正村公宏の発言 (規制緩和に関する特別委員会)
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○正村参考人 冒頭に申し上げましたように、私は、既存の個別関与を徹底的に見直すべきであるけれども、そのためには、政府がやるべきこと、地方公共団体を含めて政府部門がやるべきことをむしろ強化するという、セットにして、いわばパッケージにしてお考えいただく必要があるのではないかということを申し上げました。
規制だけに限定しましたときにも、もちろん、既存の官僚機構の縦割りの枠組みのままで、それを個々に規制をどうするかというふうな形で問題を出させても、それは私は非常にマイナーな改善、改悪もあるかもしれませんが、改善にしかならないだろうと思うのですね。ですから、おっしゃっている独立の横断のタスクフォースをつくるということの考え方そのものについては理解できますけれども、私が強調したいのは、全体の枠組みですね。つまり、この部分はむしろ新しいルールをつくるなり、あるいは既存の独占禁止政策にしても環境政策にしても労働政策にしても、既存のルールを思い切って強化する。そのためには、こういうシステムの改革をするということとセットにして既存のものを整理し、切り捨てていくということをおやりにならないと、国民的な合意を得ることもできない。ただの国民的合意などという生易しいことではこれはできないのであって、やはり、我々のこれからの行き方はこれなんだということで、多くの人が熱意を持って取り組まなければ改革はできないわけですね。
私は、公共部門のやることについては、スクラップ・アンド・ビルドといいますけれども、古いものを壊して新しいものをつくるという、改革ですね、スクラップしてからビルドするというのは不可能だと思うのですよ。工場だったら、一度壊してそこに新しいものをつくるということで、スクラップしてからビルドするということをやらなければなりませんが、社会経済システムの改革は、革命をやるなら別です、ロシア革命みたいな革命をやるつもりなら別です、それをやらざるを得ないなら別ですけれども、日本は革命をやらなければならない状態ではないと私は思いますね。改革ですね、それはスクラップ・アンド・ビルドを時間差でやるのではなくて、ビルドすべきものを明確に示しながら、あるいは具体的にそれと取り組みながら、ビルドするという仕事をきちんと打ち出しながら、スクラップすべきものを大胆にスクラップする、そういう方法論が要ると思うのですね。
そういう、何といいましょうか、言葉が適当かどうかわかりませんが、いわば戦略的な取り組みを政治の側で、つまり国会の側でお示しいただくことが必要だろうと思います。国会ではなかなかそれはできないよということであれば、国会が決議をなさって、少数の能力のある人を集めた、改革推進の期限を切った委員会をおつくりになる。ただし、利害調整機関にしないということですね。いろいろな団体の代表を集めて今までの審議会みたいにやって玉虫色の報告をつくる委員会なら、国会はおつくりにならない方がいいと思いますけれども、この人にとにかく徹底的にそのビルドとスクラップをあわせて検討させよう、それを尊重しようということを国会がおやりになるのも一つの方法かもしれませんね。もちろん、議員の皆さん方が御自分で委員会をつくって、ああでもない、こうでもないという議論をいつまでもやるのではなくて、そういうきちっとした、思想のはっきりした報告書をお出しになることを私はお勧めしたいと思いますけれども。