内橋克人の発言 (規制緩和に関する特別委員会)
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○内橋参考人 大変持ち時間が少ないようでございまして、今そういう注意書が回ってまいりましたので簡単に述べますが、これもまた重要な御指摘だと思います。地場産業、地域産業が――実際に私もここ数年、ほとんど地域、地方を歩いております。具体的には、私が実際に新聞に連載をいたしまして本にしました「共生の大地」の中で詳しく述べております。
どのような悩みを持っているか、一言で申しますと、やはりこれは、ゼロ一つ少ないものがアジアから入ってくる、これをけた違いと申しますね。ですから、従来型のコストダウン――コストダウンというのは、御承知のとおり百のものを九十にする、九十のものを努力をして八十にするということですね。百円のものを八十円コストダウンいたしますと、二十円で我が国に入ってくる。つまり、価格競争、値段の競争の世界に入ってしまいますと、そのように、従来の日本型のコストダウンとかあるいは品質管理とか、単なる生産性向上というふうなキャッチフレーズ、こういうものでは到底太刀打ちできないということですね。これは、私はいろいろなケースでもって実例を紹介いたしております。
そういう観点からも、新たな生き残り、サバイバルと申しますか、それは各地において試みられているわけですが、要するに、従来の日本型の地場産業は量産効果、量をたくさんつくることによって付加価値を得る。量をたくさんつくればコストが下がりますから、その下がったものが付加価値であるという量産効果ですね、多量につくって効果を生むというこの方式でなべてやってまいりました。もともとはそうではなくて、その地域の周辺にあるさまざまな資源とか技術とかノウハウを生かしてこれまで歴史を重ねてきたわけですけれども、そこから離れて、やはり大量生産型の高度成長型の、つまり膨張大量生産の構造の中に組み込まれてしまったんです。それを今、どの地域も構造を転換したいと思っているわけです。具体的に言いますともう時間がありませんから、お調べになればすぐわかります。
そういう努力を行政なりあるいは皆さん方が助けていくということこそが今最も必要で、北の国々、我々の国で物づくりを続けていく意味は一体何なのか、あるいはそれをつくっていくことのできる条件は一体何なのか。それをまさに規制緩和のこうした主張とともに繰り広げるべきだ、こういうふうに思います。ちょっと具体例からは欠けるかもしれませんが、何に悩んでどのように方向転換しようとしているかといえば、今申しました中に集約的に語ることができると思います。