧請求の意義及びこれを請求できる信者等の範囲とその判断主体、収支計算書を作成しないことができる小規模宗教法人の基準を法律に規定しない理由、備えつけ書類の所轄庁への提出の趣旨及びこれと国政調査権との関係、所轄庁の宗教法人に対する報告聴取及び質問権の内容と必要性、宗教法人に対する優遇税制のあり方と見直しの必要性、オウム真理教に係る犯罪捜査状況と同教団への破壊活動防止法の適用の適否、オウム真理教類似事件の再発防止策といわゆるカルト教団への対応策などの諸問題について広範多岐にわたって質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、平成会を代表して荒木委員より反対、自由民主党・自由国民会議を代表して久世委員より賛成、日本社会党・護憲民主連合を代表して渕上理事より賛成、日本共産党を代表して有働理事より賛成の意見が述べられました。
討論を終わり、採決の結果、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し、「宗教に関する制度改正、事務処理に当たっては、宗教団体の実情を十分に勘案し、関係者の意向に留意して適切に対処すること。」との附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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